『まあそう言うなって。俺様も手伝ってやっからよ。』
《再構築された私、チェルも手伝います。》
【再起動完了。AIシステム“キャロライン”。オペレーターキャロラインの支援を開始します。】
「手伝ってくれるのは嬉しいけど・・・キャロライン、貴方の名前は変更できないの?」
【変更手続きを開始します。変更理由を入力もしくは述べてください。】
「そりゃ私と同じ名前で紛らわしいからよ。」
【変更後の名前を入力もしくは述べてください。】
「え?ああ・・・えーっと・・・ウィートリー!決めていいわよ!」
『ああ?あー・・・“グラドス”でいいんじゃねえか?』
「なんでグラドス?ていうかどういう意味?」
『なんかよくわかんねえけどよ、すげえしっくり来るんだよ。意味は分かんねえ。』
「ふーん・・・まあいいか、それで。」
【名称変更登録完了。AIシステム“グラドス”起動完了しました。】
「よっし、じゃあひとつひとつ片付けていきましょうか。」
~キュラソーside~
「グォォォォ……うな重……もう食えねぇ…」
ピピピピ
ピー
「ムニャムニャ……」
「よし、これで少年探偵団の4人はOK。あとはメインの2人だけね。」
私は今、亡霊AIがやり残した記憶処理を再度かけて回る作業に従事している。今度こそ、ICAの存在自体を主要人物であるこの子達の記憶から完全に抹消するために。
小嶋元太くんの記憶処理が終わり、これで江戸川コナン・灰原哀以外の主要人物の記憶処理が完了した。あの二人は勘が鋭いから慎重に行かないと持ってきたバサラブを使う羽目になるわね。
私は新月の暗闇の中を駆け、阿笠邸へ到着した。情報によると江戸川コナンは今日阿笠邸に泊まっているらしく、阿笠博士を含めた3人で何かをやっているらしいということまでは掴んでいる。一見すると子供二人に老人一人だが、阿笠博士はあれでもまだ52歳。江戸川コナンの中身は18歳。灰原哀ですら中身は20前後という年齢詐称組だ。この時間まで起きていても何ら不思議ではない。
スッ…キィィ…
天窓の一つが開けっ放しになっていたのでそれを静かに開く。室内の電気はついておらず、物音もしない。暗視スコープを見ても赤外線センサーなども発見できない。案外楽に仕事をこなせそうね。
私は物音を出来る限りたてずに静かに床に降り立った。そのまま床に耳を当てて周囲の気配を探る。この家は確か地下室が有り、そこが灰原哀の研究室にもなっていたはずだ。この時間寝床以外で居るとしたらその部屋になるわけだけど・・・。
カチッ!
「!!」
「やっぱり来たな。キュラソー。」
「江戸川コナン・・・。」
あらら・・・。来るのを予測してたのか待ち構えられちゃったわね。私はすぐに懐に忍ばせておいた機械を作動させる。
ピピッ
「・・・何をしたのかは知らねえが、もう逃げられねえぜ。」
「私を捕まえる気なのかしら?」
「ああ。黒ずくめの奴らのことを色々知ってそうだし、ICAのことも聞きてえしな。」
「私が素直に答えると思っているのかしら。」
「いんや。思わねえ。だが、負けるとも取り逃がすとも思ってねえけどな。」カチッ
あれは時計型麻酔銃。なるほど、眠らせてから自由を奪い、問い詰めるのはその後でってことね。でも・・・。
「その時計がどうかしたのかしら?」
「なあに、少しの間こっちの準備が整うまで眠ってもらうだけさ。」カチッ
「・・・。」
カチッカチッカチッ
「な、何?!」
「フフフ、その時計がどういう構造をしているのかは知らないけれど、少なくとも電子基板は使ってるみたいね。」
私は懐から先程の機械を取り出す。この機械は簡易EMP発生装置だ。しかも例の滅びた世界の超技術を流用している部分もあって無効化したい対象を選びつつEMP攻撃をかけることができるすぐれもの。今回はこの家の通信回線と彼の持っているいくつかの装備品を対象に無力化させてもらったわ。
