ドラゴンクエストⅩ マイキャラ達のちょっとした日常   作:ひかみんとかカズトとか色んな名前

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まさかの人がゲストに来てくださって今まだ困惑してる現状

後ドラクエⅩもver3終わりましたやったぜ。


スライムつかいとの遭遇

「んんーーー?見当たんねーなぁ。」

 

広大な世界が広がるアストルティア。その一角であるオーグリード大陸の一つ、グレン領。

一人のオーガの女性が何かを探していた。

 

「パルス まだか。」

「うっせ。意外と見当たんねーんだよ察しろやゴレムス。」

「おれ そういうの わからない。」

「あーはいはい。」

 

パルスと、彼女を肩に乗せているゴレムスと呼ばれたゴーレムがグレン領を歩いていた。

パルスがひっきりなしに周りを見渡し、ゴレムスがゆっくりとドシンドシンと歩みを進める。

そんな二人が探しているのは──

 

「ゴールデントーテムだったか?確か大量にゴールド落とすの。」

「そう きいた。」

 

スライム系の中でも希少な金色のスライムが三体重なった、ゴールデントーテムと呼ばれるスライムを探していた。

理由は単なる金策のようだが…

 

「バザー 利用する 早くないか?」

「ぶっちゃけそうだな。まぁどうせやることねぇし。」

 

確かに金策なら適当に素材を集めてバザーに売り出した方が楽であるが…暇と理由をつけながらも中々見つからず、大きく欠伸しながら周囲を見渡すパルス。とはいえ周りには何もないフィールドが広がっているだけ。

 

「しょーがねぇ…飯にするかぁ。ゴレムスは鉱物でいいんだっけか。」

「そうだ」

 

大きくため息をつきながらゴレムスの肩から降りると、慣れた手つきで適当にたき火をつけ用意しておいたそれなりに大きめの肉-よく見ると保存食用に加工された骨の付いた肉のようである―を温める目的で焼くようにセットする。

ついでにゴレムス用に鉱物を渡して……

 

振り向くと、肉の前に見慣れぬスライムが。

 

「ぴー…」

 

肉が好物なのか、パルスが焼いている肉をじっと見続けながら涎を垂らしている。

 

「なんだこいつ…」

 

突然現れたそんなスライムをみたパルスはそう呟く。が、彼女が疑問に思ったのは単純にどうしてここにいるのか、ではなく。

この辺りではほぼ見ないスライムだったからだ。

 

黄色い外見に黒い斑模様がついたスライム─所謂ぶちスライム─だが、どう考えても彼女が知るスライム系にこのような見た目のは存在しない。

つまり…

 

「お前アレか、別の魔物使いの仲間だな?」

「ぴー…?」

「肉 まだか らしい」

「…………しょうがねぇなぁ。」

 

パルスの質問に首を傾げるぶちスライム。その意図がわかったゴレムスからの伝達に呆れたパルスは、仕方なく焼けた肉を少し分けてやる事に。

 

「ぴー!!!」

「うっせぇ落ち着いて食え。」

「パルス うるさい」

「…ぶっ飛ばすぞ。」

 

分けて少し小さくなった肉に食いつきながらぶちスライムに静かに食うように注意しつつ、ゴレムスに指摘されて呆れながら適当に返す。

 

「ぱちー!どこ行ったのー!」

「!」

 

そんな食事をする一人と一匹と一体の近くで誰かを呼ぶ声が。声からして男だろう。

その声に少なからず反応したぶちスライムを見逃さなかったパルス。

 

「…おめーの主じゃねぇの?」

「ぴー!」

「ぴーじゃねぇ人の肉食おうとすんな!」

「ぴ゙ぎッ」

 

呼び声に反応はしたものの、渡された肉をあっさり平らげても落ち着かない食欲には勝てなかったぶちスライムがパルスの持つ肉に飛びかかる。…も空いてる手で顔面キャッチされて捕まっていた。

 

「今こっちから…あ」

「おう、アンタこいつの仲間か?」

 

そんなことをしていたら、パルス達の声を聞きつけた先ほどの男が現れた。

見たところ両手剣使いの戦士であり、装備からしてかなり強いウェディの冒険者である事はわかる青年だった。

パルスは肉をちびちびかじりながら、現れたウェディの青年に手で捕まえたぶちスライムを見せる。

 

