「さてと、そろそろ学校か……ん?」
蒼司が高校に着くと、既に到着していた二人の男女が痴話喧嘩をしていた。が、蒼司は理由は気になるが特に関わるようなものでもないと、その二人の横を素通りする
第一高校入学式当日、校門前で司波達也は、兄の入試結果に納得のいかない司波深雪に詰め寄られ、今まで何度も繰り返した内容で言い争う。その最中、達也は自分達の横を通り過ぎた蒼司から感じたプレッシャーに思わず振り替える
「どうなされたのですか?お兄様」
「先程すれ違った彼から謎の雰囲気を感じた。常人には出せるようなものではない。敵では無いことを祈るが……」
警戒心を植え付けているたは露知らず、一人のんびり校内を探索していた蒼司は時間が来たと、入学式が行われる講堂へと向かう。講堂へつくと半分ほどの生徒が既に到着していたが、そこでは、あきらかな規則性があった。席の前半分は
「あの……隣は空いてますか?」
「ん?空いてるよ」
特に自らトラブルを招くことはないと、蒼司は前半分で空いている席に座る。蒼司が座って数分後、女子二人が隣に座りにきた。断る理由もないため、席が空いていることを伝え座るよう促すと、一人は一言言ってから、もう一人は会釈だけして二人とも着席する
「あ、あの!」
「何?」
「え、えっと、お名前を聞いてもいいですか?私は光井ほのかです。そして、こっちが」
「北山雫です」
「俺は枳殻蒼司だ。名字は言いづらいし、名前でいいよ」
「じゃあ私も名前で呼んでください」
「私も雫でいい」
「わかった。っと、そろそろ始まるな」
隣に座った二人と自己紹介を済ませたところで入学式が始まる。入学式は順当に進むが、新入生答辞の際、ほのかの様子が少々変わった。まるで恋する乙女のように
「………なぁ、雫。ほのかの変わりよう。何があったんだ?」
「主席の司波さんと、私たち一緒の試験場だったんだけど、その時に一目惚れしたみたい」
「ああ、そう」
ほのかの様子が変わった理由になんとも言えない表情の蒼司。そして入学式も終わり、ID交付を三人で受けに行く。この学校はID配布時、同時にクラスも発表される
「俺はAか……雫とほのかはどうだった?」
「私はAだよ」
「私もAでした!」
「なら、これからも一緒か。これからよろしく」
「うん」
「よろしくお願いします!」
ID交付も終わり、校舎を出ると、人だかりができて、ちょっとした騒ぎになっていた。人だかりの中心は新入生総代の司波深雪だった
「凄い人気だね」
「うわぁ……」
「蒼司、どうしたの?」
騒ぎの光景を見ている蒼司の引く反応に不思議そうな雫は質問をすると、顔はそのまま蒼司は質問に答える
「周りの男どもの台詞がな………学園に咲き誇る花とか一緒に学べる栄誉とか流石に気持ち悪いわ」
「それは確かに」
生徒会長に促され、深雪が移動し兄の達也と合流する。その光景を見た他の一科生達は達也が二科生であることに反応し、各々見下す反応を見せる。その光景を見ていた蒼司は隣のほのかの様子が変わったことに気づく
「ほのか、どうしたんだ?」
「……あの人だ。入試のとき、すごく無駄のない綺麗な魔法を使う人がいて、流石魔法科高校だと思ったのに……それがなんで
「ほのか……」
「雫、ここを離れようか。ほのかも」
別の騒ぎになってはいけないと、二人を連れその場を離れる蒼司。少し離れた場所でほのかは落ち着きを取り戻した
「大丈夫?ほのか」
「うん、大丈夫。ごめんね、雫。それに蒼司君も」
「俺も特に気にしてない。それでこのあと二人はどうするんだ?特に予定がないなら気分転換にスイーツの店でもどうだ?お代は俺持ちで」
「それは蒼司君に悪いよ」
「気にしない気にしない」
二人を連れ、知り合いのカフェに寄った蒼司は言葉通りケーキを奢り、三人で軽く談笑をした後二人を近くの駅まで送り届けたあと帰宅したのだった
後書きはあるときとないときがあります