こっちあっち…いや逆だ?!×名探偵コナン~新マリオネット行進曲~   作:Dr.クロ

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前回、事件を解決した伊御たち
…しかしそれは序章にしか過ぎなかった…


DETECTIVE.ⅩⅢ~正装と王子~

前回、矢口がドーパントに変貌し、コナンがストライカーに変身して倒した後、コナンと橙以外のシードーパントの水攻撃で飲み込まれた面々は濡れた服に顔を顰めていた。

 

服部「かぁ~~ホントいきなりやってくれよったよな……」

 

真宵「服がびちょびちょなんじゃよ…」

 

正邪「だな。このままじゃあまずいよな」

 

裾を絞って水を出す真宵に正邪も恥ずかしそうに頬を赤くする。

 

山田「おーい服部くんって、どうしたんだいびしょ濡れになって?」

 

京谷「ちょっとしたトラブルがあってな…;」

 

そこに山田が走って来て、状態を見て目を丸くするのに京谷が誤魔化してそう言う。

 

山田「だったらスタジオに来る前にこっちで服を貸すから!ささ、行こう!」

 

服部「うお、山田さん!?ちょ、袖を引っ張らんといてなぁぁぁぁぁぁ!?」

 

そう言って山田はさっさと服部を掴んでその場から去ってしまう。

 

和葉「あっ!?平次まってぇなぁ!!」

 

真宵「あ、二人とも!?」

 

京谷「お、俺達も行った方が良いよなこれ…」

 

後藤「なになに、面白そうだから付いて行こう!」

 

それに和葉と真宵、京谷も慌てて付いて行き、後藤も興味津々で追いかける。

 

伊御「…行っちゃったな。どうする?」

 

榊「俺達も服を借りるか?」

 

それしかないかと思っていると原田が声をかけて来る。

 

原田「なら、こちらが手配しても宜しいかな?」

 

伊御「いいんですか?」

 

バディア「かなりの人数になるが良いのだろうか?」

 

もちろんだともと原田は笑って返す。

 

原田「事件の解決をしてくれたお礼もあるからね。ホントならばあの仮面の戦士にもお礼を渡したかったがね」

 

歩美「凄かったよね!」

 

光彦「そうですね!」

 

元太「仮面ヤイバーの様に怪人を倒したもんな!」

 

針妙丸「うん。凄かったね」

 

佳奈「まるでヒーローみたいだもんね」

 

そう残念そうに呟く原田のに歩美達も興奮した様子で口々に述べる。

 

それにコナンは伊御の後ろで思わず照れる。

 

今の姿故に一応目立たない様にしてはいるが結構コナンもとい新一は目立ちたがり屋な一面もある。

 

故にとある事件さえなければグイグイと出ていた可能性もあるのだ。

 

蘭「…………」

 

姫「ん?蘭さん。どうかしたんですか?」

 

つみき「……なんか悩み事?答えられるなら相談乗るけど」

 

そんな中で考え込んでいる蘭に姫とつみきが話しかける。

 

蘭「え、あ、その……さっきの仮面の人が気になって」

 

姫「さ、さっきの人がですか?」

 

つみき「……何処が気になるの?」

 

ストライカーの事で少しきょどる姫とつみきに蘭は少し困った顔をする。

 

蘭「一回だけ声を出した時、その、聞き覚えのある声だった気がして……」

 

つみき「(あ、これ。気づきかけてるわね)」

 

姫「(ど、どうしましょう。つみきさん。このままじゃ時間の問題じゃ……)」

 

慌てて小声で話しかける姫につみきもむぅと唸る。

 

そこに正邪とバディアが来る。

 

バディア「三人共。着替えの準備が出来ているようだ」

 

正邪「早速着替えに行こうぜ」

 

そう言われてみるとコナンは小五郎に引っ張られて伊御と榊、元太、光彦と共に移動していた。

 

蘭「あ、私達も行かないと!」

 

姫「ま、待ってくださーい!」

 

つみき「急ぐ」

 

