こっちあっち…いや逆だ?!×名探偵コナン~新マリオネット行進曲~   作:Dr.クロ

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始まった謎解き。
だが想定外の事態が…


DETECTIVE.Ⅺ~想定外の謎解き~

四葉アクアリウム

 

玲香「本当なんですか……!?この事件の犯人が…真相が、全てわかったというのは……!」

 

原田「本当かどうかはわからないが、だからここに集まれと言われて来たが……」

 

来て早々にその場にいた原田へと問う玲香に聞かれた本人はそう返しつつ半信半疑な様だ。

 

矢口「しかし、よくこんな短い時間で真相に辿りつけたものだね」

 

小沢「適当な推理で、間違った犯人をでっちあげられてしまうんじゃないか…心配になりますよ」

 

驚いた様子で言う矢口に小沢は少し不安そうに呟く。

 

和葉「心配せんでも大丈夫やで、小沢さん!眠りの小五郎だけじゃあらへん。服部平次がおるんや!平次の推理に間違いはないで!!」

 

つみき「……伊御たちも居る」

 

柳下「確かに、名探偵の助手も含めてあちこちを駆け回っていたからね…」

 

そんな矢口へと和葉が自信満々に言い、つみきも続き、柳下が呟く。

 

哀「ふふ……彼らがどんな名推理を披露してくれるのか、楽しみね」

 

歩美「うん!ワクワクする!」

 

佳奈「あ、居たよ!」

 

そう言う哀のに歩美が同意した後、佳奈が目暮と共に来る小五郎に気づく。

 

目暮「どうだね毛利君、調査は進んどるかね」

 

小五郎「いえ、それがサッパリ………犯人があの4人の中にいるのかどうかさえ、怪しいものだと思ってますよ」

 

そう話しながら来た小五郎はメンバーに気づく。

 

小五郎「……あれ?皆さん、おそろいで……何か、あるんですか?」

 

後藤「な、何言ってるの毛利さん…『全ての謎は解けた…これから推理ショーを始める…』あなたがそう言ってると聞いたから、私はここに来たんだけど…?」

 

佐藤「ええ、私もです…。違うんですか、毛利さん?」

 

聞く小五郎に3人がそう返す。

 

小五郎「いや、さっぱり身に覚えが…」

 

コナン「(これ以上はマズいな…いくぜ、おっちゃん…!!)」

 

んん?と首を傾げる小五郎にコナンはいつも通り時計型麻酔銃を構える。

 

が、ここで予想外の展開が起こる。

 

針妙丸「あ、小五郎さん。ハンカチ落としてたよ」

 

小五郎「おっと、すまないな嬢ちゃん。」

 

発射される寸前で針妙丸がそう言ってハンカチを差し出し、それを受取ろうと小五郎が屈んでしまい……それにより照準がズレてしまい、発射された麻酔針は小五郎の頭上を通り過ぎ……

 

チクッ!

 

正邪「はにゃ!?」

 

偶然にも小五郎の隣にいた正邪に突き刺さる。

 

コナン「(やばっ!?)」

 

正邪「はにゃほろひれは……」

 

そのまま正邪はよろけて壁にもたれて座り込む。

 

高木「あれ?なんかいつもと違う感じが……」

 

伊御「(あ、マズイ…)毛利さん、ちょっと…」

 

疑問詞を浮かべる高木の後に伊御が小五郎を呼ぶ。

 

小五郎「あ、なんだ?」

 

伊御「今から自分がすることに話を合わせてください。これから起こる事に関係するので」

 

はぁ?と小五郎が訝しむ中でコナンは急いで正邪の背後の近くの死角になる所へ移動してから蝶ネクタイ型変声機で正邪の声を探し当てて喋りだす。

 

正邪(コナン)「わりぃな。私がコナンに頼んで毛利探偵の名を使って皆さんに集まって貰ったんだよ」

 

蘭「え?神那さん?」

 

和葉「どういう事なん?」

 

正邪の声でそう言ったコナンのに誰もがざわめく。

 

服部「ほう、どうやら姉ちゃんも推理をしようちゅう事やな」

 

小五郎「何、そうなのか?」

 

伊御「何言ってるんですか毛利さん。これより前に推理の確認をしてもらったではないですか」

 

目をパチクリさせる小五郎に伊御がそう言う。

 

え、あ、そうか……と小五郎は先ほど言われた事を思い出して少し訝し気に返す。

 

目暮「どういう事だね神那君?」

 

