スター☆トゥインクルプリキュア 〜星々達の煌めき〜 作:シロX
では!スタート!
喰らい尽くす者
これから記す物語は、プリキュア としての最後の記録。
宇宙での戦いが終わってから1年後のお話。
何気ない平凡な生活を送る彼らに、とんでもない事件が舞い込んで来た。それは不思議に満ち溢れて、奇跡の様な出会い。そして本当の繋がりを得た
大した内容ではないです。だけど知って欲しい。宇宙には色んな人が居て、その数の分だけイマジネーションがある
前置きが長いって?分かりました。でも、話すならタイトルは付けたいよね。これまでの話が「星々達の煌めき」と称するなら、今回の話はそうだね────
LINK MEMORIES 星の絆
「プリンセスから呼び出しって珍しいルン。AIやロロは何か聞いてるルン?」
「何も聞いてないルン」
『私も連絡はありませんでした』
ララ達が来た場所はスターパレス。周りを見渡せば、顔馴染みの人物から見た事の無い他惑星の人達がチラホラと見える。
ノットレイダーの面々、アン警部補、星空連合にグーテン星人も居た。
そして、レインボー星人の人混みから、大切な友達も居た
「ユニ、久し振りルン!」
「ララも元気そうね。にしても、こんなに異星人を集めて何をするつもりかしら?」
「プルンスに聞けば分かると思うルン。でも何処に居るか分からないルン」
呼び出された訳も分からず皆んな喋ってると、スタープリンセス達がプルンスを連れて皆んなの前に姿を現した
「皆さん、この度は集まって頂きありがとうございます。いきなりですが、本題に移りたいと思います」
「星空連合の方達が、遠い宇宙の片隅に未確認の生命体を発見したの事です」
「それがどうしたルン?」
「その生命体が突然、星空界の方向に猛スピードで接近してるでプルンス」
「まさか迎え撃つつもりかっつーの?」
「場合によります」
プリンセスの言葉に全員がざわめき出す。1年前にへびつかい座と戦ったばかりに、皆んなの不安は一気に高まる
「我々を呼んだのは謎の生命体を迎え撃つ為か?」
「そうです」
「まぁ、私達に任せるのは妥当ね」
「「「「ノットレ〜イ!!」」」」
「これだけの戦力なら申し分無いな!」
ノットレイダーの面々もやる気充分なのだが
「わたし達はどう考えても戦力外。プリキュア にはもうなれないんだから」
ユニの言う通り。フワの力が戻らない限りは変身なんて到底無理だ。例え、トゥインクルイマジネーションを発動させてもだ
「その事なら心配要らないでアル。今、
「「奴?」」
「君達も良く知る人物でアル」
話してると、トッパーへ通信が入った
「何でアル?」
『大変です!未確認の生命体が予想より早くこちらに向かって来ています!!』
「少々不味い事になりましたね」
「皆の者、急いで準備するでアル!いざとなれば…」
「ララ、わたし達はロケットの近く避難するわよ」
「ル、ルン!」
戦える者は武器を構えその時を待つ
それから程なくすると、空から黒い物体がスターパレスに落ちた
「あれが未確認の生命体ルン?真っ黒ルン」
人型なのは確かだが、全体的に黒一色。顔も一つ目以外は黒だ
「一つ目ルン。ちょっと気持ち悪いルン…」
「アタイも一つ目だっつーの!!」
「前を見なさい!」
未確認の生命体が口を開いた
「吾輩、記憶が…力が欲しい」
その言葉を呟いた瞬間
口を有り得ないくらい大きく開けて、近くに居た異星人を飲み込んだ。その数17人
「た…食べちゃったルン!?」
モグモグと涎を垂らしながら良く噛んで
「ぺっ!」
吐き捨てた
「まだ足りない。寄越せ…全て!」
口を大きく開けながら走り回り、次々と皆んなを喰らっていく
「調子に乗るなっつーの!」
真上からアイワーンロボは両手で叩き付ける。地面に大きく減り込むが、何事も無かった様に立ち上がる
「こいつ!」
「ほう…では!いただきます!」
