スター☆トゥインクルプリキュア 〜星々達の煌めき〜 作:シロX
では、スタートです!
目が覚めてからまどかは、ずっと窓の外を見て黄昏ていた。未だに戻って来ない流星とえれなの心配をして
「いつまでそうしてるつもりだ?あの2人は捕まった。いくら待っても戻って来る事は無い」
「誰のせいですか?」
「俺に対してどう思うが勝手だが、協力しない限りは勝てないぞ」
「協力ですか?それは無理な相談です。わたくし1人でなんとかしてみせます」
冷たい態度を取り、そのまま部屋を出て行った
「じゃじゃ馬娘が」
「急いでカルテを見つけ出さないと!」
まどかはとにかくこの広い島を駆け回った。カルテの存在を聞き込みするも、当然だが殆どの人は見かけてないの一点張り。
それでも諦めなかった。どんなに苦しくても見つけ出さなければならない
「流星君…えれな。何処に…!」
誰かに頼る事なんて出来なかった。いや、出来ない。この場にはひかるたちもいない。唯一、協力が出来るブークでさえも信用など無く協力を拒んだ
(苦しい……。ですがこれくらい!)
まどかの心を映すかの様に空の色も暗くなり、雨が降り始める
今のまどかは孤独。泣きたくても、叫びたくても弱音を吐きたいけど吐けない。
雨で冷える身体に鞭を打って動かす
「あっ……」
躓いて転倒する。疲れた体に雨で体温を奪っていったのだ。体力もあっという間に無くなる
転倒した拍子に、流星から託された3本のギャラクシースターカラーペンも転がる
「ペンが!」
急いで拾い集めるが、急に近くの壁に寄り掛かり膝を抱える
(全然見つかりません。このままだと……)
最悪の事態を想像してしまい、我慢してた感情が込み上げてくる
「……っ……!」
目に涙を溜めて俯きしゃくり上げてしまう程
精神的にも弱りかけのまどかの前に、ひとりの人物が歩み寄る
「お姉ちゃん大丈夫?」
見上げると、満面の笑みをしたカルテがいた
「ねぇ、今どんな気分?今まで私を探してたんでしょ?この後どうする??」
「っ!!」
わざと挑発的な言葉を投げ、まどかを逆上させた。掴み掛かろうとするも、呆気なく避けられて水溜まりに顔を濡らす
「綺麗なお顔が台無し。でも、その顔が一番似合ってるよ」
「…ハァ…ハァ……返して下さいっ…!」
「フフ……返す訳無いじゃない。目の前に金が転がってるのよ」
「…」
無言でキュアセレーネへと変身してカルテの腕を掴む
「これが最後です。流星君とえれなを返して下さい!!」
静寂の時が流れる。セレーネは物凄い眼力でカルテを見る。その顔を見て
「お姉ちゃん、もっと笑ったら?」
「……そうですね」
セレーネはカルテを突き放し、至近距離で弓矢を構える
「カルテ、あなたを倒したらきっとわたくしは笑えますよ」
今のセレーネには「大切な人が返って来るなら、どんな手段も選ばない」そんな覚悟がある
「終わりです」
矢を放つ瞬間
「えっ…」
急に変身が解けてしまった
「変身が解けて…!」
「もう終わり?」
「くっ…!まだです!」
それならばと、カルテの持つ本へと手を伸ばすが簡単に払われる
「綺麗なお姉ちゃんは特別だよ。売らずに私のコレクションとして置いてあげる」
カルテが本を開くとパラパラとページがめくれて、まどかを囲む様に4つのクリスタルが出現する
流石にこの状況に諦めがついたのか、体の力を抜いてしまい受け入れようとする
「悪いが諦めては困る」
突如として現れたブークが、まどかを回収して急いでその場を離脱した
「あらら、また逃げられた」
「馬鹿が!何してやがる!そんなに死にたいのか?」
そんな怒号がホテルの一室で響き渡る
「わたくしの意思で決めた事です。あなたにとやかく言われる筋合いはありません」
「この小娘が!!」
とうとうブークの怒りが頂点に達して、まどかをベッドに押し倒して両腕を押さえ付ける
「離して下さい」
「俺は約束は守る性格だ。それが例え嫌われてる相手でも!星空流星はお前を頼む様に言われた」
「それが何ですか!!見捨てたあなたの説教なんて聞きたくありません!!」
喚くまどかが鬱陶しく思ったのか、ブークはまどかの口を手で塞ぐ
「ーっ!っっーー!!」
「何故お前が変身出来ないかを教えてやる。お前の心が歪んでるからだ!!」
(何を仰って!)
