大学選抜チームとの戦いもいよいよ終盤です。
それではよろしくお願いします。
《アリシアサイド》
きれいな動きをするT-34、装填速度が異様に早い三式が前に出てきて、火力のあるKV-2とポルシェティーガーが牽制をしてくる。
攻撃のタイミングも実に素晴らしい。こちらの動きをよく見ている。
なるほど、日本の高校生の力は確かに世界の水準まで上がってるかもしれないわ。
でも――まだ、甘いわね。
T-34の素直な砲撃を避けて撃破。三式が突撃してくるけど、装填時間内――。至近距離から、相手が撃つ前に一撃で葬る。
ふふっ、ポルシェティーガーの操縦手はかなりやるわね。
あの車両をここまで操るなんて、面白い。
KV-2の火力はすごいけど、私の相手としては遅すぎる……。ポルシェティーガーの前に撃破しておきましょう。
さぁ、1対1になったわよ。どうするの?
えっ? 急加速? あんなスピード出るなんて知らないわよ、そんなの……。
思いがけないスピードに驚かされたけど、予想以上なだけで、対応不可能ってわけじゃない。
神の槍なんて大袈裟な異名だと思っているけど、私の槍は一撃で確実に車両を葬る必殺なのよ――。
間違いなく、貴女たちも世界で通用する才能があるチームだったわ。
まったく、チヨ姉の命令じゃなかったら、躊躇っちゃうところよ。
きれい事だけど、戦車道は続けてほしいわ。
その方がきっと面白くなるから――
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《ダージリンサイド》
アッサムのデータによると、T28の弱点は車体の下部にあるとのこと。
優雅とは程遠いですが、今回は聖グロリアーナとしてではなく大洗としての戦いです。
ファイアフライの協力の元、わたくしたちは下から狙撃をして、T28の撃破に成功したのでした。
「成功ね。アッサムのデータ主義もたまにはいいものね」
「ですがデータによりますとこのあとの生還率が……」
皆まで言わなくてもよろしくてよ。この状況ではいい的になるだけですから。
「みほさん頑張って。戦いは最後の5分間にあるのよ」
わたくしたちの仕事はこれで終了。迫りくるパーシングによって――。
「突撃ー!」
目の前でパーシングが九七式からの凄まじい特攻を受けて撃破されました。
あれは、知波単の隊長さん?
「いやー、ダージリン殿ではありませんか。少しトラブルがありまして、共に戦っていた子たちと逸れてしまいまして……」
「そうでしたの。とにかく、あなたのおかげで助かりましたわ」
まさか、彼女に助けられるとは思いませんでしたわ。エキシビションのときは無謀な突撃をする子だということくらいしか印象は無かったのですが……。
他の知波単の子と離れたと仰っていますけれど、あら、また通信が入りましたわ……。
「西さん、悪い知らせです。貴女のところの車両は全滅です。ついに動き出したようですわね。島田流が……」
「我が校の勇士たちが、この短い間に……」
「ちょっと待ってくださる? また、通信が……」
『ダージリン、合流するわよ。少し離れている内にカチューシャの同志たちがほとんどやられちゃったの! レイーチカが言ってたアリシアってやつがとんでもないわ!』
ポルシェティーガー、三式中戦車、T-34、KV-2が2分足らずで次々と撃破されていたのは、アリシア様の仕業でしたのね。
「わかりました。戦力を出来るだけまとめて挑みましょう。みほさん達には伝えたのですか?」
『ミホーシャは交戦中、レイーチカもね。とにかく、そこら中でこっち側の撃破が相次いでいるの。もう包囲される心配はないから、YO地点に近くの仲間を集めましょう。戦力を一点に集めるの』
