こっちあっち…いや逆だ?!×名探偵コナン~新マリオネット行進曲~ 作:Dr.クロ
10時33分頃、服部達は再び珊瑚の夢の前に来ていた。
そこで唸っている目暮を見つける。
真宵「おや、どうしたんじゃよ?警部さん」
京谷「やっぱ事件ので悩んでいるんじゃねえか?」
バディア「こういう時は聞くに限るな」
そう話しながら4人は近づく。
服部「目暮警部どうしたんや?謎に迷っとるのなら…僭越ながら、服部平次、西の名探偵が力になるで……」
目暮「おお、君達……うむ、実はな……被害者は185センチを超える長身という事を服部君も見た通りだと思うが……彼は日頃から趣味のゴルフを上達させる為、熱心に鍛えていたらしい…」
真宵「ほ~趣味がゴルフですとな」
京谷「けど、そうなると……」
そう声をかける服部に説明した目暮のに真宵は感心し、京谷は気づいて、服部もああと頷く。
服部「社長を撲殺出来るような人物は、限られて来るという訳やな?」
真宵「ふぇ?」
バディア「なぜ……ああ、確かにあの社長では限られるな」
目暮「そう言う事だ……倉元玲香さんは女性であり、身体を鍛えた男性に勝てるとは思えない……矢口隆さんは足が不自由だし、原田良太郎さんは腕を骨折している。この3人には『珊瑚の夢』の上部で社長を殺す事は出来ないだろう……消去法で考えると秘書の小沢さんだけが残る……」
ううむと唸る目暮だが4人はあーと先ほど来た真実カードを思い出す。
京谷「その小沢さんも高所恐怖症で無理だな」
服部「探偵事務所の姉ちゃんが教えてくれた事なんやが……こいつが言った様に重度の高所恐怖症で岩場の間を渡って社長を殺すのは難しいと思うで…」
なんと言う事だと目暮が唸る中で4人は矢口と原田ので確認したい事を聞く。
真宵「そう言えば矢口さんと原田さんの手足が不自由なのは本当ですか?」
京谷「確かに骨折とか普通に偽装出来そうだもんな」
目暮「それについてはすでに裏は取ってある。矢口さんは10年前の交通事故で足に大怪我を負っている。必死にリハビリをした結果、歩く事は出来るが走ったり、跳んだりすることは不可能らしい。手だけで運転できる車を所持しているし、怪我が嘘だとは考えづらい……」
バディア「つまり、今の所は偽装ではないと言う事か」
服部「成程な……原田さんの方はどうなんや?」
次に原田のについて服部は確認を取る。
目暮「原田さんは1週間前、転んで利き腕を折ったそうだ。病院で撮影されたレントゲンを、ワシの部下が直接見ているし、保険会社が原田さんの怪我の事を、しっかり調べてるようだった」
服部「………」
真宵「ふぅむ……そうなると一体誰が犯人じゃろうね……」
京谷「けどよ。別に正面からそのまま殴って撲殺じゃない可能性もあるんじゃないか?」
顎を摩った真宵は京谷のに確かにそうじゃねと頷く。
服部「それに、社長さんは毒や睡眠薬を飲まされていたのかもしれへん……」
真宵「それらの検査はどうなってるんじゃろうか?」
目暮「それについては今、何かの毒物か睡眠薬が使用された形跡がないか詳しく調べている……だが、鑑識の柳下君は、薬物が使われた形跡はなさそうだと言っているがね…」
そう言った服部や聞いた真宵のに目暮はそう答える。
服部「ほぅ……なるほどな…………」
京谷「ってことはやっぱり殴られて殺されたのか?」
目暮「……どうだね服部君。この事件の目星は付いてるかね?」
京谷が呟いた後に目暮が聞くと服部はまだまだや……と首を横に振る。
真宵「ん~他の皆もまだ情報集まってないようじゃね」
服部「知れば知る程奇っ怪な事件やしな……でも、真実はいつだってひとつ……俺は必ず、真実を解き明かして見せるで!」
京谷「俺達もできる限り手伝うぜ!」
おう、頼むぜ!と気合を入れる真宵と京谷に服部はそう言う。
☆
服部「さて、次は……」
どこに行くかと服部が考えているとおよと真宵が足音に気づく。
