とある魔術の仮想世界[4]   作:小仏トンネル

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第6話 同調

 

「くそっ!クソッ!これもまたさっきのウィルス寄越したヤツらの仕業ってわけ!?アンタらはこうしてこっちの計画を頓挫できて、大層ご満悦かもしれないけど…こっちには上条だっているのよ!?それなのに、それなのに…あぁもう!クソッタレ!畜生ッ!」

 

 

呪詛にも似た言葉を吐き出しながら、吹寄制理はこの状況を生み出した何者かと、上条当麻を巻き込んでしまった自分に怒りながら、何度も拳を自分のデスクに打ち付けていた。普段の彼女からは想像も出来ない荒れっぷりだったが、その部屋にいる誰もが彼女の激情を止めることはなかった

 

 

「アイツは…アイツは生きてるのよね?例えアンダーワールドが欠片も残さず消えたとしても、アイツはまだ生きてる…のよね…?」

 

 

先ほどまでの騒騒しかった警告音はすっかりとなりを潜め、アンダーワールドを映し出していたモニターの数々は、電源が入っているにも関わらず真っ黒に塗りつぶされていた。それは間違いなくその先の世界の崩壊を意味しており、その世界に取り残されていた少年の安否を心の底から心配しながら、御坂美琴は震える声でその場にいる人間に問い詰めた

 

 

「はい。彼の生体反応やフラクトライトには、アンダーワールド崩壊後も特に異常も見られません。ただ、正確に言えば生きている、ということしか言えません。と、ミサカは彼の現状を報告します」

 

 

この誰もが予想だにしていなかった事態でも、ミサカ10032号は顔色も口癖も変えることはなかった。しかしその奥で、カエルによく似た顔の医者は誰よりも訝しげな顔で自分のPCの画面を見つめていた

 

 

「これは…いや、そんなバカなことが…」

 

「・・・先生。こうなったらもうバカなことでも手当たり次第に考えていくべきです。何か思い当たることがあるなら、私にも教えて下さい」

 

 

うわ言のように呟く冥土帰しを見た吹寄は、体ごと椅子を回して彼の方に向いて言った。美琴も冥土帰しを見ながら吹寄の言葉に大きく頷くと、余命いくばくかの名医はPCに表示されている小さなカーソルを移動させ始めた

 

 

「・・・思えば最初から、人の褌で相撲を取っているような違和感が僕にはあったんだね。この世界にはいくつかおかしな所が…具体的には二つあった。まず一つは、この世界における剣士の界隈には、秘奥義と称されるソードスキルがあったことだね」

 

「・・・え?ソードスキルって…SAOやALOで使われてたヤツってこと!?」

 

「僕もSAOの内情は人伝てに聞くばかりで、具体的にはどういったものがあるのか知りもしないけどね。だけれど、ザ・シードを使った仮想世界は全てそうなる仕様なのか、はたまた人工フラクトライト達が手ずから生み出した技術なのだと思って、特に気にはしなかったんだね」

 

「後者はどうか分からないけど…少なくとも前者はあり得ないわ。ザ・シードを使ってるゲームは数あっても、今ソードスキルと呼べるシステムを持つゲームはALOしかないわ」

 

「そうか…ありがとう御坂君。あまりそういったゲームの知識がない僕には分からないから頼りになるんだね」

 

「それで先生、二つ目は?」

 

 

冥土帰しの推測に対して、美琴は自分が知っている限りの情報を引き出しながら答えた。礼を言う冥土帰しに続けて吹寄が訊ねると、彼は特大のため息をついてPCの画面を指差しながら言った

 

 

「そしてもう一つ…これは今気づいたことなんだけどね、ハッキングの実損被害を調べるために改めて内部のデータを洗ってみたところ、不可解な外部命令が挿入されていることに気づいたんだね」

 

「え?な、何ですかこれ…?『コード871』?右視覚領域に…疑似痛覚を注入?これじゃあ人工フラクトライトが禁忌の制限を突破しかけても、そのプロセスが痛みに掻き消されちゃうじゃない!?これもやっぱり、さっきの外部からのウィルスが…げん、いん……?」

 

 

PCが表示している小さなフォントのコードを目で追うなり、吹寄が声を荒げた。しかし彼女が憶測を立てていくに連れて彼女の声は次第に尻すぼみになり、それから何かに気づいたように口を手で覆って呟いた

 

 

「いや…普通そんな面倒なことする…?私たちを少しでもA.L.I.C.Eの完成から遠ざけたいから…?でも現に、さっきウィルスが侵入して内部時間が等倍になってから、ほとんど時間をおかずにアンダーワールドを崩壊させたのに、わざわざそんなコードを仕込む意味が…」

 