正邪(コナン)「この事件の真実は毛利探偵じゃなく、この私が代わりに皆さんに話そうってことだよ警部さん」

 

なんだって!?と目暮の驚きと共にざわめきが強くなる。

 

目暮「では、誰が森山社長を殺し、どうやって殺したかの謎も解けたのかね!?」

 

正邪(コナン)「ああ、そうさ。そう言った謎も全部明らかになってるんだよ」

 

小五郎「皆さん、信じられないかもしれないですがこの私が推理の確認したところ、彼女の言っていることは事実です。彼女の推理を是非最後まで聞いてあげてください」

 

自信満々に言う小五郎に咄嗟の機転で言えるのは流石は毛利さんだと伊御は感心する。

 

原田「な、なんと…!本当に、事件の謎が解けたのですか…!!これは、ちゃんとお礼をしなくてはなりませんな…」

 

後藤「凄いわね神那ちゃん!こんな難しい謎をあっという間に解いちゃうなんて…。探偵志望の私でもいろいろ考えたんだけど、何一つ、謎は解けなかったのに…」

 

正邪(コナン)「確かにこれは難事件に見える。けどそれは容疑者となるかもしれない人間全員に死亡推定時刻のアリバイが有るからだ。だから『不可能犯罪』に見えちまう。けどよ、不可能な犯罪なんてありはしねぇ。何処か逆に認識しているところがある。間違っているのに正しいと認識しているところがな」

 

驚いて言う原田と後藤に正邪(コナン)はそう言う。

 

正邪(コナン)「じゃあこれから森山社長を誰がどうやって殺したのか、その謎を解いていくぞ。まずこの事件において間違っていた前提条件、死亡推定時刻を正していくぞ」

 

柳下「バカな!?この遺体は死後硬直が最硬になってから緩んでいる。20時間以上の時間が経っている事は確かだ。俺の鑑識結果が間違っていると言うのか?」

 

出てきた言葉に柳下は信じられないと言動に含んだ質問に対し、正邪(コナン)はこう返した。

 

正邪(コナン)「法医学の常識じゃあそうだけど、今回は違う。森山社長は()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

佐藤「通常の状態じゃないって…一体どういうこと?」

 

質問した佐藤に正邪(コナン)は答える。

 

正邪(コナン)「実際の死亡推定時刻が鑑定されたものと狂った理由、それは森山社長が死ぬ前に運動をしたからなんだよ」

 

小五郎「警部、警察学校で習いましたでしょ?急激な運動をしている最中に急死した場合、筋肉中のタンパクが固まり易くなり、死後硬直が通常より早く強く出てしまうと言う事を……」

 

目暮「!?確かに、急激な運動をしてる最中に急死すれば本来の死亡推定時刻より大幅にズレる!」

 

光彦「そうか!活け締めの逆ですね!」

 

正邪(コナン)のを合わせる様に察した小五郎がそう言い、目暮も思い出して合点が行くと納得すると共に光彦が原田から聞いた事を思い出す。

 

可南子「い、活け締め?」

 

姫「あ、もしかしてさっきの原田さんが話していた釣り用語の…」

 

原田「ええ、釣り用語のひとつで魚を釣り上げた後、ぴちぴち跳ねるのに任せてしまうと死後硬直が早く出てしまう…そうなると美味しくなくなるから、釣ったらすぐにトドメを刺すという事です」

 

服部「上品な顔して、案外ブラックなおっちゃんやな……」

 

目を丸くする可南子の後に同じ様に思いだした姫の言った事で説明した原田の言い方に服部はうへぇとなる。

 

原田「お褒めにあずかり恐悦至極……ですが、森山社長が運動していたという話に根拠はあるのですか?」

 

正邪(コナン)「もちろんある。社長の体にあった擦り傷だよ。これに対応するように『珊瑚の夢』にはこんなものが残ってたぜ」

 

これですと伊御が真実カードの『岩場に付いた血』をその場にいる全員へと見せる。

 

伊御「『珊瑚の夢』の珊瑚がついてない方の岩場の下部から上部までの様々な場所に人の血液によるルミノール反応が出ました。おそらくこの血液は……」

 

玲香「そんな……!?遺体の傷は『珊瑚の夢』の岩場でできたものだというの…?」

 

正邪(コナン)「ああ、その通りだ。森山社長は謎の人物と取り引きの約束を交わしていた。絶対に遅れないようにって言われてたから必死で岩場を這い上がろうとしたんだろうな」