顔を向けると1人の男性が駆け寄って来るのが目に入る。
真宵「ん、誰か来るんじゃよ?」
京谷「誰だあれ?」
???「服部く~ん!」
元気よく声を出しながら来る男性に3人は首を傾げる。
服部は服部で面倒な時に来たなと顔を顰める。
真宵「知り合い?」
服部「俺が此処に来た理由の番組のプロデューサーしとる山田のオッサンや;」
京谷「なんか慌ててるみたいだけど……」
山田「探したよ服部くん……ってあれ?この子達は?もう1人の女の子もいないけど?」
なんでこんな時にと呟く服部の後に山田は3人を見て聞く。
服部「こいつは偶然来てた俺のダチや、和葉は別の知り合いと一緒に別行動中」
バディア「バディア。バディア・D・グモンロラだ」
真宵「私は片瀬真宵。こっちは西原京谷さんじゃよ」
京谷「んで何の用なんだ?こっちは今事件の捜査で忙しいんだけど……」
自己紹介した3人に山田は息を整えてから口を開く。
山田「あ、これはどうも、山田和則と言います。それで僕が来たのはそれが理由だよ服部くん!聞いたよ。この四つ葉アクアリウムで起こった殺人事件の捜査をするんだろ?」
真宵「(一体誰から聞いたんじゃよ;)」
京谷「(そういやなんかチャラい警備員がいたからそいつがなんか言いふらしたのか?)」
バディア「(あんまり広がると良くないのだがな……)
そう聞く山田に真宵と京谷とバディアが思う中で言った本人は次にとんでもない事を言う。
山田「頼む。密着取材をさせてくれ!!」
服部「………………ハァ!?」
京谷「密着」
真宵「取材!?」
バディア「(なんとなく予想はしてた)」
出て来た言葉に3人は驚き、バディアは内心溜息を吐く。
服部「いや、そりゃ困るで!」
山田「そこをなんとかお願いできないか!?」
真宵「流石にそれは無理じゃと思うんじゃけど;」
手を合わせて拝み倒す山田に真宵は冷や汗を掻く。
服部「こいつの言う通りや!証人は自分の秘密を守られると思うから探偵に、真実を話してくれるんや……そこにテレビカメラなんてあったら皆、口をつぐんでしまう……(それに工藤とも相談できへんようになるしな…!)」
山田「………………そこまで言われちゃしょうがないね……分かったよ……その代わり、事件が解決した後でうちの看板番組に出演してくれないかな……?」
そう言った服部に山田は真剣な目からそう返した後に頼みこんでくる。
服部「ええ……?」
真宵「看板番組に出演って……」
京谷「(そんなに服部を出して視聴率を上げたいのか…?)」
バディア「(良く刑事ドラマでそう言うのを気にするのが出るとホント厄介であるな……)
山田「勿論、タダでとは言わない。この四つ葉アクアリウム副館長……原田良太郎氏に、社長を殺す『動機』があるって噂を知ってるかい?僕は服部くん達に、それを教えてあげようと思うんだ……」
頼み事に4人がなんとも言えない顔をしたが山田の口から出て来た言葉に4人は驚く。
服部「……なんやて!?」
真宵「原田さんの動機じゃと!?」
京谷「マジかよそれ!?」
勿体ぶらずに教えてや!と詰め寄る服部に山田は涼しい顔で言う。
山田「それは、君の態度次第だよ……」
京谷「くっ、どうする服部?」
真宵「と言うか……山田さんが知ってるって事は……他にも知っとる人がおるんじゃなかろうか?」
ううむと唸っていた服部は真宵のにそう言えばそうやなと頷く。
服部「時間かかるけど、その方がええかな」
京谷「んじゃ他の人に聞いてみるか」
バディア「そうだな。こんな輩の取引などせんでも手に入るだろうしな」
山田「わーー!!?ちょっと意地悪してごめん!!分かった!教える!教えるから事件終わった後で良いから僕の看板番組に出て!お願いするよ!!」
いこういこうと歩き出そうとした服部に腰に抱き着いて必死に懇願する。
服部「素直にそう言えばええやろ……」