「あぁ、その通りだよ。これはウィルスによるものじゃない。このコード871は、アンダーワールドが構築されてから、かなり初期の段階からずっと機能していた。そしておそらくその原因は……」

 

「・・・特異点」

 

 

恐るおそる漏れ出した吹寄の呟きに、冥土帰しは静かに頷くことで答えた。彼の反応に吹寄は頭を抱えるのを見た美琴は、自分の耳を疑って小さくかぶりを振りつつ二人に訊ねた

 

 

「じょ、冗談でしょ?さっきの崩壊の時にも似たようなこと言ってたけど、特異点ってタイムトラベル系のSF小説に出てくる、その世界の時空に影響を与えるとかいうモノでしょう?そんなのが本当に実在するって言うの?」

 

「・・・これは僕も吹寄君も最初から疑問に思っていたことなんだけどね…御坂君、君は本当にSTLやフラクトライトの論文を、上条君が自力で書けたと思うかい?」

 

「・・・いや、私は多分書けないと思う。可能性があるとすれば…すれ、ば……」

 

 

それは美琴自身もずっと疑問に思っていたことだった。冥土帰しの静かな問いかけに美琴が首を振って思考を巡らせた瞬間、脳内に鋭い電撃が走った。それは彼女の能力によるものではなく、その一言で冴えるに冴え渡った彼女の思考そのものだった

 

 

「まさか…その特異点っていうのは…!?キリトさん達がいる異世界から…!?」

 

「先のプロジェクト・アリシゼーションのように、学園都市には噂や都市伝説が蔓延っているだろう?僕もそのうちの一つで、ALOというVRMMOゲームはこの世界とは別の並行世界に繋がっている…というのを耳にしたことがあるんだね。このSTLの技術というのは元々…そちらの世界の技術なのだとしたら……」

 

「だ、だけど!だったら何だって言うの!?例え同じ技術を使っていたとしても、それぞれの世界で開発したのならそれはもう別物よ!?いくら過去に同じSAOって名前のゲームが存在してた世界だから…って………」

 

 

そこで美琴の頭脳にまたしても電撃が走った。今度はもはや血の気が引いた。それまではただの偶然だと捨て置いていたことだった。同じゲームハード、同じ技術、同じスキル、同じアイテム、同じ名前のギルドが存在する、全く同じ名前の世界。ありとあらゆる可能性のピースが埋まっていく感覚は、快感というよりも恐怖に似ていた

 

 

「まさか、あのSAOですらも…影響を受けていたって言うの…?同じ仕組みの仮想世界だからって…ただそれだけの理由で…!?」

 

「影響を与えていた、というよりも…互いに干渉しあっていた、という方が正しいのだろうね。こんなことは普通あり得ないだろうけど…今この瞬間、その異世界にあるアンダーワールドと僕らの世界のアンダーワールドは完全に『同調した』のではないか、と…僕はそう考えているね」

 

「じゃあひょっとしてアイツの意識は、キリトさん達の世界が作ったアンダーワールドに行ったって言うの!?」

 

「断定は出来ないが…同調したという解釈があってるのなら、彼の意識もそちらの世界に移動したはずだね。同じ機関設計がなされていたが故に、アンダーワールドという同じ仮想世界同士が互いに干渉し、不安定な状況となって結果的に同調するにまで至った…ということなら、元々アンダーワールドにいた彼が引き込まれてしまったのも頷けるね」

 

「じゃああの黒い穴…特異点はむしろデータの欠落を示したものじゃなくて『修正』していたってことですか…?私たちが丹精込めて作り上げたと思っていたアンダーワールドは、人工フラクトライト達は…ただひたすらに、その異世界のアンダーワールドの歩んだ経緯を…なぞっていただけ…?」

 

 

震える声で訊ねた吹寄に、冥土帰しは否定の言葉もなく、ただ深いため息とともに瞼を閉じて答えた。否定したくとも否定しきれないこの状況に、もはや吹寄は軽い目眩を覚えていた。頭を抱えて項垂れる彼女の心の痛さを思いながらも、美琴はなおも消えぬ疑問を冥土帰しにぶつけた

 

 

「とりあえず百歩譲って、そういうことだったと仮定します。じゃあなんでSAOは途中で崩壊しなかったんですか?」

 

「恐らくはその『崩壊』という言い回しが良くないんだ。本当の意味でアンダーワールドが崩壊したのだとしたら、そこに生活していた人工フラクトライト達も一つ残らず消えていたハズ…だというのに、人工フラクトライト達が内包されたライトキューブ・クラスタは正常に機能している。恐らくは、そこも含めて同調したんだと思う」

 

「・・・ごめんなさい、話が見えないわ。どういうこと?」

 

