盾の勇者と蒼炎の勇者   作:アルティメットフリーダム

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約二ヶ月振りの更新です!
お待たせしました!
二ヶ月待たせてしまったにしては短いと思いますがそこは勘弁してください…
ではどうぞ!


尚文VS元康

 

 

 

闘技場に足を踏み入れ、俺は端に移動して腕を組む。

 

元康相手に尚文がどこまで戦えるかは俺にもわからんが、尚文を信じるしかない。

 

だが…マインも俺と同じように端で眺めているのが気になる。

 

あの女のことだ…なにか企んでるに違いない。

 

「それではこれより!槍の勇者様と盾の勇者様による決闘を始めます!」

 

ついに始まるか。

 

「それでは…始め!」

 

その声を合図に尚文と元康がぶつかり合う。

 

最初こそは元康が優勢だったが尚文が隠し持っていたバルーン数体により形勢が逆転し尚文が優勢になった。

 

が…ここで急に風魔法が尚文を襲い吹き飛ばされる。

 

犯人はもちろんマインだ。

 

全く…俺が気づかないとでも思っているのか?いや、敢えて俺を乱入させて尚文の仲間の蒼炎の勇者が神聖な決闘を貶したってことにして尚文の反則負けにするつもりか。

 

だが…たとえ罠だとしても見逃す訳にはいかないな。

 

「ライトニング・スピアァァァァァ‼︎」

 

俺は尚文と元康の間に居合斬りで割り込み、カウンターの構えをする。

 

「なにっ⁉︎」

 

「アイク⁉︎」

 

元康の技が俺に当たるが

 

「甘い‼︎」

 

カウンターで元康の技を衝撃波にして反撃する。

 

「な⁉︎うわァァァァァァ‼︎」

 

元康は軽く吹き飛ばされる。

 

元康の技ではこの程度か。

 

「いきなりなにすんだよ!」

 

「まさか…気づかなかったのか?あのぐらいの魔法も気づけないなら本当に勇者失格だな」

 

「な、なんだと‼︎」

 

「アイク気づいたのか!」

 

「当たり前だ。マイン!」

 

俺はマインにラグネルを向ける。

 

「あんた…尚文を風魔法で決闘を邪魔したな」

 

「あらぁ〜一体なんのことかしらぁ〜」

 

「この勝負!蒼炎の勇者が乱入したことにより、盾の勇者の反則負けとする!」

 

やはりか…

 

「とぼけるな。俺が気づかないとでも思っているのか?」

 

「とにかく負けは負け…奴隷紋は消すわ」

 

「…構わん」

 

「アイク⁉︎」

 

尚文の焦る声が聞こえてるが俺はラグネルを下ろし、尚文を無視して続ける。

 

「ラフタリアは奴隷紋があるから渋々俺達についてきたんじゃない。最初はそうだったかもしれんが、少なくとも今は違う。ラフタリアは自分の意志で俺達と共にいる。奴隷紋なんてものを消したとしてもラフタリアは俺達から離れることはないだろう。それに、俺としては消してもらった方がいいしな」

 

「へぇ〜なかなかの自信じゃない。あなたの思った通りになるかしら?」

 

「なら早く試してみたらどうだ?」

 

そしてオルトクレイの指示でラフタリアの奴隷紋が消されるが、ラフタリアは解放されるや否や元康にビンタした。

 

「なっ⁉︎元康様になにを!」

 

「この無礼者⁉︎一体誰が…助けてくれと言いましたか‼︎」

 

「で、でも君は尚文と蒼炎の勇者に奴隷として手酷く扱われていたんだろ?」

 

「ナオフミ様達は!お腹が空いたと言えばちゃんと食べ物を与えてくださいました!病で苦しむ私に大丈夫だと言いながら薬も飲ましてくださいました!」

 

「尚文は…そんなやつじゃ…」

 

「あなたは…病でいつ死ぬかもしれない亜人に手を伸ばすことができますか?」

 

「それは…できる…」

 

「ならあなたの隣には私じゃない別の奴隷がいるはずです!」

 

「くっ!」

 

正論だな…もし本当にできるならまずこんな決闘を申し込まないだろう。

 

「ちょっと!亜人風情が知ったような口を」

 

「マインさん!ちょっといいですか?」

 

そう言って話に割り込んできたのは樹と錬だった。

 

「あなたが行った反則行為についてお聞きしたいのですが?」

 

「なっ!反則行為⁉︎」

 

「ああ、元康。この勝負はお前の負けだ。どっかの誰かさんが尚文に向かって魔法を放ったんだ。風魔法のようだったからわかりづらかったがな」

 

「なに?マイン本当か!」

 

「さぁ〜てなんのことかしら。周りの民衆はなにm」

 

「オルトクレイに黙らされているんだろう。目を見ればわかる」

 

「まさか、王族自ら神聖な決闘を貶すとはな」

 

オルトクレイは目を逸らしてるな。これは確信犯だ。

 

だが放っておこう、指摘するだけ無駄だ。

 

「尚文…あんたも奴隷紋が消えたらラフタリアが見限ると思ってたみたいだが、そんなことはない。彼女は自分の意志であんたと共にいるんだ。俺と同じようにな」

 

「そう…だったのか」

 

「…はい。私はナオフミ様の剣でアイク様の弟子です。絶対にお二人を裏切るなんてしません」

 

泣くのを堪える尚文をラフタリアは抱きしめる。

 

「泣きたい時は泣いていいんですよ?アイク様が前に私に言ってくださったように泣くことは恥ずかしいことではないんですから」

 

「あ、ああ…」

 

そしてしばらくの間尚文はラフタリアに抱きしめられながら泣いていた。

 

どうやら俺はお邪魔みたいだな。

 

ラグネルをしまい、俺は闘技場をあとにした。

 

 

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あの決闘から数日…ラフタリアは改めて尚文の前であなたの剣だと誓い、尚文もそのおかげか味覚が戻った。

 

まぁ、俺はなにも変わってないがな。

 

「アイク様!なにしてるんですか?行きますよー!」

 

「ああ!今行く!」

 

そして俺達は奴隷商の元へと行くことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回『フィーロ』

まだ説明してないもしくは今回初めて使った技の説明を
居合斬り
素早く間合いを詰めて相手を斬りつける
離れた相手にも一瞬で迫ることができる。
カウンター
構え中に受けた攻撃を特定の倍率で近距離にはラグネルで、遠距離には衝撃波で反撃する
この技には熟練度があり、初期は1.1倍という倍率だがMAXだと2倍になるという強力な反撃技

どちらもスマブラからですね
カウンターは少しアレンジしましたけど…
それではまた次回!

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