HITMAN2『世界線を超えた先に』   作:ふもふも早苗

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『おはよう。47。』

『今回向かってもらうのはロシアのミール鉱山よ。この鉱山は世界有数のダイアモンド鉱山として知られているのだけれど、最近おかしな事件が頻発しているらしいの。』

『それというのも、採掘用の機械が頻繁に紛失するらしくてね。今回のクライアントが言うには現場監督であるエフライム・アスタホフがこっそり裏ルートで売り飛ばしているんじゃないかって考えているみたい。』

『この鉱山で採掘されたダイアモンドは全て親会社であるバタローサが回収していて、労働者に利益はあまり還元されていないみたいね。企業側もそのことで労働者が不満を持っていることは把握しているみたいで、採掘機械が盗まれているのもそのせいだと信じて疑っていないみたい。』

『何にせよ、我々は依頼を受けた以上誰が盗んでいるかは問題ではないわ。我々に依頼されたのはエフライム・アスタホフの暗殺。窃盗犯の特定や逮捕は依頼に含まれていない。そこは勘違いしないようにね。』

『準備は一任するわ。』


~準備~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・メンバー
【エージェント47】
・装備
【シルバーボーラー、ロックピック】
・服装
【愛用スーツ】



HITMAN2『窃盗犯は誰?』

『ミールヌイへようこそ。47。』

 

『ミールヌイはダイアモンド鉱山によって栄えた鉱山都市。この鉱山はロシアのダイアモンド産出量の9割以上を算出している。最盛期よりは採掘量が落ちたとは言え、今でも毎年2トンものダイアモンドを算出しているわ。』

 

『無論、誰もが羨む宝石を目当てに全ロシアのみならず、全世界から一攫千金を夢見た男たちが集った結果、ミールヌイの街が出来上がったってわけ。』

 

『ターゲットもその中のひとりよ。でも現実は非常に厳しかったみたいだけれど。そろそろその宝石に眩んだ目を覚まさせてあげましょう。』

 

『幸運を祈っているわ。』

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

~???side~

 

 

『転送装置、起動します。』

《探索率99%。生命反応なし。植生物なし。海水温度計測不能。酸素濃度18.41%。日光量24時間平均167。》

『エラー。探査不能地域あり。』

《探査ドローン派遣。》

『派遣開始。』

《・・・》

《建設ドローン派遣開始。》

『エラー。装備が不足しています。』

《・・・》

『・・・』

《転送開始。》

『転送開始。』

 

 

 

 

 

 

 

~47side~

 

 

 

ゴゴゴゴゴ

ガラガラガラ

 

 

 

ミールヌイの街にある階段式露天掘り鉱山のミール鉱山は、街のすぐ横に鉱山がある。というより鉱山があった場所に街ができたというべきだろう。露天掘り部分は10年以上前に採掘が終了しており、今は地下坑道式に切り替わっているらしい。

 

鉱山は現在稼働中であり、まずはどうにかして鉱山内部に潜り込まなければならないだろう。私はひとまず市街地の中へ入った。

 

市街地はシベリアに位置する都市ともあって建造物は全て断熱が行き届いており、元々集落があったところにできた町というわけではなく、鉱山があった場所に街を作ったという歴史もあって、町並みは旧ソ連らしい計画都市という印象だ。

 

町中に一つのレストランを発見した。流石にテラス席などはなく、窓も少ない作りになっている。しかし別に今腹は減ってはいない。注目すべきはそのレストランの駐車場に止まっている車両だ。一般車ばかりではあるが、その中に白のワゴン車があった。かなり使い古されているのが外見で目に留まるが、後部座席を見ると物で溢れているのが見えた。しかもその乗せているものは作業着、バケツ、何も書かれていない袋や手袋やロープなど、おおよそ建設現場か土木現場で使いそうなものばかりだ。

 

この街に入る際にざっと見渡した限り建設工事を行っている様子はなく、このような車両がこの周辺で行くところと言えば鉱山しか無いだろう。つまりこの車に潜り込むか後をつければ少なくとも鉱山の事務所的な場所にはたどり着ける可能性が高い。

 

