魔法科高校の劣等生 災厄を継ぐ者   作:アルバロス

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第五話 ※

あの騒動の翌日、教室に入った蒼司はクラス中から、敵意の視線を向けられる。が、その雰囲気に気後れすることもなく自分の席で後ろの雫やほのかと、後から登校してきた深雪たちと四人で談笑を楽しくやっていた。そして、深雪と話している最中、蒼司へ視線を向ける男子に向かって煽るような表情をするため、さらに敵意の視線は強まり、それを見ていた雫からは性格が悪いと発言されたのだった。

 

 

「司波さん、生徒会室にいっちゃったね」

「うん」

「入学式の日にも生徒会長から声をかけられてたしな。十中八九、生徒会入りの話だろう」

「達也さんも一緒かなぁ……」

「そうだと思うよ……(あれ、達也さん?)」

 

放課後になり、生徒会室に呼ばれていた深雪と別れ、三人で帰っている蒼司たちの話題は深雪に関してだった(あまり積極的に蒼司は話題に触れていなかったが)そこでほのかの達也の呼び方に引っかかった雫は同じことを思った蒼司と顔を見合わせるが、特に触れることもなく会話を続け、そのまま帰宅していくのだった

 

 

そして数日後、第一高校は部活の新入部員勧誘週間に入った。この期間中にはどのような部活なのかを魅せるためにCADの携行も許可されるが、優秀な一年生を獲得するためCADを使った魔法絡みのトラブルもまた多いのが実情であった

 

「噂には聞いてたけど、ウチの学校の新入部員勧誘週間ってホントすごいよねぇ」

「確かにな。新入部員獲得にしては派手なのが多いし」

「司波さんは、クラブに入らず生徒会だけ?」

「ええ、他に手が回りそうにないから。これから会長に聞きにいくのだけれど、期間中だけで、追加予算の見積り、修理の手配、苦情受付etc.色々あるみたいだから」

「そっか……大変だね」

「というか、修理の手配くらい先生がしてやったらどうなんだ……生徒がやったことではあるから自治権を持つ生徒会がやれってのもわからなくはないが……」

 

放課後になり、既に勧誘の動きが活発になっている外の様子を見ながらほのかたちと会話している蒼司はその騒ぎの大きさに辟易しているようだ

 

 

「うーん、どこにしようかな……」

「すぐに決める必要はないからゆっくり考えればいいんじゃないか?周りはゆっくり決めさせて貰えなさどぅわ!?」

「はいりませんか!?」

「軽体操部興味ないですか?」

 

ゆっくり、資料を持ちながら歩いていた蒼司たち三人だが、密かに出回っている入試上位成績リストに乗っている(というか2位と3位が雫とほのか。蒼司は少し手を抜いて5位である)の三人に詰め寄る上級生が多く、逃げようにも逃げられない状況に陥ってしまう

 

「だ、ダメ、選ぶとこじゃないよ。逃げよう雫」

「同意だけど無理」

「「!?」」

 

と、三人が揉まれていると、唐突に現れた二人組に雫とほのかが抱えられ、そのまま拐われてしまう。二人を取られたことに周りは悔しがるが、まだ蒼司が残っていたため、蒼司へ殺到するが、全てをかわして、雫とほのかを連れ去った二人組を追いかけていく

 

 

 

 

「わっ!渡辺風紀委員長がすごい形相でおいかけてくるんですけど!」

 

雫とほのかを連れ去った二人組は、一高の卒業生であり、OGに好き勝手されてたまるかと、風紀委員長の渡辺摩利が鬼の形相でその二人を追いかける。と、突然別ルートで追いかけてきた蒼司もその追跡に参加する。すると、逃走する片割れが、魔法を使い地面へ下降気流を叩きつける。それが追跡する蒼司たちには向かい風となり、逃走する二人には追い風となる。

 

「えっ!蒼司君まできた!?けど、魔法が」

「んー、邪魔だし斬るか」

 

