ナツメ「……」
カンナ「ちなみに私はいますよ」
ナツメ「星5で実装されるから見ておけよこのメイドォ……」
じゃあ俺、ナツメかシロナが実装されるまで主人公とメイとアカネとアスナとエリカでポケモンマスターズ楽しんでるから。
原作未読の方に説明しますと、ルビサファ編は主人公である二人が80日間という期限の間に、ルビーがコンテストリボン全制覇。サファイアがジムバッジ全制覇をするという約束をします。
なので、ポケスペの中では一番時間軸が分かりやすい話になっているので、それとリンクしながらやっていく予定です。
ルビーとサファイアの80日間冒険競争6日目。
ルビーとハギ老人と別れたレッドは106番水道路から真っ直ぐ向かった先にある、コトキタウンとトウカシティの間にある102番道路へと訪れていた。
なんやかんやあってようやくホウエン本土に上陸したものの、問題は山積みでありそれを一旦整理すべく、大通りから外れた森の中で緊急会議を開いていた。
「ただいまからレッド軍緊急会議をここに開催する!」
「――」
「ブイブイ!」
「きゅーい」
「ソーナノ!」
手持ちのポケモン達と円陣を組むような形でその場に座り込む一向。
本日の議題は現状確認と今後の活動目標である。
「まずは状況整理といこう。俺達はマサラを旅立って数日にまだ経っていない。なのにもうあれから二年が経過しているという。さてラプラス。俺達はなんで遭難したのか覚えているか?」
「はーい。たしかホウエン地方に来た辺りで、突然の嵐に巻き込まれからです!」
「そう! そしてあのよく分からん島に漂着したわけだ。記憶が間違ってなければ、あそこで数日は過ごしたはずだよな、ソーナノ?」
「ソーナノ!」
「たぶんと言っています」
曖昧な言葉にイーブイが補足した。
「まあ、ソーナノしかいない島とかあっても別におかしくはないが。問題はあの島のおかしな結界が原因。アレのせいで俺達はまさに浦島太郎状態」
「――」
「なんだスピアー……なに? 二年分年をとらずに済んでラッキー? ふむん。そう言われると、ちょっとお得な気分かもしれん!」
二年経っているとして、戸籍上では16歳であるが実際は14歳。確かにこれは悪い事ではない、むしろいいことかもしれない。自分以外の人間は二年も年を取っていると思うと、失礼だが思わず笑いが込み上げてくる。
だが問題は自分以外の人間は二年も年を取っていること。レッドはある事に気づいて地面を叩いた。
「ナツメとの貴重時間を二年も消費してしまった!」
「ナツメは若くてきれいだから、問題ないってマスター。むしろサイコパワーで若さを維持してるかもよ?」
イーブイが励ましているのか、それとも遠回しにナツメの年齢を弄りつつレッドの背中を叩く。
「そうかな……」
「ソーナノ!」
「ソーナノが言うならそうかもしれない……」
「――」
話が脱線したのか、スピアーが大事なことを言った。
「ふむん。スピアーの言う通り、これからどう動くのかが問題だな。本来だったらマグマ団とアクア団の情報を旅をしながら集めるのが目的だったけど、すでに二年が経ってルビーも旅に出てるとなると、すでに両軍団は動いているということになる」
「アジトとか……わからないんですか?」
「んーそこはちょっと自信がないなぁ。本来だったら片っぽだけだし」
ラプラスの言うことも分からないわけではない。つべこべ言わず、敵の本拠地に乗り込んで問題を解決すればいい。そうはしたいが、問題はこのホウエン地方の状況を何一つ知らないこと。さらにはゲームと違って両軍団が絶対にこのホウエンで騒ぎを起こす。
ホウエンに眠る伝説のポケモンである、グラードンとカイオーガを目覚めさせようとしているのは間違いないはず。そこだけは絶対に違っていないという確信があった。
なので当初の目的であるその二体とも接触をしたいとも考えていた。
