ソードアートオンライン~Immortal Legends~   作:ワッタン2906

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どうもワッタンです。最近、書ける時間が取れなくてかなり更新が遅れてしまいました。ですが、なんとか三話目書きあがりました。今回から、オリキャラを出しています。嫌な方はブラウザバックを。

それでは、第三話をどうぞ!!


第三話 再会

2022年11月6日(日) PM18時42分

─第一層ホルンカの村──

 

「ここが目的地?」

 

ユウキが訊ねてくる。俺は頷き、

 

「ああそうだ。小さいけど一応ここも《圏内》だ。ちゃんと宿屋と武器屋もあるから充分に狩りの拠点として使えるよ」

 

「へぇーそーなんだ!!ところでキリトこれからまず何するの?」

 

「まずは武器(メインアーム)を更新しないとな、流石に初期武装じゃ安心出来ないからな.......という訳でまずは武器屋に行こうぜ」

 

「リョーかいっ!!」

 

そう言うと、武器屋へと足を進めた。

 

俺達は、【はじまりの街】でクラインと別れた後可能な限りの速度で道を駆け抜け、幸いあまりモンスターにも遭遇せずこの場所【ホルンカの村】に辿り着いていた。

 

武器屋に入り、まずNPC店主に素材アイテムを全て買い取ってもらい、僅かばかり増えた金貨(コル)をほぼ全額使い、初期装備よりかは防御力があるハーフコートを購入し、即装備し店の外で待っているユウキの所へ戻った。俺が戻ってきたのにユウキが気付き駆け寄ってくる。

 

「あれ、キリト.....武器(メインアーム)更新する為に武器屋来たんじゃないの?」

 

ユウキが、訝しげにこちらを覗き込んでくる。

対する俺は、笑いながら言葉を返した。

 

「大丈夫、大丈夫 この村では店で売っている剣より、強い剣が手に入るクエストがあるんだ。だからユウキもここでは剣より防具を買ったほうがいいぞ」

 

「そうなんだ.......分かった、じゃあボクも防具だけ買うことにするよ」

 

そう言うとユウキは、店の中に入っていった。

 

(懐かしいな.......コンビを組んで一緒に攻略するのは.......アイツ、この世界にログインしてるのかな.......確かアイツとの出会いもこんな感じだっな.......クエストをクリアする為に、装備の助言をしてそこからパーティを組んで.......)

 

懐かしい思い出に浸っていると、ユウキが武器屋から出てきた。

 

「キリトお待たせ!!」

 

「ん.......おう早かったな」

 

俺がそう返すと、ユウキがニッコリしながら

 

「うん、ボク重たい鎧とか着たくないからそこそこ防御力がある軽装な防具にしたんだよ」

 

「そっか.....それじゃあ、準備が出来たみたいだし、クエスト受けに行くか!!」

 

「うん!!行こう!!」

 

そう言うと、俺達はクエストを受けに村の奥を目指した。

 

──────────────────────

2022年11月6日(日) PM19時00分

─第一層ざわめく森──

 

「う.......おぉぉぉらぁ!!」

 

俺は気合いを迸らせ、単発水平斬撃技(ソードスキル)《ホリゾンタル》を発動させ、植物型モンスター(リトルペネント)の弱点に叩き込んだ。

 

すかぁぁん!!と乾いた音を響かせ、リトルペネントは青いポリゴン片となって爆散した。俺は背後にいるユウキに声を掛けた。

 

「ユウキ!!花付きはいるか!!」

 

「ダメだよキリト!!花付きはいないよ!!」

 

ユウキが叫ぶ。

 

「くそっ!!やっぱり全然出現しないか!!」

 

「キリト!!来るよ!!」

 

俺の視認出来る範囲にリトルペネントが三匹確認出来た。

俺達は、リトルペネントを倒す為に迎撃体制を取った。

 

──十分後──

 

「ふぅ疲れたー!!いやー、全然花付き出ないね」

 