「ぱっ…ぱち!?何してるの!?」

「何してるも何も人の肉食おうとしてんだけど?」

「わわっ、ごめんなさい!!」

 

状況が一瞬読めなかったが、迷惑をかけていると理解し慌てた青年はパルスの手からぱちと呼ばれたぶちスライムを回収し、何度も謝っていた。

 

「…まぁ魔物だし、好物を目の前にして我慢するとは思ってねぇけどよ。」

「すみません、この子…すらぱちはお肉が大好きで…」

「匂いを嗅ぎつけるとどこからともなくやってくるってか。食料少ねぇときに来られるのは勘弁願いてぇな。」

 

何度も謝るウェディの青年を余所に、焼いた肉にかじり付こうとするパルスはふと思い出す。

 

「(両手剣使いのウェディの野郎でスライム……?)」

 

パルスは冒険者になってから比較的日は浅いが、アストルティアの色んな地に赴いていたため様々な噂は耳にしていた。

そのうちの一つが、戦士でありながらもスライムつかいとも呼ばれている一人の冒険者の存在…

 

「なぁアンタ、もしかしてスライムつかいって呼ばれてねぇか?」

「え?そうらしいけど…」

 

そう、目の前のウェディの青年…エスカリンがその噂のスライムつかい本人であった。

この付近では見かけないぶちスライムを連れているのも彼ぐらいだろう。

 

「ほーん…じゃあアンタがエスカリンって奴か。…思ったよりひょろひょろしてんなぁ。」

「そうかなぁ…?」

「ま、でも…他の奴らとは違う何かを感じるな…おもしれぇ奴だ。」

 

パルスはケタケタと笑いながら、エスカリンを見て興味の眼差しを向けていた。

エスカリンはパルスの言葉に首を傾げながら、まだ食欲のおさまらないぶちスライム―すらぱち―にまた肉を与えていた。彼本人もそうだが、彼の武具やオトモを見れば──

 

「(…いや、止めておくか。)」

 

わざわざ余計な事に首を突っ込む気もない。確かに暇ではあるが、面倒事に突っ込む程暇な訳でもないしその必要もない。そう思い、肉をかじろうとして――

 

ぐー……

 

ふと、情けない音がして視線を向けると、肉をすらぱちに与えていたエスカリンがうなだれていた。

 

「…おい、アンタの分ねぇのか?」

「……途中で別のスライムにぼくの分取られちゃって…」

「なっさけねぇなアンタ。」

 

苦笑いで語るエスカリンをバッサリを言い捨てるパルス。それでさらにがっくりしたエスカリンにパルスはため息をつきつつ…

 

「おい」

「なに…わわっ!?」

 

突然パルスは自分が食っていた肉をそのままエスカリンに放り投げ、彼女は携帯食料のような、別の保存食のような物を取り出していた。

 

「肉一個分ツケにしといてやるよ。そんぐらい食えば少しは持つだろ。」

「え…?でもこれ食べかけ…」

「アタシの食いかけだから食えねぇってんならそのスライムにでも食わせてろ。いちいち腹鳴らされる方が迷惑だ。」

「…じ、じゃあ…いただきます…」

 

パルスの態度に押され、おずおずと食べ始めるエスカリン。確かにかじった後などは気になるが、普通にいい火加減で焼かれており美味であった。

 

「美味しい…」

「ぴー!」

「…なら良かった。」

 

肉を食べてほっこりとするエスカリンとすらぱちを見て、苦笑いしつつも見守るパルス。

言い方がキツかったり、やり方が荒くてもやはり見捨てる事は出来ないのが彼女であった。

 

 

 

 

「…で、アンタこの後どうすんだ?」

「んんー…どうしようかな…パルスさんは?」

 

食事の最中に自己紹介を終えてパルスもエスカリンも腹拵えを終えた後、ゆったりとたき火を囲んでる最中に彼女が問い始めた。

エスカリンもまたすらぱちを抱っこして撫でながら悩んでいた。

 

「アタシはとりあえずそろそろグレン城下町に戻って宿でも取るつもりだけど。」

「そうなの?僕もそこで知り合いと待ち合わせてるし、時間に合わせて行こうと思ってたんだ。」

「ほぉん。じゃあちっとはえーけど折角だし町まで送ってやろうか?」

 