「その胸に渦巻く感情が変身させないとしてる!お前は一体何をしてるんだ?もう一度と考えてみろ!お前はさっき何をしようとしていた!!」
カルテとの交戦を冷静になって思い出す
『── カルテ、あなたを倒したらきっとわたくしは笑えますよ』
「…」
もう少しの所で、超えてはならない一線を超えようとしていた
「強大な力は時として相手を傷つける。プリキュア の力はその為に使うのか?違うだろ?」
自分のやろうとしていた行為が、どれだけ愚かだったかを痛感した。
ブークも反省の色が見えて、まどかを解放する
「お前達の事はトッパーさんから聞いた。その綺麗なイマジネーションを穢させたくない」
「ごめんなさい…ごめんなさい……!」
そして数十分が過ぎる
「星空流星が言っていた。勝利の鍵を握るのは、お前とギャラクシースターカラーペンだと」
「わたくしとペン?」
「ああ」
『──成る程ね。あのカルテが宇宙ハンターか』
『──そうだ、お前達の協力があれば出来る』
『──確かに。でも、恐らくそれだけでは勝てない』
『──何故だ?プリキュア の力は俺が思うより強いと聞くが?』
『──まぁ、可能性があるとすれば……レインボーイマジネーションペン。そしてその勝利の鍵を握ってるのは、まどかとギャラクシースターカラーペンだ』
「わたくしがレインボーイマジネーションペンを…!そんなの無理です!」
「どうしてだ?」
「あのペンは流星君にしか扱えません。とてもわたくしが扱える代物では無いのです」
ここへ来て、まどかの自信は殆ど無くしまってる。レインボーイマジネーションペンは確かに強力だが、その分扱いもまた厳しい。それに先程の出来事がフラッシュバックする
「無理にとは言わん。だがな、星空流星はお前を選んだ。それを忘れるなよ」
「はい…」
「では、これからの事を伝える。先ず───」
////////
「まさか、お姉ちゃんから来るとは」
ブークの協力もあり、カルテの居場所を特定して対峙してる
「あなたを逮捕して、流星君たちを解放します」
「逮捕ね。どうゆう心境の変化何だろう?」
「行きますよ」
「スターカラーペンダント!カラーチャージ!」
「夜空に輝く!神秘の月あかり!キュアセレーネ!」
「お姉ちゃん1人で勝てると思ってるの?」
「違います」
ポシェットからブラックホールペンを取り出してカルテに見せつける
「それは?」
「スターカラーペンダント!カラーチェンジ!」
見た目の変化は無くとも、セレーネはブラックホールの力を手に入れて、カルテを何処かへと飛ばした
その場所は、ハワイ諸島のキラウエア火山の火口へと移動させた
「こんな熱い場所に来させてどうするつもりなの?」
「こうゆうつもりだ!!」
カルテの足下から、ブークが這い出て来て足を捕まえた。
身動きが出来ない今を狙って、セレーネはビッグバンスタイルに変身する
「ビッグバンセレーネ・アロー!」
白き矢が地面を抉りながらカルテへと直撃し、その衝撃で爆発する
「先手必勝」
「作戦が上手くいきましたね」
2人はカルテを確保する為に近付こうとすると、煙りの中からクリスタルが飛び出して、それを正面から受けてしまって大きく吹き飛んだ
「あの餓鬼が!!やりやがったな!!」
「あの程度で倒せると思ったの?」
「まだ終わりません!」
今度はノヴァスタイルになり、高速で近付こうとするも一瞬で巨大なクリスタルが囲い込んだ
「どんなに速くても止まってしまったら意味が無い」
「速く逃げろ!!」
「言われましても!」
困惑するセレーネに更に危機が迫る。真上から岩の様にデカいクリスタルの塊が降って来た