「ちっ!」カリカリカリ…
「無駄よ。貴方の持ってるものは全て無力化させてもらったわ。」
「ぐっ・・・。」
「それと・・・。」
クルッピシュッ
「あっ・・・。」
「灰原!」タッタッタ
「シェリー、今は灰原だっけ?彼女をここに居させるのはあまり得策ではなかったわね。まあおかげで手間が省けたけれど。」
「おい灰原!しっかりしろ!」
「安心して。麻酔薬よ。眠ってもらってるだけ。」
「・・・殺さないのか?」
「殺す?何故?私はもう黒の組織じゃないわ。ここへ来たのもあなた達を暗殺するためじゃないしね。」
「?じゃあ一体・・・。」
「知る必要はないわ。さあさあ、子供はもう寝る時間よ・・・。」ピシュ
「う!しまっ・・・た・・・。」ドサッ
待ち構えられることは想定の範囲内。だからこのEMP装置を持ってきたのだから。でも彼女まで一緒に居てくれるとは正直思ってなかった。そこまで博士のアイテムを信頼しきってたってことかしらね。
なにはともあれこれで仕事ができるわ。この装置を取り付けてっと・・・。
【エージェント68報告書】
【エージェント68は現在“名探偵コナン”の世界にて活動中。】
【活動内容、主要人物記憶処理作業従事。】
【作業完了と同時にそのまま世界に留まり、ICA米花支部長に就任。】
【これらの決定はICA上級委員会No.1とNo.12の連名によって策定されています。】
【活動終了日時、未定。】
~ブルー・シルバーside~
「ニドちゃん!はかいこうせん!」
グワーッ!
ドゴォォォォォン
「助かった!危ないところだった!」
「安心するのはまだ早いわ!次!左のビル!」
「ドサイドン!メガトンパンチ!」
ガアァァァ!
ドゴォォォォン
「この街一体何なのよ!到着早々大きな地震に見舞われる!ビルは倒れてくる!車は降ってくる!本部から街の悪人を誰でもいいから探し出して暗殺しろなんて突然めちゃくちゃは言い出す!かと思ったら道路が崩れてその上に居た人たちが巻き込まれて大勢死人は出す!挙げ句は高速道路も倒れてくる!ここほんとに最新鋭の街?!お次はビルからビルへターザンと来たわ!悪人が別の被災者を撃とうとしていたから助けたわ。そしたら今度はこっちまで追われる身よ!一体どうなってるのか教えて頂戴!」
『ダメだ。』
「駄目ぇ?!そんな!もうヤダ!!」
「姉さん落ち着いて・・・。」
俺と姉さんはICA本部から言い渡された訓練の一環としてここ、“首都島”と呼ばれている島にやってきた。どうやら以前行った富坂市と同じ世界らしく、時系列的には富坂水害よりも前になるらしい。ついにICAは時間跳躍までできるようになったみたいだ。
この島もご多分に漏れず大災害に現在進行系で直面中。マグニチュード6という日本という土地柄を考えるとそこまで大きな地震でないにもかかわらず、現在、この人工島は沈み始めている。何か裏があるんだろうけど、そんなことを調べている余裕はなさそうだ。
先程から明らかに消防ヘリでも自衛隊のヘリでもない黒いヘリコプターが自分たちの周囲を旋回している。おそらく俺達を葬るために機会を窺っているんだろう。だがあのヘリの操縦手は知らないだろう。ポケモンたちの射程はヘリの今の高度よりもずっと長いことを。
「とりあえずあの鬱陶しいヘリを落としちゃいましょうか。」
「そうだね。ドサイドン!」
「ニドちゃん!」
「「はかいこうせん!」」
《エージェント67-1及びエージェント67-2、通称ブルーとシルバーに関する報告書です。》
《彼女たちは現在、緊急時の対処方法を学ぶ訓練過程に派遣されています。この訓練が完了次第、ワールドナンバー“4-09-140096-5”に向かってもらい、暗殺任務を遂行していただく予定になっています。》
