平成の転生者(仮)   作:初任者

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第2章第3話

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第2章

ーデビルサバイバー2vs??ー

第3話

ーJP's死者部隊ー

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○??○

 

 

暗い空間の中を歩く。

 

 

「洞窟、か」

 

 

少し広い場所に出た俺は、そのまま座り込む。

 

後に続いてJP's隊員達が、俺と同じように広い空間に来た途端に座り込む。

 

 

「(なんとなくだが、こいつらが俺の指示に従う………というより、配下?みたいなのは分かる)」

 

 

見たところ、10人の一般JP's隊員がいる。

 

 

「(しかし、この10人では厳しいな)」

 

 

あの5人だけでも一般JP's隊員には厳しい相手だ。というか、太刀打ちできないだろう。

 

 

「どうやって戦うべきか………いや、このさいーーーっ⁉︎」

 

 

思考にボヤがかかるーーーそうだ。俺は戦わなくてはならない。話し合いなどもってのほかだ。

 

 

「………少し、休むか」

 

 

俺はゆっくりと目を閉じた。

 

 

「………父さん母さんはやて」

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りside○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

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○機動六課本部○

○ミーティングルーム○

 

 

機動六課のミーティングルームには、機動六課の面々が揃っていた。その中で課長であるはやてが青い顔で、椅子に座って頭を抱えていた。

 

 

「しっかし、まさかはやての兄貴が、死者として戦うことになるなんてなぁ」

 

 

ヴィータが呟く。

 

 

「崩壊する日本で戦った戦士達、か」

 

 

実のことを言えば、彼女達は死者の世界が、自分たちの知る地球のそれとは違うことは分かっていた。

 

総司が襲撃するその前にも、何度か死者による襲撃があり、それを打ち倒した際に、正気に戻った死者達から情報を聞き出していたのだ。

 

 

「命をかけて戦った戦士に対して、なんという侮辱‼︎ 到底許せることではない‼︎」

 

 

女騎士が机に拳を叩きつける。

 

 

「落ち着いてください」

「………すまない」

 

 

女騎士は冷静になろうと、一呼吸入れる。

 

 

「問題は逃走した死者達の追撃だが………」

 

 

女騎士は現在の問題を口にする。

 

 

「正直、全然見つかる気配がない。ネオ・セプテントリオンがどこかにかくまっている可能性もある」

 

 

ふぅと女騎士がため息を吐き出す。

 

 

「でも、あのモンスター………悪魔だっけ?はやてのお兄さんの悪魔は強かったみたいだね」

「ああ、他の悪魔よりも何倍も強かったぜ。あの黒い炎も当たってたらやばかったな」

 

 

白い服の少女の言葉に、ヴィータが反応する。

 

 

「にーには、努力家やったらしいからなぁ」

 

 

俯いたまま、はやては呟く。

 

 

「はやて………」

「分かっとる。にーには死者や。倒して天に帰ってもらわなきゃあかん。それが………にーにのためや」

 

 

はやての頬を水が伝う。

 

 

「でも、それでも、私の肉親なんや。もう会えなかったはずの、肉親なんや」

 

 

はやての心は二つに割れていた。兄を生かしたい思い。反対に早く倒して天に返すべきという思い。

 

はやての心は揺れていた。

 

しかし、いつまでも悩んでいられないのが、許してくれないのが、"課長"という立場である。

 

 

「一先ず今日はもう来ないはずや。みんな休んでおき。私は少し考え事するから一人にしたってや」

「分かりました主」

 

 

ミーティングルームから隊員達が出て行く。

 

 

「………にーに」

 

 

はやてはポケットから一枚の写真を取り出す。それは肉親の写真。母と父、そして兄が写り、赤子のはやても写っている。

 

 

「にーにも戦ったんやな」

 

 

死者はセプテントリオンとの戦いに挑み、だが死んでしまった人間達である。

 

つまりそれは、はやての兄である総司が、セプテントリオンに挑み、そして死んだ証でもある。

 

 

「にーに、小学生なのに無理したんやなぁ。まるで私達みたいやで?」

 

 

はやては写真を撫でる。

 

 

「………少しは答えてぇな、にーに」

 

 

写真は何も答えない。そして、死者の兄も何も答えない。

 

 

「にーに」

 

 

ミーティングルームに少しの間、押し殺したすすり泣きの声が響いていた。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りsideEND○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

*********

○洞窟○

 

「う、ん」

 

 

目を覚ますと、やはりというべきか………眠った洞窟の中であった。

 

 

「やっぱ、そう簡単には帰れないか」

 

 

俺は立ち上がる。JP's隊員達はすでに起きているようだ。

 

 

ーーーピコン。

「ん?」

 

 

ケータイが鳴った為確認すると、魔法陣のようなものが画面に現れる。

 

ぁあ、思考が、混濁する。

 

 

ーーー戦え、戦え戦え。

「そうだ。我々は戦わなくてはならない」

 

 

俺はいつのまにかあった黒い穴に飛び込んだ。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りside○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

*********

○ミッドチルダ○

 

 

「ヴァアアア‼︎」

 

 

青いコートを着た大学生風の男が、椅子を建物の窓ガラスに叩きつけて割る。

 

 

「ネコマタァアアア‼︎」

 

 

