「何世紀の間、海上の貿易ルートを避けた続けた島をNASAのランドサットが発見した。島の周囲は常に低気圧に囲まれており、船での接近は困難だ」
ランドサットの一員で、調査団のリーダーのニエベスはブリーフィングで調査の概要を説明していた。
「以降この島へはベックウィズ大佐率いるブラックタイガーのヘリで向かい調査を行う。更に今回資源調査団も同行する、団長のランダと同行の生物学者サシャと地質学者ブルックだ。島の地表及び地質を調査する予定だ、それと古生物学者のグラント博士と海洋生物学者のウチキド博士にも参加してもらった。では次に調査の手順についてブルックから」
ニエベスに替わり、ブルックが壇上に上がった
「手短にやります。まず爆発性の装置を使用して振動を起こし島の地盤を調査します。南側の海岸からサイズミックを順次投下、これで地層の密度を調べます」
「爆弾を落とすの?」
「いや科学機器です」
ウチキド博士の質問にブルックはサイズミックをあくまでも科学機器だと説明した。
「なぁ聞いた?俺達科学者だってさ」
ミルズ一等准尉は冗談を言いそれにグラント博士が乗っかった。
「良いのか?学者は金に困るぞ」
「この人調査に参加したらお金あげるって言われて来たのよ」
「「「「「「「ハハハハ」」」」」」」」
ウチキド博士がグラント博士が来た理由を暴露し場の雰囲気が和んだ。
「島に上陸後ベースキャンプを設置する。それについてはブラックタイガーのチャップマン少佐から説明を」
ブルックの次はチャップマン少佐が壇上に上がった。
「皆良いか?嵐の影響でおそらくディープブルー号とは交信が出来ない、自力で対応してくれ。3日後に島の北端で補給ヘリと合流する、死にたくなければこの機会を絶対逃すな、肝に命じてくれ」
ブリーフィングが終了し、グラント博士はサイズミックや弾薬が積まれた保管庫に来た。
「………」
「何してるんです?」
そこに見回りに来たニック少尉が話し掛けた。
「これは全て爆弾か?」
「調査用のサイズミックです」
「君、本当にそれ信じてるのか?」
「………これは少尉ではなく、ニック・モートンとして話します。正直に言うと信じてません。俺は学術的調査の事は何も知りませけどこの量は異常だと言うのはわかります。ハンドガンやライフルは護身用、爆薬は障害撤去、それならわかります。でも電動ガドリングガンに対戦車ミサイルまで用意してるのはおかしいと思います。まるで何かに備えてる、そんな感じがします」
「そうか。ところで君の上官のベックウィズ大佐、彼根っからの軍人だろ?」
「えぇ、陸軍士官学校を首席で卒業し入隊。湾岸、イラク、アフガニスタンにも出兵し指揮も完璧、勲章も授与された英雄。参謀本部の座に居てもおかしくないのに現場に拘ってる………そう言えば、グラント博士はSASの大尉だったと聞きました。何故古生物学者に?」
「元々古生物には興味があったんだ。子供の時は恐竜の玩具を集めて、よく図鑑を読んだもんだ。ある作戦中に私は偶然恐竜の化石を見つけたんだ、その時思ったんだよ。昔、今自分達が立ってるこの地に人間よりも大きい生物が君臨した、その世界を見てみたいとね。それで軍を除隊し、古生物学者の道にシフトチェンジしたんだ」
「成る程」
翌朝
調査団の面々は甲板で各々過ごしてた。
「写真いいかしら?」
「おう、カッコよく撮ってくれ」
メグミは趣味でもあるカメラで写真を撮影してた。
「何書いてるんだ?」
ミルズ一等准尉は座って何かをやっていたチャップマン少佐に訪ねた。
「息子に手紙」
チャップマン少佐が書いていたのは、息子ビリーに充てた手紙だった。
「"親愛なるビリーへ、誕生日には帰ると言ったが、パパは嘘を吐いた、ダメなパパだ。この手紙で許してくれ"ってのはどうだ?」
「短過ぎだろ」
それぞれ島まで各々楽しく過ごしてると、島を囲う嵐が見えて来た。
操舵室
「思ってたより酷いな」
操舵室ではランダ、ニエベス、ベックウィズ大佐、チャップマン少佐、ディープブルー号船長が話会って居た 。
「長年船乗りをやってるがこんな嵐は初めてだ」
「これでは突入は無理だ、調査は延期しよう」