 

驚きの声をあげる玲香に正邪(コナン)は肯定してそう言う。

 

高木「そう考えると、社長が珊瑚の夢に来た時間は絞られますよね…?」

 

正邪(コナン)「そうだな。おそらく玲香さんが水槽に中和剤を使ってなじませた状態でその場を離れた時だろうぜ。森山社長はゴルフが趣味でなかなかの腕前だって噂だからな。中和剤が使われてない状態なら傷を負わないで登れたんだろうが中和剤で滑るようになった岩場を上がろうとしたからあんなに手足が傷だらけになったんだよ」

 

呟いた高木のを肯定して正邪(コナン)はどうして森山の血の付いていたかを述べる。

 

伊御「服がボロボロになるほどぬめる岩場を登ろうとするのは大変だったでしょう」

 

柳下「あれだけの血の量だからな…相当苦労したのだろう」

 

言った伊御のに柳下も同意する。

 

服部「その直後に殺せば死後硬直がすぐに発現しだす。だから、鑑定による死亡推定時刻が狂い、本当の死亡時刻とのズレが生じたんや」

 

榊「容疑者全員にアリバイが有ったのもそれが理由だったって事だな」

 

その通りだぜ服部に榊と正邪(コナン)は肯定する。

 

目暮「ふむ……これは全員のアリバイを見直す必要がありそうだな……!」

 

小沢「ちょ、ちょっと待ってください……話の辻褄は合ってますが証拠はあるんですか……!!仮説だけで構成された推理に基づいて犯人当てをされるなんて当事者としては不安すぎます!!」

 

正邪(コナン)「そりゃそうだな。なら実際の死亡推定時刻が柳下さんの鑑定と違う証拠を見せてやるぜ」

 

不安な様子でまくし立てる小沢にそう言ってから伊御と正邪(コナン)は声をかけ、伊御も頷いて真実カード『午後3時50分のメール』を出して説明する。

 

伊御「これは昨日午後3時50分に玲香さん達水族館関係者に送られたメールです。全員すぐウェストリーフに来いという内容・・・…合ってますよね玲香さん」

 

確認する伊御に玲香はええと頷く。

 

原田「成程……でも、社長本人が出したメールとは限らないのでは?」

 

メールならば誰だって社長と偽って出来ると言う原田のを正邪(コナン)は否定する。

 

正邪(コナン)「残念だがこれは社長本人にしか送れないメールなんだよ。社長のパソコンには指紋でロックがかかっているからな」

 

柳下「指紋認証つきパソコンか!確かにそれでは本人でしか開けられないから犯人が使うことは不可能だな」

 

指紋は本人のでなければ無理だから社長が送ったと断言できると柳下も納得する中で正邪(コナン)は捕捉する。

 

正邪(コナン)「オペレーターのクラリッサの証言じゃメールを送信する10分前に指紋認証が行われてたそうだ」

 

高木「なるほど……!メールを打った時点では社長は生きていたと考えてよさそうですね!」

 

興奮する高木の後に矢口も納得する。

 

矢口「と言う事は社長からのメールで関係者達がウェストリーフに向かった後、犯人は社長を殺したという事ですね」

 

正邪(コナン)「その通りだ」

 

肯定した正邪(コナン)に佐藤は浮かんだ疑問を言う。

 

佐藤「でも玲香さんが戻って来て、水を入れ始めた時には水槽のどこにも遺体がなかったという証言があるわ。神那ちゃん、その間、社長の遺体は何処に消えてたのかしら?」

 

正邪(コナン)「ああ、それは…」

 

そんな佐藤の疑問に正邪(コナン)が答えようとして……

 

小沢「ちょっと待ってくださいよ…!玲香さんは容疑者の1人……嘘をついている可能性だってあります!容疑者の証言をそのまま使うなんて、日本の警察はずいぶん横着なんですね……!」

 

小沢が待ったをかけて否定してから毒づく。

 

それを言ったらあんたも容疑者の1人やろと服部は内心ツッコミを入れる。

 

針妙丸「異議あり!玲香さんは嘘なんてついてないよ!」

 

後藤「針妙丸ちゃんの言う通りです!遺体がないことは玲香さんだけじゃなく私も確認しています…!私、水を張り終わった時の写真も撮ってますし…!」

 

正邪(コナン)「…と言う事だ。それに犯人が遺体を隠していたという証拠だってあるぞ」

 

小沢「なっ………!?」

 

それに針妙丸が噛みつき、後藤も続いた後に出た正邪(コナン)の言葉に小沢は驚く。

 

元太「なあ姉ちゃん。あんまりじらすなよ…」

 

光彦「犯人は何処に遺体を隠したんですか?

