新・世界樹じゃない迷宮 作:激遅新世界樹1ストーリークリア兄貴
でもこれを出すよりヴァレン何某さんを早く出したい
シャルネルに似た姿、つまり声をかけてきたのはアマゾネスの少女なのだろう。ぱっと見傷だらけにしか見えない君の姿に、心配して近づいてくる。君は槍を杖にして立ち上がると、問題ないと告げて歩こうとする。しかし、一歩目で踏み出した足は踏ん張るということを知らないのか、膝が折れ顔から石畳に直撃する。後ろから見ていたアマゾネスの少女はその姿に驚くと、君に近寄り、ほんとに大丈夫?怪我もひどいみたいだし、近くの休める場所まで運んであげるよ?と提案した。君は仕方がないのでそれに甘えることしかできなかった。
君は米俵のように担がれて運ばれていく。少女は見た目とは裏腹にヒョイっと、君を軽々しく持ち上げた。装備もつけてないし、大量出血により抜けた血の分体重は軽いだろうが、それでもこうも軽々しく持ち上げられると、君はこの世界での恩恵による能力の上昇を甘く見ていたようだ。
「そういえばさ、あなたなんて名前なの?
私はティオナって言うんだ〜」
君はティオナと名乗った少女に自分のことを教える。自分の名前、最近この街に来たこと、どうしてこのザマになったのか…
「ええっ!それじゃあ、あの気持ち悪いのを君は倒したの?」
君はここで少し嘘をつくことにした。あのモンスターから一撃貰って気を失ってしまい、次に目が覚めた時にはいつのまにかモンスターはいなくなっていた。だが、戦闘の跡があるので自分以外の冒険者が倒してくれたのかもしれない。
「ヘェ〜、運が良かったんだね!私たちも多分、君が戦ったモンスターに出会ったけどすごいブヨブヨしてて殴ってもあんまり効いてなさそうだったしーー」
君が目を覚ますと、まず視界に入ったのは知らない天井だった。君は運ばれてる間に気絶した。いつの間にかここに居るのも運んでくれた少女のおかげだろう。どうやらベッドの上に寝かされていたようで、衣服もいつもの衣装ではなくバスローブのようなものを着せられている。財布などを入れた腰ポーチもなくなっている。盗まれたか?いや、物を盗んだにしては君へのこの対応は矛盾しているだろう。体力もある程度回復している。君は助けてくれたアマゾネスの少女にお礼を言うために、探しに出ようと寝かされて居た部屋を出る。
「あっ、目を覚ましたんっすね。体調に悪いところとかはないっすか??」
部屋を出た直後に、ここで起きるのを待って居たのか男が話しかけてくる。君は問題ないことを告げると、男は頷いてから、団長からあなたが目を覚ましたら連れてくるように言われてるっす、問題ないっすか?と尋ねるので君は素直に従うことにした。移動する途中、君は少年に助けてくれたティオナという子にお礼を言いたいことを伝えると、どうやらこれから向かう部屋で待っているようだ。
それから2分ほど歩いた後、ようやくたどり着いたようだ。案内をしてくれた少年は扉の前で立ち止まり、ノックをする。
「ラウルっす、ティオナさんが運んで来た方をお連しました」
「あぁ、ご苦労。中に入れてくれ」
ラウルと名乗った少年は君に部屋の中に入るよう促す。君はノックをしてから、ドアノブに手をかけた。扉を開け中に入るとそこには、
「やあ、君がハイランダーくんだね。話はティオネから聞いている、座ってくれて構わないよ」
君は会釈をしてから金髪の少年の前にある長椅子に腰掛ける。
「さて、まず先に自己紹介をさせてもらうよ。僕の名前はフィン、フィン・ディムナだ。ここ、ロキファミリアの団長だ。ああ、団長だとかロキファミリアだとかで変に畏まらないでくれると助かる。その方が話しやすいだろうしね。僕の後ろにいるのは君もわかっているとは思うがティオナだ。君を連れて来たから今回の話し合いに参加してもらっている。そして、君から見て右隣にいる
フィンからの紹介を終えて、君はこの話し合いに協力することを承諾した。というより、助けてもらった礼を返さねばならない以上必然的なものだったと言えるが。
君はフィンからの質問に受け答えていく。
なぜ遭遇したか
なぜ戦ったのか
敵の攻撃パターン
敵の特徴
どんな攻撃で君があのような状態になったのか
君が気絶した後で何か覚えていること
そして、君のサイドポーチに入っていた五つの謎の石について
質問されたことに一つ一つ答えていく。どうにか質問攻めを切り抜けると、どうやら勘違いだったようで君と戦ったモンスターとは別の種類だったことがわかる。君は今回の話し合いについて他言無用を頼まれる。どうやら知られたくない情報が何かあったのかもしれない。君としてはなんら問題ないのでそれを了承。君は、ロキファミリアの方で洗ってくれたらしいいつもの衣装を着ると、槍を背中に括り付け、サイドポーチを腰につけて帰路へとついた。折れた骨が歩く衝撃で痛みを訴えるも、君はやせ我慢をして
五つの謎の石、君のサイドポーチにいつの間にか入っていたものに、君は見覚えしかなかった。それはそうだろう。これは君が肌身離さず常に持ち歩いていたものだ。何度も合成を繰り返して最高品質のそれを作ろうとしていたのは今や懐かしいものだろう。
グリモアと君の世界で呼ばれるモノ
それがこの世界でも生成されたのだ
君はこの力をどのように使う?