真宵「意地悪するとバチが当たるんじゃよ」
京谷「んでどんな動機なんだ?」
呆れ果てる中で代表で聞いた京谷に山田は服部から離れて先ほど言った原田の動機がなんなのか答える。
山田「動機と言うより黒い噂なんだけど、原田さんの黒い噂と言うのはね……天下りで得たお飾りの副館長職……それの給料増額をお願いしていた事だよ…」
服部「……成程な……」
京谷「動機になるかもなそれ」
真宵「でもそれだけで原田さん、人を殺すじゃろうか?」
噂の内容に覚える中で真宵のにそれは、分からないけど……と山田は続ける。
山田「でも、彼は食道楽で着道楽、おまけに株にも手を出してる浪費家だからね……」
服部「……フン。成程な……」
真宵「金欲しさで人殺すってよくあることじゃね」
京谷「けどまぁ、確かにさっき言ってた給料増額を蹴られたら……」
バディア「誤ってと言うのもあり得る……か」
各々に言った4人に山田は興奮した様子で頷く。
山田「その通り……恨みに思っても、おかしくはない……!!」
これは書いといた方が良いかなと真宵は人物ファイルのに山田から聞いた事を書き加えた。
服部「(通りは通るが……だが、他の連中にも、動機や何やらがないとも限らん……まだまだ情報が必要やな……)あんがとな山田のオッサン。まぁ、情報の提供のお礼や、あんたの看板番組に出たるわ」
ちなみにこいつ等も見学で一緒に頼むわと京谷と真宵の肩を叩く。
真宵「ってええ!?」
京谷「俺達も!?」
驚く2人に当たり前やろ!と服部は言う。
服部「生もんの撮影場所なんてめったに見られへんからええやろ?」
京谷「いやまあそうだけどさ…」
真宵「確かに、伊御さん達に自慢できると思うんじゃよ」
そう言う服部に京谷は頬をポリポリと掻く中で真宵はワクワクする。
真宵「と言う訳で事件終わった後の予定けって~い☆」
京谷「はあ、しょうがねぇか。んじゃこの情報、真実カードにしとくぜ」
ふうとため息を吐いた後に京谷はさっき聞いた事を真実カードにして送信した。
ちなみにバディアは我は興味ないと言うので断った。
☆
一方のコナン達も四つ葉アクアリウムに来ていた。
コナン「(ひとつひとつ、情報が明らかになっていってる筈なのに……情報を集めて行く度に、犯人の輪郭がつかめなくなっているような気がする。この犯人……なかなかの強敵だ………だからこそ、情報を上手く使ってあぶりだしてやらなきゃいけねぇ……姿を隠そうとして『煙幕』を張ったのなら、『煙幕』の張った跡も必ず残るんだ……!!)」
整理しているコナンを見ていた伊御達は山田と別れた服部達に気づく。
伊御「そう言えばコナン君」
榊「推理の方はどうだ?」
コナン「んー……まだ駄目だね」
正邪「丁度服部達もいるし、一度真実カード以外でも情報交換してみるか」
首を振ったコナンは正邪の提案にそうするかと受け入れて服部達に近づく。
近づいた伊御達に服部達も気づく。
京谷「ん?榊達じゃねえか?そっちも来たのか」
榊「まあな、んで情報交換しようぜ」
確かに真実カードに出来ない情報を持ってるかもしれないと言う事で服部も賛成やと同意する。
伊御「まずは真宵たちの方はどうだったんだ?」
真宵「そうじゃね。目暮警部から聞いたんじゃが2人の骨折とかに関しては嘘じゃないそうなんじゃよ」
正邪「そうなのか。でも腕ならともかく足が悪い矢口さんなら犯行行えたんじゃねぇか?」
聞く伊御のに真宵はそう答え、正邪は指摘する。
京谷「だけどよう。あの足で飛ぶのが無理なんだぞ?」
正邪「んじゃなんか足場用意したんじゃねぇのか?」
服部「足場か……もしかすると毛利のおっちゃんが調べてる所に足場になるのがあるかもしれへんな……」
そう言う京谷に正邪はそう言うと服部も顎を摩りながらそう言う。
伊御「次は俺達の情報だけど」
榊「俺達はあの場になかった凶器と思われる石が犯行前にあったのと……なんか分からねえけどここの回線とインターネットが繋がらなくなってるみたいだぜ」