「恐らくはログインしていた『人』の違いだよ。SAOにログインしていた総勢10000人…全員が同じだったなんてことはあり得ないだろう。だからSAOは同調しなかったんだ。そこにいる人が違うから、辻褄を合わせようにも合わせられなかった。だけど今アンダーワールドに実際にログインしていた人間は…」

 

「・・・創生の頃にアンダーワールドにログインした協力者や、試験的にログインした先生や吹寄さん…そしてアイツたった一人だけなら、丸め込んで同調できるかもしれない…そういうことですか?」

 

「あぁ。恐らく、辿ってきた大まかな道筋が合っていればそれでいいんだと思うね。まぁ細部は異なっているだろうが…そもそもが憶測に過ぎないからね。だけれど、今も人工フラクトライトが反応を示しているというのは、そういうことだと思う。同調した先のアンダーワールドでは、今も彼らは活動しているんだね。たった一人その事実を知りもしない…上条君と一緒に……」

 

「じゃ、じゃあそうなった原因は一体何なんですか?今までは同調してたにせよ、いくつかの小さな特異点が発生してたってだけなんですよね?それがなんでいきなり、あんな巨大なブラックホールみたいな特異点が…」

 

「その原因は僕にも分からない。ただ、少なくとも先のウィルスではないだろうね。恐らく彼らは、異世界のアンダーワールドまでは認知していないハズだ。ましてそれを同調させるなんて技術はないだろう。恐らくは…アンダーワールド内部で何かが起こったんだ。互いの世界の時空をも揺るがしかねない、決定的な何かが……」

 

 

やはりどこまでいっても突拍子で現実味のない話だと、憶測を立てた冥土帰しを含めその場にいる全員が思っていた。しかし、それでもあまりに筋が通っていて、反論のしようがなかった。しばしの沈黙が流れた後で、吹寄が封を切るように怒鳴った

 

 

「だったら…だったら!もうどうしようもないじゃないですか!今の私たちにはどうしたって異世界にあるっていう、向こう側のアンダーワールドに干渉する手段なんかないじゃないですか!このまま上条が戻ってくるのをただ待つしかないって言うんですか!?」

 

「・・・そ、それは…」

 

「あるじゃない。干渉する方法」

 

「「え?」」

 

 

返答に困る冥土帰しのすぐあとに、美琴がさも簡単なことであるかのように言った。彼女は呆けた顔で自分を見つめる二人に対し、自分のすぐ横にある壁を指差しながら言った

 

 

「アイツが使ってるようなフルスペック版でなくても、試験用のSTLはまだ残ってるのよね?なら、その内の一台を使って私が異世界のアンダーワールドに行けるかどうか、試してみる価値はあるんじゃないの?」

 

「ッ!?そ、そんなのは無茶だ御坂君!危険すぎる!本当に異世界に繋がってるかどうかなんて確証もないんだよ!?STL内の時間加速も僕たちの制御を外れた!もう僕たちの手の及ぶところでは…!」

 

「でもアイツは、今もSTLでダイブし続けてる。だったら少なくとも同じ場所に行ける確率は、多分数字的なゼロじゃない」

 

「だ、だったら僕が行く!君にそんな重荷を背負わせるわけには…!」

 

「それこそ、VR慣れしてない先生が行ったらどうなるか分からないでしょ。それに、いざという時にこっち側でシステムを制御できるのは吹寄さんと先生しかいないんですから、どう考えたって私しか適任はいません」

 

「そ、そうは言ってもだね…」

 

 

自信に満ちた目で言う美琴に、冥土帰しがぐむむ、と唸りながら腕組みをして体を捩った。すると彼の横から吹寄が美琴の前に出て彼女の右手を両手でを掴むと、縋るような瞳で訴えた

 

 

「お願い、美琴さん…上条を勝手に巻き込んだのは私たちだっていうのに、こんなことをお願いするのは本当に身勝手だって、都合のいい話だってのは百も承知なの…だけど、私たちにはもう上条を助ける手段がない。だから、どうかお願い…上条を…あなたの手で、助けてあげて……」

 

 

気づけば吹寄の瞳から頬にかけて一筋の涙が伝っていた。そしてその雫の軌跡と表情からは、彼女必死さが嫌でも伝わってきた。美琴はそれに答えるように、自分の右手を握る彼女の両手に、優しく左手を添えた

 

 

「そんなことないわ、吹寄さん。元はと言えば日頃から不幸だって言ってるアイツにも原因があるんだから、そんなのお互い様でしょ。だから安心して。アイツは私が必ず連れて帰ってくる」

 

「ッ!ありがとう…ありがとうっ!美琴さんっ…ありがとう…!」

 

「・・・本当にいいんだね?君も帰れる保証はないんだよ?」

 

「大丈夫ですって。こちとら2年も同じ世界にいたんですから、多少長居する覚悟は出来てますよ」

 

 

