【実況】掲示板でデンドロを進みたい【安価】   作:レイティス

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毎日投稿ラスト三日目です。
次話からは章末まで基本的に週刊投稿予定ですのでどうぞよしなに。



第三話 あわてんぼうの■■■■■・■■■

【実況】掲示板でデンドロを進みたい【安価】

 

1 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

ねんがんの デンドロを プレイするぞー!

というわけでチュートリアルの安価をします、詳しくは>>2以降で!

 

 

 

 

 

 

200 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

誰かアイス奢って?

 

 

201 :名無しの大機戦士[sage]:2044/03/19(土)

ドライフだったら真逆の事言ってそう

 

 

202:名無しの提督[sage]:2044/03/19(土)

今北産業!

 

 

203 :名無しの高位鍛冶師[sage]:2044/03/19(土)

目指せ料理人ギルド

ティアンの人の道案内受ける

衛兵の案内とルート違うけど大丈夫? ←今ココ

 

 

204 :名無しの紫電術師[sage]:2044/03/19(土)

知らない人にほいほい付いていく主が心配

 

 

205 :名無しの大冒険家[sage]:2044/03/19(土)

しかもカルディナだしな

 

206 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

まあ当然不死だからってのもあるけど、その内姉さんも見つけてくれるだろうしなんとかなるなる

 

 

207 :名無しの高位操縦士[sage]:2044/03/19(土)

>>205

おい

カルディナの治安が悪いみたいな言い方止めろ

止めてください

 

 

208 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

金が全てを支配するみたいなイメージある

 

 

209 :名無しの悪魔騎士[sage]:2044/03/19(土)

比重は高いが全てではない……はずだ

 

 

210 :名無しの高位記者[sage]:2044/03/19(土)

うん

コルタナの市長が屑ってだけだよ

ちょっとマスター参入の混乱にかこつけて政敵全員謀殺したりね!

 

 

211 :名無しの提督[sage]:2044/03/19(土)

えぇ……ドン引きだぜ

 

 

212 :名無しの悪魔騎士[sage]:2044/03/19(土)

基本的にマスターに対して敵対的でもないし尻尾は見せない、中央議会も厄介に思ってはいるはずだが

 

 

213 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

はい、暗くなりそうな話はやめ止め!

オアシス通らないからとオススメされたのでバザールでもセーブポイント更新しつつ

最初の街のセーブポイント取らないで回れ右して戦闘しに行って死んだらどうなるんだっけ?

 

 

214 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

まさかそのまま噂の監獄ではないと思うけど

 

 

214 :名無しの高位鍛冶師[sage]:2044/03/19(土)

普通に最初に落とされた門の前にまた出るぞ(経験済み

 

 

215 :名無しの閃光術師[sage]:2044/03/19(土)

所々に修羅の国感出すのやめたまえ

 

 

216 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

初期リスポーン……!

ああ、そういえば確かに衛兵も複数いたけどずっとこっち見てる人もいたね

マスターの動向チェック的なお仕事か

 

 

217 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

こっわ

監視社会かよ

 

 

218 :名無しの大機戦士[sage]:2044/03/19(土)

まぁ種族(?)単位で何しでかすか分からないし

特に初めて来た時とかリアルさに呆然とするからな

 

 

219 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

衛兵「ジョブも持たないでモンスター相手にひゃっはーしにいってるとかこわ、門とじまりすとこ」

 

 

220 :名無しの提督[sage]:2044/03/19(土)

対マスター鎖国状態の国とか出なくて良かったよな

去年8月前後とかどこぞのなろうVRMMO小説かよってぐらいティアンに対して態度悪いマスター多かったからな

世界派遊戯派関係なくありゃーねーだろってので溢れてたよな。戦闘出来なくて淘汰されたけど

 

 

221 :名無しの高位司書[sage]:2044/03/19(土)

あれは実に不思議な事象だな

デンドロとまでは行かなくて高度なAIは最近出始めてるし、他のゲームでNPCに搭載されている事もあった

コミュニケーションできる相手に横柄な対応をしてメリットあるわけないってどうして分からないのか……

 

 

222 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

蹂躙とか無双したい系のお子様なんじゃない?