ニエベスは調査の延期を進言した。
「島までの距離は?」
「約50マイルと言った所だね」
ベックウィズ大佐は船長に距離を聞き船長は答えた。
「もう少し接近できるか?」
「これ以上は無理だ」
「嵐を突破できるか?」
「ここだ。気圧のポケットだ、ここを突破しよう」
「意気込みは立派だが責任者として言わせてもらう、今回の調査は中止だ中止」
ニエベスはランダに調査中止を言い渡した。
「ランドサットの勇気ある決断をNASAも喜ぶでしょう」
「いや勇気でない、良識的決断だ」
「地図にもない島を見つけたのに雨天延期だって?あなたは残ればいい次の調査は何年後になるか」
ランダは調査を続行しようとした。
「ベックウィズ大佐、例え嵐でも君のヘリ部隊なら突破可能だと聞いた。ここはベックウィズ大佐の判断に委ねよう」
ランダは判断をベックウィズ大佐に委ね、ベックウィズ大佐は嵐を見た。
「私は絶対にヘリには乗らないぞ」
「………」
ニエベスは甲板に駐機してる自分が乗るMH-60Lの前に居た。
結局彼も行く事になった。
ランダとブルックもヘリに乗ろうとしてた。
「ヘリを武装させた理由を知らせなくて良いですか?」
「どうして教える必要がある?不安にさせるだけだ。なに武装は念のためだ」
ランダはブルックの肩を叩き自分の乗るコール大尉とミルズ一等准尉が操縦するヘリに向かった。
ブルックもサシャとニエベスとスティーブと同じヘリに乗った。
『出発まで後2分、調査団はヘリに搭乗せよ』
「一体何をやらせるきだ?」
「俺達の隊長だ、信じろよ」
ミルズ兵曹長は不安がったが、コール大尉はベックウィズ大佐を信じていれば大丈夫だと言った。
「普通自分の家のベッドが恋しいだろ?恋しくないのか?」
「………」
「…………持ってないのか?」
「後で合流しようチャップマン」
「了解です」
チャップマン少佐はディープブルー号の後部に艦載されてるCH-53Eに乗り込むべく後部甲板に向かった。
「よし、固定しろ」
前部甲板に艦載されたCH-47Fには、補給用の燃料や移動に使うLSSVが搭載された。
グラント博士とウチキド博士とメグミはニック少尉と同じヘリに乗った。
「よろしく」
「あぁ」
「グラント博士、ウチキド博士。私はこの機の操縦士を務めますチェキータ、彼は副操縦士スリフコよ」
「どうも」
「バッテリー」
「チェック」
「ジェネレータ」
「チェックチェック」
「エンジンスタート」
「チェック3回よし」
キュィィィィ
コール大尉の乗るヘリがエンジンをスタートさせMH-60Lのメインローターとテールローターが回転を初めてた。
他のMH-60L、CH-47F、CH-53Eのローターも回転し始めた。
キュィィィィ
シュッシュッシュッシュッシュッシュッ
バババババババババババババババ!!!!
全機ローターの回転をあげ発艦の用意が出来た。
『こちらFOXリーダー、準備は良いか?さぁショーの始まりだ今日もビシッと決めるぞ!慌てるな、いつも通りだ、ガンとケツをくいしばれ!』
ベックウィズ大佐はいつもよりテンションが上がってた。
バババババババババババババババ!!!!
『全機に次ぐ、発進準備完了。発進せよ』
管制官が発艦許可を出し、甲板要員がgoサインを出しヘリが発艦を始めた。
「戦闘体制だ、距離を保てFOX5配置に付け」
ベックウィズ大佐の指示で全機が体制をとりった。
『FOX5、配置に付きました』
「了解。全機FOXリーダーに続け、編隊を崩すな」
MH-60L10機とCH-47F CH-53E各1機ずつが嵐へと接近した。
『進路を維持、良いか?怯むな』
「ビリーへ、嵐を見た事があるか?嵐の真っ只中に突入する」
ミルズ一等准尉はチャップマン少佐の息子ビリーへの手紙風に言った。
「ビリーへ、しっかり掴まってろよ!」
コール大尉も衝撃に備えさせた。
バババババババババババババババ!!!!
ヘリは全機嵐に突入した。
ガタンガタン
ヘリは気流で激しく揺れた。
「しっかり踏ん張れ!」
「わかったわ!」
ブロロロロロロロ!!!!
ガタンガタン
キィキィキィ!