ただそれは少し困難であるのも理解していた。
「先にあの二体と接触しようにも、さすがの俺も深海というか海底までは潜れんし」
「ラプラスは行けないの?」
「行けるけど、流石のマスターでも水圧で死ぬと思うよ?」
「おいラプラス! まるでそれ以外だったら平気みたいな感じて言いやがって。俺だって自然の摂理には勝てんぞ!」
「ソーナノ!」
「ほら。ソーナノだってそうだって言ってるぞ」
『えー!』
あのスピアーでさえイーブイとラプラスと同じ考えなのか、深海の底は無理だろうがオゾンより上でも平気で行けそうな目で自分達の主人を見る。
「そもそも。秘伝技のダイビングで行けるものなのか……?」
ゲーム内では潜水艦を使ってマグマ団らはあの二体が眠る海底洞窟へと行っていたの対し、主人公はダイビングを使えば潜れるとこならどこへでも行けた。
これが意味することとは――
「つまり、俺もダイビングを覚えれば行ける……?」
『ないない』
「ソーナノ!」
「だめか……そもそも俺、泳ぐのはそんな得意じゃないし。まあ、海の上なら最近十傑集走りできるようになったからトントンだよな!」
「ソーナノ……?」
「そうなんじゃない?」
「でも疲れるからってやらないみたいだよ。それにわたしの存在意義ないし!」
ラプラスの言うように、十傑集走りは疲れるし海の上を走れてもあんまり意味がないということがわかった。そもそも海上で戦うことを想定して覚えたはいいが、空を飛んで戦えばいいことにあとで気づいてしまったからである。
それにラプラスの背に乗って海を渡るのがちょうどいいのだ。
「――」
すると再びスピアーがまた話が脱線したことを伝える。
「いかんいかん。また話が脱線した。えーと、あの二体と直接接触するのは難しいから……うん、送り火山だな」
「ソーナノ?」
「マスター。そこに何かあるの?」
「そこにはグラードンとカイオーガに関係するアイテムというか玉があってな? 多分それで操ろうとしてる感じだから、そこからあの二体に間接的に接触するって寸法よ!」
「それ平気なの?」
ラプラスが心配そうに言った。
「平気だろ。最悪玉ぶっ壊せばなんとかなる……たぶん」
「んーこの脳筋思考。リザードンがいたらもっと力任せに事が運んでますよこれは」
「ブイも言うようになったな。だがリザードン達を置いてきたことによって、さらに問題が一つ発生している」
「――」
「うむ。スピアーも気づいてるようだな」
「ソーナノ!」
分かっているのかソーナノも手を上げて自分もと主張している。独特な顔なので、何をするのも可愛く見える。
「ほう。ソーナノも勘がいいな。我がレッド軍は、深刻な団員不足に直面しているんだ」
リザードン、フシギバナ、カメックス、カビゴン、ピカチュウ。どれもこの軍団のベストメンバーであり、最強の仲間達。仕方ないとはいえ、グリーン達に預けてしまっているしないものねだりはできない。ならばと、いつものように現地調達――ようはスカウトをしなければならなかった。
「意義あり!」
「はい、ラプラス」
「マスターで事足りると思います!」
「ブー。今の俺は三分しか戦えないのでダメです」
「意義あり!」
「はい、ブイ」
「三分あればなんとかなると思う!」
「ブー。三分だからって巨大化できないのでダメです」
何故かラプラスとイーブイはこの案に反対らしい。ラプラスに至っては、四天王と戦いで敗れた自分を見ているはずなのだが。これもある意味主人を信頼している証なのだろうか。
そんな中、スピアーは戦力補充に同意しているのかあることを伝えてくる。
「――」
「誰を補充するかって? んーたしかにそこは大きな問題だ。なんていうか、ちょっと一癖も二癖もありそうなヤツいねぇかなぁ……むっ」
――レッドのシンクロ! レッドはスピアーとシンクロした!
――スピアーのこうそくいどう!