今度はアイワーンが喰われてしまった。しかもロボット丸呑み。
ジャリジャリと噛み砕く音が聞こえる
「アイワーン!!」
すぐに吐き出されるが、ロボットはグチャグチャでアイワーンは気絶していた
「よくもアイワーンを!」
「駄目ルン!今のわたし達では手に負えないルン!」
「そうだとも!ここはドラゴン兵団に任せようじゃないか!」
ララ達の前に躍り出たのは、ドラムス率いるドラゴン兵団に宇宙マフィアの軍勢だった
「さぁ行け!」
「お前達も続け!」
雄叫びをあげながら勇敢に立ち向かうも
「小腹には収まるか?」
1人1人丁寧に掴んでは口の中へ放り込んでいく
「不味い…ぺっ」
「もっと美味しい輩は居ないのか!!」
「今度は我々が相手をしよう」
『私も援護するでアル!』
ガルオウガが先頭に立ち、上空では星空連合の戦艦が攻撃の準備に入っていた
「セイッ!」
「フンッ!」
ガルオウガが先制で強烈な一撃を放つが、片手で簡単に受け止められた
「カッパード・ストライク!」
「これならどうよ!」
すぐさまカッパードとテンジョウがカバーに入る
「あ〜ん!」
「「っ!?」」
隙を突いた攻撃すらも飲み込まれてしまう。遠距離での攻撃が駄目ならばと、一斉に近接戦闘に切り替える
「渋といね!」
「我々の連携も効かないとは!?」
『離れるでアル!』
エネルギーを最大限までに充填したエネルギー砲が、未確認生命体に向けて放たれた
「これは美味しそうだな!」
両手で受け止めて、それを丸めて飴玉サイズにしてそれも食ってしまう
「星空連合!奴の到着はまだか!」
『後数分でアル!頑張って持ち堪えるでアル!』
「ガルオウガ様!!」
トッパーとの会話で隙が出来目の前に大口を開けた化け物が迫っていた
「テンジョウ行くぞ!」
「分かってるわよ!!」
カッパードとテンジョウの2人がガルオウガを突き飛ばして、代わりに自分達が餌となってしまった
「カッパード!テンジョウ!」
「ん〜!ぺっ…!これは美味だ!そして吾輩の力も高まる!」
「貴様!…っ!?」
突然の速さに対応出来ずに、頭を地面に叩き付けられた
「グッ…」
「さ〜て、どんな味なのか気になる〜!」
とうとうガルオウガまで食べられて吐き捨てられた
「おぉ〜!力が!記憶が埋まっていく!!」
「プリキュア になれさえすれば……っ!アイワーン気が付いたのね!」
気絶してたアイワーンが目覚めた。けれど、少し様子が変だった
「アンタ…誰だっつーの?」
「何冗談言ってるの?とにかく離れるわよ」
「ちょっと待つルン。アイワーンだけじゃない。他の皆んなも様子がおかしいルン!」
周りを良く見ると、喰われた人達全員が同じ現象になっていた。記憶を失いパニックになっていた
「今度はお前達だ!吾輩を満たしせるか?」
気を取られてる間にも未確認の生命体が近づいて来る。
アイワーンを抱えながら、ララ達は後ずさる。
目の前の脅威に怯えながらも立ち向かおうとすると
「サジタリアス!!」
謎の生命体とララ達の間に巨大な矢が突き刺さった
「大丈夫か?」
「あー!お前は!」
「随分と久し振りだな」
「「「ゾディアーク!?」」」
思わぬ再会にララ達は声をあげる
「奴ってゾディアークの事だったルン!?」
「星空連合の牢屋で、大人しくしてるんじゃなかったでプルンスか!?」
「緊急時以外は大人しくしてたさ。今回みたいな騒動では、僕が駆り出される様になってるんだよ。それにしても…」
「ゾディアークではないか。何百年ぶりか」
「何でお前が此処にいる?」
2人の会話の内容から察するに知り合いの様だ
「知り合いルン?」
「名前は『バイト』。アイツは食べた人の『記憶』と『力』を奪えるんだ。勿論、食べられた後は、吐き出されて何もかもスッポリ抜け落ちるがな」
「まさかそれって…!」
「な、何だっつーの…」
「見た限り、この人数を喰ったとなると面倒臭い事極まりない」