俺達は、リトルペネントを倒した後、近くの切り株に座って休憩を取っていた。

 

「ああそうだな...βの時と変わってなかったら花付きの出るの確率は...確か一パーセント以下だったかな」

 

「ええー!?序盤なのにこんな確率が低いモンスター出していいの!?」

 

「誠に同感だな...でもさっきも言ったように、このクエスト《森の秘薬》の報酬(リワード)でもらえる武器は一層ではかなりハイスペックな武器だからな、これくらいの難易度は必要だったんだろう」

 

今俺たちが、受けているクエストは《森の秘薬》という中々に面倒くさいクエストだ。村に住む娘が重病に掛かってしまって、それを直すために花付きのリトルペネントが落とす《リトルペネントの胚珠》が必要なのだが、花付きのリトルペネントの出現率は一パーセント以下なのだ。

 

「そうだけどさー、せめてもうちょっと確率は上げて欲しかったよ」

 

「そうだな...さてとそろそろ行くか」

 

「うんそうだね、早く胚珠を手に入れよう!!」

 

ユウキはそう言うと、立ち上がり俺たちは、森の奥へと進んでいった。

 

──────────────────────

 

「やったーキリト!!胚珠落ちたよ!!」

 

ユウキが笑いながら、こちらに語り掛けてくる。

その時、軽やかなファンファーレが響き、ユウキの体が、金色のライトエフェクトが包んだ。

 

「おめでとうユウキ!!レベルも上がって、胚珠もドロップして、一石二鳥だな」

 

「ありがとう!!後は、キリトの分の胚珠だけだ....ん?」

 

ユウキが訝しい表情をして森の奥をみた。

俺は、首を傾げながらユウキに尋ねた。

 

「どした、ユウキ?」

 

「ねえキリト?あっちの方から何か聞こえない?」

 

「えっ...音?」

 

俺は、ユウキに言われ聴覚に意識を集中した。

すると微かに、本当に微かだが、ソードスキルの発動音とモンスターの叫び声が聞こえてきた。

俺とユウキは同時に顔を見合わせた。

 

「ああ、聞こえるな」

 

「他のプレイヤーかな?」

 

ユウキが訪ねてくる。

 

「そう...かもな。けど、俺達より先にこの森に来てるってことは元βテスターかもな」

 

「ねえどうする?見に行ってみる?」

 

現在、俺たちがいるエリアはリトルペネントを狩りつくして暫くは、モンスターがPOP(湧出)しない状況だ。なのでどのみち森の奥に行かないと、俺の分の胚珠が手に入らない状況だ。

 

「そうだな、どのみち奥に行かないと俺の分の胚珠が手に入らないし、ちょっと奥に行ってみるか」

 

俺はそう言うと、森の奥へと俺たちは歩き始めた。

 

──────────────────────

 

そこは、開けた場所になっていた。そして真ん中に、リトルペネントと男性プレイヤーが交戦中だった。俺達は近くの茂みに隠れて様子を見守った。

 

リトルペネントが「シュウウウ!!」というような咆哮をしながら、右のツルを男性プレイヤーに向けて突き込んできた。男性プレイヤーはその攻撃を慌てず冷静に左に装備している盾でいなし、リトルペネントに急接近した。それを迎撃しようと、リトルペネントが今度は、左のツルで薙ぎ払いの攻撃をしかけてきた。しかし、男性プレイヤーはその攻撃を予測していたかのように、盾を真正面にかざし攻撃を真上へといなし、再びリトルペネントに急接近し、リトルペネントの弱点にソードスキル《ホリゾンタル》を叩き込んでいた。

 

俺はその戦い方に自分の記憶が少しチクリと刺激されるのを感じていた。

 

(あの戦い方...盾を装備しているのにあまり防御をせず、しかしそれでいて攻撃を盾でいなしつつモンスターに急接近し、攻撃を叩き込むあの戦い方...まさかな...)