そう言って女性陣も着替えに向かう。

 

その後に探偵達は知る事になる。

 

自分達は物語で言うなら第一部を超えた所で、第2部に足を踏み入れた事を……

 

 

 

 

原田からセレモニー出席の為に伊御はスーツに着替えた。

 

この場には小五郎とコナンに可南子とバディアのみで、先に着替え終えた榊は姫、佳奈、針妙丸、橙と共に少年探偵団と行動を共にし、正邪とつみきは蘭と共にいる。

 

小五郎「似合ってるじゃないか音無くん」

 

伊御「ありがとうございます。毛利さん」

 

コナン「ねえ、おじさん。パーティに行くにしても、僕は普段の服と同じのじゃあダメだったの?」

 

褒める小五郎に苦笑する伊御の後にコナンが複雑な顔で聞く。

 

濡れるのを免れた彼もまた、子供用のスーツに着替えている。

 

小五郎「ごちゃごちゃいうな。せっかく原田さんが手配してくれたんだ。文句を言うんじゃねえよ」

 

コナン「でも、それだって後でパーティの前に着替えれば良いじゃない」

 

伊御「コナンくん、濡れた服じゃ風邪をひいちゃうし、今回は仕方ないと思うよ」

 

不満げなコナンに伊御は窘める。

 

小五郎「いや音無くん。こいつが言いたいのは似た服に着替えて、スーツはパーティ直前で着替えれば良いんじゃないかって事だよ。だけどな、ブティックや理髪店はパーティ直前は込み合うんだよ」

 

伊御「ああ。だから前もって着替えた方が良いってことですね」

 

そんな伊御へ小五郎はコナンの意図を説明し、伊御は納得する。

 

そういうこったと小五郎は頷いた後……

 

小五郎「それに、可南子さんをエスコートする時間を減らすのは勿体ないだろう」

 

コナン「(ホントおっちゃんはよ……)」

 

伊御「取り敢えず持てるアイテムだけ持っていったら?

 

顔を崩して笑って言う小五郎にコナンは呆れる中で伊御が小声でそう言う。

 

コナン「それだけどよ……着替えさせられたお陰で探偵バッジとキック増力シューズはまとめてどっかに持ってかれちまったんだよ……ドライバーやメモリとかは事前にお前に預けていたからあって、スケボーは置き場所がなかったから返して貰ってて、自分で死守できたのは蝶ネクタイ型変声機と伸縮サスペンダーなんだよな……

 

伊御「……持っていかれたのが何処にあるのか一応聞いてみようか?

 

困った様にぼやくコナンに伊御は小五郎を見る。

 

それに返答する前に微笑ましそうに見ていた可南子が話しかけて来る。

 

可南子「それにしても蛇正さんの推理は凄かったですね。毛利さんの様に眠りながら推理するなんて」

 

小五郎「いえいえ、本当に寝ている訳ではないですからね私は」

 

自慢げにそう言う小五郎にそうですねと可南子は返す、

 

可南子「あんな名推理ですもの!眠っているだなんて失礼ですね」

 

コナン「(ハハハ、ホントに眠ってるんだけどな)」

 

伊御「(でも毎回バレないかドキドキしたりしない?)」

 

楽し気に言う可南子のにコナンは苦笑いし、伊御のにホントになと返す。

 

その後に道具のを聞こうとしてその前にある事を思い出して小五郎に話しかける。

 

コナン「ねえねえおじさん。そんな事より、気になる事があってここに来たんじゃなかったの?」

 

小五郎「…………?何を言ってるんだ?」

 

はてなマークを浮かべる小五郎に伊御もああと思い出してフォローする様に言う。

 

伊御「真実カード『社長への脅迫メール』に書いた事ですよ。組織とか取り引きとか書かれていた」

 

小五郎「お、おぉ!そうだった、そうだった!!後は君達が見つけた社長が懐に持っていたUSBメモリのデータを警部殿にコピーして貰ったから可南子さんに社長のパソコンを動かして貰ってみてみるって話だったな!!」