ゾディアークが来るまでに、何十人という数の人達に加え、ガルオウガ達の力も呑み込んだとなるとかなり力を有してるに違いない
「取り敢えずは2人も変身してほしい」
「フワの力が戻ってないのよ。変身なんて出来るわけが…」
「コレを使え」
手渡されたのは、ボルトなどの部品が剥き出されてるスターカラーペンダントだ
「中にムゲン石がセットされてる。ムゲン石のエネルギーを使えば理論上プリキュア になれる筈だ」
「本当でプルンスか!?」
「ただし、プリンセススターカラーペンを使う事を前提に設計したからな。変身出来る時間は合わせて20分が限界」
「充分よ!」
プルンスからスターカラーペンを受け取る
「ユニ変身ルン!」
「「スターカラーペンダント!カラーチャージ!」」
「天にあまねくミルキーウェイ!キュアミルキー!」
「銀河に光る!虹色のスペクトル!キュアコスモ!」
「変身出来たルン!」
「皆んなの記憶を返してもらうニャン!」
両側から挟み込み、ミルキー・ショックとコスモシャイニングを放つ。左右からの攻撃なら、例え片方を防いでも、もう片方が直撃する。
勝利は目前と思えた
「吾輩に、死角なし!」
バイトの両の手平から口が開き、2人の技を飲み込んだ
「知ってるぞ。飲み込んだ奴らの記憶を辿るに……プリキュア だそうだな。数は全部で6」
「しょうがない。2人共、今すぐに地球に行って流星達と合流するんだ」
「地球って言っても、ワープするのに一体どれくらいの時間を浪費すると思ってるの」
「フワの力が完全に戻ってないルン!」
「その為のムゲン石だろ?」
ゾディアークは袋から4つ程ミルキー達に手渡した
「AIで座標を割り出して、不完全だけどフワの力にムゲン石を加えれば大丈夫な筈だ。行きと帰りの往復チケットだ。苦労して集めたんだ」
「ゾディアークはどうするつもりルン」
「僕はバイトを食い止める。その後は、残りのムゲン石全部使って追いかけるよ」
「分かったルン」
ミルキー達はロケットに乗り込んで再び地球に行く準備をする
「吾輩も、その地球とやらに行きたくなってみた。記憶が正しければ、残りのプリキュア もそこに」
「悪いけどここから先は通行止めだ。そんなに食事をしたければ砂でも頬張ってろ」
「吾輩を甘くみては困る」
ロケットが飛び立つ音が聞こえ、ワームホールが形成されるのを確認した。どうやら、上手くいったみたいだ
「残念だけど地球までは、ワームホールを使ったとしても数年はかかる。僕の勝ちだね」
「そうだな。だが、それはお前達の話だ。吾輩は違う」
「何が違うって?サジタリアス!」
左腕にボウガンを持ったプレートアーマーの巨人が巨大な矢を放つも、残念な事にバイトの開かれた口が矢を吸い上げて、己の力と吸収した
「サジタリアスですら効かないのは驚き。でも、幾ら力を貯めても地球には行けない」
「ハハッ!言っただろ、吾輩を甘く見るなと!カッパード・ストライク!!」
手の平にある口から水球を作り上げ、カッパードの得意とする必殺技をサジタリアスにぶつけた
「グゥ…!」
「地球など全力で飛べば数分で着く!」
「待て!!」
止めようとする言葉など聞く耳持たず、バイトは宇宙へと飛びだって行った。それも、認識が出来ない程の速さで
「自力で地球まで移動なんてふざけた話だ」
ゾディアークは改めて周りを見渡す。目に映るのは力を無くし、記憶を食べられてしまった人達の惨状
「トッパーさん宇宙船を貸して下さい!僕も地球へ向かいます!」
「そうでアルな。今頼りになるのは、地球へと向かったララ君達に加えてゾディアークしかいまい」
トッパーから許可を得てすぐさま地球へワープした
向かう先は地球。バイト撃破と奪われた記憶と力を取り戻す為に、再びプリキュア へと変身する
残り2話となりました!
ここまでの拝読ありがとうございました!