 

正邪(コナン)「そう焦るな。今教えてやるよ。遺体の隠し場所、それは珊瑚の夢、上部にある物置だ!」

 

じれった元太と光彦のに正邪(コナン)は答え、それにええ!?と驚くメンバーに正邪(コナン)のを肯定して柳下は言う。

 

柳下「彼女の言う通りだろうな。あの物置でルミノール反応検査を行った所、物置の床には大量の血液が流された形跡が検出されたよ」

 

蘭「あの、いわくつきの物置に!?」

 

な、なんと!?と告げられた事に原田は驚く隣で同じ様に驚いた蘭のに正邪(コナン)は肯定する。

 

正邪(コナン)「そこに犯人は潜んでいたんだよ。森山社長の遺体と一緒にな!」

 

つみき「……なるほどね。あの物置では女の人が一人自殺している……犯人は玲香さんが絶対に入らないという自信があったからそんなことができたってわけね」

 

納得したつみきの言葉に玲香は悲痛な顔で胸の服を掴む。

 

哀「……で、神那さん。物置から遺体を出し、水に入れたタイミングはいったい何時になるのかしら?」

 

正邪(コナン)「それは水槽に水が満ちた後だ。そのタイミングしかないだろ」

 

哀の問いに正邪(コナン)はそう返す。

 

佐藤「そうね。水が満ち、玲香さんが最終確認を終えた後に出さなければ……」

 

真宵「玲香さんと後藤さんの二人に遺体が見つけられてしまうという事じゃね」

 

タイミングがどこなのかに誰もが納得する。

 

原田「しかしあの物置は、今よりさらに陰惨な逸話に彩られてしまいますな……」

 

京谷「(怖い事ばかり言うなこの人……;)」

 

しみじみと言う原田になんでそう言えるんだこの人と京谷は冷や汗を流す。

 

蘭「原田さん、あんまり怖い事を言わないでください」

 

姫「こ、怖すぎですぅ!」

 

原田「おおっと、これは失礼……」

 

怯える蘭と姫に原田は流石に不躾だったと謝罪する。

 

目暮「(コホン)……神那君、君は重要なことを忘れているぞ?」

 

空気変えようと咳払いしてから目暮は正邪(コナン)へとそう言う。

 

伊御「重要な事って言うと望月さんの……」

 

望月「そ、そうだよ!俺が朝、見回った時には……遺体は水槽の中にはなかったんだぜ?それは絶対に見間違えじゃない!」

 

確認する伊御に言われた望月が断言する。

 

正邪(コナン)「そりゃそうだろ。犯人はあるものを使って遺体を隠していたからな。真宵!」

 

真宵「はいはーい!」

 

呼ばれて真宵は蛇腹のフタとアクリルテープを持ってくる。

 

目暮「アクリルテープと蛇腹のフタ?」

 

正邪(コナン)「予備のを貸してもらったのさ。この二つを組み合わせれば簡単に遺体を隠すことができるぜ」

 

こんな風にねんと真宵は手早く、正確に蛇腹のフタに幅を合わせたアクリルテープを貼り付けて行く。

 

真宵「じゃーん、自由に曲がる鏡の完成じゃよ」

 

佳奈「おー!確かにこれなら隠せそうかも!」

 

目暮「確かに、これで覆えば丁度社長の姿も見えない……!」

 

見せられたのに誰もが声を漏らす中でスマホで通話していた高木が目暮に話しかける。

 

高木「警部!先ほど鑑識から連絡があり、ここのバッグヤードに置いてあったごみ箱に捨てられていたアクリルテープに張り付けられていた接着剤と蛇腹に残っていたべとべとした液体は同一のものだったようです!」

 

正邪(コナン)「テープを丁寧に張り付けてできた、鈍く光る円柱状の鏡だ。閉館時間は灯りが消えてるしちょうどいい目くらましになるだろ」

 

報告を聞いてそうか……と納得する目暮に正邪(コナン)がそう言う。

 

後藤「でも望月さんが遺体を発見した時には、そんなものなかったでしょう?いつ、それは『珊瑚の夢』から撤去されたのかしら?」

 

