Sランク武偵 天羽斬々   作:遊び人の旅行記

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琉球空手を使う奴は大抵化け物、はっきりわかんだね(諦観)

銃声のした道場の中を覗き見れば、そこには砂の詰まった壺を両手に掴み、その片手を前に突きだした状態で身長180cmを越える巨漢が佇んでいた、その壺は銃弾を受け止めたのか、割れて砂が床にこぼれ落ちている、道着を着たその肉体から溢れでる闘気は素人目にも見えるほどで、その男の身長を実際より大きく魅せていた。

 

その向かい側には対照的に、SAT隊員のような装備に身を包んだ男が腰を抜かして倒れていた、この男も背は高い方で道着の男よりも背が高いのかめしれないがまるで迫力が違うため、その身長を実際よりも小さく見せていた。

 

道場のなかには他にも見物客らしき人が二人居り、外国人らしき容姿の親子?がスーツを着こなした格好でその様子を観察していた。

 

私は混乱した状態のまま、おそらく金叉さんから聞いた人物であろう目の前の道着を着た巨漢〟黒木玄斎〝さんに挨拶をしてこれからお世話になることを告げた。

 

挨拶を済ませた私はその後、頭を整理するために割れた壺の片付けをしながら師匠が前世で読んだ漫画、ケンガンアシュラの黒木玄斎である事をこの時ようやく理解した。

 

それから武偵校に入学するまでの数年間、私に修行を付けてくれる事になった。

 

それから数ヶ月間は基本の型稽古と三戦(受けの型)の状態で数日間飲まず食わずで耐えるといった修行を続けた。

 

人間は水を飲まなければ3日程で真面目に死ぬが、黒木師匠の顔が恐すぎて一切口答えせずに真面目に修行に打ち込んだ。

 

途中雨が降ったり、師匠が打ち水をする際に私にも水をかけてくれたので命を繋ぐことができた。

 

それから更に数ヶ月が経ち、遂に実戦形式の修行に移る事ができた。門下生は私一人なので、黒木師匠と二人での稽古になる。

 

最初こそ黒木師匠は寸止めで相手してくれたが途中からは私が死なないよう急所を外した場所には本気で撃ち込んでくるようになり、数回死にかけた。

 

入門して一年が過ぎたある日、師匠は遂に「先読みの極致」であり、相手が攻撃する瞬間を見極め、その直前に動く技術である、

先の先、別名「無道」と

 

極限まで鍛えた手による貫手

「魔槍」

 

を習得した私を認め、怪腕流の免許皆伝を証明する書伝を授けてくれた。

 

「魔槍」は化身刀を身に付けている私にとっては、ただ速く突くだけの修行だと軽んじていたが、実際に黒木師匠と試合をしてみて、その速度の違いを実感した。

 

あれは謂わば反復動作の究極だ、条件を絞る代わりに型に嵌まれば最短、最速の絶技に変わる。

 

これの習得は私のチートスペックを有する体を持ってしても難しかった、センスではなく練度を要求する技である故、形だけ真似ても意味がないのだ。

 

「無道」に至っては何故かすぐに師匠に認められてしまい、私本人としては習得した実感がないので恐ろしく感覚的なものであるため完全に習得するのは無理ということなのだろうか?

 

とにかく、武偵高校に入学するまでにはまだまだ時間があるし。

これからは金次くんのように新技の開発に努めることにした。

 

 

 

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