制服姿の女子高校生が、悪魔に命じてあちらこちらを破壊して歩く。

 

彼らの目は、赤く紅に輝いていた。

 

 

「ふむ、ここはどこなのだろうか?」

 

 

そんな中、男は1人呟く。

 

 

「まあ、戦わなければいけないことだけは確かか」

 

 

その男はかつて、JP's名古屋支部を暴徒を率いて襲撃し、なおかつ占拠した元警官であった。

 

ーーー【死者:栗木 ロナウド】参戦。

 

 

「………」

 

 

そんな中に、総司率いるJP's部隊が現れる。

 

 

「ん?君は確か」

「貴方は確か栗木さん………でしたか?」

「ロナウドで構わない。それより、ここは協力して戦うぞ」

「異存ありません。総員戦闘開始‼︎」

 

 

栗木 ロナウド率いる暴徒部隊と八神 総司率いるJP's部隊が手を組んだ。

 

 

「クソ、連続で死者の襲撃かよ‼︎」

「しかも連続で俺らかよ。運が悪いにも程があるぜ」

 

 

パトロールで出ていた管理局員の男達が杖を構える。

 

 

「悪いが、今回は本気で行く。召喚‼︎ メタトロン‼︎」

 

 

巨大な魔法陣が現れ、天使メタトロンが召喚される。

 

 

「なっ、嘘だろ⁉︎」

「あんなん対応しきれないぞ‼︎」

 

 

男達が慌て始める。

 

 

「デカラビア、パズス、【魔王:ロキ】」

 

 

次々と悪魔達が召喚されてゆく。それはある種総司の本気であったからである。

 

 

「破壊しろ‼︎メタトロン、ロキ、パズス‼︎」

 

 

3体の悪魔達が、街に解き放たれた。

 

ーーーしかし。

 

 

「させねぇ‼︎」

 

 

突如として現れたヴィータのハンマーにより、早速メギドラオンを放とうとしていたメタトロンが、技を中断させられる。

 

 

「パズス」

 

 

パズスがヴィータに向かい飛ぶ。

 

 

「ちっ、だが避難完了までは私達に引きつけさせてもらうぜ‼︎」

 

 

管理局員達とJP's暴徒連合部隊がぶつかった。

 

 

「イツマデ‼︎」「エンジェル‼︎」「ネコマタ‼︎」「ゴズキ」

 

 

次々と悪魔が召喚されていく。

 

 

「させるか‼︎ 砲撃術式展開‼︎ ファイヤ‼︎」

 

 

砲撃と悪魔が入れ乱れる。

 

 

「撃て撃て‼︎ あいつらの足をここに縫い付けてやれ‼︎」

 

 

砲撃により、低レベル悪魔達が攻めあぐねる。

 

 

「俺がやる。こい、【邪神:バファメット】」

 

 

ロナウドの手により、羊頭の悪魔が召喚される。

 

 

「≪炎の乱舞≫」

 

 

悪魔から生み出された炎が、男達に襲いかかる。

 

 

「ちっ、回避‼︎」

 

 

男達が回避した瞬間、待ってましたと言わんばかりに、低レベル悪魔達が襲いかかる。

 

 

「くっ、やられてたまるかよ‼︎」

 

 

男が避けようとするが、ゴズキの一撃をくらい、地面を転がる。

 

 

「かっ、はっ………⁉︎」

 

 

男は口をパクパクと開いたり閉じたりする。顔色は悪かった。

 

 

「………」

 

 

その周りに鉄パイプを持ったJP's職員達が現れる。

 

 

「や、やめ………‼︎」

「ーーー≪スターライトブレーカー≫ァアアア‼︎」

 

 

ピンク色の光が、JP's隊員達に降り注ぐ。

 

 

「「「「がァアアア⁉︎」」」」

 

 

JP's隊員達が光に飲まれて消えてゆく。

 

 

「ちっ、白いヤツか」

「敵か?」

「ええ、そのようです」

 

 

総司達が構える。

 

 

「………?俺達は死んだんじゃないのか?」

 

 

光に飲まれたはずのJP's隊員が起き上がる。 しかし、その身体はだんだんと光の粒となって、空に昇ってゆく。

 

 

「ちっ、6人もやられた」

「高出力のビームか。厄介だが、強力な分エネルギーの充填に時間がかかるはずだ」

 

 

ふわりと白い服の少女が、地上に降り立つ。

 

 

「え、【エースオブエース】」

「た、助かりました」

「油断しないで」

 

 

同時にパズスと戦っていたヴィータが、白い服の少女の隣に降り立つ。

 

 

「はやてちゃん達は?」

「今急行してる。そんなに時間はかからないだろ………問題はあの空のデカブツだ」

 

 

白い服の少女は、空を浮遊している巨大な体のメタトロンを見る。

 

 

「全力全開の≪スターライトブレーカー≫で、倒せるかな?」

「とうだろうな?」

 

 

白い少女とヴィータは、杖とハンマーをそれぞれ構える。

 

 

「………ちっ、第2ラウンドと行こう」

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りsideEND○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

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エンド

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新章に悩んでいます。よければ参考までに意見をお聞かせください。

  • 知識がなくとも、とらは
  • 異世界へ、GATE
  • 魔法足りてないよ、りりなの
  • もっと魔境へ、??ルート
  • いやいやもっと別の、その他

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