 

バディア「何かの手掛かりになると良いな」

 

思い出してうんうんと頷く小五郎にバディアが何が入ってるのやらと呟く。

 

コナン「ホント可南子さんに助けられてるよね!真実カードを見つけてくれたり、社長のパソコンを動かせたりね!」

 

伊御「うん。おかげで事件も解決できたしすごく助かるよね。俺達でパソコンをより出来る人は限られてたりするから」

 

可南子「……私だってプロ並みというわけにはいかないわ。パスワードもヒントがあったからだもの……真実を明らかにする為とはいえ、少し気がとがめるけど……良いわ見てみましょう」

 

賞賛する2人に少し照れ臭そうにしながら答えた後に可南子はUSBメモリを、と小五郎に頼む。

 

ではお願いします、とコピーされたのが入ったUSBメモリを小五郎は手渡し、可南子はそれを挿してからパソコンを操作し始める。

 

可南子「それに私の記憶の欠片もこの中に眠っているような気がするの」

 

バディア「(記憶の欠片か……。その手がかりが、悪い物でなければよいが……)」

 

そう呟いた可南子のにバディアは心配になる。

 

小五郎「しかし、私のやる事がありませんな……キッチンの方を見て来るとしましょう」

 

可南子「あ、毛利さん。丁度今、パソコンが起動したのに……」

 

そう言って足を向ける小五郎に可南子は困った様に呟く。

 

コナン「きっと台所に気になる事があったんだよ」

 

伊御「そ、そうかもしれませんね。自分たちで先に中身を確認しましょうか」

 

後で見せれば良いと思いますとそう提案する伊御に可南子は分かったわと返してデータを開く。

 

可南子「?何かしら、これ……」

 

どれと3人は覗き込む。

 

そこには1つの紙のにこう描かれていた。

 

 

ABCDEF 212905

GHIJKL 373826

MNOPQR 494719

STUVWX 855630

 

 

コナン「暗号表か何かかな?」

 

伊御「アルファベットと数字。なんか関係があるのか?」

 

バディア「……嫌な予感がするな」

 

陳列したアルファベットと数字に各々に呟く中でコナンは可南子に見覚えない?と聞いて首を横に振られる。

 

可南子「……記憶を無くす前にも、見た事のないものだと思うわ……」

 

コナン「そっかー(何かの役に立つかもしれねぇ……真実カードに記録しておこう)」

 

そう呟きながらコナンは『暗号コード』と言う名前で目の前のアルファベットと数字のを真実カードにする。

 

ふと、バディアが可南子に向けて質問を投げる。

 

バディア「もし記憶を思い出したとして、それが己にとって不都合な事実だったらお主はどうする?」

 

そう問われた可南子は無言になる。

 

バディアの問いはコナンも懸念してる事であった。

 

まだ彼女の記憶は戻ってない事もあり、脅迫書や先ほどの見覚えがないと言う暗号に関わりがないと言い切れない所もあるのだ。

 

暫くして可南子は口を開く。

 

可南子「痛い所を突くのね……もし、そうだったとしても、私は真実を追い求めたい」

 

コナン「……」

 

そう言ってから自分を見る3人へと可南子は続ける。

 

可南子「……私の中には、大切な誰かに胸を張って生きていきたい……そう言う気持ちがあるの。私は自分自身を信じたい…!」

 

コナン「………」

 

伊御「可南子さん……」

 

力強く言った可南子に3人は見る。

 

 

 

 

少し時間く遡って13時00分。

 

ホテル廊下で蘭とつみき、咲、正邪は同じ様にパーティに参加しに来ていた園子と歩いていた。

 

歩いてる中でドレスを着るかどうかになった。

 

蘭「いいよー私がドレスなんて……」

 

園子「何言ってんの!せっかく一緒に1周年記念パーティーに行ける事になったんだからめいっぱいオシャレしないと!崎守さんや御庭さんに蛇正さんも思わない?」

 

