「んじゃ、父さん、母さん。いってくる!」
「おーう。後で学校で会うけどなー」
「終夜、そういうこと言わない。蒼司、いってらっしゃい。お母さんたちは後でいくね」
「はーい」
花柄の刺繍が施された真新しい制服を身につけた少年『枳殻蒼司』は新しく通う高校へと向かう。
蒼司が居なくなり、閉じた玄関の扉を優しい目で見つめながら思いに耽っているのは蒼司の父、枳殻終夜だった
「蒼司がもう高校か………って言う日が来るとは、過去の自分は思いもしなかったな」
「珍しく終夜が物思いに耽ってる」
「お姉ちゃん、病院に連れていった方がいいんじゃない?」
「木綿季、七色。二人とも聞こえてるからな」
終夜の珍しい光景に、同じ部屋にいた終夜の嫁たちが笑ったり茶化したりしていた。その光景を終夜は苦笑しながら立ち上がり、入学式参列のための準備を始める
「そういえば、錬君のところも入学なんだっけ?」
「おう。第三高校の方にな。九校戦で会うことになるだろうな、敵同士で。もちろん、見に行くんだよな?」
「当たり前だよ」
終夜が準備している中、話題は蒼司と別の高校ではあるが同じく新しく入学する終夜の仲間の一家に変わる
「錬君のところってやっぱりCAD凄いんだよねー」
「ウチにも天才技術者がいるじゃんか。なぁ、簪」
「私があの人に勝てる訳がない」
「まぁ、あの天災兎に勝てそうなやつは、俺も知らねぇからな。ん、簪。ネクタイお願い」
「自分で締めれるくせに」
「そう言わないでよ……。虹架、準備終わった?」
ネクタイを締めてもらった終夜は同じく準備していた虹架に声をかけ、二人とも準備が出来たのでまだ入学式には早いが時間潰しにドライブへいくため家を出……
「よっ。入学祝いに酒持ってきたから飲もうぜ!」
「帰れバカ。なんで朝に持ってくる。せめて入学式が終わってるであろう昼以降に持ってこい」
ようと思った終夜の前に現れたのは、先程話題に上がった錬と同じく、終夜の仲間である龍宮神矢が酒を大量に持った状態で玄関前に立って終夜を飲みに誘う。無論、即断る終夜だが神矢はしつこく粘る
「いいじゃん、少しぐらい」
「お前の少しは普通の少しじゃねぇんだよ。ったく、んで、何の用だ?ただ酒飲みに来たんじゃねぇだろ」
「流石に空気は読むさ。話は入学式が終わってからだ」
話題が移った途端、二人の雰囲気はうって変わるがそれもすぐに霧散する。その二人を見る虹架の顔に不安の色を覗かせる
「終夜、今のは……蒼司に関係あるの?」
「無いと言えば嘘になる。小規模とはいえ、蒼司の学校生活に関わるからな。けど心配しなくても大丈夫なのはわかっているだろ?蒼司を育てたのは古今東西の英雄だ。そうそう負けやしないさ」
終夜は不安を見せる虹架にいつもするように抱き寄せ、安心させようとするが、その顔は未だ見ぬ敵を睨み付けていた
初めてましての方は初めまして。アルバロスと申します
リアルでもたまに使うのですが、よくアルバトロスやらなんやらと間違われる名前で、改名しようか悩んでいるところです。
今まで書いている小説に行き詰まってから一年が経過し、いまだ行き詰まりが治らないので、以前から考えていた魔法科高校の劣等生を書こうと思ったので、筆をとりました。
仕事の関係で、数日は暇なので、連続投稿が多いのですが、その後は不定期(といってもそれほど長くはありません)になります。