蒼司は暗器のように、袖からカッターナイフを出してそのまま下降気流を切り裂き、一時的に無効化する。その光景に蒼司以外の目が点になる。

 

「ちょっと、なんなのあの子。とんでもないわね!」

「あちゃー、このままだと振り切れないな」

「あー、考えてみれば追い付いたとしても二人を解放させる手段がねぇな。どうすっかな」

 

足止めが簡単に突破され、対応に少し困っている二人と追いかけながら雫たちを救出するための手段を考える蒼司。そのタイミングで摩利が動いた。二人のスケボーの動きを魔法で止める。が、すぐに態勢を立て直され、お返しとして先程魔法を使ったOGの相方が摩利の前に段差を作る。そこを乗り越えようと前輪側を上げた摩利を風でこかそうとするが、摩利はうまく態勢を立て直す。だが、その間に距離を離される

 

「萬谷先輩に風祭先輩まで、どうしてここに!?」

「コイツらを頼む」

「新入部員よ。可愛がってあげて」

「何してっ…………て、エアークッションあんのかーい!」

 

OGが所属していたバイアスロン部の場所まで来た二人は突然の登場に驚く現役の部長へいきなり雫たちを預け、そのまま去っていく。雫たちが放り投げられ、蒼司は二人を受け止めようとスピードを上げるが、二人の体は空中で止まったためスライディングにてスピードを落とす。

 

 

「おい、バイアスロン部。お前たち現役生もグルなのか!?」

「私たちは無関係です!」

 

追い付いた摩利が、現役生たちを問い詰めるが、何も知らないと主張したため、邪魔をしたと、軽く挨拶だけして逃げた二人を追いかける。現部長の五十嵐亜実は、何も言えない顔で摩利を見送ったあと、雫たちの方をむいて自己紹介をする

 

「先輩たちが迷惑をかけてごめんね。あなたたちは新入生よね?私はバイアスロン部の部長の五十嵐亜実です………あっ、三井ほのかに北山雫…さん?」

「私たちのことご存知なんですか?」

 

自己紹介をしていないのに名前を言い当てた亜実に不思議そうなほのかに蒼司が事実は正解の予想を教える

 

「それはな、恐らく入試の結果が出回ってるからだと思うぞ。そうじゃなきゃ、適してなさそうな部活まで雫たちに群がらないからな。ですよね、五十嵐先輩?」

「あー、うん。そ、その通りなんだよねー」

 

事実、本来はダメな入試結果が出回っていることを言われて、反応に困った亜実はとりあえず目をそらしてやり過ごし話を別の方へと持っていく

 

「あの様子だと、入部希望ってわけじゃないだろうけどせっかくだから聞いてくれる?私たちはバイアスロン部。正式名称はSSボート・バイアスロン部よ」

「SSボートバイアスロン部?」

 

せっかくだからと部の説明をし始めると、ほのかが疑問点を質問してから興味を引けたと攻めた結果、連れ去られたときの風祭と萬谷の二人の魔法に惹かれた雫がほのかに入りたいとほのかが一緒に入ることを条件に入部希望をし、部長と雫の二人の圧に屈したほのかも入部することになった

 

「二人は入るみたいだけど、枳殻君はどうするのかな?」

「先輩には申し訳ないんですけど、俺は入らないです。入ろうとする部活が既にあるんで。兼部するか片方だけかは決めてないですけど」

「それは残念。って……この騒ぎは?」

「………うげっ!」

 

蒼司が入部しないことに残念そうな亜実だったが、蒼司たちが来た方面から複数の人が走ってくる音が聞こえたと思ったら、蒼司を勧誘するのを諦めない多数の生徒が追いかけてきており、それに気づいた蒼司は亜実に簡潔に挨拶をしたあと、全速力でその場から離れていく。

雫たちと、部長他、バイアスロン部のメンバーたちはそんな蒼司の姿を可哀想な目で追っていたが、ちょうどバイアスロン部のデモンストレーションを行う時間が近づいたため、その準備に奔走していった

 




今回はここまでです。続きはまぁ、昼頃には書いているかと思われます
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