東方波響録 ~異能力者達の学園!?~ 作:月と風
「私は十六夜咲夜と言います。みなさんの体術の訓練を指導します。よろしくお願いします。」
今日は体術だそうだ。僕の得意なやつかな?
学校に入って1ヶ月余り。そろそろこの環境になれてきて、フランとも普通に会話ができるようになった。
外は桜が全部散ってしまい、中庭の真ん中の大きな木は青々とした葉を繁らせている。
色んな事があったな...
入学してまだ1ヶ月だというのにね。
フランのあの恐ろしい行動はあの総当たり戦以来起こっていない。
本当に怖かったな、あれ。
だっていきなり頭抑えたと思ったら目が赤くなるんだもん。
あれは、鈴仙さんの目とはちょっと違った。
鈴仙さんの目は、うさぎの目、といった柔らかい感じだが、あの時のフランの目はなんかこう、もっと固くて、病的な目だった。
いやっほんとあの時はどうしようってめっちゃテンパったわ。
もうあの行動は起こらないで欲しいな。
なんてことを考えながら外の風景を見ていると、
「はい、そこの遅刻犯さん。ここの答えを言ってください。」
「え?」
クラスないで有名な人は、必然的にあだ名がつけられるのが宿命だ。
そして僕についたあだ名は、
遅刻犯だった。
「だからここを答えてくださいっていってるんです。」
「僕がなんかしましたか?」
しらばっくれてみる。
「あなた、私が話している間、ずっと外を見ていたでしょう。」
やっぱ無理か。
気がつくと、クラス全員が、面白そうな目でこちらを見ている。
フランに至ってはにやついてるぞ。
ったく、心配をしてあげてたって言うのに。
もう心配してあげないぞ。
「...わかりません。」
「ちゃんと授業を聞きなさい。遅刻犯さん。」
わかったけど、その遅刻犯っていうのやめて。
あの記憶は封印したから。
黒板を見ていると、どうやら体術の時には、姿勢を低くする、といった基本的なことだった。
なんだ。僕答えられたじゃん。
無駄に怒られちゃったよ。
「それでは今学習したことを実践して見ましょう。5分後に格闘室に集合です。」
うわ、移動かよ。めんどくさ。
サボっちゃダメかな...
「早く行くよ~日々響。」
フランは偉いな...
まあ、行くか。
格闘室は暑苦しい。
何この湿気。やる気なくさせる気まんまんかよ。
「では、習ったことを基本として、ペアと実践してみてください。」
「やるよー」
「はいはい」
音波を手に溜めて、フランのに...
「あれ?...って痛っ」
「動き遅いぞ~」
「いや、お前が速いんだよ。」
だって吸血鬼じゃん。
吸血鬼って身体能力が人間の何倍だっけ?
考えても虚しくなるだけだからやめよう。
結局、一回も攻撃は当たらなかった。
フランに一方的にボコされました。
「じゃあ先生が見ていた中で特に良かった生徒を呼びますので、前に出てきてください。」
「魂魄妖夢さん。」
「はい。」
出た。剣のガチ勢。
剣は確かに体術も大事だからな。
「フランドール・スカーレットさん。」
「え?...あっはい。」
フランか。確かに吸血鬼はね。
てか、フラン顔真っ赤じゃん。
何緊張してんだよ。
「あれ?遅刻犯違うの?」
誰かが言う。
「う、うるせーなー。体術は苦手なんだよ!」
「へえ、遅刻犯にも苦手なことあるんだ。」
「...っ今回はたまたまできなかっただけであって......」
「見苦しいぞ。」
...何も言えないや。
正論ぶつな。悲しくなるから。
後、遅刻犯やめい。
「遅刻犯さん、静粛にしてください。」
先生もね...やめよ。
そして、呼び出された二人は、壇上で体術戦をして、フランの圧勝に終わった。
だから吸血鬼はチート。
後みんな。
何度も言うけど、
遅刻犯っていうのやめようね。
ということで第六話でした。
有名人になると、あだ名は必須ですからね。
後、この学校には、寮があるって言うことをいい忘れていました。
申し訳ありません。