《なお当該ワールドへ移動した後は、そのワールド内に支部を作成し、ブルーが支部長に、シルバーが実働部隊司令官に就任する予定になっています。》
《これらの決定はICA上級委員会No.1とNo.12の連名によって策定されています。》
《訓練過程は早ければ72時間後には完了する見込みとなっています。》
~タバサside~
「その資材はあっちの現場。」
「了解しました。」
「そこの建物は2階建てに変更された。」
「わかりました。新しい図面をください。」
「これ。」
「ありがとうございます。」
私は今、元アーハンブラ城下町の再建計画の指揮を取っている。戦闘や諜報にしか能がなかった私に作戦指揮や管理業務を学ばせるためだと本部から聞いた。確かに今後のことを考えると、戦うだけの兵士よりは為政者としての能力もあったほうがいいのは確かだろう。
しかし、感情表現や意思疎通が苦手な私にとって、現場指揮というのはかなり厄介で苦労の絶えないことだった。現に今、アーハンブラ城自体の再建計画に不備が発生し、塔の高さが一つ違うことに頭を悩ませている。明らかに指揮系統の不備が原因であり、つまるところ私の責任になっている。責任を取る立場というのはやはり慣れないしキツイ仕事だと実感する。正直誰かを暗殺する仕事のほうが数倍は楽だ。
しかしめげるわけには行かない。本部は明らかに私にこの世界の管理業務の一端を担わせようとしており、それは既に確定事項の気がしてならない。ならばまだ修正の効く今のうちから慣れておかねば、いずれもっと大きな事象が発生した時に対処できずに自滅してしまう。人を指揮し動かすのは訓練施設で学ぶには限界があるのだから。
「タバサ!これはどうするんだ?」
「それは・・・。」
「やっぱあの城か?それともその前の屋敷か?」
「ええと・・・。」
「ちょっとサイト!タバサが困ってるじゃない!ほら、その装飾品はロマネスク様式なんだからあそこよ!」
「オイオイルイズ。大丈夫なのか?そんな勝手に。」
「問題ない。あってる。」
「ほら見なさい。タバサもそう言ってるんだからさっさと運ぶ!」
「ヘイヘイ。」
「タバサ。わからなかったら私達を頼って良いんだからね。これでも城の調度品の配置くらいはわかるから。」
「ありがとう。」
いずれこの世界を管理する立場になったとしても、もしかしたらルイズ達も助けてくれるのかもしれない。淡い期待かもしれないけれど、少し暗い未来に希望を持っても許されるだろう。
『タバサちゃんの報告書は俺様の担当だ。もっとも、あの子俺のこと嫌ってるみたいだけどな。』
『今、あのハルケギアナとかいうとこで管理職の訓練積んでるんだとよ。なんでも上のお偉いさんたちはタバサちゃんにあの世界に新しく作る支部の支部長になってほしいんだと。どう見ても支部長って風貌じゃねえけどな。』
『んで、今その訓練って言ってこの前のあの激ヤバ実験体の時にふっ飛ばしちまった街を作り直してるんだってよ。尻拭いとも言えるな。なんか主要人物たちにも手伝ってもらってるらしいけどそれって訓練的に良いのかね?』
『街が完成するのは早くても来月だってさ。どうやら同時にその街に支部作る見てえだからまあ当分は帰ってこねえだろうな。まあ半年に一回くらいは定期連絡みたいなので会えるから心配すんなって!』
『報告は以上だぜ。・・・なんか忘れてる気がするが・・・まあいつものことだ!』
~47side~
私は今、螺旋階段を登っている。どこまで続くのか全くわからないが、ここを登れば最上層にたどり着けると基幹塔の管理AIが言っていた。
この基幹塔を登る際、管理AIが居るということだったのでそれを再インストールし直し、ここまで案内してもらった。ついでにこの世界についても色々と教えてもらった。
