東方波響録 ~異能力者達の学園!?~   作:月と風

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第三話~ペアは可愛い~

桜が華やかに散っている。

私はさっきから外をずっと眺めていた。

 

1年D組はもうペアが決まり、このあと総当たり乱闘をするから、と妹紅先生が言ってから、作戦会議がペア同士で始まっていた。

 

私は横にペアがいない。ペアを選ぼうと立ち上がった時、妹紅先生に止められたのだ。

真っ先に頭をよぎったのは、

 

自分の能力だった。

私は、試験の時、試験官を粉々にしてしまった。

その、ありとあらゆるものを破壊する程度の能力を持っていれば、まあ、私と組む人はいないだろうな。

 

でも、横の席には、笛がおいてあった。

明らかに魔力が込められている。

誰が使うのだろう、と考えてもみたが、どうにもわからなかった。

 

ガラガラ、とドアが開いて、一人の少年が入ってきた。

あ、遅刻犯。

さっきみんなに噂されていた少年だ。

入学式に遅刻をしてきて、堂々と入ってきた人。

その少年は、教室をぐるりと見渡すと、私と目を合わせ、微笑んだ。

 

正直気持ち悪い。

 

そう、その少年は、私とペアだった。

 

「僕の名前は樹神日々響。よろしくね。」

「うん...」

「何て名前で呼べばいいかな...」

 

とその少年は私を見る。

 

「フラン、でいいよ。」

「わかった。よろしくなフラン。あ、ちなみに俺のことは日々響でいいぞ。」

「ん。よろしくね日々響」

 

あれ?結構話しやすい人だったりするのかな?

 

 

 

----------------------

 

 

 

ひとまず挨拶は出来たな。

それにしても可愛いじゃないか。フラン。

そして机の上には笛がおいてあった。

 

「ん?この笛は?」

「さっき妹紅先生が置いてたよ。」

「何に使うんだ?」

「そんなの私知らないよ。」

 

なんなのだろう。この笛は。

それにしても、フランが社交的でよかった。

これで相手がコミュ障とかだったら、どう反応していいのかわからないからね。

 

 

 

 

 

 

その後僕達は、校庭の奥にあった大きな平原に来ていた。ここは、どうやら学校の私有地らしい。

 

「では今から学年全員で総当たり戦を行います。」

 

A組の担任、慧音先生が言う。

 

「アイナ王国の戦い方は個人の能力だけではありません。そのペアのチームワークが問われます。」

 

そのセリフどこかで聞いたような。

 

「皆、全ての能力や力を使い、今出来る最高の戦いをしてください。それでは、スタート!」

 

 

 

戦いが始まった。

僕らは、作戦通り近くにあった木の影に隠れる。

 

「本当にこれでいいの?」

「だって、たくさんに人と戦っても、疲れるだけだろ。なるべく体力を温存しなきゃ。」

 

見ていると、みんなまだ能力を使いこなせず、苦労していた。剣の力を拡大したものの、その剣の重さに引きずられていたり、銃をうった反動で後ろに飛ばされたり。

 

これは俺の横で試験を受けていた誰かさんが特殊だったんだな。うん。

 

 

だんだん人が減ってきた。倒れた人は、瞬間移動などで、保健室に運ばれているのだろう。

 

今、中にいたのは、あのうさみみ少女ペアと剣のガチ勢さんのペア、そして

胸かそのしたあたりに閉じた目がある少女のペア、どこぞの妖怪に似た傘を持つ少女のペア、そして僕たちだった。

 

あれ?男子は?

 

「そろそろいく?」

「んー...じゃいこっか。」

 

僕らは真ん中で乱闘しているペアに向かって飛び出した。

 

 

 

フランは反対側にまわった。

 

 

フランも頑張ってるし、僕も頑張んなきゃね。

 

手の中に音波を集める。次第に周りの音が聞こえにくくなる。

この、音を集めているときの感触が好きだ。

周りが静かになっていき、自分だけの世界になっていくような。

そしてためにためた音波は甲高いキーンキーンという音を放ち出す。

そのまま目の前にいた鈴仙さんのペアの男子の足元に叩きつけた。

 

 

 

さすがに可愛い女子には攻撃出来ないよ。

 

 

 

足元の土が震え、ひび割れ、吹き飛ぶ。

鈴仙さんのペアの男子は、気配を感じたのか振り返ったが、そのまま体を震わせ、倒れた。

音波は、相手の神経に直撃する。

特に鼓膜だ。あんな轟音を耳もとで聞いたら、きっと気絶するよな。

 

そんなことを思っていて、目の前に鈴仙さんが銃を構えたことなどわからなかった。

 

遅かった。

咄嗟に魔法陣を出そうとしたが、間に合わないとわかってしまった。

 

「日々響!」

 

声が聞こえた気もしたが、空耳かな?

目を閉じて鈴仙さんが撃ち込んでくるであろう銃弾の衝撃を待った。

 

 

 

 

...あれ?

 

いつまでたっても衝撃がこない。

恐る恐る目を開けると、

 

 

 

心配そうにフランが見下ろしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




僕がもしこの学校の生徒だったら誰にするか悩んじゃいますね。はい。
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