Short Stories FRONTLINE   作:cu_tatsu

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こんにちは。PP-19-01の誓約ボイスを聞いてビビッときたので投稿しました。
それではどうぞ!


とある読書家の狙い

 よぉ、俺はとある地区で指揮官をしている男だ。つっても正規軍のお偉いさんじゃなくて、数多く存在しているしがないグリフィン所属(雇われ)のうちの一人だがね。

 俺自身、就職してからあんまり経っていないルーキーだが、やっとこさ仕事内容もそれなりに自分で判断して捌けるようになってきた。教え方が上手い先輩や上司のおかげだよ。っとココで媚びを売っとくかな。

 

 さて、グリフィンってのは戦術人形っていうアンドロイドみたいなもんを戦場へ派遣してるんだが、見た目がこれまたカワイイ女の子揃いでな。てっきり軍用人形みたいな『いかにもロボットでございます』ってなモノを想像してたんだが、グリフィン所属の戦術人形は見た目はもちろん、喋り方や性格も含めて人間そっくりの見た目で、最初見たときは

「この会社って年端もいかない女の子を戦場に立たせるのかよ…ヤベーなこの会社…」

ってな感じでマジで驚いたよ。すぐに先輩に教えてもらって誤解は解けたけどな。

 給料はそこそこもらえてるし、部下である戦術人形たちはみんないいヤツで、不謹慎ではあるが毎日充実してるよ。何より話し相手がいるってのは大きいとつくづく思ってる。女だろうが男だろうがペットだろうが、話し相手がいないと業務が暇で仕方がないからな。代わり映えのない司令部で仕事をやってる以上、毎日の業務がつまらないのは勘弁だぜ。

 

 さて、そんな順風満帆な俺の唯一の懸念事項はとある人形のアプローチ。

 別にソイツが嫌いなワケじゃないんだが、事あるごとにアタックをかけてくるもんだから、対応がしんどいんだよな。

 

……まぁ、話を聞いてくれているのも何かの縁だ。詳細を話すとしようかな。

 

 さて、その人形の名前はPP-19-01。通称ビチャズと呼ばれている銃を持つ子だ。俺はもっぱらビー子って呼んでるがな。本人は不服みたいだけど。

 俺が受け持っている司令部では割と古参なんだが、性格自体は真面目で本好きの大人しそうな子なんだよ。なんでも、人間の古い歴史?というか遺物を知りたいから本を読んでるらしい。

 なんとなくインテリくささを感じたのもあって、ついつい「本の虫」って言っちゃった時は怒られちゃったなぁ。本人的にはどうも言われたくない言葉らしい。あの後、お詫びに古書を買ってやったっけ。すごく喜んでた。1ヶ月の給料の半分は消し飛んだけど、あの子の笑顔が見られたから無問題ってな。

 あと、なんかホワッとしてるっていうかなんというか....前なんか作戦室に置いてあるディスプレイの調子が悪かった時に叩き壊されそうになってしまったことがあってな。

なんでそんな事をしようとしたのか。ビー子に問いただしたら

「本で見たんですけど、昔の機械ってバンバン叩いたら直ったってあったんで....」

 ってな事を不思議そうな顔で言ってた事もあったっけ。その後に機械は叩くものじゃないってのを教えたけど、本の知識が最優先の本の虫なのかなぁと思ってしまったよ。

 

 まぁ、性格自体は真面目なんで、副官業務を任せてもしっかりとやってくれるから、色々と手伝ってもらってるんだが、文句も言わずに手伝ってくれてありがたい限りだよ。

 

 ここまではいいんだ。ここまでは。大事なのはこれから話す内容なんだよ。

 

...

......

 実は最近、誓約の指輪を渡したんだが、その辺りを節目になんか様子がおかしいんだよ。

 なぁんか本を読みながら俺の堕とし方についてブツブツ独り言を言ってたり、昔のラブストーリーはロマンチックだから体験させてくれ。私のカラダでって凄い剣幕で迫ってきたり、司令室の机の上にアブノーマルな本が置いてあったり...まぁ、色々あったんだよ。これ以上は聞かないでくれ。

 あ、あと

「誓約したんですから『儀式』をキッチリとやらないとですよね...ふっひひひっ...」

てな意味深な文言を見たり聞いてはいけないような声とオーラで迫って来られそうになったのが3週間ほど前にあったなぁ...

 

 正直さ...俺も正面切って口には出さないけどビー子のこと信頼してるし、ハッキリ言っちゃうと愛してるんだけど、最近のアイツ......ちょっと愛が重いっていうか.........

 さっきお前にも言ったビー子に迫られた時でも、チラッと見えた瞳...そう、ブルーとオレンジが入り混じった色の瞳の奥が恐ろしかったんだ。いつもなら夜明け前の空のようでキレイだと思うはずなんだけど、その時は青空で燃え盛ろうとしている炎のような...なんだろう、『穏やかな景色で起こる悪夢』って言えばいいのか...?なんせ言いたいのは、俺は耐えられるのかってことさ。

 あの日から、特にグイグイ迫られることは無いし、誓約前に楽しくやってた頃と同じような雰囲気に戻っているんだよ。でも、時たま俺に見せてくる目に悪夢を見い出してしまうんだ。それも日に日に瞳の奥の炎が大きくなって迫ってきているのが分かってしまうんだ。

 

 俺、何回も言うけど怖いんだよ。ビー子の俺への愛情が。俺へ向ける愛情が日に日に歪んでいくのが分かるんだよ。

 誓約したのに忙しさにかまけて特別な事をしない俺のせいなのか?それとも元々ビー子がこんな性格だったのか!?俺には分からないんだ!

 他の部下(人形)には相談したさ。けどな、相談した次の日には謎の奇襲でIOP送りにされてるんだよ。中には修復不可のヤツもいたと人づてに聞いたんだ!謎の奇襲に何かしらの意図を感じない方がおかしいってモンだ。

 

 で、極め付けに日記さ。何日か前に、たまたま司令室の机の上にビー子のノートがおいてあったのを見つけてしまったんだ。ホンの出来心で中を覗いたのがいけなかったんだな。

 キレイな見惚れるほどの筆記体でビッシリと俺への愛と行動の記録、そして予定のチェックリストが書かれてあったんだ。

 さっきの謎の奇襲に関しては書かれてなかったけど、冗談抜きにゾッとしたよ。美しい理知な女神が醜悪なクリーチャーを生み出している。そんな錯覚を覚えてしまった...

 そしてページを捲っていくと予定の場所に一際目立つ字でこう書かれていたんだ。

「予定:×月×日 私の大好きな指揮官さんを連れ出す!」

 その後は覚えていない。見てはいけない禁忌の書を開いてしまったんだ。見なかったことにするだけで精一杯だったんだろうさ。

 え?今日の日付が分からん?猶予はあるだろうって?

 

 

 

…×月×日は昨日の日付で、今の俺はどこか分からない場所へ幽閉されているんだ。

 

 

 

 

 あれ?俺って昨日からココにっいるんんだっけ?いや、、、、、1週間ほどかヵヵ??わからない....のへの わnかiらwaなdaいraんkaだ..........

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺、この先無事に指揮官務まるのかな?.........




PP-19-01にそこはかとなく病んでるテイストを感じて筆を執った訳ですが、いかがでしたか?
上手く魅力が表現できていたらいいですけど。

それではまた!
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