つみき「……確かに気持ちはわかる」

 

咲「こんな服着るのなんて一回あるかないかぐらいだしねー」

 

でしょでしょ!と頷く園子に正邪はうーんと唸る。

 

正邪「けど普通の人にとっちゃ動きにくくねぇか?こういうのって」

 

園子「動きやすいか動き難いかじゃないのよオシャレはね。それに今回のパーティーでは美形の王子様に会えるんだから!」

 

楽し気にキャッキャッしている王子様?と正邪は首を傾げていると蘭がああと呟く。

 

蘭「園子のいつもの病気だから気にしないで;」

 

咲「大変ね……ってその美形の王子様って誰の事を言ってるの?」

 

質問する咲に知らないの!?と園子は詰め寄る。

 

園子「ほら、少し前にニュースで出てなかった?宝石の名産国の王子って」

 

正邪「王子?」

 

そう言われて正邪はんーーと唸り、つみきと咲も思い返し……

 

正邪「そう言えばテレビでちらっと見たことがあるようなないような……」

 

つみき「……あ、あれじゃない?ルウェノ公国の」

 

咲「あー。あれね」

 

そうそれ!と園子は指さす。

 

園子「宝石の王子様なんて素敵じゃない!『君の為に七色のネックレスを用意したよ。ダイヤ、エメラルド、ルビー、サファイヤ、トパーズ、真珠……え?1色足りないって?ノンノンマドモアゼル、君の瞳の輝きを足して七色になるのさ』……な~んて言われたらどうしようー!!」

 

正邪「……夢見すぎじゃね?」

 

きゃっはーーーとハイテンションで首を振る園子に正邪は呆れてツッコミを入れる。

 

園子「ほぉ?なら、あんた達、各々に自分が言われてみたらどうなるかしら?」

 

つみき「……え?」

 

そう言われてつみきと正邪は先ほどの園子が言ったセリフを微妙に改変して脳内に浮かべる。

 

脳内伊御『君の為に七色のネックレスを用意したよ。ダイヤ、エメラルド、ルビー、サファイヤ、トパーズ、真珠……え?1色足りないって?それはね、君の瞳の輝きを足して七色になるからさ』

 

次の瞬間、鼻血と言う名の花が咲いた。

 

つみき&正邪「」Ω\ζ°)チーン

 

蘭「ふ、二人ともぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

咲「ありゃりゃ;」

 

倒れ伏す2人に蘭は慌て、咲は困った顔をする。

 

園子「鼻が弱いわね……」

 

まさかの反応に園子もなんとも言えない顔をする。

 

園子「話し変えるけど、あたしこの前人気若手俳優の白川操を町中で見かけたの……」

 

パァン!!

 

よと園子が言い終えようとした直後、近くで何かが破裂する様な音が大きく響き渡る。

 

正邪「な、なんだ!?」

 

つみき「……何かが破裂する音?」

 

園子「この先のレストランからしたけど……あ、人が出て来た!」

 

そう言った園子の言葉につみき達を見ると髭を生やした男性と共に金髪の青年が出て来る。

 

男性「おケガはございませんか!?フェルナンド殿下!」

 

青年「ああ、問題ない。それよりも支配人に何があったのか、聞いてきてくれないか?このままでは、大きな音に怯えた女性達が逃げ惑ってパニックになってしまう」

 

安否を聞く男性に青年はそう返してから指示を出す。

 

それに男性はかしこまりましたと返してレストランの方に戻る。

 

つみき「(……あの青年がフェルナンド王子ね)」

 

正邪「(傍に居るのはお付きのお爺さんってところか?と言うか女性しか見てねえのかこの王子……)」

 

そんな青年、フェルナンドの最後の部分に正邪は呆れる。

 

そんなフェルナンドに心配した蘭が駆け寄る。

 

蘭「あの、大丈夫ですか!?」

 

つみき「…破裂音聞こえたんだけど」

 

咲「厨房で事故でもあったんですか?」

 

