東方波響録 ~異能力者達の学園!?~   作:月と風

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第八話~障害物競争にはチーターがいた~

太陽が燃えているとはこのことを言うのだろう。

今にも落ちてきそう......なはずなのに、

ここは、快適だった。

 

「何でこんなに涼しいんだ?」

 

ここは校庭。僕にとって馴染み深い場所だ。

今まさに体育祭が始まろうとしている。

 

「魔法じゃないの?」

 

とフランが正論を返す。

そうか。ここ特殊能力学園だもんね。

 

風一つ吹いていない。太陽は燃えている。

なのに快適で涼しかった。これも魔法だね。

魔法いず神。

 

「それにしても暇だなぁ。」

「そう?」

 

体育祭は、体を動かしている時が楽しいのであって、他の試合に観戦しているときは全く面白くない。

 

横のフランは、魔法で土を固めてオブジェ作りに忙しい。

なにやってんだ。

 

「お知らせします。この後の障害物競争に出場するペアの方は、赤門へ集まってください。」

 

体育祭は赤、青、黄、緑に別れて戦う。

A組は緑、B組は黄、C組は青、我らがD組は赤だ。

赤団は、ここ最近優勝がないらしい。

僕の本気で優勝させてやるか。

 

「僕ら障害物競争でるじゃん!いこう!フラン!」

「えーちょっと待って。このオブジェ作ってから。」

「だからダメだって。」

 

オブジェを作ろうとするフランを引っ張り赤門までつれていった。

 

「障害物競争にでるペアのみなさん。このレースは、校庭から出て、模擬戦闘場までの道のりをペアで2周してもらいます。道には様々なトラップが仕掛けられていますのでご注意ください。」

 

やけに丁寧だな。

お前らがトラップ仕掛けたんだろうが。

そんなことを思っている間にバン、と乾いた銃声がなる。

スタートだ。

僕は咄嗟に足に筋力強化をかけ、走る。

まずは校庭を抜けるために校庭に一周する。

 

「ん?」

 

一周した前の生徒が突然ふらつき、もう一周しようとしている。

とりあえず僕も一周した。

すると、

 

「あれ?今何周目だっけ?」

 

走っている途中にわからなくなる。

 

僕は頭に音波のバリアをかけ、魔法を遮断する。

そうか、この魔法は、混乱魔法だ。

一周走りきると、もう一周しようとする選手を横目に校庭から飛び出した。

 

模擬戦闘場に入ると、ものすごい風が吹いていた。

体が押し潰されそうだ。

魔法を遮断してみる。

ダメだ、風止まないし。

草木が今にも吹き飛ばされそうだ。

 

一体どうすれば......

 

 

フランの声が聞こえた。

 

「それ、幻覚魔法でしょ。そんなのに引っ掛かるなんてバカじゃないの?流石遅刻犯だけあるね。」

 

どうやら遠隔声伝機で、フランがしゃべっているらしい。

僕は苦笑する。そうか。幻覚魔法か。

目から魔法を遮断する。

すると、風がやんだ。

 

でも遅刻犯はじゃないからね。

 

模擬戦闘場の半分に差し掛かったころ。

前には数人の人がいた。一番早いのは黄の赤と白の服を着た少女だった。

赤団いけや。

突然、体に猛烈な熱がはしった。

体が焼ける。燃えている。あの太陽より熱いんじゃないのこれ。

よく見ると周りを炎が囲んでいた。

ヤバい、絶体絶命。

 

「落ち着いて!日々響!」

 

その声を聞くと、自然と落ち着いた。

フラン様。

 

「これは、そうだな、幻覚魔法と感覚操作魔法の組み合わせ的な?」

「気づくの遅すぎ。」

 

あっ聞こえてたんですね。

慌てて魔法を遮断する。

僕は全力で走り出した。前には3人。

抜かせるかな?

音波の勢いを借りて前へ、前へ。

そして、

 

「ごめん......」

 

フランのところへ到着。一人しか抜けなかった。

一番早いのは黄色と白と黒の服を着て、箒に乗った少女。魔法少女と言ったところか。

二番手は、手に天狗が持ってそうなうちわを持った少女。天狗だよね、あれ。

 

フランは、持ち前の素早さと、運動神経を生かせば行ける!

あの、紅白少女のペアは無理そうだけど。

 

フランは、3つの課題の内、2つを突破し、一人を抜いた。後は白黒魔法使いだけだ。

しかし、

 

「あんなに僕に悪口雑言言っておいて、お前も引っ掛かるんかい。」

 

フランが引っ掛かったのは、感情操作魔法だった。

 

「おい!フラン!それ感情操作だって。遮断すれば治るわ。」

「え?そうなの?私もうダメかと......」

「いいから早く!」

 

あの白黒魔法使いも引っ掛かっていた。

だから。

 

「フラン!一位も引っ掛かってるぞ!頑張れ!」

 

あの一位もどうやら遮断できたらしい。

その瞬間、僕は目を見張った。

 

「はやっ。」

 

なんというスピード。あっという間にフランのと差が開いていく。

そして。

 

「一位は、博麗霊夢さん、霧雨魔理沙さんペアです!」

「二位は、樹神日々響さん、フランドール・スカーレットさんペアです!」

 

どっと歓声が沸き上がる。

でも。

 

「日々響、ごめんね。」

「なんでだよ。」

「だって一位取れなかった。」

「いやもともと無理だって。あの紅白さんと白黒さん速かったもん。」

 

博麗霊夢と霧雨魔理沙、だっけ?

てかなんでこんなしんみりした話してんだ?

 

「二位を取れただけてもいいじゃん。」

「えー...とるなら一位がいい。」

 

ったく負けず嫌いなんだから。

可愛いから許すけど。

 

「とりあえず席戻ろう。」

 

そう言って僕らは席にもどった。

 

 

 

 

 

 

 

人生色んな失敗あるんだから、一つ一つに一喜一憂してたら、体持たないよ。

 

次の棒倒し、頑張ろうぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ということで第八話でした。

いや障害物競争だけで一話使っちゃったよ。

どうしよ。



さあ、果たして体育祭の結果はどうなるのでしょうか。
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