一話 私の名前は――
私はその神社の所に立って八雲紫さんを待っていた。
そしたら神社の中から紅白の巫女服を着た女の子が出てきた。
女の子は私を見つけるとこっちに寄ってくる。
「あんた、この辺じゃ見ないわね。それにその服装……外来人?」
「が、外来人?なんですか?それは……それに、私のこの髪、気持ち悪くないんですか?」
私はその巫女(?)の女の子に質問をする。
「一つずつ答えていくと、外来人ってのは外の世界から八雲紫って奴に連れてこられた人の事。貴方のその髪、ボサボサなのは置いといて、そういう色の髪のやつならこの幻想郷にいっぱい居るわよ?」
「…うっ…うわぁぁん!」
私は泣く。嬉しかったから。
これで髪のせいで虐められる事は無くなったかもしれない。
虐待を受けることも無い。
人がいる所を歩いても「気持ち悪い」なんて言われないかもしれない。
「ちょ、なんで泣くのよ?あ、やっぱり帰りたい?」
「違うわ」
声が聞こえたと思ったら隣にスキマが開いて、八雲紫さんが出てきた。
「その子は親から虐待を受けて、学校に行っても虐められて、外に出れば「気持ち悪い」って言われて、この子には居場所って言うのが何処にも無かったのよ。その髪のせいでね。」
「なんで髪のせいなのよ?赤くて綺麗じゃない。」
「霊夢、外の世界って言うのはね、髪の毛の色は基本黒。その中でたった一人、赤い髪。そう考えたら私が言ったような事になると思わない?」
「あ、確かに……」
巫女(?)の女の子と八雲紫さんが話している。
私はようやく泣き止んだ。
そしたら巫女の女の子がこっちを向いて、自己紹介をした。
「あ、泣き止んだ?じゃぁ、自己紹介するわね。私は博麗の巫女、博麗霊夢。貴方の名前は?」
「私は……ねぇ、八雲紫さん、名前って自分で変えていいんですか?」
「ええ。良いわよ。貴方もあの名前は使いたく無いでしょう?」
「ありがとうございます」
私は考えて、そして、決めた。
「私の名前は《
「松村 茜……いい名前じゃない。」
「苗字は変えなくていいの?」
「はい。松村って言うのは気に入ってますから。よろしくお願いします、博麗霊夢さん」
「霊夢でいいわ。後、さんも消して、敬語も無しにして。」
「え、で、でも年上ですし……」
「良いの。本人が許可してんだから。」
「え、じゃ、じゃぁ、よろしくね、霊夢」
「うん。こっちも宜しく、茜」
私達の自己紹介が終わった途端、空から金髪の女の子が降りてきた。
「よう、霊夢。遊びに来たぜー!」
「あら、魔理沙。ちょうど良かった。自己紹介しなさいよ。」
「は?ってどわぁ?!なんか居たァ!」
「えっと、ど、どうも……」
「おう!私は霧雨魔理沙!普通の魔法使いだ!」
「(魔法使い……?)あ、私は松村 茜です。よろしくお願いします、霧雨魔理沙さん。」
「あ、私は魔理沙でいいし、敬語とさんも抜いていいぜ!まぁ、霊夢にも同じことを言われたと思うけどな!」
「よく分かりましたね。じゃあ、改めて、よろしくね魔理沙」
「ああ!よろしくな、茜!」
私は魔理沙から差し出された手を握って握手をした。
そして私は隣に居た八雲紫さんに向かってお辞儀をした。
「ありがとうございます、八雲紫さん。ここなら私の本当に欲しかったものが出来ます。というか、出来ました。霊夢と魔理沙。この二人は私の初めての友達です。」
「私も、貴方を救えて良かったわ。改めて言うわね。」
ようこそ、幻想郷へ