「確かに、このまま分散し各個撃破されるのを黙って見ておく手はありませんわね」
わたくしはカチューシャに同意をして再びYO地点に戻ることを決めました。西さんのおかげで残業が確定しましたわね。
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「ちっ、みほと分断されたかと思うと、中隊長たちに捕まりそうになるとは……」
「とにかく逃げるわよ、隊長たちの援護に行くのはその後よ」
西住さんと共に迷路でパーシングを倒したのち、バミューダ三姉妹と呼ばれる大学選抜チームの3人の中隊長が集まったところに遭遇してしまう。
西住さんと応戦しようとしたら、近くで愛里寿さんのセンチュリオンとまほさんと逸見さんが丁度ぶつかっていた。
4対4で戦うと思いきや、バミューダ三姉妹はちょうど並んでいた私と逸見さんを狙い撃ちしてきて、見事に分断されてしまう。
私と逸見さんはひと目見ただけで、彼女らが自分たちよりも格上だと判断し、逃走を開始したのだ。
『YO地点に戦力を集中するわ。レイーチカはここまで来れそう?』
そんな中、先ほど交戦中だと伝えたカチューシャさんから、再び通信が入った。
「厳しそうです。エリカと2人で中隊長3人から追われてまして……」
『わかったわ。2両、強力なのをそっちに送るから、あなたたちは協力してそいつらをケチョンケチョンにしちゃいなさい! そのあとこっちに来るのよ。サファリパークで合流すること。何とか持ちこたえて、そこまでは来なさい』
カチューシャさんがサファリパークまで救援を送ってくれるみたいなので、私はその言葉を信じて、合流地点へ急いだ。
「エリカ、もう少し砲撃頻度を上げられないか?」
「無茶言わないで! ウチの装填手の腕を折るつもりなの?」
まだ、サファリパークまではまだ2000メートルは距離がある。しかし、バミューダ三姉妹はもうすぐそこに迫っている。
「もうダメだー! カチューシャはなんでもっと先まで助っ人を出さなかったんだー」
河嶋先輩が泣き言を叫ぶ。そりゃあ、待ち伏せをするためだろ。
移動距離とスピードを瞬時に計算して勝率の高いポイントを考えた結果だ。
問題は私と逸見さんが思った以上に逃走に手間取っていること。
バミューダ三姉妹は実に嫌なポイントを突いて狙撃してくる。
「エリカ、君のほうが私よりも強い。15秒くらいなら足止めできる。先に行ってくれ……」
「はっ、それは格好つけているつもりなの? あなたが居なきゃ勝てないでしょう。バカなこと言ってないで逃げるわよ!」
「しかし……」
バミューダ・アタック……。あの連携を出されると、私たち2両では対応できない。
後ろを意識すると、すでに準備は整っているのか、きれいに一列に並んでいる。
――ダメだ……。終わった……。
自分たちの撃破を予感した刹那、私と逸見さんの死線を2つの砲弾が横切り、バミューダ三姉妹のパーシングの動きを見事に止める――。
さすがに被弾はしなかったが、避けるのに大きく進路が乱れて、私たちは逃げ切ることができた。
まさか、あの2両が助けに来てくれるなんて……。
遠距離から正確に私たちの後ろの車両を狙うなんて真似が出来る砲手なんて高校戦車道には彼女たちしか居ない。
シャーマン・ファイアフライのナオミさんと、IS-2のノンナさんがサファリパークにて私たちと合流してくれた。
大学選抜チームの3人の中隊長、アズミさん、ルミさん、メグミさんに挑むのは、私たち、4人の副隊長だ。
サファリパークエリアの戦い
バミューダ三姉妹(パーシング3両)VSカメさんチーム、エリカ、ノンナ、ナオミ
必ず勝って、仲間を助けに行くぞ!