ぶっちゃけその手の欲求はオフラインゲームで晴らした方がいいと思うんだけど

 

 

223 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

広かったバザールからようやく抜けた。流石カルディナ最大規模

俺TUEEEEEEとオンラインゲームは相性悪いよねぇ

それはそれとして相談なんだけど!

 

 

224 :名無しの紫電術師[sage]:2044/03/19(土)

相談?

 

 

225 :名無しの高位呪術師[sage]:2044/03/19(土)

ん?

 

 

226 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

奢ってもらった串焼き関連で料理バフの話聞いたんだけど

初期職【料理人】なら二職目以降に【食戦士】もありかなって

 

 

227 :名無しの高位鍛冶師[sage]:2044/03/19(土)

【戦士】派生職の一つだからありではある

ステは戦士派生の中ではDEXが高めってぐらい

 

 

228 :名無しの大漁師[sage]:2044/03/19(土)

スキルの方は料理バフ効果アップとなんだっけ、胃袋強化?

 

 

229 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

言い方ァ!

 

 

230 :名無しの高位司書[sage]:2044/03/19(土)

摂食した際の耐性強化な

食べた場合なら毒でもアンデッドでも平気になるぞ

 

 

231 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

不味そう(率直

 

 

232 :名無しの閃光術師[sage]:2044/03/19(土)

フグとかならいいんだけど

流石に腐ってるのとか食べる気が起きねぇ

 

 

233 :名無しの高位記者[sage]:2044/03/19(土)

グルメレポブログとかあるけど流石にアンデッドとか悪魔とかのゲテモノ喰らいはいないなぁ

スライムならいるけど!

 

 

234 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

身体の中から溶かされそう

 

 

235 :名無しの紫電術師[sage]:2044/03/19(土)

あー、でも食材確保のための《解体》はあまり評判良くないみたいですね

知り合いの狩人の人もぼやいてました

 

 

236 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

解体……イメージ的には「普通ならアイテムドロップでクマ肉がブロック1kgの所だが、解体があれば一頭分丸々手に入っちまうんだ!」的なVRMMOアルアルだと思ってたんだけど

違うんだ?

 

 

237 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

え、初耳

産廃なの?

 

 

237 :名無しの大漁師[sage]:2044/03/19(土)

大体あってる

だいたいは

 

 

238 :名無しの高位鍛冶師[sage]:2044/03/19(土)

ほぼ確実に肉体由来の素材・食材が手に入る一方でそれ以外……もっと言うと「加工品」はドロップしなくなる

例えば猪を倒した時に肉とか皮は《解体》で手に入るが、解体しなければ低確率で牙や骨、皮を使った装備品が手に入るかもしれない

 

 

239 :名無しの高位鍛冶師[sage]:2044/03/19(土)

それ故に生産職や一次産業に就いているティアンには有用だが

単純な戦闘職にはドロップ率が多少増えるがそれまでの時間(蘇生可能時間)が伸びるから不評

 

といった感じだ

 

 

240 :名無しの高位記者[sage]:2044/03/19(土)

未確定情報ですけどドロップが増える分経験値が減ってるんじゃない?って話もありますねぇ

 

 

241 :名無しの大漁師[sage]:2044/03/19(土)

え? それマジ?

 

 

242 :名無しの高位呪術師[sage]:2044/03/19(土)

漁師系統にも解体ありましたよね(小声

 

 

243 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

これは大雑把

 

 

244 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

はえードロップの枠固定みたいなナニカなんだね《解体》

あっ

 

 

245 :名無しの提督[sage]:2044/03/19(土)

い?

 

 

246 :名無しの大冒険家[sage]:2044/03/19(土)

天丼やめーや

何かあった?