伸びながら今後について聞くパルス。エスカリンも同じ行き先と知るや否や、ゴレムスを親指で指しながらパルスは提案する。

 

「え?送るって…」

「こいつの肩は快適だぜ?一度乗ってみたらどうだ?」

「パルス 上乗せ」

「はいはい、ちゃんと出してやるよ。…でどうする?」

「うーん…」

 

エスカリンは悩んだ。

待ち合わせの時間にはまだ早いし、何より初めて会った人のモンスターに迷惑をかけていいのかと。

 

「迷惑でも何でもねぇから、乗るか乗らねえか早くしな。」

「うーん、じゃあお願いしようかな…。」

「あいよー。準備しとけよゴレムス。」

「わかった。」

 

しかしパルスにあっさりと考えを見抜かれ、エスカリンは苦笑いを浮かべつつ頼むことにした。

パルスはたき火を消し、荷物を担ぐと手慣れた登り方でゴレムスの左肩に乗り、そのまま座る。

エスカリンがどう乗るか迷っていると、ゴレムスが無言で右手を差し出して乗せようとしてくれた。

 

「わ、ありがとう。」

「ぴー!」

 

そのまま右肩の近くまで運んでもらい、座るエスカリンと、彼の太股に乗るすらぱち。

 

「一応ゴレムスは落ちねぇように気を使って歩くけど、万が一ってこともある。常に気をつけておけよー。」

「ん、わかったよ!」

 

とはいえしがみつくとなるとゴレムスの頭しかないのだが。

大丈夫だろうかと心配するエスカリンを余所にゴレムスは何も言わずに歩き始めた。

 

「わわっ…」

「ぴー!」

「どうだい?魔物に乗って移動するのは。」

 

エスカリンとすらぱちはゴレムスが歩く度に起きる揺れに驚きつつ、不安定ながらも彼の頭に捕まるようにしてバランスをとっていた。

パルスはとエスカリンが視線を向けると、彼女はすっかり慣れているのか足を組み、手でバランスを取る事なく周りの景色を見ているようだった。

その視線の先を見ると…

 

「…なんだが新鮮だね…!」

「だろ?魔物に乗るなんて機会、大抵ドルボード代わりに足の速い奴に乗る程度だろうけど…こういうのも悪くないだろ?」

 

視線の位置が普段よりも高いせいか、見慣れたグレン領がまた新しい景色に見えるほどだった。風も強すぎず弱すぎずの心地良い風が素肌を撫でていく。

 

 

「いい眺めだね…」

「だろ?もしまた乗りたいとか希望があるなら今後もアタシに言いな。いつでもこいつに交渉してやるよ。」

「えっ…でも…」

 

パルスの言葉に困惑するエスカリン。彼女に対してもそうだが、ゴレムスにそんなに迷惑をかけて大丈夫なのかと。

それを察したのか、歩いていたゴレムスが突然口を開いた。

 

「俺 気に しなくていい ほうしゅー パルスから もらう」

「…って事だ。前に何度か知り合いを乗せたりした時えらく楽しんでた様子を見ててな。その様子を見るってのが気に入ったみたいなのさ。」

「役 立ってる 気 する 俺 嬉しい」

「…そっか。じゃあまたあったらお願いするかもね。」

 

自分の足ですっかりまったりしているぱちを抱っこしながら、感謝の心を込めてゴレムスを撫でるエスカリン。

 

「任せろ」

 

心なしか、ゴレムスの返事が少し嬉しそうにも聞こえた。

 

 

「ま、ゴレムスもそうだけど…今後何かあれば声をかけな、冒険者としてアタシも手を貸すよ。折角ここまで付き合ったのも何かの縁だ。」

「いいの?ありがとう!!」

「……素直な奴だな。」

 

何の疑いもせずに笑顔で感謝するエスカリンに、パルスは苦笑いを浮かべながらも関心していた。

 

 

「…!」

 

ふと、パルスは何かに気づく。その直後…

 

「む !」

 

歩いていたゴレムスが突然歩幅のバランスを崩して足を踏み込んだのである。

当然体制も崩れ、乗っている二人にも影響が…

 

「うわわわっ、わぁ!?」

「ぴーっ!?」

「おっと。」

 

突然の出来事にエスカリンはバランスを失い前のめりに転げ落ち、すらぱちはすぐにゴレムスの頭に避難し、直前に感づいたパルスはさっくりと体制を整えて対応していた。

 