真宵「回線が!?」
京谷「それ、ヤバくね?」
驚く2人に服部もそうやなと頷く。
服部「んで、お前さん、なんで会話に参加せえへんのや工藤?」
コナン「え、あ、ちょっと気になる事があってな……」
正邪「気になること?」
真宵「なんじゃらほい?」
誰もがコナンから出て来たのにコナンに注目する。
コナン「伊御さん達はあの時あの場にいたから知ってるだろうけど、クローバーヒルズに関わりの深い建築家、島崎可南子さん。彼女は今、記憶を失くしてるけど……記憶を失くす前、真実カードシステムの構築を個人的なレベルでオペレーターに依頼してたんだ……」
服部「島崎可南子て、あの『美し過ぎる建築家』やったか…?」
正邪「そう言えばそうだったな」
バディア「お前は怪しいと思っているのか?」
服部に教えるコナンのに確かにと誰もが頷く中でバディアが問う。
コナン「バーロー、そんなんじゃねーよ……ただ、気になる所があるんだ…」
服部「なんや、それ?」
京谷「気になること?」
出てきた言葉に誰もが疑問を持つ。
コナン「この事件は、ただの殺人事件じゃなく…何かの始まりなんじゃねーかって…俺の思い過ごしでなら良いんだが…」
榊「(なんだろう……物凄いフラグな気がするな;)」
伊御「(紫さんからテロの事を聞いてるから否定できないよな…;)」
そうコナンが告げた事は伊御達には紫から事前にテロ予告を聞いていたので思い過ごしにならないと思った。
それを知らない服部はなんとも言えない顔をする。
服部「工藤がそこまで言うなんて、珍しいやないか…なんか理由でもあんのか?」
そう聞く服部だがコナンはまだ整理できてないのか無言でいた。
バディア「(まだ整理できていないみたいだな)」
まぁ、情報が集まってないのだから仕方がないかとバディアは思っていると小五郎が来る。
小五郎「おぅ、お前等、お前達もまだ、犯人が分かってなさそうだな!」
服部「お前達も、て……オッサンだって分かっとらんやろう!?」
そう声をかけた小五郎は服部のにそ、そんな事はねーぞ!とあからさまに目を逸らす。
正邪「(分かってないな)」
真宵「(分かってないんじゃね)」
それに呆れ果てていると伊御く~んと言う声と共に少年探偵団と佳奈達、可南子や蘭達も来る。
つみき「伊御」
伊御「つみき、そっちも情報は手に入れてるみたいだね」
ぽむと頭を撫でる伊御につみきはふみーとなる。
原田「おやおや、皆さん賑やかですな…」
そこに原田も来る。
伊御「あ、原田さん」
原田「やあ…名探偵と名高い『眠りの小五郎』と服部君が謎を解いてくれると聞いておりますから…私も大船に乗った気持ちでいるのですが…」
真宵「(小五郎さんの場合だと大船じゃなくて……)」
京谷「(泥船になりそうだな…)」
そう言った原田のに真宵と京谷は冷や汗を掻く。
前にも書いたが小五郎はエンジンがかかり、何か大事な物がかかっている時にはコナンにも負けない推理力を発揮するのだが普段が普段だけに自信過剰で空回りして抜けている所があり、危ない所があるのでなんとも言えないのだ。
そんな2人の心配を知らない小五郎はハハハハハと笑う。
小五郎「探偵ボウズの力なんて必要ありません……私が来たからにはチョチョイのチョイで解決できます!今のまま、どーぞと大船に乗っててください」
バディア「(そう思ってたら沈むぞ)」
咲「(うーん、ホント危機感のない状態だと抜けてるわね;)」
ナ~ハッハッハッ!と笑う小五郎にバディアとコナンは呆れ、咲は困った顔をする。
原田「フフフ、実に心強いですな…ならば、毛利探偵、1つお願いがあるのです…」
そんな小五郎にうんうんと頷いた後に原田はそう切り出す。
原田の言うお願いとは……
京谷「次回は『原田からの依頼、次なる手掛かり』だ。一体どんな依頼を言うつもりなんだ?」