 

 

247 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

大通りに出るために路地を歩いてたら……チンピラに絡まれちゃった

 

 

248 :名無しの紫電術師[sage]:2044/03/19(土)

えっ

 

 

249 :名無しの高位記者[sage]:2044/03/19(土)

えっえっ

 

 

250 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

持ってるなぁ……

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 □商業都市コルタナ ルミナス

 

(自分でもこの展開はネタ的な意味で持ってると思うけど、あまりよろしくないんじゃないかなー?)

 

「こんな路地で奇遇だねぇ、お二人さん?」

「旅行でもあまり入っちゃいけねぇ場所だってあるんだぜぇ?」

 

 目の前でまるで舌なめずりでもしそうに道を塞ぐチンピラのような男たち。

 いつの間に連絡していたのやら、後ろからもニヤニヤ笑いながら男が更に現れ私たちを包囲する。

 私は当然、ロイナンさんもカルディナの他の人のように日を遮るようなローブではなく部族衣装のように見えるし、道案内ではなく二人組の旅行者に見えたのだろう。

 

(……私だけなら最悪自害でもいいんだけれど実況もしてるしロイナンさんもいるし……うーん、都合良く姉さんが見つけてくれたりしないかな!)

 

 仮に見つけても戦闘出来ない姉じゃ打破出来ない事を全力で棚に上げつつ現状を整理する。

 

 フィクションでは幾度も見た事はあれど現実で遭遇した事はない暴力の輩の気配。

 不思議なもので、実際に一番危険な状態なのは戦闘系どころか一つもジョブを持ってない自分だというのに、恐怖が沸いてこない。足が震えるとかそういったこともない。

 

 ──むしろ、こんな場面になってしまったら、

 

「ははぁ、獲物を前に舌なめずりとは流石三下だね。私としては同じ三下でももうちょっと国毎のバリエーションを出して欲しい所なんだけどね?」

「あ!?」

「なんだこの女ァ!」

「おっと? 下手に動いていいのかな? もう君たちは私の【勇奇卵爛 ハンプティダンプティ】の射程内なのに?」

 

 そう言い、つい左手のエンブリオ──の生まれる前の青い宝石を前方の男たちに差し向ける。

 

 

 

 


 

 

 

261 :名無しの大漁師[sage]:2044/03/19(土)

何してんのこの人!?

 

 

262 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

しまった、余りのテンプレなチンピラについ卓ゲ脳からロールプレイスイッチが入ってしまった

宝石見せない方が良かったかも

チンピラにエンブリオとマスターの詳しい知識がありませんよーに

 

 

263 :名無しの高位記者[sage]:2044/03/19(土)

勇奇卵爛に草生える

卵だからって名前借りちゃうのかぁww

 

 

264 :名無しの高位操縦士[sage]:2044/03/19(土)

時間稼げるなら向かうけど平気?

多分3分ぐらいで着くと思うけど

 

 

265 :名無しのマスター[sage]:2044/03/19(土)

チンピラA「<マスター>だと!?」

チンピラB「はっ! <マスター>でもこんな女怖かねぇぜ! 奴隷にして売り飛ばしてやらぁ!」

私「おお怖い怖い、でもそれは君たちには無理だろうね!」

 

まってまーす!

 

 

266 :名無しの高位呪術師[sage]:2044/03/19(土)

そら自害があるからな……

 

 

267 :名無しのマスター候補[sage]:2044/03/19(土)

まあ問題は道案内してくれたティアンの人だよな

 

 

 

 


 

 

 

 そう、最大の問題は口八丁で時間稼ぎするにも自害で避難するにもティアンであるロイナンさんの存在。

 彼は南門で私がこの世界に降り立って衛兵に質問する姿を見ている。つまり、今のチンピラたちへの抑止も演技だと知っている。

 今は油断なく男たちを見据えているが、彼が疑問を口にすればチンピラは忽ち攻勢を示すだろう。

 

「──それに君たちは勘違いしている。私たちは"お二人さん"ではないよ、<マスター>の情報網を侮ってもらっては困るね? すぐに仲間が来るというのにこんな人数で来るなんて、ね?」

 

 ──伝わって!