「セレーネ・アロー!」
急いで対処しようにも、硬くて傷一つ付かない
「終わりよ」
「っ!!」
その言葉と共にセレーネはクリスタルの下敷きとなった。
ブークもこれには絶句しかない。プリキュア でも敵わないのだから
「後は星空連合のみ」
「図に乗るなよ!!」
/////
(やはり、最初からわたくしには無理な事だったのです)
薄れゆく意識の中でセレーネは思う
(ペンの力を満足に引き出せないのに、レインボーイマジネーションペンなんて…もう……)
自ら意識を手放そうと目を閉じる。でも、耳元から囁く声が聞こえてきた
『諦めるなんてまどからしくないよ』
目を開けなくても声だけで分かる。何故ならその声は、自分が最も愛する人の声だから
(流星君…)
『まだいける、まだ羽ばたける、まだ輝ける』
(ですが、わたくし1人ではどうにも…)
『1人じゃない。みんながいる。目を開いて前を見て』
重たい瞼を開けると、下敷きになった拍子で落ちた変身用のスターカラーペンと3本のギャラクシースターカラーペンが見える
『どんなに離れていても、僕たちは繋がっている。まどかは、それをもう知ってる筈だよ』
流星の声が遠のいていく。
そして、目の前に転がるスターカラーペンが光出す
『道は作ったよ。後は、まどかの気持ち』
声が聞こえなくなった。だけど、セレーネの瞳から光が戻った
「わたくしの…気持ち!」
頑張ってスターカラーペンへと手を伸ばす
「そうです。わたくしは1人ではありません!みなさんが…みなさんと心が繋がっていますから!!」
ペンに手が届くと光りが溢れ出す
囲い込むクリスタルとのしかかってるクリスタルが砕け散り、セレーネの体が自由になった
「生きて…いたか!」
「繋がりの力であなたを止めます!カルテ!」
セレーネの前に錠前出現し、ギャラクシースターカラーペンが反応する。
ペンを錠前に嵌め込むと光りが溢れて、セレーネのスターカラーペンに流れ込む。そしてペンは、紫から虹へと変化した
「レインボーイマジネーションペン!」
虹の輝きが溢れてセレーネはトゥインクルスタイルの姿に変身する
「出来ました…。わたくしにも出来ました!!」
「ますますコレクションしたくなって来た!」
本を開き、無数のクリスタルが矢の様にセレーネに襲う。
けれど、今のセレーネには全く通用しない。ペンを使えば全てが思いのまま。
「当たらない…!」
「流星君たちを返してもらいます!」
ペンを走らせると、本が勝手にめくれて中からアースとソレイユが閉じ込められてるクリスタルが出て来る
「助けます!」
セレーネが触れるとクリスタルは砕け散り解放された
「如何やら気絶してるだけの様だ」
「2人をお願いします」
ゆっくりとカルテへと歩み寄る
「もう辞めましょう」
「うるさい!!」
クリスタルを放つも、レインボーイマジネーションペンでや座で無数の矢を出現させ、全てセレーネアローで撃ち落とす
「はは…また牢獄行き決定か…」
「それは仕方ない事です。悪い事をしたら、ちゃんと反省して下さい」
「本当に、お姉ちゃんには敵わないね」
こうして、ハワイでの事件は幕を閉じるのであった
////////
「本当にお世話になりました」
「俺も助かった」
カルテも連行して、まどかたちは日本行きの飛行機へと乗ろうとする途中だった
「また、会えるといいな」
「こちらこそ、その時は宜しくお願いします!」
「そろそろ時間だよ」
「帰ろう!僕たちの居場所に!」
また会える事を信じて、4人はそれぞれの居場所へと帰るのであった
サクッとした戦闘でした!チャンチャン!
ここまでの拝読ありがとうございました!