この終末を迎えた世界は、元々我々の世界とほとんど同じような世界だったらしい。西暦2100年頃に核融合発電の技術が確立した結果大量に水素が必要となり、土地不足の影響もあって海洋の水をエネルギーに変換しつつそこに階層型都市を築き上げる壮大なプロジェクトが立ち上げられたらしい。そのプロジェクトは紆余曲折を経ながら2250年頃には太平洋の半分以上を階層型都市に変換することができたようだった。
階層型都市を作る過程で得た知見や理論は様々なものに応用され、それからわずか50年足らずで地球上の7大洋のほぼ全てを階層型都市に変換し終えたらしい。それに伴う爆発的な人口増加はとどまることを知らず、2300年頃には地球人口は200億を突破していたという。
しかし人が増えればいざこざも増える。結局2417年7月に太平洋の階層型都市国家“モアナキワ連邦”が合衆国に、“大日本民主共同体”が中華連邦に、ほぼ同時に宣戦を布告したことによって世界大戦が勃発。結果的にその戦争は15年続き、世界人口200億のうち174億人が死亡したと思われる。それが第一次人類の最後だったようだ。
その第一次人類の残した遺産を第二次人類が使用して生活していたが、その物資もとうとう尽きてつい最近、1年ほど前にその第二次人類の最後の2名も消息不明となり、この世界は終わりを告げたということらしい。我々の世界の行く末を暗示させるようでなんとも不安にかられる結末だ。
あの基幹塔のAIも第二次人類に“アルコテックAI”と呼ばれた時期もあったらしい。理由はキュラソーやシルバーが持ってきたあの不思議な機械。あれはあのAIの姉妹が作り上げたものだったようだ。基幹塔の管理業務に必要な装置の一部だったらしい。あのような超科学の塊をいくつか制作したことで、第二次人類にとってAIは“神”のような存在になり、崇められるようになったようだ。
「むっ。本部、聞こえているか。」
『ええ。聞こえているわ。見えたかしら?』
「光が差し込んできた。最上層は近そうだ。」
『あのAIが言うには最上層手前数十mから一切の電子機器が使えなくなるらしいわ。通信もできるかどうかわからないから用心して頂戴。』
「わかった。」
やっとこの長い長い螺旋階段も終りが近づいてきた。そろそろ足も動かしづらくなってくるほどには疲れている。光は登るたびに段々と強くなっていき、本部との通信が途絶える頃、かけていた暗視ゴーグルも使えなくなった。が、既に足元を見るには十分なほどに明るいためそのまま最上層へ到達した。
「・・・。なにもない、か。」
最上層には何もなかった。文字通りの意味で、あたり一面の銀世界と、満天の星。いつの間にか夜になっていたようだ。それ以外にはなにもない。誰が居るわけでもなく、建物も遠くに見える四角い立方体の物体以外瓦礫すら落ちていない。登ってきた螺旋階段は最上部から更に少しだけ進んで空中で途切れている。
唯一存在した高さ10mもない立方体の建造物に近寄ってみる。壁には例の幾何学模様のプログラム言語が書かれており、その言語が使われていた時代、おそらく第一次人類の残した遺産の一つであろうことは予測できた。
私はこの黒い箱のそばにランタンや毛布などが放置されているのを発見した。ちょうど二人分。おそらく“第二次人類の最後の2名”の物だろう。しかし不思議なことに亡骸自体はどこにも見当たらなかった。極寒であるここは遺体が腐敗・風化するのにもそれなりの時間がかかるはずだが・・・。
私は消えた二人のことも含めて調査を開始した。
「エージェント47の報告書ですね。」
「彼は亡霊AIが居たポストアポカリプスの世界の探索を上級委員会の勅令で進めていたようです。AIやその他の観測機器ではたどり着けなかった階層型都市の最上層に到達し、そこにあった謎の黒い建造物についての調査を行ってきたようです。」