 ロイナンさんにウインクをしながら男たちを牽制する。

 

「おい、仲間が来るなら早い所済ませちまおうぜ」

「はったりだ! おい! あまり舐めた真似してると金だけじゃ済まねぇからな!!」

 

 チンピラの内比較的大柄な男が前に出て大剣を向けつつ怒鳴りたてて来る。

 怖くは……ない。でも流石に初期装備の短剣を抜いたらそれこそすぐに《鑑定眼》で看破されてしまう。

 このはったりは<エンブリオ>が、それこそ超級職の鑑定スキルでも見る事が出来ないから出来るのだから。

 

 ……仕方ない。初期ステータスでどこまで出来るか分からないけど、掲示板の人は3分と言っていた。

 恐らくは移動能力のあるエンブリオなのだろう、それに賭けることにしよう。

 せめてまだ何も失うもののない身で時間を稼ごうと前に足を踏みだすけれど

 

 

「それは困るな」

 

 

 決意を込めて演技の言葉を出そうとしたその時、後ろにいたはずのロイナンさんが大剣を構えた男の前に移動していた。

 

「え?」

「なっ!? てめ──」

「遅い」

 

 

 聞こえたのはまるで交通事故のような鈍い打撃音と、その少し後に響いた男が壁と衝突した音だった。

 音の方を見ると、路地の壁に男が倒れていた。 ……生きてるかなあれ?

 ロイナンさんが拳を突き出している事から拳打で吹き飛ばしたことぐらいしか分からないけど……

 

 

「は、な、え?」

「兄、貴? どうして……」

 

 

 どうやら、チンピラたちの呆然とした反応から相手も同様らしい。

 前に出てて来ていた事から吹き飛ばされた男はチンピラたちの中でもかなりの実力らしい。

 

 ──ここしかない。

 理解が及ばないというでも言うかのような男たちに、全体を見ていた私は咄嗟に叫ぶ。

 

 

「さぁ、まだやるようなチャレンジャーはいるのかな!? 今度は私も相手になっちゃうよー!」

 

 

 ロイナンさんの構えを真似して背後の男たちに拳を向ける。

 殺気……のようなモノは出せないが、自分の中で明確に戦闘に意識を切り替えて相手を睨み付ける。

 

「ひっ!?」

「に、逃げろおぉぉぉぉ!?」

 

 一人が逃げ出せば、恐怖が伝播し蜘蛛の子を散らすように男たちは逃げ出す。

 私は逃げていく男たちを見送り……大きく息を吐いた。

 

 

 本物の害意と戦闘の気配、それは他の(VRMMOを含んだ)ゲームでは感じられなかったものであり、<Infinite Dendrogram>では当然のようにあるものだということは事前の情報で聞いていた。

 

 曰く、多くのプレイヤーを最初の戦闘で諦めさせた巨大な篩だとか

 曰く、<マスター>と<ティアン>の認識の間に聳える壁の一つだとか

 曰く、リアルの武術家も絶賛していて中にはこっち(デンドロ)で技を磨く者もいるとか……これは流石に冗談かな?

 

 特に戦闘を目的にこの世界に降り立った身としては、チンピラたちとの遭遇は中々得難い経験だったと思う。

 

 

 でも、今はそれに考えを巡らせるより、

 

「ロイナンさん、ありがとうございます! 強かったんですね!」

「これも料理バフが大きいおかげさ。大したことじゃないから敬語なんてやめてくれ」

「何食べればこんな速度になるの……」

 

 まだ初期ステータスだからかもしれないけど、ほとんど目で追う事は出来なかった。

 噂に聞く超音速機動ってやつかな? ティアンで出来る人は珍しいはず。

 料理人系統なら自給自足もするのかな、とか益体もないことを思っていると、手前の路地から人の話声が聞こえる。

 

