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第6章
ーリリカルなのは編ー
第4話
ー同族の後始末ー
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忘れかけているかも知れないが、俺は忘れてたが…事件で1つ残っていることがある。
そう、クソガキである。
時空管理局の奴ら、薄情にもクソガキ放置して帰ったのだ。いや、どうやら捜索はしてたようだが、ハーメルンが優秀過ぎたようだ。
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○JP's海鳴支部○
「というわけなんだが…どうしたいかね?クソガキ君よ」
「クソガキじゃなくて【アハト・マリオネット】だ」
「お前なんてクソガキで十分だ」
俺は牢屋の前でコーヒーを飲む。
「で、お前の処遇だが…ぶっちゃけ、殺人未遂は言い過ぎにしても、傷害未遂くらいしか罪がないから、刑期軽いんだよな」
「へ?ずっと幽閉とかじゃ無いのか?」
「おいおい、俺らは一応は公務員だぜ?無法やってるように見えても法律は守ってるさ。
ーーーまあ、その法律が捻じ曲がる可能性はあるわけだが」
「…三権分立のない管理局も同じようなもんだしな」
珍しくクソガキがため息を吐く。悪態以外に吐き出すものがあるとは珍しいな。
「だが、お前は国籍も何もない。何ならこの世界中どこにもだ。出所しても行き先ないだろ」
「…?管理局に帰るに決まってるだろ?」
「見捨てた相手のところに戻るのか?前科者として?」
「うっ…」
前科者に偏見があるわけではないが(グレーテルの件もあるし)、ただでさえ前科というのは足枷になるのに、クソガキから得た情報通りの職場だとするならば…。
「間違いなくお前は使い潰される。それも早急にだ」
「…どうしろっていうんだ?俺に」
俺は内心でニヤリと笑う。
「リリカルなのはAs…分かるな?」
「ああ、リリカルなのはの続編だ」
「その続編ではリンカーコアの回収が必要だ。だが、俺には仕事がある。家の大黒柱である以上は、大ぴらに動けない」
「…俺に手駒になれってことが?」
「その通りだ」
俺はクソガキを指差す。
「その場合は、お前は無罪釈放。前科ももちろんない。さらに俺らに操られていたことにすれば…」
「何事もなかったかのように、戻れる、か」
「ああそうだ。全てはノープログレムだ」
俺は手駒が欲しい。クソガキは前科が無い状態で帰りたい。悪く無い取引のはずだ。
「ぶっちゃけ、これを断られた場合は…今後の管理局との関係のために、悪化要因となるお前を秘密裏に始末する必要がある」
「ッ⁉︎…はっきり言うな」
「転生者同士のよしみだ。武士の情けってやつだよ」
俺は懐から拳銃を取り出し、クソガキにその銃口を向ける。
「さあ、答えは簡潔に、そして迅速にだ。できればYESかはいで答えてくれると…そのなんだ。掃除の手間がなくなる」
「お前…人の命を何だと思って…」
「殺人未遂をしたお前が言うなよ」
「俺は半殺しで済ませようとした‼︎殺そうとまでは…ッ‼︎」
「んなことはどうでもいいんだよ」
俺は銃の安全装置を解除する。もはやクソガキに時間は残されていない。
「今更殺しなんて気にしねぇんだよ。何人殺したと思ってる?俺にとっちゃ今更なんだよ。
ーーーさあ、皆幸せハッピーエンドを目指すか、未来もクソも無いデットエンドを迎えるか…10秒で決めろ」
「くっ…ッ‼︎」
「10…9…8…7…6…」
ゆっくりと引き金を絞る。
「分かった。提案を受け入れる。だが、必ず全員でのハッピーエンドを目指すのが条件だ。誰一人として見捨てないと約束しろ」
「…くくく、あははは‼︎」
俺は思わず笑う。クソガキの汚名は返上だな。
「いいだろう。その条件を受け入れよう。それと今後は(脳内)お花畑と呼んでやろう。
「それは余計なお世話だ」
安全装置をかけた銃を懐にしまい込む。
「いい隠れ家がある。しばらくはそこで様子を見ろ…3日後に我が家を見張っている猫を始末する」
「なッ⁉︎あの使い魔姉妹を殺すのか⁉︎約束を破る気か⁉︎舌の根も乾かないうちに⁉︎」
「と言いたいところだが、あの姉妹は管理局と深い関わりがあるんだろう?最低でも捕らえて行動を封じる。余計なチチャを入れられるのはよろしく無い」