各々に聞く咲達にフェルナンドは安心させる様にニコリと笑う。

 

フェルナンド「いや、火災は起きてない。みな無事だ」

 

男性「フェルナンド殿下!店の者に話を聞いて参りました。ボールのような物が転がってきたと思った瞬間、爆音と閃光が起こったそうです。幸い誰もケガ人はいませんでした。今夜のパーティーに浮かれた者のつまらない悪戯ではないかと……」

 

心配しなくて良いと言うフェルナンドに先ほど指示を聞いて確認に向かっていた男性が戻ってきて報告する。

 

園子「いたずらなんて、人騒がせね!」

 

戻って来た男性の言葉に園子は憤慨する。

 

咲「ボール型で爆音と閃光ねぇ……」

 

つみき「……まるでマジシャン。手品師の仕業みたいね」

 

フェルナンド「ほぉ、マジシャンとは面白い事を言うな」

 

呟いた咲のにつみきがそう呟くとフェルナンドがそう評する。

 

つみき「……なに?」

 

フェルナンド「気を悪くしたのならすまない。別に悪く言ったつもりではないのだ」

 

そんなフェルナンドのに顔を向けたつみきに気分を悪くしたと思ったのかフェルナンドは謝罪する。

 

つみき「……別にいい。こっちこそあなたは他の客に被害がなくて良かったわ」

 

咲「そうね。閃光と驚かせる爆音だったのが幸いだったわね」

 

フェルナンド「フフ、美しいお嬢さん方。私の身を案じて下さってありがとうございます」

 

そう言う2人のにフェルナンドがそう述べると、蘭はいえと返す。

 

正邪「(マジックショーみたいなトラブルねぇ……まさかアイツ。来ているのか?)」

 

そんな中、ふうむと正邪は考える。

 

動く理由としては先ほど園子は話していた事ので普通に察しが付く。

 

正邪「(さしずめ本番の準備ってところか。狙いは王子が持ってきた宝石か?)」

 

こんな時にとため息を吐いてる間にフェルナンドは行くぞヤンソンと傍に戻った男性に声をかけて共に歩いて行く。

 

蘭「行っちゃった……」

 

つみき「……また会いそうな気がするわね」

 

園子「だったらこうしてはいられないわね!」

 

唐突にそう言った園子に何が?と4人は顔を向ける。

 

園子「さっきのフェルナンド王子よ!王子様を見たからにはドレスを着てパーティを楽しまないと!!」

 

正邪「なんで王子見ただけでそういうことになるんだ?」

 

つみき「うんうん」

 

呆れた顔で言う正邪につみきも続く中で良いから良いから!と園子は正邪とつみきの背を押す。

 

ある程度水気を搾り取ったがまだ気持ち悪さがあるのだ。

 

園子「ちゃっちゃっとドレスを選んで行きましょうか!!」

 

正邪「やれやれ。仕方ねぇか」

 

つみき「変なのは着せないでね」

 

分かってる分かってると返す園子に正邪とつみきは大丈夫かなと思う。

 

園子「えー蛇正さんは動きやすいのが良いのよね?」

 

正邪「ああ。可愛いよりはそっちのが良いな」

 

ふうむと園子は顎を撫でる。

 

園子「んじゃあ短すぎず、長過ぎないスカートが良いか、後は色を考えて……こんなのはどうかしら?」

 

そう言って園子は一着のドレスを見せる。腕や肩、背中、胸の上部分がレースで出来てる黒のミニ丈ワンピースだ。

 

正邪「ふーん……ちょっと着てみてもいいか?」

 

良いんじゃないと言って渡す園子に正邪は早速着替えてみる。

 

正邪「ど、どうだ?似合うか?」

 

つみき「……ぴったり」

 

咲「ええ。似合ってるわよ」

 

蘭「ホント似合ってるわ蛇正さん」

 

1回転して見せる正邪に3人は各々に褒める。

 

園子「うんうん、音無君も褒めてくれるわよ」

 

正邪「そ、そうか……///」

 

