「あれから音沙汰なしかぁ……せっかく頑張って写真撮ったのにね」
「やっぱ匿名じゃ信用なかったのかなぁ」
「それもある」
数日前、達也が襲われたときの写真をゲットしたほのかたちは、学園内のシステムを使って生徒会に通報したのだが、証拠にするには難しく、それ以上の進展もなかった。深雪も、気をつけるよう伝えようとするも、伝えることは出来ておらず、少し気まずい雰囲気が互いの間にできてしまっていた
「あっ」
「えっ、何?」
「あそこ、ホラ。剣道部の主将だよ」
「えっ、あの写真の?……あれ?今日は剣道部休みじゃないって聞いたけど……」
「そうなの!?…あやしい。なんかピンときた!」
「ちょっとつけてみようか?」
「そうだね、気になるし」
「止めとけ。危ないぞ」
「私も異論はないよ」
(ちょっと、俺の意見は無視ですかお三方!?)
そんなことを言い合っている四人の前を通った剣道部主将。だが剣道部は今日、休みではないのに一人帰宅は怪しいと睨んだエイミィたちは尾行することを決める。
そこに蒼司のまともな意見は反映されることはなかった
「……なんでさ!」
「どこまで行くんだろうね。そろそろ学校の監視システムの外にでるよ」
「そうだね…。家がこっちの方角なのかな?」
「いや、朝はキャビネットで登校してるのを見たから違うはずなんだけどね」
「なんか……ここまでくるとちょっと不安かも」
「実は私も」
「エイミィも!?」
「完全に不安がないわけじゃないけど、でも」
「「「私たちなら……」」」
(いや、これどー考えても監視外に誘い出されてるよな……ただこのことを伝えるとやっぱり怪しい!ってやる気を起こさせるだけだし………仕方ない。万が一のときには……………殺るか)
必死に尾行を続ける雫たちは、少し不安を抱えていたが、私たちなら大丈夫だという謎の自信を全員がもっていた。その一歩後ろを歩いている蒼司は、明らかに誘い出していることがわかってはいるが、エイミィたちのやる気をこれ以上上げないため、何も告げずに周囲の警戒をしながら三人についていく
「(……味方の呼び出し方法、他にないのか。バラしてるもんだぞ)」
「あっ!」
「わかんないけど、とにかく追うよ!」
大通りを外れ、路地に入ったのち、立ち止まり携帯端末らしきものを取り出したとき、蒼司は予想を確信にかえ、どこからか来るであろう援軍に対して注意を払う。そして、連絡が終わり走り出した司甲をほのかたちは追いかける。が、行き着いた先には司甲は居らず、背後はらフルフェイスのヘルメットを被ったバイクの男四人に囲まれる
「なっ、なんですかあなたたちは!」
「まぁ、露骨な誘い出しだよなー。うんうん」
「って、蒼司気がついてたの!?」
「どう考えてもこんなところにくる時点で誘い出しだろ。それに伝えてもどうせエイミィはやはり怪しいと踏んで、やる気だすと予想したから伝えなかったんだよ。反論できるか?」
「うっ……そう言われると反論できない」
「四人……か。三人とも。一応CADのスイッチをつけて待機」
「蒼司…何するの」
「ん?全員ぶっ倒すだけだけど」
誘い出しだったと蒼司が一人納得していると、エイミィが驚いた顔を向けるがさも当然かのようにエイミィに説明とそれについて反論があるなら受け付けるというが、エイミィはできるはずもなく、不満げな顔を蒼司に向けるだけだった。その顔を受ける蒼司は三人にCADが使用できる状態で待機するように伝え三人前に出る。怯える雫の質問に男たちを倒すと簡単に言ってのける蒼司は姿を消す
「「「えっ!?」」」
「がっ!」
「んなっ!きさガフッ」
「このっ!」
「……
「ゴブホッ」
「死ねっ!」
「お前がな。フッ」
「カッ……」