私は車の持ち主が戻る前に車をもっとよく観察することにした。後部トランクは初見の通り物で溢れていたが、窓の下の部分に少しスペースが有り、一人くらいなら隠れて乗ることができそうだ。幸いにしてこの車はだいぶ古い型の車で、通常の錠前以外スマートキーなどはおろかその他防犯装備すら殆どついていないようだった。おかげでトランクの鍵をピッキングで開けるだけで簡単に内部に侵入できた。私はそのままトランクの荷物の影に隠れた。

 

しばらくそのまま待っていると、人が近づいてくる気配がした。そのまま車の横まで来ると、鍵を使ってドアを開けた。持ち主が戻ってきたようだ。助手席側も開き、もうひとり乗ってきた。

 

 

「で、このあとは?」

「直帰っすよ。まだいくつか壊れたままの箇所があるってんで。」

「ったく。政府も保証しろってんだよな。壊したのはお前らだってのによ。」

「正確には超国家主義派っすけどね。」

####情報を入手####

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『情報部の調べでも超国家主義派の名前は入ってきているわ。どうやら数ヶ月前にその鉱山で盛大に戦闘を繰り広げたみたいね。ロシアのボリス大統領を巡った戦いだったらしいわ。』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

大規模な戦闘があったのは街の雰囲気を見ていても薄々感じていた。鉱山が近づくに連れ増えてくる弾痕の残った建物や、道端に打ち捨てられている軽装甲車両など、明らかに最近戦闘があったことを暗示させる。しかし鉱山自体はダイアモンド鉱山ともあって戦闘終結後速やかに掘削が再開されたようだ。

 

二人はシートベルトもなしにそのまま車を走らせはじめた。車は市街地を抜けると舗装路を外れて畦道へと入っていった。しばらくして一つのプレハブ小屋の前に停車すると、2人は降りて小屋の中へ入っていった。

 

私は周囲に人がいないことを確認すると、トランクを開けて小屋のそばに置かれていた資材に隠れた。どうやら無事に鉱山の事務所前まで来ることができたようだ。あとはターゲットがどこに居るかを探らねばならないが・・・。

 

私は手始めにプレハブ小屋の窓から中を覗いた。中には先程の男二人が机の上に何かを広げて話し合っているのが見える。距離は少々離れてはいるが、幸い窓の鍵はかかっていなかったため窓を少しだけ開けることで中の会話を聞き取ることができた。

 

 

ピリリリリ

ピッ

「おう、俺だ。・・・何ぃ?また無くなっただぁ?オイオイ、これで今月3件目だぜ?流石に本社の人間そろそろ血管キレて病院送りになるぜ?・・・ああ、わかったわかった。監督には俺から伝えとくよ。お前らは仕事にもどれ。ああ。」

ピッ

「何だまた盗まれたのか?」

「ああ。今度は6番のボーリングマシンだ。ったく、これで今期は深層用ドリル3つ排水ポンプ2つボーリングマシン4つだ。」

「おと、パワーショベル2台が抜けてるぜ。」

「わかってるさ。でもなあ、この間本社に追加の重機よこすように催促したらあっちの担当ブチギレてたぞ?またブチ切れられる羽目になるのかよ。」

「仕方ねえだろ。無いもんはないんだ。それにブチ切れられる回数で言ったら監督のほうが数倍は多いはずだぜ。」

「あ、そうそう。その監督なんだけどよ。どうやら本社の連中、監督がちょろまかしてると思ってるらしいぜ?」

「マジかよ。あいつら重機をキャンディーかなんかと勘違いしてんじゃねえのか?」

「監督はここ数週間事務所にいるか坑道かだ。盗み出す暇なんてありはしねえってのによ。」

####情報を入手####

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『やはり窃盗犯は現場監督であるターゲットではなさそうね。だとしたら誰が一体何のために重機なんて盗んだのかしらね?まあそれはともかく、犯人でなかろうともターゲットの暗殺することは決定事項よ。現場監督を探して頂戴。』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

この小屋の中にはあの二人しかおらず、発言の内容から考えてもターゲットは坑道内にいるのだろう。小屋から少し離れたところに昇降機があり、おそらくそれで坑道内に入るのだと推測できるが、問題は動き出すときに大きな音が出るため気が付かれずに動かすことはほぼ不可能。ほぼむき出しの昇降機のため乗ったら隠れる場所がないこと。さてどうやって坑道に入るかが問題だ。