正邪(コナン)「簡単なことだ。犯人がふたを引き揚げたのは午前八時半以降だろ。可南子さんが容疑者のみんなの出勤時間を調べてくれたからな。犯人は出勤してきた後、水槽に続く道に立ち入り禁止の札をかけて、このカギのついた竿を使って、ふたを引き揚げたんだ」

 

不思議そうに呟く後藤に正邪(コナン)はそう答える。

 

目暮「ふむ、なるほど……しかし、そこまで解っているのなら……そろそろ教えてくれんかね?誰が社長を殺したのか…!」

 

小沢「ぼ、僕には無理です!僕は極度の高所恐怖症なんですよ!!あんなところで人を殺すなんて、絶対無理です!」

 

原田「私だって無理ですよ……!こんなふうに利き手に怪我を負った状態で森山社長を殺せるわけがないでしょう!」

 

矢口「無理なのは私ですよ……!犯行時間が彼女の言う通りなら、珊瑚の夢には渡し板がかかっていない筈。どうやっても、奥の岩場には行けません!」

 

玲香「わ、私だって犯行時間のアリバイがあるわ……!!」

 

顎を摩ってから問う目暮の後に4人は各々に主張する。

 

高木「僕には全員に犯行が無理なように思えるんだけど……」

 

正邪(コナン)「高所恐怖症に怪我、渡し板にアリバイ。確かにどれも犯行が無理そうに見えるが……解決できる理由が一つだけある。その理由の人が犯人だぜ高木刑事」

 

んーと唸る高木に正邪(コナン)はそう言った時だった。

 

柳下「あー……推理の途中で悪いが少し待ってくれないかな?」

 

突然柳下が待ったをかける。

 

目暮「どうした柳下君?」

 

柳下「良い所ですいません。えっと……戌井榊君だったか?」

 

榊「ん?俺?」

 

なんで俺?といきなり柳下に指名されたので自分を指さしながら榊はハテナマークを浮かべる。

 

柳下「普段なら俺も何も言わないんだがね……少しその柱から退いて貰えるかな?」

 

言われた通り、榊はもたれていた柱から退くと柳下が近づいて確認する様に見てからやはりなと呟く。

 

柳下「見て貰えると分かるが、彼がこの柱にもたれた事で少したわんでいる」

 

え?と誰もが柳下の指摘した柱を見てみる。

 

確かによく見てみると柱が少したわんでいる。

 

玲香「本当だわ…。この『水晶の金魚』の柱は相当な強度を持っているから戌井君がもたれたくらいでは揺らぎもしない筈なんだけど……」

 

真宵「もしかして…欠陥建築?」

 

可南子「!?」

 

気づいて言う玲香の言葉に対して真宵が言った言葉に可南子は反応する。

 

それには可南子から戻った記憶で守山と何かで言い争っていたのを聞いたバディアももしやと考える。

 

バディア「(彼女と森山社長の口論の理由はそれか……?)」

 

もしも欠陥建築の事で森山と言い争っていてその際になんらかの頭をぶつけ、記憶を失ってしまったのなら納得がいく。

 

バディア「納得は行くが……証拠がないか……」

 

ホントにそうなったと言う証拠もない故に確かめる術がないのでバディアは呻く。

 

なお、バディアは大体のコナンの歴史は知ってはいるがゲームの方には触れていなかったのでゲーム関連の事件の事は全然知らないのである。

 

 

閑話休題

 

 

服部「鑑識のおっさん。欠陥建築を気にするのもええけど、まずはこの事件の犯人を判明させようやないか」

 

高木「そ、そうだ。それで犯人は誰なんだい?」

 

話の流れを修正する服部に高木も乗っかって正邪(コナン)に聞く。

 

静かになる中で正邪(コナン)は突き付ける。

 

正邪(コナン)「犯人は……矢口隆さん!あんたただ!!

 

矢口「………!!」

 

告げられた矢口は驚いてたじろいた後に叫ぶ。

 

矢口「な、な、なんでですかっ…!私はそんな事、できませんよ!!!」

 

高木「そ、そうですよね。他の人たちはいざ知らず……矢口さんは足が不自由なんですから……」

 

流石に殺すのは無理ではと思う高木や他の面々の反応に正邪(コナン)は想定済みだ。

 

ここからが彼の犯した犯行を曝け出すのだから……




榊「次回は『天邪鬼な少年の推理/Sの初陣』だぜ!」

正邪「……ある意味、私より天邪鬼な事をしてるよなコナン」
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