仗助にもしも双子の姉がいたら?ネタ   作:蜜柑ブタ

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オリジナル回。


仗助は、承太郎と共に、ネズミ退治に行っています。


一方で、ミナミは……?


ミナミの文通相手の口調が迷子です。


注意。

2019/07/19
感想欄にて、目の色のことを教えて貰ったので、一部書き換え。
サファイア色から、透き通るような青に変更。



奇妙な対面

 …う~ん、柄にもなく緊張してるわ。

 こういうとき、仗助がいれば…、って、さっき空条さんとどっか行ってたじゃん。

 ま、どっちにしても一人で対面するって決めてたんだから、このままで行くけど…。

 

 私は、今日…文通相手に会う予定になっています。

 

 キラさん、っていうんだけど、顔もフルネームも知りません。そして性別だって知らない。

 でも、文面で几帳面な大人の人だなってのは感じてました。

 私は、キラさんと同じで自分の正体は明かしていない。高校生の女子だって分かったら、もう文通終わり? それは、寂しいなぁ…。

 こじんまりとした、個人経営の隠れ家みたいな喫茶店を指定されて、手紙の地図通りに来て、待ってます。

 どうしよう…、ドキキドキしてる…。こんな心臓がおかしくなりそうな時って、どれくらいぶりだろう?

 その時、カランコロンっと、喫茶店の戸の鈴が音がした。

 私は、ビックーッとして背筋を伸ばして、そちらを見ていた。

 

 え、エリート風サラリーマンがそこにいました。

 歳は…、30ぐらい?

 少し頬がこけたように見えるけど、全体的に整った顔立ちとエリートな風格が印象的です。

 まさに、大人の男の人でした。

 

 喫茶店のマスターが「いらっしゃいませ」と言うと、我に返った私は、慌ててカウンターの上の甘いカフェオレに顔を向けた。

 き、キラさんじゃなかったら、失礼だよね!

 っと思ってたら。

 

「君が…、ミナミさんかい?」

 落ち着いた低音の声が私に語りかけてきた。

 うわ…、男の人の声が綺麗だって思ったの初めて!

「は…はひ…。」

 やべ…、噛んだ。

「隣、いいかね?」

「…はい。」

 キラさんが、カウンターの私の隣の席に座った。

 マスターに紅茶を注文してる。

「君は…、学生さんかい?」

「はい…。」

「手紙の文面で、なんとなく分かってたよ。ずいぶんと背伸びをしているというのが。」

 あちゃー! 見抜かれてた!

「だからといって、別に問題視すべきことじゃない。」

「…はい。」

「肩の力を抜いて。別に私は、君を責めているわけじゃないんだ。」

「うぅ…。」

「どうしたんだい?」

「き、緊張してて…。その…。」

 落ち着け! 私!

「い、一度でイイから…、キラさんに会いたかったから…、今すごく、緊張してます。」

「…そうか。」

「がっかり…しましたよね? 私が学生で、しかもこんなナリだから…。」

「いや。そんなことはない。むしろ、私も君と会いたいと思っていたからね。今このときを、とても嬉しく感じている。」

「へ…?」

「ふふ、やっとこっちを見てくれたね。」

 私が思わずキラさんの方を見ると、微かに笑われた。

「ほう…、透き通るような青い瞳だ…。扉からの距離ではただ青いとしか思わなかったが、こうして近くで見ると、より鮮やかに見える。」

「あ…どうも…。」

「? どうしたのかね?」

「……目については、あまり良い思い出が無くて…。」

「どうしたんだい? 虐められたとか?」

「…私の父は、外国人です。この通り目だけじゃなく、顔立ちも日本人離れしてたから、よくからかわれて…。どうしてみんなと違うんだろう?って小さい頃はいつも思ってました。」