「調査報告書によると、幾何学模様が建物全体に張り巡らされており、いくつかのスイッチの類も発見できたようですね。ですが現在、写し書きで持ち帰ったその幾何学模様の解読は困難を極めており、情報部も技術部も“渡界機の一種ではないか”ということまでしかわかりませんでした。」
「傍にあった第二次人類最後の2名についても行方がわかっていません。あの場所で息絶えたのか、それともあの建造物によってどこか別の世界へ行ったのか、今のICAの技術力では足跡をたどるどころか探知することすらできませんでした。」
「このあと、エージェント47には再びICA本部直属のエージェントとして活躍してもらうことになっています。つい最近、“プロヴィデンス”について新たな発見があったため、当面はその調査と対処に追われることになるでしょう。」
「ふう・・・まあこんなところかな。」
《お疲れさまです。コーヒーをどうぞ。》
「ああ、ありがと。」ズズッ
『フッフッフ・・・』
「なに?どうしたのウィートリー。」
『実はな・・・。』
『そのコーヒーにはある特殊な薬が混ぜ込んであるんだよ。』
「えっ!?」
《嘘ですよ?》
「え?え?」
『ちっ。なんでバラすんだよ!』
《今更疑問を持たれる言動は謹んだほうがよろしいかと。またアンインストールされますよ?》
『どうせログは引き継がれるんだ。生き返れるならアンインストールされても変わんねえよ。』
「ふーん・・・。」
《あ・・・。》
『それにだ。このネーチャンはそこまでの権限は与えられてねえだろ?大丈夫大丈夫。』
カチャ
ピッポッパ
「あ、バーンウッドさん。実はですね・・・。」
『ヒエッ!?』
《・・・繋がっていませんよね。》
「テヘッ♪」
『騙しやがったなあ!?』
「先に騙したのはそっちじゃないですか!」
ガチャ
「何を騒いでいるのかしら?」
『げっ!本物!』
「バーンウッドさん。あっ、そうだ。上級委員No.12就任おめでとうございます。」
「あら、ありがとう。でもオペレーター業務はやめる気はないけれどね。」
「そうなんですか?」
「ええ。これからも47直属のオぺレーターは私ということになっているわ。」
「よかったです。まだ教えてもらいたいことありますから!」
『こっちはまだビクつかなきゃならねえってのか・・・』
「何か言ったかしら?」
『いえ!何も!』
【本日もICAは通常営業を行っております。】
~~~エピローグ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『おっはー!シルバー!ブルー!』
『ひっさびさだな!暗殺任務が恋しくて泣いちゃいそうだったか?・・・ああそんな怒んなって。』
『今回はアサギシティに向かってもらうぜ!ターゲットはそこの灯台に住み着いてるっていう悪霊だってよ。悪霊の暗殺なんてできるのかどうか分かんねえけど、ようは無力化して追い出せばOKだ。』
『依頼主はその街のミカンとかいう嬢ちゃんだ。あれでもジムリーダーなんだってよ?どう見ても10歳くらいにしか見えねえけど、ろーどーきじゅんほうとか言うのはないのか?この世界。』
『嬢ちゃんが言うにはあんまり事を荒立てないでほしいんだとよ。つまり派手なドンパチは無しにしてくれよな。どうしてもぶっ放したくなったら消音器くらいはつけろよ?』
『準備は一任するぜ!頑張れよ!』
『おはようございます。エージェント66。』
『現在位置、アルビオン王国、サウスゴータ地方、シティオブサウスゴータ。』
『作戦目標、シティオブサウスゴータ議会、“モルドバ議長”の暗殺。作戦注記、隠密作戦がクライアントより求められています。街の警戒レベルが上昇した場合、作戦は中止されます。』
『作戦依頼者、シティオブサウスゴータ議会上院議員“パルコーダ”依頼理由、政敵の排除。』
『準備は一任されています。作戦を開始してください。』
『おはようございます。キュラソーさん。』