「大丈夫かー?」

「いたたた…う、うん、なんとか…」

 

パルスはゴレムスから飛び降りエスカリンに駆け寄って様子を見つつ、ゴレムスがバランスを崩した原因の足元に目をやる。

 

「…バブルスライム…だよな?」

 

そこにいたのは、グレン領に存在する緑色の液状なスライム、バブルスライム…の親子なのか、大きめな個体と小さめの個体が体を寄せ合い小さくしながら震えていた。

ゴレムスが近づいてくるわウェディが転がってくるわ、オーガが降りてくるわしたら驚くのも怖がるのも無理はない。

 

「こいつらも家族なんだな…ほれ行った行った。」

 

パルスがシッシッと追い払うように手でしぐさをすると、察したバブルスライム達がはぐれメタル並みの速度で逃げていった。

 

「優しいんだね…」

「ほざけ。嫌いな奴じゃなきゃ叩き潰す価値もねぇだけだ。」

 

言葉こそ悪いが、根は優しいのだろうと転びから立ち直ったエスカリンは彼女を見てそう思ったそうな。

 

「さって大分歩いたが…まだ乗るか?」

「いや、大丈夫……。」

 

パルスがゴレムスに登りながらエスカリンに問うと、彼は苦笑いを浮かべて断っていた。

すらぱちはゴレムスの頭の上が気に入ったのか降りてこなかったが。

 

「ま、アンタの相棒はゴレムスが気に入ったみてぇだし、このまま送ってってやるよ。」

「いいの?ありがとう!じゃあ僕はこの子の横を歩いてついてくよ。」

 

エスカリンはそういってゴレムスの前を空け、左隣に並ぶように移動した。

ゴレムスの歩幅はそれなりに広かったが、動作が少し鈍いために対して問題にはならなかった。

 

二人はグレン城下町につくまでに様々な話をしていた。

エスカリンは何故スライムつかいと呼ばれる程スライムと共にいるのか

何故この辺りにはいないであろうぶちスライムと相棒なのか

パルスがゴレムスを気に入った理由はなんだったのか

パルスは普段何をしているのか。

 

そういった話をしてる間に、あっという間に城下町についてしまった。

 

「よっと…んじゃアタシはこいつをモンスター酒場に預けてくる。」

「えっ?一緒に寝──」

「寝れるわけねーだろ、アンタの相棒みてぇなサイズならともかく…まずこいつは入り口の扉をくぐるのでも一苦労するしな。ベットサイズだの何だのと宿屋じゃ苦労は山積みだし、それならその専門の方に連れてった方が問題もない。」

 

ゴレムスから降りたパルスは、そのままモンスター酒場の方へ向かおうとする。

エスカリンはふと疑問に感じた事を聞いたが、言葉を被せるようにパルスはバッサリはっきり言い切っていた。

 

「な、なるほど…」

「そもそも魔物だからな、下手にそういう場所には連れていけねぇよ。お互いのためにならねぇ。」

「…パルスさんって、優しいんだね。」

「何言ってんだ寝言は寝て言え。」

「ひ、ひどい…」

 

パルスの考えや性格を褒めたはずなのに一蹴されて傷つくエスカリン。

確かに言動などは荒っぽさが目立つが、文句を言いつつも気遣いを忘れないところや手を貸す事に躊躇いがないのを見てそう発言したのに…と思うエスカリンはふと、モンスター酒場の方へ向かおうとするパルスの後頭部を見る。

 

微妙に耳が肌より赤くなっている辺り、彼女も隠すのが下手らしいと分かると、自然と笑みが零れていた。

 

「またねー!パルスさん!」

「おう、またなー。」

 

パルスは背を向けたまま手を振りモンスター酒場の方へ、エスカリンは武器防具やバザーのある通りを目指して歩みを進めていった。

 

 

 

 

 

「パルス 照れてる」

「うるせぇ砕くぞ。ていうか砕く。」

「痛いぞ」

 

ゴレムスに指摘されたパルスは容赦なく彼のケツをハンマーでひっぱたいていたとかなんとか。

 

 




ということでリンネさん( @hld_doreko)さんのエスカリン君でした!!!リンネさんありがとうございます!!!!

終盤がなんだか無理矢理感というか失速してしまって補充した感はんぱない…(´・ω・`)
もっと構成を捻りたい……
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