園子の言葉に照れる正邪につみきはむむむとなる。

 

つみき「……私も似合うの探す」

 

咲「あ、私も」

 

園子「そんじゃあ蘭はこっちね」

 

蘭「え、ちょ、園子!?」

 

そう言って各々に服を探しに行く。

 

正邪はもう一度自分のを姿見鏡で見る。

 

正邪「……伊御、褒めてくれるかな?」

 

そう呟いてから顔を真っ赤にする。

 

咲「んー、どの服が良いかしら」

 

つみき「……むむむ」

 

一方で咲とつみきはまだ悩んでいる。

 

つみき「……あ。これ……」

 

その中でつみきはあるドレスを見つける。

 

つみき「(このドレス、綺麗……)」

 

それはレース素材のネイビー色のサマードレスで、猫のマークが胸元に付けられているのだ。

 

サイズもつみきに合うので手に取る。

 

つみき「……着てみようかな……」

 

早速つみきは着替えに行く。

 

少女着替え中

 

つみき「……着れた」

 

おおと姿見鏡で映りし自分につみきは声を漏らす。

 

咲「あら、御庭さん。似合ってるわね」

 

つみき「にゃ!?」

 

声をかけられてビクッとしたつみきは振り返る。

 

そこには黄色のチャイナドレスを着た咲がいた。

 

つみき「……そっちも似合ってるわね」

 

咲「ありがとう」

 

園子「お、そっちも決まったのね」

 

褒めるつみきに咲がそう返すと園子が来る。

 

正邪「二人とも似合ってるじゃねぇか」

 

咲「ありがとね。あれ、園子は着ていないの?」

 

つみきと咲を見て褒める正邪に咲は返した後に園子を見て問う。

 

確かに園子は服が変わってないのだ。

 

園子「あ、いやぁ……ちょっとトラブルあってドレスを直しに出す羽目になって……」

 

つみき「トラブル?」

 

首を傾げる3人に気にしないでと言ってから園子は自慢げに言う。

 

園子「その代わり、蘭は頑張って選んだんだから!」

 

咲「それは楽しみね」

 

ふふふと3人に笑った園子はじゃじゃーんと言って退く。

 

そこには赤いドレスを着た蘭がいた。

 

右肩に肩紐を付け、右胸には金地で薔薇が描かれている。

 

正邪「おお……!」

 

つみき「凄く似合ってる……」

 

蘭「あ、ありがとう。3人とも似合ってるよ」

 

褒める正邪とつみきに蘭もそう返す。

 

咲「じゃあこの後どうする?園子さんのドレス直しまで待つ?」

 

園子「だったらこのままここの最上階にある特別展示場に行きましょうよ!パーティーが始まるまで目玉の紺碧(こんぺき)大洋(たいよう)を見て時間を潰しましょうよ!」

 

蘭「あ、さっきのフェルナンド王子が持ってる宝石ね!」

 

そうそう!と園子は頷く。

 

正邪「宝石か……」

 

つみき「ん?どうかしたの?」

 

呟いた正邪につみきは問う。

 

正邪「あーいや。なんでもねぇよ(紺碧の太陽。キッドの狙いはそれか……)」

 

咲「?」

 

誤魔化す正邪に咲は首を傾げたがま、いっかと隅に置いとく。

 

咲「紺碧の太陽ってどんな宝石なのかしら」

 

つみき「……少し楽しみ」

 

園子「運が良ければもう一度フェルナンド王子にも会えるかもしれないわね」

 

ウキウキ顔で言った園子のに誰もが呆れながら特別展示場に向かう。

 

正邪「(キッドが狙っているかもしれない宝石。はてさてどんなのなんだか…)」

 

うーむと唸っている正邪だが彼女達は知らなかった。

 

自分達の危惧していたのが同時に起こると言う事態になると言う事を……

 




正邪「次回『紺碧の大洋と犬』……前者はともかく、後者はなんだ?」

榊「それは次回のお楽しみ☆」
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