ヘリの計器が警告ランプを発した。
「FOXリーダーから全機へ、管制航法に切り替えろ。イカロスの話を思い出せ、イカロスの父はイカロスに蝋の翼を授けた、太陽には近付くなと警告して、だが大喜びのイカロスは何処まで空高く飛んで行き、太陽に近付き過ぎ蝋の翼は溶けて落ち、死んだ。だがアメリカ陸軍は父のような無責任ではない、我々の翼は高熱で鍛えに鍛えた!けして溶けないアメリカ製だ!」
ブロロロロロロロ!!!!
ベックウィズ大佐の通信が終わると同士にヘリは嵐を突破した。
嵐の中の島は、周囲の嵐が嘘のように晴れて、穏やかな天気だった。
「綺麗な島だな」
チャップマン少佐は島の様子に率直な感想を述べた。
ブロロロロロロロ!!!!
「よし、全機高度を下げろ」
ブロロロロロロロ!!!!
「ハハ」
カシャッ
メグミは少し浮かれながらカメラで写真を撮った。
カチ
ーーー♪ーーー♪ーーー♪ーーー♪
ヘリの一機がスピーカーで音楽をかけた。
「こちらFOXリーダー、それぞれ調査ゾーンへ展開しろ、FOX7調査団を下ろせ」
ベックウィズ大佐の指示でブルック達が乗ったFOX7は降下した。
『了解FOX3、6ゾーンへ向かいます』
「あそこに下ろしてくれ」
ニエベスはパイロットに降下ポイントを指示した。
「じゃ、我々はしばらく空の旅を楽しむか」
「そうね」
「お客様、どちらまで?」
なおグラント博士達の調査はまだ先なので降下はしなかった。
『他のヘリは指示を待て』
バババババババババババババババ!!!!
MH-60L二機はグリーンスモークを頼りに着陸した
「積み荷は3時の方向に」
ヘリから調査機材が下ろ始めた
ランダはヘリからビデオカメラで映像を撮影してた
グ!?
グルルル!
島の動物達は見たことないヘリに驚いて逃げ初めた
「よーしサイズミック投下準備」
『了解』
ニエベスが無線機でサイズミックを用意させた
『よし、投下しろ』
ベックウィズ大佐が投下命令を出し一機がサイズミックを投げ落とした
シャキ!
ブンブンブンブンブンブン
サイズミックがある程度落ちると後部のプロペラが展開し回転しながら落ちて行った
ガン!
ドーーーン!!!!
サイズミックが地面に突き刺さると爆発した
ブルック達の機材にデータが送られて来た
「おい見てるか?」
「こんな反応するなんて、信じられない」
シャキ!
ブンブンブンブンブンブン
ガン!
ドーーーン!!!!
ブロロロロロロ!!!!
「…………」
次々とサイズミックは投下され島のあっちこっちで爆発が起きた、時に動物を吹きとばしながら、ウチキド博士はそれを複雑な顔で見た
「ランダ、聞いて驚くなよ?基盤岩だ、この下は空洞になってる」
ブルックは無線機でランダに調査の結果わかった事を伝えた
ドーーーン!!!!
ドーーーン!!!!
サイズミックで次々と爆発が起きてるのをFOX3に乗った兵士は楽しそうに見てた
「!?危ない!!」
ジャキン!!!
ヒュュュュュュ!!
ヘリのコパイロットが叫ぶと黄色い光線がMH-60Lの機体が切断されヘリは墜落した。
「!?」
ガン!!!!
ウーー!ウーー!ウーー!ウーー!
隣を飛んで居たヘリが何かにぶつかりコントロールを失った。
「メーデーメーデー!FOX4操縦不能墜落する!FOX4操縦不能墜落する!」
「ああぁぁぁぁ!!」
スティーブはコンピューターが計測データを弾き出すまで間食のサンドイッチを食べてた。
『FOX3とFOX4がやられた!FOX3、4応答せよ!』
無線機からヘリが撃墜されたとベックウィズ大佐から通信が入った。
『こちらFOX6、前方に障害物を発見!』
『FOX5、こちらも補足した!』
ヘリから次々と障害物を見つけたと無線が飛び交った。
『あれは何だ!?』
『どうなってるんだ!?』
同時に混乱した無線も飛び交った。
全員が生物を見て目を疑った。
「何だ?あれは」
「大きい亀?」
チェキータ大尉の呟いた通り、現れた障害物は体長80メートルの二足歩行の亀だった。