【リーゼアリア】と【リーゼロッテ】。【ギル・グレアム】に長く仕える使い魔姉妹である…らしい。
この姉妹は今現在、闇の書を持つはやての監視をおこなっている。それはもちろん俺も含めている。
「お前は逃走を阻止しろ。お前の特典はこういう時に便利だ」
「…一応、俺もアリアとロッテには恩があるんだが」
「なら必死にやることだ。上手くいけば殺す必要はない」
「そういう問題でもないんだが…」
俺はお花畑の牢屋の鍵を開ける。
「それと先に言っておくが、お前がミスをしたり予定が狂ったりして、ハッピーエンドに至れない場合…俺は家族を優先するからな」
「分かった」
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○翌日○
○月村邸○
「…うわぁ」
「うざいぞお花畑」
ガスマスクをつけた俺とお花畑は、豪邸の中で紅茶を飲んでいた。
「いや、だってお前…猫達が近付かないどころか、お前を威嚇してるぞ」
「俺は大型犬派だから問題ない。妹が元気になったら大型犬…そうだな…グレートデンなんていいんじゃないか?」
「…もう何も言うまい」
「おい、可哀想な子を見るような目を向けるな。ぶち殺すぞ」
そんなこんなしていると、部屋に何人かの人間が現れる。
「ご機嫌麗しゅう、夜の一族の【月村 忍】殿。そして、世界的危機を救った英雄の兄君である高町 恭弥殿」
「全くご機嫌良くないけどね…」
忍がため息を吐き出す。
「なのはちゃんの事とか貴方達JP'sの事とか…色々話を聞かせて貰うわよ」
「…まあそれも必要でしょう」
俺はうんうんと頷く。
「我々JP'sは政府公認の霊的国防組織であり、日本国内の霊的事件やオカルト案件の解決。国外からの霊的オカルト的脅威の排除を主任務としております。
ーーーそれと、憲法において、我々は霊的オカルト的事件に関して大きな権限を有しております」
「驚いたわよ…まさか普通にホームページあるんだもの…まあ、内容は全く違ったものだけど」
「気象庁ですから」
絶対峰津院とか、一応は気象庁所属って覚えてないだろうなぁ…。
「それで、高町 なのは殿についてですが…我々が把握していることは多くありません。魔法石という怪事件を起こす石を、時空管理局と呼ばれる組織と共に回収していたこと。またその魔法石を使用して、失敗すれば世界が終わる可能性もあった行為を行おうとした者達を、魔法の力で撃退した…というところでしょうかね?」
「怪事件…もしかして最近の爆発とかは…」
「ええ、その通りです。我々が隠蔽工作を行いましたが、まだここの支部はできたばかりでして、その程度の隠蔽しかできませんでした」
実際動いてはいたのだが…人の口に戸は立てられない。
「その時空管理局ってのは?」
恭弥が俺に問う。
「我々の把握しているところによると、異世界からやってきた魔法を使う警察組織のようですが…」
「い、異世界?…というか、ですがって?」
「掴んだ情報によると、三権分立がないようでして…まあ、かなり強権的な組織のようです。働いている人間も、日本の法律で言えば未成年もいいところ…それこそ高町 なのは殿程度年齢の子供も普通にいるようで」
まあ、俺が言えることでもないが。
「まあ、その組織と敵対組織の技術力の関係上、異世界や異空間での戦闘が多かったようでして…情報は掴んでも、我々では手が出せなかったというのが今回の結論ですね」
「なのはちゃんから魔法技術を吸収して、今後の備えにする気かしら?」
忍が鋭い視線を向ける。
「それに関しては、既に我が組織でも魔法技術の習得は完了しており、既に技術者により日本技術(悪魔召喚等)を組み込んだ日本式魔法を開発中です」
「んじゃ、何でなのはに…」
「実戦経験者からの情報は貴重ですから」
さてと言って俺は立ち上がる。
「ご家族への説明は終わりました。我々も仕事がありますので、これでお暇させていただきます。おい、お花畑」
「あ、ああ」
猫と戯れていたお花畑を立たせる。
「ああ、それと…高町 なのは殿に釘だけ刺しておいて頂きたい」
「釘?」
「今回は我々が解決不可能であったために、解決した高町 なのは殿を評価したが…次は庇えない、とね」
「「…」」
「ああ、それとこの件を口外することは、JP'sを敵に回すと判断して頂きたい。それでは」
俺達はその場を立ち去った。
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