 

 

「まあ何にせよ、まだ必要最低限の重機は残ってるからな。急がねえと今月のノルマ達成できねえぞ。」

「だな。これで表層用ドリルマシンや昇降機まで盗まれたら仕事自体できねえからな。」

「だから監督も“昇降機に何か異変があったらすぐに駆けつけるからすぐに知らせろ!”って全員に言明してるんだろうぜ。」

####アプローチ発見####

「まあ昇降機がねえと非常階段しかねえからな。監督もこれ以上面倒事が増えるのはゴメンなんだろうぜ。」

「流石に地下120mまで毎日上り下りするのは嫌だろうしな。」

「そりゃみんなそうだろうよ。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『昇降機に異常が発生すると、その異常を直接点検しに現場監督であるターゲットが出向いてくるみたいね。うまくすれば隠れる場所の少ない坑道内に入る必要がなくなるんじゃないかしら?』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「ん・・・げ!もうこんな時間じゃねえか!」

「やべ!これ以上監督怒らせるわけにはいかねえぞ!」

「さっさと準備しろ!早く!」

「お前こそ!」

 

 

中の二人は大慌てで周りの鞄やら道具やらをひっつかんで昇降機の方へ走っていった。

 

ガーガシャン!

ゴゥン…

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

昇降機に飛び乗ると横についているスイッチを押した。昇降機は金網の扉が閉まるのと同時にゆっくりと降下していった。案の定とても大きな音が響いており、ご丁寧に稼働中を示す回転灯まで点いている。坑道内ではただでさえ音が反響しやすいことが予想されるため、この音も坑道中に響き渡っていることが予想される。

 

やはり昇降機自体に細工を施して異常を発生させ点検しに来たところを仕留めるのが良いだろう。私は周囲を確認しつつ昇降機に近づいた。

 

昇降機は屋根に当たる部分が重機も乗せられるように少し高くなっている以外は一般のビルなどに付いているものとさほど構造的に変わりはないようだった。頂部の鉄骨の上に制御装置と思われる箱があり、側面には滑車から垂れる太さ5センチはあろうかという極太の鋼鉄ワイヤーが何本も通っている。おそらくワイヤーの先に大きな重りがあるのだろう。流石にこのワイヤーはシルバーボーラーでは威力不足。切断するには溶断器か高性能爆薬が必要だろう。となると、細工を施すのはやはり上の制御機構だろう。

 

私は昇降機の横のはしごを登った。箱の周囲には金網の足場があるとは言え、土木作業現場の昇降機ともあって足場以外には手すりすら無いため、足を踏み外せば昇降路内に真っ逆さまだろう。私は時折周囲を確認しつつ箱の扉をピッキングでこじ開ける。中にはやはり制御盤があり、何の機能かはわからないがいくつものコードが所狭しと配線されている。

 

 

ゴッゥゥン・・・

ゴォン…

 

 

昇降機のワイヤーが止まった。おそらく一番下まで着いたのだろう。余計な被害を減らすためにも動いている最中に細工するのは得策ではない。弄るなら今だろう。

 

私はコードのいくつかを適当に鷲掴みにすると一気に引きちぎった。少し火花が散ったあと、明らかに今までついていたランプなどが消え、以上を示す赤いランプがいくつか点滅している。私はそのままコードを箱の中に放置して扉を閉めた。

 

おそらくターゲットが非常階段を登ってこちらに来ると思われるのでその間にどうやって暗殺するかを考えることにする。流石に一人で確認しに来るということはないと思われるので、背後から昇降路に突き落とすのはかなり難しい。銃で狙撃するのが一番手っ取り早いがそれでは同行者に簡単に露見してしまう。私は周囲に何かないか探した。

 

丁度、昇降機の直ぐ側にある資材置き場の中に、制御盤の中に入っていたコードとは種類が違う別のコードの束を見つけた。だが見た目はビニル製皮膜のコードで、色と太さが違うだけなので混ざっていればそこまで気にもされないだろう。私は急いでコードを取ると、端に輪を作って制御盤の目の前に設置した。その輪を隠すように制御盤の中に放置していた引きちぎったコードを一緒に散乱させる。