「ともあれ、さっさと私たちも離れた方が良さそうだね?」

 

 ロイナンさんが伸した男は他のチンピラたちが回収したけど、騒ぎを聞きつけた野次馬が集まって来たのかもしれない、と考えた私は彼に声を掛けた。

 掲示板でもその圧倒的な戦闘は実況していたため高位操縦士の人も急行は取り止めにしたらしい。後でAGIに補正がかかる食べ物について聞いてみよう。

 

 

「そうだな。……すぐに済ませよう」

 

 

 そういって彼は手を私に差し出し、

 

 

「《スライス・チョッパー》」

 

 

 衝撃が私の身体を貫いた。

 

「な」

 

【出血】

【左腕欠損】

 

 咄嗟に後ろに跳び退こうとした私の身体がバランスを崩し尻餅をついてしまう。

 斬られた? 何に?

 地に転がって空と雲と鳥を映していた視界に一瞬思考が止まり、すぐに上体を起こす。

 這ってでも逃げるべきかもしれなかったけれど、前方から迫る悪寒に私の身体は反応した。

 

 そこにあったのは簡易メニューに表示された状態異常が示していた通りに

 

 

 

「……やはりあの戦闘速度で疑われてしまっていたかな? 度胸もある、君は良い<マスター>のようだ」

 

 

 

 私の血に塗れた左腕を持ったロイナンさんだった。

 何故、なんて聞いたら答えてくれるのだろうか。<マスター>相手に冥途の土産もなにもないか。

 彼が奢った料理のHPバフが私を生かしているけれど、このままでは数分もしないで【出血】でデスペナルティは確定だ。

 

 

「随分と、割に合わないことをするんだね」

「そうでもないさ」

 

 

 まだ頭は混乱しているのにすらすらと口から言葉が出る。これもキャラクターが勝手に動く、というやつかな、なんて。

 初心者マスターなんて狩っても旨味なんてほとんどない。

 金もアイテムも持っておらず、経験値もそれこそ【リトルゴブリン】以下かもしれない。

 それでも起きているこの状況の理由は──

 

 

「会った時からずっと……君の料理バフを楽しみにしていたんだからね」

「なるほど……きっと、後悔することになるよ」

 

 この期に及んでまだ解けないロールプレイによって口元はニヒルに。

 私の負け惜しみに彼は薄く笑いを浮かべ、

 

「──《弱肉供食》」

 

 

 

 私の左腕ごと卵の宝石(エンブリオ)を噛み砕いた。

 

 

【ダメージ転換】 

【致死ダメージ】

 

 システムアナウンスが無慈悲にメッセージを告げ、身体の制御が利かなくなる。

 左腕のみの損傷による蘇生時間の猶予が見せた最後の光景は、

 

「他の誰もが失敗しようとも、私だけは至って見せる。──必ずこの身を<マスター>に昇華させるのだ」

 

 狂気と決意を混ぜ込んだような瞳が──

 

【パーティ全滅】

【蘇生可能時間経過】

【デスペナルティ:ログイン制限24h】

 

 

 

 

 To Be Continued………

 

 

 




 一章 あわてんぼうのイースター・エッグ
 

 〇《解体》
 【狩人】や【料理人】など複数の下級職で習得できる汎用スキル。
 本来は解体の手際が良くなるセンススキルだったのだが、“天秤の化身”による存在変換システムによる影響で変質したという逸話がある。
 リソースから変換されドロップされるアイテムを遺骸の一部(あるいは完全遺骸)にしていることもあるが、その影響で経験値が減るということはない。


 〇【弱肉供食】
 【暴食魔王(ロード・グラ)】の固有スキル。
 【■■】の職能の一つであるリソースの吸収に特化しており、死亡時に本来自然に還るはずのリソースの大部分をも収奪する事が出来る。
 もしそのようなスキルを<マスター>に使えばどうなるか──それは誰にも分からない。



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