新・世界樹じゃない迷宮 作:激遅新世界樹1ストーリークリア兄貴
気をとりなして冒険を再開した君たちだが、君の手にはいつのまにか紙とペンがあり、嬉々としてそれに何かを書いている。ベルはそれを後ろから覗き込むとそれはこのダンジョンの今まで歩いて来た道筋、それを丁寧に描いたもの、つまりは地図である。
「ハイランダーさん、どうして地図を描いているんですか?」
その言葉を聞いた瞬間、自分は我を忘れてベルを非難するような目で見てしまった。明らかな常識の違いが自分の世界とこの世界にはある事を思い出して、ベルに謝ってから説明をする。
「いいか、ベル。地図はな、命と同等に大事なんだ。自分たちの足跡を書き記し、それを頼りに迷宮を探索していく。これがあれば迷う事なく探索ができるし、何より描いている時のワクワクがたまらないんだ!わかるだろ?未知を解き明かしていくこの感覚、知らない事を知っていくこの探究心を満たしてくれる感覚を!」
「でも、ダンジョンの地図は上層と中層までなら先駆者の人たちが描いた地図がすでにギルドで売られていますよ?ほら、僕も持っていますし」
その瞬間君は初めて鹿と戦った時と同じくらいのショックに
君はすぐに意識を取り戻したがショックがあまりにも強く未だ頭を抑えている。
君はあの迷宮を自分たちの手と足で踏破して来た。そこは未踏の大地であり君たち以外が踏み入れた形跡があるものはほとんどなかったのだ。つまり、君たちが先駆者であり地図を描きあげる立場だったに過ぎないのだ。ここでは自分たちは後輩、つまりここは誰もが足を踏み入れたことのある場所で決して未踏の地などではないのだ。立場が逆転しているのである。そのことに気がついた君は今までのカルチャーショックが原因のSANチェック1d6/1d10。
余談だが君たちが描いた地図は執政院で取り扱われ後輩の冒険者たちに無料で配布されていたそうだ。その事実を君は知らないが、世の中には知らないことが良いことも多いのである。
しかし君は意地でも地図を描くだろう。これは職業病であり誰にも邪魔させたくないのだから。
ベルはハイランダーの変な意地を見つけると苦笑いすることしかできなかった。
その後ベルとともにダンジョンを駆け抜けた君はコボルトやゴブリンたちを幾度となく屠り、魔石やドロップ品の牙や爪、耳などを手に入れることができた。そして、B1Fの隅々までを探索し記録する。ここのフロアには宝箱も一切採取する場所がないことに気がついて、君は書き込むことが少ないことに少々悩んでいる。そんな君たちの目の前には下り階段がある。つまりB2Fへの入り口だ。時間は隅々まで探索したことと戦闘したこと、入った時間もあってPM03くらいだろう。AM09あたりでダンジョンに入ったので六時間ほど探索したことになる。全く疲れを感じない君だが、ベルは違うようだった。
ベル、どうした?もう疲れたのか?と尋ねるとベルは、今までこんなに隅々まで探索したことがなく、戦って強くなることが目的なところもあったために、普段と違う体力の消耗の仕方をしたせいで少し疲れたと言っていた。隅々まで細かく探索することがあまりないのはいけない。これからそういった事をして観察力と体力、集中力を身につけないとな。そうベルに伝えると、ベルは意外と勢いよく返事をしたので少し驚いてしまった。どうやらベルの冒険者魂に火をつけてしまったのかもしれない。それはそうと、次の階層に行くか迷ってしまう。一度踏み入れてからアリアドネの糸を使って帰るのがよくあることなのだがこの世界にはアリアドネの糸は無く、帰るにも徒歩しか手段がないため時間がかかる。ダンジョンは広い。効率よく行かなければ一瞬で時間が消えてしまうと考えるとベルの探索の仕方も間違ってないと言えるのかもしれない。かみさまに心配をかけるのはまずいだろう。前なら1日2日平気で迷宮に潜り続けていたがここではそうはいかないだろう。帰る時間も考慮して二層は明日にするとベルに伝える。明日はもっとスピードアップしないとな、そう呟くとベルの顔が少し引きつっていた。
かくして、君たちは帰りながらもゴブリンたちを屠り、魔石を回収しながら無事にホームへと帰還することができた。
おめでとう、君は初めてのダンジョン探索から生還することができた!
ダンジョン探索結果
報酬
約3500ヴァリス〈ベルと配分したため〉
ステータス
name<ハイランダー>
レベル1
《魔法》
[なし]
《スキル》
[世界樹の加護]
世界の法則にとらわれない
自身の法則を書き換える
ステータス更新時にのみレベルアップとスキルアップができる
専用のスキルツリーの追加
SKILL
SKILL POINT0
槍マスタリー2
ロングスラスト1
シングルスラスト1
レギオンスラスト1
HPブースト1
グリモア
-NONE-