 

「すごい...盾をまるで自分の体の一部のように扱ってる...」

 

ユウキが驚きつつ、呟いている。

 

「ああホントだよ...攻撃をいなすのって防御するのと違ってタイミングが重要なのに、下手すれば受け止め損なうのに...それはあのプレイヤーは、完璧の狂いもなく全て攻撃をいなしている。そんなこと並のプレイヤーではそうそうできない.......やっぱりあのプレイヤーは、元βテスターかもしれない。それもβ期間中にかなり名前を知られたプレイヤーかもな」

 

「そっか.......キリトは名前知られてたの?」

 

俺は、ユウキの質問に苦笑いしつつ答えた。

 

「....一応知られてた思うよ.......主に悪い噂で.....」

 

俺達がそんな会話をしているうちに、ポリゴンの爆散音が聞こえてきた。どうやら、戦闘が終了したようだ。男性プレイヤーが背中に剣と盾を仕舞うその時、ちょうど男性プレイヤーの体が金色の光に包まれた。どうやら、彼もユウキと同じようにレベルアップしたようだった。

 

俺は、あまりあの男性プレイヤーとは話したくなかったが、彼の戦闘スタイルを見ているうちに、少し興味が湧いたので話し掛けてみることにした。

 

俺達は茂みから出て、男性プレイヤーに近づいて行った。男性プレイヤーが近づいてくる音に気付いたのだろう、とっさにこちらを振り向き剣を構えた。俺は慌てて、手を振り男性プレイヤーに声を掛けた。

 

「待った、待った!!プレイヤーだよ、プレイヤー。ちょうどアンタが戦闘してたから、茂みから出られなかったんだよ」

 

俺はそう言うと、改めて彼を真正面から見てみた。身長は俺と大体同じ位で、年齢もそんなに離れていないだろう。真面目な感じの穏やかな青年という印象を抱いた。

青年は、俺の言葉に安堵の表情を浮かべ剣を下ろした。

 

「びっくりしたぁ、ちょっと気を抜いてたからさ、過剰反応してしまったよ」

 

青年はそう言うと、今度こそ剣と盾を背中に仕舞った。

 

「ごめん、ごめん。茂みから出てくる時に、声掛ければ良かったね.......ところで、お兄さんレベルアップおめでとう!!」

 

ユウキが謝ると同時に、青年がレベルアップしたことを祝った。

 

「おっありがとう!!.......ところで君達も《森の秘薬》のクエストをやってるのかい?」

 

彼が訊ねてくる。

 

「うん、そうなんだ!!ボクの分の胚珠は手に入れたんだけど.....」

 

「俺のがまだ手に入ってないんだ」

 

「そうなのか。.......うん...よし、これも何かの縁だ、俺が君達のクエスト手伝うよ」

 

俺はその提案に驚いた。ただでさえ、花付きが出現する確率は低いのは分かっているはずなのに、その上で手伝ってくれるのかと。

ユウキも同じ結論に辿り着いたのだろう、驚いた声で訊ねた。

 

「えっホントに!?君の胚珠はいいの!?」

 

すると青年は、どこか自慢げな顔をしながら

 

「大丈夫。大丈夫。自分の分の胚珠はさっきの戦闘でドロップしたからさ、.......それにどこか懐かしいからね、パーティを組んで、クエストをやるのはさ.......」

 

と答えた。最後の方はよく聞き取れなかったが、そういうことなら有難く手伝って貰うことしよう。

 

「.......ホントにいいのか?」

 

俺は訊ねた。すると青年が頷き、

 

「ああいいよ。勿論、無理にとは言わないけど.......」

 

「全然大丈夫だよ!!ありがとうお兄さん!!」

 

ユウキが答えると、青年が少し照れながら、

 

「いいよ、いいよ、そんなに大変じゃないし」

 

と呟いた後、頭の後を少しかいた。俺は、その仕草を見て少し既視感を覚えたが、それが何なのか分からなかった。

 

(今の仕草、どこかで見覚えが.......)

