「はぁ、暇」
「こんな中、暇って言えるのは蒼司くらいだと思う」
ホテルの大ホールで行われている懇親会の最中、深雪や雫といるなか、あくびをしながら面倒くさそうな雰囲気を蒼司は出していた。懇親会中、深雪の近くにいるため、深雪に見惚れながらも、近くにいるあの男はどういう奴なんだ等の様々な視線をいつも以上に受けるため雫寄りの立ち位置で行動していたのだ
「ん?誰か近づいてくるな……」
そういう蒼司の視線の先には、第三高校の制服を身に付けた女子が三名いた。その中の一人が深雪へと話しかける
「さぞかし名家のご出身とお見受けするわ。私は第三高校一年、一色愛梨。そして、同じく十七夜栞と四十九院沓子よ」
「第一高校一年、司波深雪です」
「司波……?(そういう家ってあったかしら)」
一瞬、考える素振りを見せた一色だが、次の瞬間、顔を変え煽ってきた
「あら一般の方・・・・でしたか。名のあるお方かと思ってお声かけしましたの。勘違いでお騒がせしてごめんなさい。試合、頑張って下さいね」
この言葉にムカッとしたほのかの意思を代弁するように代わりに煽り返す蒼司だった
「ほのか、大丈夫。こういう自分の方が上ですからって言う奴の方があっさり負けるから」
「へぇ……そういうあなたは随分と自信があるようですわね」
「ああ。一般人より強いあなたと力比べが出来ないのは残念ですがね」
二人の険悪な雰囲気を止めたのは、三人の後ろから来た一人の第三高校の男子だった
「抑えて一色さん。こいつは、こういうのに慣れてるから最終的には負けるよ」
「なんじゃ、羽衣。こやつのこと知っておるのか?」
「うん、よく知ってるよ。付き合いは長いから」
「見たところ、随分とおとなしくしてるじゃねぇか、カイ」
「そういう君は自重を覚えたらどうだい、ソウ?四月にあった例の事件のこと、神兄さんから聞いたけど随分と暴れたって聞いたよ。」
「自重しろ?やだね。んで…お前は今回何に出るんだ?」
「アイスピラーズブレイクとモノリスコードだけど。そっちは?」
「こっちはクラウドボールとバトルボードだ」
「へぇ、てことは今回は対決がお預けか。楽しみにしてたんだけどなー」
後ろから愛梨に話しかけたのは、蒼司の友人である羽衣界斗である。出会って早々から互いに皮肉を言い合うのだが、互いの出場する種目が判明し、直接戦う競技がないことで二人とも残念そうな雰囲気を隠さずにいた
『ご静粛に。これより、来賓挨拶に移ります』
「ほー、さらに面倒な時間になったもんだ」
来賓挨拶のアナウンスがなった途端、興味無いのを隠さず気だるげにステージの方を向く蒼司と界斗。その様子を見て、深雪たちと愛梨たちは一旦顔を見合わせてから二人と同じようにステージへと顔を向けるのだった
『続きまして、かつて世界最強とされ、第一線を退いた後も九校戦をご支援下さっております、九島烈閣下よりお言葉を頂戴します』
「……女の人?」
「九島閣下のご挨拶じゃなかったのか?」
「……気づいてるやつはごく一部か」
壇上にあがったのが、九島烈でなく女性であったことに多くの生徒が困惑するなか、蒼司はこの場で起こっていることに気づいてる生徒を軽く見渡して確認していた。
そして、女性がマイク前から横に移動すると、既に女性の後ろにいた九島烈本人が登場する。全く気づいていなかった大半の生徒が驚きの声をあげる
『まずは悪ふざけに付き合わせたことを謝罪する。今のは魔法というよりは手品の類だが、このタネに気づいた者は見たところ七〜八名だけ。その中で、即座に戦闘へ移行する態勢をしていたのがそこにいる二名だった。』
そういうと、視線を蒼司と界斗のいる場所へと向けると、会場全体からも同じく視線を受ける
『諸君、私が先程用いた魔法は低ランクの物だが、それでも君たちは私を認識できなかった。明日からの九校戦はまさに魔法の使い方を競う場なのだ。諸君らの工夫を楽しみにしている』
「条件反射でとっちまうのはどうにかしないとな」
「ですね」
九島烈の話が終わると、パーティーもお開きとなり界斗は愛梨たちと三校側へともどっていった。蒼司も、雫たちと会場から出て、何をするか話しながら歩いていたが、エイミィが雫たち三人をホテル地下の温泉に誘ったため、そこで別れ一人ホテル内をぶらぶらとあてもなく歩いていた。が、特に何もなかったため、部屋に戻り家に電話をしたあと、何をすることもなくそのままベッドへとダイブし、そのまま眠りこけたのであった
更新遅れて申し訳ありません。
内容を中々纏めれず、また今後の展開も少し変更していたため、訂正の嵐で遅れました。
次話は投稿時には迅速に執筆していますので、すぐにご覧いただけると思います
それでは失礼いたします