ビリビリセンサーが何かを捕らえ、それをシンクロしたスピアーに場所を伝える。
シンクロとは、まさにトレーナーとポケモンが一心同体となり言葉などなくとも指示を行うことが可能なのだ。
こうそくいどうをしたスピアーはレッドの後方数十メートルも離れた位置へと向かう。スピアーが見ている光景がレッドにも脳裏に映し出される。
そしてその何かを確認したレッドは直接叫んだ。
「待てスピアー!」
「――!」
『ひっ⁉』
スピアーの槍先は、謎の正体の喉元寸前で止まった。レッドも慌ててスピアーのもとへ走る。木々を抜けて茂みを分けた先にいたのは、未だにスピアーに槍を突きつけられているポケモン――ラルトスだった。
「なるほどな。ラルトスのサイコパワーにセンサーが反応したのか。にしてはちと強すぎる気が……って、色違いじゃん⁉」
ラルトスの頭部は本来緑色をしているのだが、目の前にいるラルトスの色は水色。色違いのポケモンと出会うのはリザードンに続いて二体目であった。
レッドはラルトスの目線に合わせて膝をついて謝罪をした。
「すまないな。こっちもそういう力に敏感だから、つい応戦しちゃう癖があって。それよりも大丈夫か? 怪我は……してないようだね。よかったよかった。」
『あ、あなたは一体……何なんですか……? すごい力を持ったポケモンが突然現れたと思って気になって覗こうとしただけなんです……』
「ポケモン? 人間だよ、俺」
『え?』
「え?」
「これが普通の反応なんだね、ラプラス」
「そうだよ」
「ソーナノ!」
両者の認識の違いに驚いているのは当人達のみで、イーブイ達は改めて非日常にいるのだとしみじみと実感していた。
「にしても……ラルトスにはシンクロがあるから、その力でトレーナーと心を通わせることはできるイメージはあったけど、まさかこれ程までに人間の言葉を話せる個体がいたとは。レッドさんもビックリだ」
『わたし他の仲間達より力が強くて、そのくせにまだコントロールできないんです。あとこの色のこともあって――きゃ⁉』
「おーよしよし! お前も苦労してるんだなぁ!」
ラルトスの境遇がリザードンと同じ境遇だと知ったレッドは、彼女も抱きしめて頭を何度も撫ではじめた。
そんな主人の肩を器用にスピアーが叩いて何かを訴える。
「どうしたスピアー? 俺はいまラルトスをだな……」
「――」
「ん? 色違いで力がコントロール出来ない程のサイコパワー……あっ」
『な、なんですか……?』
先程の表情から一転し、恐ろしい程満面な笑みを浮かべるレッド。
一癖も二癖もあるポケモン。何ということだ。噂をしたら向こうからやってきてくれたではないか。しかもこのサイコパワー、ナツメと同等かそれ以上かもしれない。人間と違って成長の幅があるポケモンだ。鍛えれば将来有望な子になることは間違いない。
「これは期待の新人だ!」
『――え?』
「ごらんソーナノ。いずれあの子もとんでもない子になるんだ」
「ソーナノ?」
「まるで自分は普通だと言いたいようだね、ラプラス」
「ブイよりは普通だと思ってるよ」
「……自由に進化できるだけだし!」
「普通って怖い。ね? ソーナノ」
「ソーナノ!」
自由に進化ができるイーブイと、あのヤナギのデリバードと戦えるラプラスが互いに普通だと言い張っている中、ちゃんとその話を聞いていたのかレッドがソーナノに指をさしながら言った。
「ちなみにそのソーナノ。ずっと外にいるけど、その間常にカウンターとミラーコートとしんぴのまもりを複合した見えない壁を張ってるからな?」
『……え?』
「――」
「ソーナノ!」
それを聞いて思わず目を丸くしながらビッシっと敬礼するソーナノを見るイーブイとラプラス。主人に言われてようやく自分達の周囲一帯にそれらしきモノがあることに気づいた。
ちなみにスピアーは気づいていたのか自慢の槍で強度を確かめていた。
しかも壁というよりはベールで、物理に特殊技さらには状態異常にはかからない三点セット。