 

記憶を彫り返そうとその時、

 

「あっ」

 

ユウキが何かに気付いたように、声を上げた。

 

「ごめん、自己紹介がまだだった。ボクはユウキだよ、そしてこの人が」

 

青年がこちらに視線を向ける。

 

「ボクのパートナーのキリトだよ」

 

ユウキがそう言った瞬間、青年が信じられない物を見たかのように目を見開いた。

 

「えっ、キ....リト?キリトって言うのか!?」

 

「ああ、そうだけど?」

 

俺がそう言った瞬間、青年が俺の目の前に近づいて来て、俺の方に手を置き質問をしてきた。

 

「ちょっと失礼なことを聞くけど、もしかして元βテスターか?」

 

「あ...ああ、そうだけど」

 

俺がそう言った瞬間、青年が確信を得た笑みをしながら、

 

「キリト、俺だよ俺!!覚えてるか? ヒロだよヒロ!!」

 

ヒロと聞いた瞬間、俺が今まで感じていた既視感(戦闘スタイルや仕草)の正体がようやく分かった。

 

「えっ.......ヒロ?ヒロなのか!?」

 

俺は、驚きの声を上げ今度は逆に、青年....ヒロの方に手を置いた。するとヒロは頷きながら、答えた。

 

「ああそうだよ、ヒロだよキリト」

 

ヒロがそう答え、

 

「久しぶりだなぁヒロ!! ヒロもこの世界にログインしてたんだな」

 

「うん、勿論ログインするよ。.......まぁログインしなかった方が良かったのかも知れないけど」

 

「そりゃ確かにな」

 

俺達は、久しぶり(といってもβ以来だが)の再開を喜んだ。

しかし、そんな空気についていけない少女が一人蚊帳の外だった。

 

「何、この空気.......?」

 

暫くユウキは、ぽけーっと見ていたが不意に我へと返り、二人に質問をした。

 

「ねぇキリト?二人は知り合い?」

 

ここでようやくキリトは、ユウキが居たことを思い出し慌てて、ユウキの方を向いた。

 

「あっすまんユウキ、放ったらかしにして。 紹介するよコイツの名はヒロだ。俺が、β期間中一緒にゲームを攻略していたパートナーだよ」

 

ヒロが、ユウキの前で左手を差し出した。

 

「よろしく、ユウキ」

 

ユウキが、ヒロの左手を握り返した。

 

「こっちこそよろしくね、ヒロ!!」

 

二人が、握手した手を離した瞬間、近くにリトルペネントが三匹再放出(リポップ)した。

しかもその内、一匹は上に真っ赤な花を付けていた。

 

「.......とりあえず積もる話は、コイツらを片付けてからだね」

 

ヒロが、剣と盾を構える。

 

「そうだな」 「そうだね」

 

俺とユウキが同時に、返事をした。

 

「キリト、ユウキ、俺がタゲをとるよ。俺がタゲを取っている間に二人は、ソードスキルを弱点に叩き込んでくれ」

 

「ああ分かった!!」

 

「うん、リョーかいっ!!」

 

そう返事を返した瞬間、リトルペネントが俺達に気付き、左右のツルを高く掲げ俺達を威嚇した。それが合図になり、戦闘が開始された。

 

──────────────────────

 

戦闘は、約十分程で終了した。

俺は、剣を背中に収めヒロの元に近寄った。

 

「お疲れヒロ」

 

ヒロとハイタッチを交わす。その顔色は少し疲労の色が窺えた。

 

「ありがとう...これで何とかキリトの分の胚珠はゲットできたな」

 

「何とかな、ありがとうヒロ。手伝ってくれて」

 

「別に、礼は要らないよ俺とキリトの仲だしさ...それより」

 

ヒロが辺りを見まわす。今俺たちの周りは、先程と同じように当分はモンスターが出現しない状況だ。ユウキは、少し離れたところで座ってウインドウを操作している。多分、アイテムの整理をしているのだろう。それを確認したヒロは、口を開き小声で俺に話しかける。

