バババァン!!
ガキンッ!テーレッテレー!
『素晴らしいわ。47。また自己ベストを更新したわね。』
「ああ。だが・・・。」
『ええ・・・残念ながらハイスコアではないわ。』
ICAでは時折技術向上のために様々なゲーム形式の催し物が開かれている。今回は射撃技術向上のためにとある世界から取り寄せた射撃ゲームを使って競技をしている。
「いやでも29000点台は人智を超えてると思うよ?」
「私とシルバーなんてどんなに調子が良くても26000点台がせいぜいですものね。」
競技範囲外ではブルーとシルバーがこちらを見学していた。各々既にハイスコア更新は諦め、自己ベストを更新したところで観戦に切り替えたようだ。
ババババァン!
ガキンッ!テーレッテレー!
「むむむ・・・。」
となりのスペースではタバサが同じゲームを行っていた。元来の負けず嫌いの性格もあってスコアを更新しようと頑張ってはいるがこちらも27000点後半がせいぜいといったところだった。
バババババァン!
ガキンッ!テテテーテーテーテッレレー!
『おめでとう。キュラソー。自己ベスト更新よ。』
「ありがとう。でも47にもまだ追いつけていないわ。」
『まあ47は別格と言えるかもしれないわね。』
「私じゃ28000点台後半がギリギリ。47は29000点台後半でしょう?」
「ああ。だがハイスコアではない。」
そう。このゲームは元の世界で記録された情報がそのままインプットされており、どういう技術かはわからないが常にオンラインでハイスコアが更新される仕組みになっている。私達はもちろん偽名で登録されているが、未だこのゲームでの最高記録には至っていない。
「バーンウッドさん。このゲームの最高記録保持者ってほんとに人間なの?30000点とか敵を全部倒すのはもちろん、すべてのターゲットの眉間を正確にかつとんでもない素早さで撃ち抜かなきゃ駄目じゃないの?」
『情報部が片手間で収集した情報によると、たしかにこのゲームの最高記録保持者は人間よ。それもブルー、あなたより年下の。』
「げ、マジ?」
「姉さんより年下の子がこのゲームの最高記録保持者って・・・信じられないな。」
「理解不能。」
このゲームは30体の標的と5体の民間人がランダムで建物の影から顔を出す形式で、それらの標的をいかに素早く正確に撃ち抜くかによってスコアが算出される。理論上は35000点まで伸びるようだが、私は29500点が今までの自己ベスト、その噂の子供の記録でも30000点ピッタリがベストでそれが世界最高記録となっている。標的の飛び出す位置は完全にランダムであり、場所を覚える策は使えず、どの程度の頻度で出てくるのかも完全ランダムなため、ICAの射撃訓練に採用されるほどの完成度と実用性があるゲームとなっている。
私は再びトライを開始した。
『47.21回目のチャレンジね。Ready…』
「もう21回もやってるのね。」
「私より負けず嫌い。」
『GO!』
ガシャ
バァンバァン!
ガシャガシャ
バァンバアンバァン!
「お、これは・・・。」
「ひょっとすると?」
バババババァン!
゙キンッ!テテテーテーテーテッレレー!
「おおおお!!」
「凄い・・・!」
『おめでとう47。ハイスコアよ。』
「よし。」
ハイスコアとなる30100点を記録し、柄にもなく嬉しさがこみ上げてくる。普段なら絶対にやらないであろうガッツポーズまで小さく決めてしまった。
しかし喜べるのもものの数分のことだった。
ピンポーン!
テーレッテレー!
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
『・・・ハイスコアが更新されたわね・・・。』
「・・・32600点・・・。」
私は頭を抱えたくなった。名前を見るとまたあの子供らしかった。名前から察するに男の子だと思うのだが一体どういう子供なのだ・・・。
~数分前・都内某所~
バババババァン!
バキンッ!テテテーテーテーテッレレー!
「すごいすごいすごい!!ウェスタンゲームまた記録更新!!32600点!!」
「ふふーん!」クルクルクルスチャ
「君は射撃の天才だ!どうしてそこまでうまいんだろう!?」
「まああれだね。テンプラ?とかなんとかのサイってやつかな?」
「いやあ、実に不思議だ!あやとりと昼寝と射撃だけは超一流なのになんで勉強はできないしトロイしおっちょこちょいだし・・・。」
「ねえ、それ褒めてる?それとも貶してる?」
今後ももしかしたら突発的な思いつきでこんな感じの超短編を上げるかもしれません。