深刻な表情で迫る冥土帰しに、美琴はあくまでも笑いながら答えた。そんな彼女のあっけらかんとした態度に、冥土帰しは渋々折れて深く頷いて言った

 

 

「分かった。御坂君をアンダーワールドに送り込もう。こういう時のために、僕らはアンダーワールド内のありとあらゆる権限を持ったアカウントを用意してある。まぁ半分は同調によって勝手に増えたものだろうけどね。その中には創世の四神を象った、桁外れの能力とステータスを持つスーパーアカウントもある。今回はその中から…」

 

「あぁ、折角だけど遠慮しておくわ。ザ・シード規格のVRワールドなら、私のアカウントがコンバート出来るはずよ。だったら、今回はそっちを使うわ」

 

「え?い、いいのかい?こう言ってはなんだが、そのアカウントは美琴君の生き写しのような物だろう?もし向こうで何かあったとしても、元に戻せる保証はないんだよ?」

 

「それさっきも聞きましたって。戻れる保証がないなら、何があったって同じです。それに、他でもない私自身のアカウントが一番信頼できますから。それに多分、そのスーパーアカウントは他の皆が使った方がいいわ」

 

「ほ、他の皆…というのは?」

 

「STLは後3台あるんだから、使わないと損ですよ。私の他にも、アイツを助けたやりたいって人間に心当たりがない訳じゃありませんから。後でその子たちに、大雑把な状況説明を書いたメッセを手当たり次第に飛ばします。早い者勝ちになっちゃいますけど、そのアカウントはその子たちに使ってあげて下さい」

 

「・・・分かった。ではその該当者がここに到着し次第、順次手配するよ。一先ずは君のログインを開始しよう。使いたいアカウントのIDとパスワードを妹さんに渡して、隣の部屋に入ったら、テスト1と書かれたSTLの機体に横になってくれ。後は僕たちがやる」

 

「分かりました。それじゃあコレ、よろしくね」

 

 

美琴は冥土帰しの指示に頷くと、自分のブレザーのポケットからボールペンとメモを取り出して数字の羅列を書くと、それを自分と全く同じ顔の少女に手渡した

 

 

「はい、確かに受け取りました。と、ミサカはお姉様のご無事と、あの人のご無事を祈ります」

 

「ええ、アンタのお姉様に任せなさい。それじゃあ、行ってくるわね」

 

 

笑顔でそう言い残すと、美琴は驚異的なスピードでメールを打ちながら、隣の部屋に入ると同時に複数の宛先にそれを送信した。そして冥土帰しの指示通りのSTLに頭を突っ込み、その瞬間を待った

 

 

『御坂君、聞こえるかな?』

 

「はい、聞こえてます」

 

『感度良好で何よりだよ。いいかい?もしログインに成功し、向こうのアンダーワールドにたどり着いても、どこの座標に転移できるかは予想がつかない』

 

「ええ、分かってます。それくらいは自分でなんとかしますから」

 

『頼もしいね。だが同調したという予測が正しければ、地形はほとんど変わらないはずだ。その中で上条君を探し当てたら、東の大門を出てずっと南にある、『ワールド・エンド・オルター』という地点の『果ての祭壇』にあるシステム・コンソールを使うんだ。それで君たちは恐らくこちら側に戻って来られるはずだね。あるいは、向こうで天命がゼロになれば…』

 

「分かりました。後者は不確定要素が多いでしょうし、出来れば考えたくないのでアイツを見つけ次第、その果ての祭壇を目指します」

 

『分かった。それと、一つアドバイスだ。これから君が行くアンダーワールドでは、何よりもまず『イメージする力』が大きな力となる。君ほどの強固な『自分だけの現実』をもつ人間なら、きっとそれは君の強力な武器になるよ』

 

「つまり…イメージさえ出来れば私の能力がそのまま使えるかもしれない…ってことね。それは有難いわ。いざという時は、一切の手加減なしに暴れてやろうじゃない」

 

『とは言っても、くれぐれも気をつけてほしい。これも確証のある話じゃないからね。っと…こちらの準備も今しがた完了したよ。君の合図でいつでも旅立てる。それでは…健闘を祈っているね』

 

「・・・ふぅ〜〜〜………」

 

 

美琴は目を閉じて深く息を吐いて目を閉じると、数秒の間意識を集中し、瞑想を行った。そして心の中で決意を引き締めると、別世界へと扉を開く鍵を声高に詠唱した

 

 

「リンク・スタート!!」

 

 




すいません、年内の更新はないと前回の後書きで言いましたが、実家に帰省するまでの移動時間がどうしても暇だったので1話仕上げました。
今度こそ!年内の投稿は最後です!日頃より私のをお読みになって下さった読者の皆様、本年は誠に有難うございました!来年もまたよろしくお願い致します!それでは皆様、良いお年を!
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