 

「...ユウキって本当に仮想世界初心者かい?あの速さは初心者の域を超えてるぞ」

 

「お前も感じたか、ユウキの戦闘センスを」

 

「ああ、キリトと同じ位かそれ以上のセンスを感じた」

 

「いやいや、ヒロも十分スゴイって。全然盾捌き衰えてないよ」

 

「いやそんなことないよ」

 

俺達がそんなやり取りをしていると、アイテムの整理が終わったユウキが近づいて来た。

 

「お待たせ二人とも」

 

「よし、それじゃあ村に帰ってクエストの報告しに行くか」

 

俺がそう言うと、二人とも頷いたので俺達は村の方へと足を進めた。

 

──────────────────────

 

2022年11月6日(日) PM20時00分

─第一層ホルンカの村──

 

幸い、モンスターを狩り尽くしていたのでモンスターとエンカウントすることなく、俺達は二時間振りに《ホルンカの村》のゲートをくぐった。流石にこの時間になると、広場には数名のプレイヤー(おそらく元βテスターだろう)の姿が確認できた。しかし、三人とも疲れていたので気付かれる前に、村の奥へと急いだ。幸い、まだNPCの行動パターンが深夜パージョンに変わる前だったらしく、目的の家はまだ明かりが灯っていた。

 

「おっ良かった。まだ明かりが着いてるぞ」

 

「ホントだね、よかったよかった」

 

「先、ユウキが胚珠渡してきなよ」

 

ヒロがそう提案し、先にユウキがクエストの報告をしに行った。

 

実はこのクエストは、一人用のクエストなのだ。だから三人同時に行っても一人しかクリアできず意味がないのだ。そうこうしている内に、ユウキが戻ってきたので、ヒロ→俺の順番で報告をしに行った。

 

家の中に入り、鍋をかき混ぜているおかみさんに、《リトルペネントの胚珠》を渡した。おかみさんが大事そうに胚珠を受け取り、お礼の言葉を言うと部屋の隅に置かれている、チェストから剣を取り出し、俺に差し出した。

 

そうこの剣こそが、第一層ではかなりハイスペックな武器《アニールブレード》だ。

 

「ありがとうございます」

 

俺は、一言呟やいて剣を受け取り家を出た。

 

──────────────────────

 

「ふぅー何とか全員、メインアーム更新できたな」

 

「うん、ホントに良かった....けど、この剣ちょっとダサくない?」

 

ユウキが、素直な感想を言ってきた。確かにそれは俺も感じていたのだが、それでもこの剣は見た目を差し引いても強い武器なのだ。ヒロもそう思っていたのだろう、苦笑いしつつユウキに言葉を告げた。

 

「確かにダサいけど、この剣はしっかりと強化すれば三層の中盤辺りまで使えるんだよ」

 

「三層!?.......確かにこの武器はハイスペックだね」

 

「だろ?まあその分クエスト難しいけど」

 

「うん、ボク大事に使うことにするよ」

 

そんなやり取りをしているうちに、俺達は宿屋の前まで来ていた。俺は、ある提案をする為にヒロに話し掛けた。

 

「なあヒロ?ヒロも俺達と一緒に来ないか?βの時みたいに、一緒に攻略しないか?」

 

「あっいいねそれ!!一緒に行こうよヒロ!!」

 

俺の提案にユウキは乗り気のようだ。ヒロは少し驚いていた。

 

「えっいいのか?」

 

「おいおい、いいに決まってるだろう。元々一緒に、コンビ組んでたんだし」

 

ヒロは少し考える様子を見せ、真面目な顔で話してきた。

 

「.......なあキリトちょっと、二人だけで話さないか?」

 

「えっ何で?」

 

「すぐ終わるからさ、悪いけどユウキ先に宿屋で待っといてくれないか?」

 

「うん、分かった。けど早くしてね」

 

そう言うと、ユウキは宿屋の中に入っていった。今この場には、ヒロと俺しかいない。

 