「そうか…。それは悪いことを聞いてしまったね。」

「いえ、いいんです。綺麗って言ったら、キラさんの声の方がよっぽど綺麗です。」

「私の声がかい? 初めて言われたよ。」

「そうなんですか? とても綺麗だと思いますよ?」

「…そういう君の手も、目と同じぐらい綺麗だと思うがね。」

「私の手がですか? 前にも手紙で書いてましたよね。小猫より私の手?ってツッコみ書いちゃった。」

「私も衝動で書いてしまって、あとで後悔したよ。しかし後の祭りだった。…ガッカリしたかい。こんなおかしな男で。」

「いいえ。チャーミングでいいと思いますよ? 誰だってうっかりとか、好き好みは自由だと思いますし。」

「そうか…、そう、思うのかね。」

「ぁ…。」

 クスクス笑ってたら、キラさんが不意に左手に触れてきた。

「…ふむ、少し荒れてるようだね。炊事でもしたのかい?」

「はい。新しい洗剤がちょっと合わなかったみたいで。」

「それはいけない。今度、私が手に優しい洗剤を見繕ってあげよう。」

「いえ、そんな…悪いですよ。」

「いやいや、手は大事にしなければいけない。特に…君のはね。」

「?」

「おっと、すまない。冗談だよ。気にしないでくれたまえ。」

 ……なんか、不思議な人だなぁ?

「ところで…、ずいぶんと甘い匂いがしているが、ずいぶんたくさん砂糖を入れて飲むようだね?」

「あ、はい。甘くないと飲めなくて…。でもコーヒーそのものは好きなんですよ? キラさんは、ブラック?」

 それから、私は、キラさんと日常会話的な感じで話をした。

 なんか、不思議だな…。今まで文章でしかやりとりしてなかった人が、今目の前にいて、こうして会話をしている。

 緊張は、ほぐれたけど…、なんだろう? この胸の暖かさはようなものは…。ドキドキしている?

 その時、キラさんの持っているカバンから着信音。

 キラさんが携帯電話を見た。

「おっと…、すまない。急な用事ができてしまったようだ。今日は、とても楽しかった。」

「わ、私もです。」

「ここの代金は私が立替えておくよ。」

「えっ、そんな悪いですよ。」

「いいんだ。私からの気持ちだよ。」

 キラさんは、そう言って微かに微笑みを浮かべ、席を立って私の分もお会計をした。

「……そうだ。」

「はい?」

「また、会いたくなったら、手紙に書く。…また、会ってくれるかい?」

「…は…、はい!」

 私は、緊張しながらなんとか返事をした。

 そして、キラさんは、さよなら、っと言って、去って行った。

 私は、ボーッとその後ろ姿を見送った。

「はあ~~~~。」

 キラさんがいなくなり、私はヘロヘロとカウンターの机にへばった。

 キラさんは、思っていた以上に…、大人の人でした。

 ちょっと、変わってる…ような気がしなくもないが、気にはならない。

 どうしよ~、続きの手紙…なんて書こう?

 私は、耳まで真っ赤になってた。ああ、柄にもないなぁ。私、今日おかしいよ。

 どうしよ~、仗助に見られたら、絶対問い詰められちゃうよ~。

 私が一人パニックになっていると、マスターが冷たいおしぼりと、お冷やを出してくれた。

 

 やっと落ち着いて帰ったのですが、帰ったら、仗助が、なんか臭い。

 そしてなんかメッチャ落ち込んでるし、怪我までしてる。

 どうしたの?って聞いたら、2万5千円の靴と、ミスタージュンコのブランドの靴下を泥水に落として台無しにしたらしい。

 どうやら、仗助にとっては、今日は厄日だったようだ。

 




ここで、ミナミが無事だったのは、後の伏線(?)。
そして、色々な意味でピンチでもある。
気づいて~! 誰か気づいて~!っていうのを書きたかった。

なんかの話であったような気がして…。殺人鬼とお付き合いしてたとかって話。
キラさんと、ミナミの関係はそんな感じにしたかった。


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