ドササッ
「う、うっそぉ………」
「……李書文
「ガハッ」
蒼司は一瞬で一人の男の足元へ移動しており、その男を下から顎への掌打で倒すと続けて雫たちから見て右の男から、喉への蹴りで倒し、続けて、その体を踏みつけつつ三人目の男に(威力も速さもなにもかも老李書文・槍李書文の両名に劣り、なおかつ手加減している)
「みんな、大丈夫か?」
「う、うん。大丈夫、ありがとう、蒼司」
「皆……大丈夫!?」
「え、深雪!?なんでこんなところに」
「私は生徒会の先輩が発注を間違えて、買えていないものを買いに来たところ、みんなの姿が見えたから……どうしてこんなことに?」
「さぁな。剣道部主将の司甲が怪しいと追っかけてたらこいつらに襲われたんだよ」
「この人たちはいずれ監視システムに発見されるけど警察に通報したほうがいいかな?」
「私は少し、大事にしたくない事情があるのだけれど。被害者のみんなが訴えたいなら止めはしないわ」
「ううん、必要ない。監視カメラにもとられてないし、蒼司のおかげでなにもなかったから」
雫たちが胸騒ぎを覚え、ついてきていた深雪と話している最中、蒼司は敵の体をあさっており、ひそかに指に付けていたアンティナイトを回収する。雫たちには見えてないが、深雪だけはそれをはっきりと見えていた
「そう。それじゃは私はここで別れるけどみんな気をつけてね(蒼司くんは何を……あれは、アンティナイト!この男たちはもしやブランシュの関係者?)」
「心配せずとも大丈夫!全員倒した強い蒼司くんがいますから………あれ?蒼司くん、どうしたの?」
「いや、何でも(手袋の中にアンティナイトの指輪か……回収しておくとして、敵がなんなのか父さんに聞いてみるか)それじゃあ司波さんは先に行っちゃったけど、帰ろうか」
「「「うん!」」」
(術式選択『サイオンシールド』『音波遮断』)
「これでよし…と」
蒼司たちが襲われた現場から少し離れたところで、魔法を起動した深雪は電話をかける。聞かれないようにした状態での電話の先は兄の達也の体術の師匠である忍の九重八雲だった
prprprpr
『はい』
「もしもし、司波深雪です。八雲先生ですか?」
『深雪くんが電話をくれるなんて珍しいね。どうしたんだい?』
「いきなりこのようなことを申し上げるのは不躾かと存じますが、先生にご助力いただきたい件がございまして」
『いいよ、僕にできることなら』
「ありがとうございます。実は先ほど学校の近くでクラスメイトが暴漢に襲われまして」
『一高の近くでかい?それはまた大胆な』
「そのものたちはアンティナイトを所持していました。恐らくそのアンティナイトはすでにその暴漢を倒した友人の手にありますが」
『へぇ、ただのごろつきではないのか。それで、そのけしからん輩は今どこに?』
「そのアンティナイト回収した友人が倒した状態で放置しています」
『つまり、僕が警察や仲間より先にその暴漢の身柄を確保すればいいのかな?』
「先生は何もかもお見通しなのですね。それともうひとつお願いが…」
『その回収した友人がどのような人物か、かい?』
「!…はい。その通りです」
『わかった。その友人の名前を教えてくれるかい?』
「枳殻蒼司。という名前です」
『わかった。そちらも調べておこう』
「ありがとうございます。それでは、失礼します」
電話が終わると、先ほどまでの深刻な表情はなく、いつも通りの司波深雪がそこにいた
蒼司が放った无二打ですが、実際に蒼司は老李書文(殺)に直接、李氏八極拳を習ってます。というか、鯖から多少指導を受けています(一番頻度が高いのは副長です)
そこのところをよろしくお願いします
ちなみに、宝具ランクとして見ると二段階下が妥当です