幻想初の男性IS操縦者の人生の物語   作:Sixth children

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ちょっと補足
15話で出てきた艦船達ですが、最初は大艦巨砲主義が終わりつつあったので戦艦は空母改造、駆逐艦は一定数を除き魚雷発射管や主砲換装などを行って現代改修していました。
しかしISが出てきたことによりミサイル、及び航空機の優位性が激減(無効化されたり簡単に撃墜されたりするから)駆逐艦の現代改修は続行となったものの戦艦の空母改修は全く意味をなさなくなったので事実上の凍結となっていました。
ISに対抗できるようになるには巨大なエネルギーをぶつけるしかないという結論に達した日本海軍は空母改修計画を破棄、元々空母だった艦は除きそれ以外の艦は戦艦へと戻りました。
現在はその改修の真っ最中
大和型3隻、金剛型4隻、扶桑型2隻の飛行甲板取り外しと内部の大規模改修は終了し元の形を取り戻しつつありました。
伊勢型戦艦は航空戦艦だったから第4砲塔の取り外しによる甲板延長くらいしかしてなかったのでそのままの形を維持してる感じです。
結局のところ大艦巨砲主義の再演と言ったところでしょうか。
赤城も3段甲板、加賀は戦艦になるかとなっていましたがさすがに予算不足により断念。
というよりこの大規模改修とIS学園の維持費用は国が出すことになっていたので財政はなんとかISの値段を吊り上げて賄ってるからかなり厳しい。
国民の関心度は結構高いので支持率はそこそこ高いですが
まあそんな感じです

「取ってつけたような設定ね」
「雑さは拭えないみたいです」
「かっこよさそ〜」
橙は優しい子に育ったなぁ ( * ॑꒳ ॑*)۶"ナデナデ
「にゃっ!にゃぁ〜」
「嬉しそうで何よりだなぁ橙」
「そろそろ本編始めるわよ、読者も飽きてきてるから」
はいはい、それでは本編
「「「「どうぞっ!」」」」


〜17話〜交差

〜数日後〜

 

 

「起きろォ!」

腹に突き刺さるような衝撃が寝ていた僕を起こす。

「ッッッゲホッ」

もし起きていたならば何か口から出たかもしれない

しかし幸いにも彼は健康的な生活をしていたので胃の中は空っぽであり空気を出すだけで済んだ。

 

「おい何やってんだ!もう10分も押してるぞ」

「イッテェ~今日は休みだろぉ・・・もう少し寝かせ」

「ダメだって」

そう言って彼女は僕の布団を引き剥がす。

「早く起きねぇとどうなっても知らないぞぉ〜」

と言って洗面所に向かったタイミングで僕の意識は完全に覚醒した

 

「いやいやいや何するつもりだよ」

「おっ起きた。じゃなかった、早く着替えろ!本当に間に合わないぞ?」

「あれ?今日何かあったっけ?」

 

僕の記憶では今日は休日、クラス対抗戦があったくらいで僕は全然興味もないし確か一夏が・・・あれ?

 

「何言ってんだ?今日の主役はお前だって言うのに能天気だなぁ」

そう言って魔理沙は僕に制服を渡して

 

「私は表で待ってるからはよ着替えて来て。まさか私に着替えさせて欲しいなんてこと」

 

「いやないわ、着替えるから早く行ってくれ」

 

彼女は少し不機嫌そうな表情をして、玄関へ向かった。

 

主役は・・・僕・・・一夏じゃなくて・・・

 

そう意識したら記憶がまるで新しく生成されるように湧いてきた。

 

 

 

 

(・・・実・・・戦・・・出て・・・しい)

 

(・・・そうなりますか・・・)

 

(わた・・・本当・・・くない・・・各国・・・の事・・・誘拐・・・解剖・・・・・・無事・・・主張・・・ば安全・・・ない)

 

(言いたいことはわかります、出場しましょう。死にたくはないですしね)

 

(す・・・い)

 

(いいんです)

 

 

 

 

話してるのは・・・僕?

 

誰と話してる?

 

いや・・・

 

そもそも

 

 

 

 

僕は僕なの?

 

 

「霖之助さん、準備はいい?」

 

「えっ?」

 

気づいたら僕はISを装着し、カタパルトに足を載せていた。

 

「霖之助、大丈夫か?」

 

千冬の声だ。

 

「本当に済まない・・・体調に異変があったらすぐに競技中断するから早く言ってくれ」

 

「うん、わかってます」

 

あれ?