####アプローチ完了####

 

すべての準備を終えて近くの資材の影にコードの端を持って隠れたのと非常階段から息を切らした作業員二人が出てくるのはほとんど同時だった。

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・全く何だってんだ。」

「やっと付きましたね・・・。」

「相変わらず深すぎだぜこの坑道はよ。」

「さっさと確認して戻りましょう。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『彼がエフライム・アスタホフ。夢を追う果てに無実の罪を着せられた哀れな男。』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

顎髭を生やしたほうがブリーフィングで見たターゲットだ。もう一人は付添の別作業員だろうか。

 

 

コツコツコツ

「よっこらせっ・・・なんだこりゃあ?」

「どうですか?」

「どうしたもこうしたも、制御パネルの中のコードが外に散乱してるじゃねえか!」

「ええ?!どういうことです?」

「知らねえ。扉も開いてるみたいだし、大方近所のガキがいたずらしたんだろう。」

「ううむ。やはり周囲のフェンスに有刺鉄線が必要でしょうか・・・。」

「フェンスが破れてないかも点検しねえとな。とりあえず直すとするか。」

 

 

ターゲットが扉を開けて中を覗き込み始めた。私はもうひとりが周囲を警戒するようにあたりを観察してターゲットの方を向いていないのを確認し、コードを一気に引っ張った。

 

 

ギュッ

「うおぉ!」

「え?」

ドタッ

ズルッ

「お、おああああああ!!!」

「か、監督!!」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『ターゲットの死亡を確認。うまく事故に見せかけられたわね。これなら余計な揉め事が起きる可能性も少ないでしょう。帰還して頂戴。』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「た、大変だ!」

 

 

引っ張ったコードは見事にターゲットの足に絡み、足元を掬われたターゲットはバランスを崩し転倒、そのまま手すりのない足場から昇降路へと真っ逆さまに落下していった。足元のコードは特にワナ結びなどはしていないため、ターゲットが落下するときに解けた。傍から見れば散乱するコードに足を取られて落ちてしまったようにしか見えないだろう。

 

同行者の男は大慌てで小屋に駆け込んでいった。おそらく下と連絡を取るための通信機があるのだろう。私はコードを引っ張って回収し、元の場所に戻すと小屋と昇降機から離れ、周囲の林に紛れるようにしてその場を後にした。ちなみに、鉱山の周囲を囲んでいたフェンスはろくに整備されていなかったらしく、至るところ金網が破れており、子供でも容易に侵入することができる状態だった。

 

 

 

 

 

 

 

~~同時刻~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

《転送完了。改造作業開始。》

『ボーリング調査、68%完了。』

《・・・高度命令受信。高度10000メートルより上空の探査。現地残留情報に基づき、この領域を“■■■”と命名。》

『コーション。表示は許可されていません。表示は黒塗りになります。』

 

『探査ドローン派遣。』

《探査所要時間を査定開始。》

『エラー。探査ドローンロスト。』

《探査ドローン再派遣要請受信。》

『派遣作業中・・・。』

 

『エラー。臨時基地探査ドローン全機応答なし。』

《残燃料チェック開始。》

『燃料チェック。・・・燃料残量無し。』

《補給開始。》

『・・・エラー。燃料備蓄なし。』

《高度命令。核融合炉より充電方式に変更。》

『・・・エラー。核融合炉、動力炉に異常。起動不可。』

《・・・。》

『・・・。』

 

《高度命令。探査中止。》

『探査中止。』

《戦闘ドローン派遣命令受信。》

『転送開始。』

《転送開始。》

 

 

 

 

 

 

~~ミッションコンプリート~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

・「ネズミ」

 【+1000】『社用車に潜り込む。』

 

・「私はやってない!」

 【+1000】『現場監督の潔白を確認する。』

 

・「安全確認、よしっ!」

 【+3000】『事故に見せかけて暗殺する。』

 

・「アビスの入口」

 【+3000】『ターゲットを昇降路へ落とす。』




コラボ要素うっすい・・・

次回は日常?回です。
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