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《カチューシャサイド》
YO地点に付近の仲間を集めたんだけど、レイーチカと黒森峰の野良犬みたいな目付きの子が追われてるみたいだから救援を出したわ。
だから、今はこの場にいるのは5両だけ。
カチューシャとダージリン、そしてケイと西とアンチョビ。
いつの間にか私たちのチームは生き残っている車両が一気に減ってしまった。
ここにいる5両。サファリパークにいる4両。そして島田愛里寿と交戦中の西住姉妹の2両の合計11両だけになっていたのよ。
そう、二人の島田流は出会う車両を一瞬で葬っていて、島田愛里寿とアリシアは6両ずつ撃破している。
あとの2両も今、レイーチカたちが交戦中のバミューダ三姉妹とかいう中隊長に倒されてしまったわ。
偶然なのか必然なのか生き残った車両は全て各校の隊長か副隊長……。
つまり、高校戦車道のトップというわけ。
まぁ、カチューシャほどじゃないけど、ダージリンたちもまぁまぁ頼りになるから……。きっと勝てるわ。
イギリス代表だか、なんだか知らないけど、イギリス人なんてダージリンに毛が生えたようなものでしょ。
だったらカチューシャたちの敵じゃないわよ! ボコボコにしてあげるわ。
「作戦指揮はわたくしがとりますわ。1度ですがアリシア様と戦闘した経験がありますから」
5両で固まって、作戦を立てようとしたときダージリンがそんなことを言い出したわ。
「誰に向かって口を利いている? 西住ならまだしも、なぜこの
「そうよ、ここに集合させたのはカチューシャよ。あなたたちは黙ってカチューシャに従えばいいの!」
「よくわかりませんが、私はいつでも突撃をする準備は整ってます」
「オッケー、オッケー! だったら、全員フリーダムに動きましょ! その方がエキサイティングに戦えるかもしれないわ!」
まったく、みんなワガママなんだから。でも、ぎこちない連携ほど脆いものはないわ。ケイの意見に従うのは気に入らなかったけど、結局、各々が好きに動いて戦うことにしたわ。
さあ、来たわね……。センチュリオン……。
『聞きなさい、カチューシャ。彼女は最速で最小限の動きでこちらの急所を貫くわ。迂闊に近づくと早死するわよ』
「うるさいわね! 自由に動くことにしたんじゃないかしら?」
『ええ、だから自由にアドバイスを送っているの』
「屁理屈が好きね。ダージリン……」
まったく、お節介で嫌味な友人をもつと大変よ。でも、カチューシャは優しいから、少しだけ話を参考にしてあげるわね。
野外ステージの戦い
アリシア(センチュリオン)VSカチューシャ、ダージリン、ケイ、アンチョビ、西
カチューシャたちが負けるはずがないわ。でも、早く来なさいよ、レイーチカ……。
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《みほサイド》
玲香さんと一緒に移動していると、大学選抜チームの3人の中隊長と交戦しそうになった。
そこから、愛里寿さんとお姉ちゃんとエリ、逸見さんが交戦しながら、こちらに近づいて来た。
どういうわけか、3人の中隊長は玲香さんと逸見さんを狙いだして、私とお姉ちゃんは2人と分断されてしまう。
玲香さんと逸見さんは即、逃げを判断した。
あの負けず嫌いな二人が無理をしないなんて、それだけ本気で戦っているってことだよね?
私とお姉ちゃんは愛里寿さんと対峙する。
多分、愛里寿さんもイギリスで戦ったアリシアさんと同じくらい強いはず。
でも、私は負けない。必ず玲香さんと、みんなと一緒に大洗の学園艦に帰るよ。
「みほ、私が合わせる。思うように動くんだ」
「ありがとう、お姉ちゃん。助けに来てくれて、とっても嬉しかった」
「当たり前だ。もうみほを守れなくて後悔したくないからな。私は反省したんだよ」
「お姉ちゃん……」
中央広場の戦い
島田愛里寿(センチュリオン)VSあんこうチーム、西住まほ
ロシア人のクラーラがT-34に乗ってるのはアリシアは知らないので、日本扱いということで……。
いよいよ、この殲滅戦も最終局面です。
これから、3つの激闘が繰り広げられます。
次回もぜひとも読んでみてください!