スマホの中の女の子と合体したらTS変身したのですが、どうしたらいいですか!? 作:Plusdriver
まるで鈍器か何かで頭を殴られた際に、記憶が飛んでしまったかのようだ。起動できたアプリに気を取られている間にもう一人の自分は消えており自分の部屋に居た。部屋を飛び出して、エレナの元へと向かえば「お帰りなさい。一体いつ帰ってきたの?」と言われてしまった。とりあえず彼女達の事を尋ねたが、返ってきたのは望んでいたものではなかった。
「何言ってるのお兄ちゃん。響ちゃんは
エレナは忘れていた。いや、もしかしたら最初から知らなかったのかもしれない。あの戦いは痛みはあったものの、自分が見ていた夢だったのかもしれない。夏休みが短くなっているのは、きっとあの事故に巻き込まれて入院していたからだったのだと。きっと長い夢を見ていたのだろう。そうでなければ、完全聖遺物が意識を持つなどあり得るのだろうか?
「きっとまだ疲れてるんだよ。昨日もお姉ちゃんの仕事場に連れて行かれたんだから。バイトも休みなんだから、ほら。ゆっくり休んでね」
多少強引に身体を反転されて部屋へと戻る。エレナの言う通りアリサねぇちゃんの相手をして疲れていたのかもしれない。ベッドへと倒れて、枕へと手を伸ばす。そんな時だった。手に入れた記憶のないモノが枕の下から出てきたのは。
「...ガングニール」
狙いを枕からガングニールへと変更し引き寄せる。見覚えがあった。夢の中でユニゾンを行う際に使用していた聖遺物の欠片。ペンダントになっている。スマホへとガングニールを近づけるが、画面へと吸い込まれていく様子はない。これはきっと、自分が頼んでいた奏者全員のアームドギア型ペンダント兼ストラップの一つなのだろう。アリスに頼んだのは覚えているが、完成したという知らせは貰っていない。メッセージアプリを使い、みんなのグループへとコメント送信する。しかし、日曜日なのに誰も返事をよこさない。待てばいいのだろうが、このまま家に居るもの我慢ならない。とりあえず外に出ることにした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
今日も天気が良い。既に夏休みは半分をきり、残り僅かだと考えるのが妥当であろう。目的もなく街を行く。夢で見た光景は、それが現実で起きたことではないことをしっかりと物語っていた。
「ゲームセンター、か...」
確か風間さんと出掛けた場所で、初めてトライトーンを使用した場所でもあったはずだ。夏休みで日曜日だからか、平日とは比べ物にならない程に賑わっているそこへと足を進めようとしたが、出入り口から館内の冷気に当てられ、その向きを修正する。
「天井が落ちてくるのは、勘弁」
暑いがデパートへと足を延ばす。人混みを普段は避けているが、今なら格好の隠れ場所だ。着ていた灰色のパーカーのフードを少し深くかぶり、ベンチへと腰掛ける。両脇のヒトの流れから、天井のガラス越しの空へと目をやる。流れていく雲は少なく、今日は青空を何処からでも見ることができるだろう。ぼんやりと眺めていると、後ろのベンチへと誰かが腰かけたのが分かった。
「やぁ、我が英雄?夏休みは楽しめましたかなぁッ?」
その言葉が誰から誰に向けて掛けられているのかが理解できた。理解できてしまった。ベンチから一気に距離を置くためにその場から飛び出す。
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
デパート内に響いた聖詠。シンフォギアの起動に必要な胸の歌を歌った人物はギアを纏いこちらへと振り返る。
「立花、響...」
「ざぁんねぇええんっ!!!!私はタチバナヒビキではなぁあああぁいッ!!!!」
多少のけぞりながら叫んだために、周りの人達がこちらに気が付いたのかスマホのカメラをこちらへ向けている。きっとコスプレか何かだと勘違いしているのだろう。逃げるように声を上げようとするが目の前のタチバナヒビキに止められてしまう。
「おっと、そのお声はこの民衆には勿体無い。ここは私がどうにかしましょう。ヘアッ!!!」
床へ殴りつけコンクリートのヒビが生まれる。それは次々に広がっていき、デパートは崩壊を始めた。逃げ纏う人、泣き叫ぶ少女、祈り出した老人の声をかき消すようにその場で高笑いを始めるヒビキ。次の瞬間、デパートは完全に崩壊した。
「ドクター、ウェルゥうううううう!!!!!!!!」
この日、世界は知ることになった。二次元の存在であった人物が現実に現れた事による常識の崩壊を。
9月13日
タチバナヒビキに共通する彼女らの誕生日。基本的に作中ではまともに祝うことができないのがほぼ常識と化しているとも言えよう。
ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリクス/ヒビキ・タチバナ
この世界におけるウェル博士。日本のアニメが好きなヤベーヤツ。スマホに現れたソロモンの杖を様々な曲を流すことで起動させたことがある。スマホを奪われた際に、ガングニールの欠片を入手しており、自ら望んでガングニールと一体化した。その姿は己が憧れた英雄である立花響そのものであり、身体能力自体は本編G時の『人を辞めている』と評価されるタチバナヒビキそのものである。
トライトーンといえば?
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響・奏・マリア(スタンダード)
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響・響・響(原作・グレ・ガングニール)
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グングニル・ギア(実は装者人数が...)
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マリア・調・切歌(FIS、本編未登場)
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響・未来・響(愛を叫べ)