「それでヒロ、話って何だ?」

 

「うん、話って言うのはユウキとのコンビについて、今思ってることの本音を聞きたかったんだ」

 

「今思ってることか.......最初は、この世界にログインして出来た友達だったから、流石に見捨てることが出来ないから一緒に《はじまりの街》を出ようと提案してそこから一緒に、コンビを組んだんだけど.......今はちょっと違う.......」

 

俺の言葉に、ヒロは真剣に聞いている。

 

「今は.....ユウキの成長を見たい。ユウキの戦闘センスは俺達βテスターを凌駕してる。けど、一応ユウキはまだ初心者だ。だからもしユウキが、知識を手に入れたら、きっとそれは.......プレイヤーの希望に、ゲーム攻略に必要な存在になるかもしれない。だから、俺はユウキの成長を見たい」

 

俺が、話終えるとヒロはまた少し考え、俯きながら小さな声で呟いた。

 

「.....やっぱりキリトは優しいな.......」

 

暫くヒロは俯いていたが、突然サッと顔を上げた。

 

「分かった、一緒に攻略しよう。けど一つだけ条件がある」

 

「条件?」

 

「ああ、俺ももしユウキみたいに才能のあるプレイヤーと出会ったら、そのプレイヤーとコンビを組みたい。だから、その時はパーティを抜けさせてほしい」

 

「そうか.......分かった。その条件を呑もう」

 

俺がそう言うと、ヒロは笑った。

 

「ありがとうキリト」

 

「いいって、いいって。さ、中に入ろうぜ。早くしないとユウキに怒られるからな」

 

そう言うと、俺達は宿屋の中に入った。

 

 

──────────────────────

2022年12月1日(木) PM16時00分

─第一層 トールバーナ ─

 

ゲーム開始から、約一ヶ月で約二千人が死んだ。

未だに、ボスのいる部屋にすら到達していなかった。

 

俺達は、今日朝から迷宮区を攻略し、最前線から最寄りの街《はじまりの街》とはいかないが、かなり大きめな街《トールバーナ》に帰ってきていた。

 

「ふぅー今日も疲れたね」

 

「あぁそうだな、けどあと二日位で迷宮区の最上階に辿り着くはずだ。そしてそこには....第一層のボスが待ち構えているはずだ」

 

「ボスかー...ねえキリト第一層のボスってどんな奴だったけ?」

 

ヒロが訪ねてくる。俺は記憶を探った。

 

「ええと...確か、迷宮区に沸く《センチネル》の親玉だった気がする。名前は忘れたけど」

 

俺達はそんなやり取りをしながら、いろいろな店が並ぶ《トールバーナ》のメインストリートに来ていた。武器のメンテや、今日の攻略で消費した道具を補給するためだ。

 

「それじゃあ、三十分後にここに集合な」

 

「リョーかいっ」「ああ、分かった」

 

そう言うと、俺たちはそれぞれ別の店に向かった。

 

 

──十五分後──

 

「ふぅこんな所かな、さて....思ったより早く終わったな」

 

鍛冶屋で結構並ぶと思っていたのが、思いのほか人が少なく俺の用事はすぐに終わってしまった。

 

「仕方ない、道具屋にでも行ってみるか」

 

俺は道具屋に向かって足を進めた。

ちょうどその時、掲示板に新しい広告が目に入った。

 

「ん?これは....」

 

そこには、こう書かれていた。

 

 

"第一層攻略会議12月2日 午後16時開催!!"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか。このホルンカの話は、アニメでは収録されておらず、書くのがなかなか難航しました。けれど、拙い文章ですが何とか書けました。これからも更新が遅くなることがあるかもしれませんが、失踪だけはしないので温かい目で見守ってくださるとありがたいです。それでは、また次のお話でお会いしましょう。

(祝!!SAO10周年!!白猫とのコラボ!!おめでとうございます!!
 クロニクル行きたかったなあ)
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