どうやら期待の新人はすでにもう一人いたようである。
そんな彼らを差し置いて。すでにラルトスを仲間に入れた気になっているレッドは、久しぶりのブートキャンプに喜んでいた。
「よーし! パパ、久しぶりのレッドブートキャンプinホウエン地方張り切っちゃうぞー!」
『え? え?』
「任せろラルトス! 俺の彼女はエスパーだし、戦い方もだいたい知ってるから! という訳でさっそく力のコントロールの練習から。じゃあまずは……そこら辺にいるイシツブテを軽く10体ぐらいお手玉してようか!」
『あ、あの……わたしまだ仲間になるって……』
「え? 少ないって? もぉーラルトスは欲しがりだなあ! じゃあいきなり100体からいってみよー!」
『ひーーー!?』
レッドブートキャンプinホウエン地方が開幕した。今のメンバーでそれを最後に体験したのはラプラスで、ラルトスを見ながら遠い目をして自分の時のことを思い出していた。
尚、そんなラプラスを現実に戻すかのようにその矛先が彼女らにも向けられた。
「お前らも暇だろうし、ソーナノの守り突破できるように頑張れ」
『⁉』
「――」
「ソーナノ!」
絶望するイーブイとラプラスであったが、スピアーは嬉しそうにソーナノへと突撃し始めたのであった。
レッドブートキャンプinホウエン地方開催から一週間。
場所は最初の102番道路から場所は変わって119番道路から少し離れた開けた場所に移動していた。
その中央でラルトスから進化したサーナイトがレッドと模擬戦を繰り広げていた。
――サーナイトのエレメントボール!
エレメントボール。それは炎、水、草、電、氷、闘、悪、念、霊、無、妖をそれぞれ含んだエナジーボールである。数ににして計11個の玉がサーナイトの周囲を回っている。
鬼軍曹曰く、「その属性の技を使えるなら、その応用でいけるんじゃね?」みたいな感じで始まった。最初は大本のエナジーボールから始まり、そこからその草属性を抜いて別の属性を入れてみる感じで始まった。そして気づけば覚えられない属性以外全部できてしまいましたとさ。
尚、その元凶であるレッドはそこら辺の木で作ったバットを構えて、サーナイトが放ったエレメントボールをバッティングセンターの感覚で打っていた。
一見ただ遊んでいるかのように思えるが、実際にはボール一つ一つの強度と威力を確かめているのである。一通り打ち込んだあと、空から降りてきたサーナイトにレッドは結果を伝える。
「やっぱエスパーが一番いい感じで、逆に格闘が甘いな。まあ使う技ほぼない割にはよく仕上がってる。あとはどれだけボールを出せるかだけど……」
『そうですね。だいたい……今の二倍が限度かと。あ、一つの属性に集中すればもっといけます!』
「サーナイトは頑張り屋さんだな」
『これもすべてマスターのご指導ご鞭撻の賜物です!』
レッドとサーナイトのやり取りを見てイーブイとラプラスを思った。
「なんかサーナイト、やけに人間臭いね」
「いい感じに調教されたのでは? とラプラスは訝しんだ」
「ソーナノ!」
そんな会話もレッドの耳にしっかりと届いている。
確かにサーナイトはやけに人間臭いというか、キルリアになってから人間臭くなった気がする。特にサーナイトになってそれが顕著になり、喋り方とか仕草も人間に近くなっている。ポケモンの中では一番人間体に近いと言うのも影響しているのかもしれないとレッドは推測していた。
そんなことを考えていると、今更になって重要なことをいま思い出した。
『どうかしましたかマスター?』
「……レックウザのことすっかり忘れてた」
しかしどうせ空の柱だろうな、と思って深く考えなかったレッドであった。
今回の現地ヒロイン枠はサーナイトです。
しかも色違いやで!
あと今回から普通にポケモン喋ります。
だってそうしない会話が、ね?
一応レッドくんはテレパシー関係なく言葉がわかっている設定です。
トレーナーなら当たり前だよなぁ?