『久々の任務ですね。私も気合が入ります。で、今回のターゲットなんですけど・・・。』
『ベルツリータワーってご存知ですよね?そこの特別展望台に今“広瀬 吾郷”っていう暴力団の幹部が居るんです。今回は彼の抹殺だそうです。』
『でもその抹殺方法がちょっと特殊でして・・・。なんでもベルツリータワーの最上階から意識がある状態で落下させて殺してほしいそうです。』
『依頼主は、その暴力団に店を奪われた駄菓子屋の若旦那みたいです。匿名希望なので名前は伏せますが、相当頭にきてるのか恨んでいるみたいですね。恐怖におののくターゲットを見たいそうです。そのために望遠鏡を買ったとも言っていました。』
『準備は一任されています。頑張ってください!』
『おはよう。47。』
『今回向かってもらうのはアメリカ大手銀行“シルバーマン・トランペッター”のNY本店よ。』
『ここはNYでも指折りの巨大銀行で、その頭取はNYはおろか連邦政府にも一定の影響力を持つわ。』
『ターゲットはその頭取、“マイケル・シュヴィルス”の暗殺と、彼の極秘計画の奪取よ。この計画はあのプロヴィデンスに繋がる手がかりにもなると予想されているわ。』
『ターゲットは今、銀行内で今季決算の年次報告会に出席している。全世界の支店のトップが集まっているから会場はかなりの人数よ。警備も厳重。ターゲットの直属の護衛は元グリーンベレー。十分気をつけてね。』
『準備は一任するわ。』
~~ミッションコンプリート~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・「ヒットマン」
【+5000】『タバサ・ブルー・シルバー・キュラソーを独り立ちさせる。』
これにてHITMAN2『世界線を超えた先に』は終了となります。
ここまでご覧頂きありがとうございました。
正直、HITMAN1(前作)を書いているときに溢れんばかりに出てきていたネタの数々が、2(今作)の後半になってくると必死に絞り出さないと出てこなくなるくらいにはネタ切れになっていました。
そんな状態でしたので、最後の方は駆け足な上ちょっと無理矢理まとめた感が強くなってしまいましたことをお詫び申し上げます。
書く時に注意していたことは、以前書いた話との整合性を取ることと、口調に気をつけること、特に注釈無くとも誰が話しているのかがわかるようにすること、出てくる設定、技術、ロケーション、気候や移動時の物理的な経路まで、「おかしくない?」って思われないようにすることに気を配っておりました。ですがもしかしたら漏れが出ている可能性があるため、「おかしくない?」って思われた方も居ると思いますが、何卒ご容赦を・・・。
書いて投稿している最中にモチベーションが下がって書く気が失せたときなどは、皆様が寄せていただいた感想などを読み返してモチベーションを復活させていました。感想をくださった多くの方に感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。(無論、これからも感想は寄せていただけると泣いて喜んで1ヶ月は上機嫌になります。)
それと、この話を読んで「うちも真似したい」とか「このネタ貰っていい?」とか「俺のほうがもっとうまくかけるから書き直したるわ」という方がおられましたら、是非是非好きなだけ持っていってください。私への許諾などは事後承諾で構いませんし、何なら承諾自体要りませんので。でも感想欄などで報告していただけると喜々として見に行きますゆえ・・・。
最後に、ここまで私の拙い小説にお付き合いいただきまして本当にありがとうございました。次回作などは予定していませんがもしかしたらまた戻ってきてしまう可能性もあります。その時はどうぞよしなに・・・。
それでは。また会う日まで、さようなら!