 

「それでは、行ってきます」

 

誰だ?

 

「よし、カタパルト射出準備終了、タイミングをパイロットに譲渡、いつでもどうぞ」

 

止められない

 

「森近霖之助、出ます」

 

射出の瞬間、体の感覚が戻った。

しかし彼は直前の違和感を何故か消失していた。

 

 

「森近くん」

 

「・・・ん?」

 

「鈴よ」

 

「あぁ、そうだったね」

 

「そうだったねじゃないわよっ!敵に言うのもあれだけどシャキッとしなさいよ」

 

「わかったよ」

射出された僕の目の前には2組の代表、鈴がいた。

 

「本気でやってね、手加減は厳禁よ」

 

「もちろん」

 

そう言って僕は背後ユニットが開始直後弾幕を放つようにセットした。

 

そしてブザーは鳴る

 

自分の新たなスペルカードを打とうと構え…新たな?

 

その直後に僕の体を衝撃が揺さぶる。

 

「ガハッ!!」

 

肺から空気が抜け、思考が一瞬混濁した。

 

 

 

〜数日前〜

 

鈴は考えていた。

前回のセシリアとの戦いで幻霖堂の同型である幻法店のリプレイを見た時、彼女は絶句した。

圧倒的な弾幕の密度、それに伴う超巨大レーザー。

このふたつを撃たれて倒れた自分と同じ候補生のセシリア。

つまりこの光は騙しではなく力を持って制圧してくる。

鈴にはこれを避けきれる程の自身はなかった。

美しくとも残酷なその弾幕を瞬時に判断して避けるなんて芸当は、ミサイルの群れを全て撃墜することよりも難しい。

幻霖堂のデータは何故か見れないものの同じような攻撃方法だろうと判断した鈴は考えて……

 

 

〜現在〜

 

唐突な爆発音の下で私は近づく。

 

速攻の遠距離特化の攻撃を避けることは不可能だ。

 

ならばそれを撃たせる前に相手を叩く

 

それが鈴にできた最大限の攻撃方法であった。

 

幸い彼女のISには龍砲、威力は無いが目視不可能な秘密兵器が搭載されている。

 

森近がレーザーを放つ前に怯ませてこちらのペースに持ち込む。

 

それを実行すべく彼女は手に武器を持ち切りかかる。

 

 

 

ガキン

 

 

金属どうしが当たる音

 

 

 

鈴は相手の装甲に当たったのだと思った。

幻霖堂の装甲はそこまで厚くはない。

 

つまり一発一発が致命傷なのである。

 

(終わりよっ!)

 

そう思い振りかざしたその刀は、

 

空を切った

 

 

「エッ」

「遅いよ」

 

そう聞こえた方、自分の前にいるはずの敵を見ようとするも、そこにものはなく、

 

次に彼女が感じたのは衝撃

 

龍砲への仕返しと言わんばかりの蹴りだった。

 

 

「……なんだ今の」

 

「ハァァァアアアアッ」

 

戦場において彼は戸惑う。

 

しかし戸惑いは弱点でもある。

 

完璧だと思っていた作戦がそうそうに崩れた鈴は本能で反応し、後ろにいる彼に対して刀を振った。

 

「あなた、結構な技術をお持ちのようねっ!」

 

「そうかい?」

 

逃げる霖之助に縋りつく鈴

離れたら弾幕で襲われるという恐怖が彼女を突き動かす

 

霖之助は草薙剣を抜き、応戦する。

 

 

 

 

彼の違和感は倍増

 

動きが自分の感覚から乖離する

 

その感覚は苦痛ではなく

 

戦場となった舞台で踊るダンサー

 

 

舞を踊り我を忘れる人のようであった




「時間が無い……ごめん、みんな」
「ゆ゛る゛さ゛ん゛!」
ドコォソコォ!
「ふぅ……いくら遠くとはいえブラックホールの近くはダメだったわね」
「いくら逃げられないとはいえ……というか一般相対性理論?とやらで時間の遅れは確定的でしょうし」
「あっ」

「…まさか考慮しないで適当に放置したんですか?」


「(・ω<) テヘペロ」

「我……テスト……しばし離れる……」

ヒューン =͟͟͞ ( ˙꒳˙)
「あっ、待ちなさい!」

「はぁ……まあ忘れてないだけましですかね?紫様?」

「そうね、テスト終わったら確実にやってやるわ」

「……程々にしてくださいね」

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