スター☆トゥインクルプリキュア 〜星々達の煌めき〜   作:シロX

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最終回が待ち遠しい、だけど終わりたく無い。

本編をどうぞ!


第63話 帰還と別れとそして──

(真っ暗だ…。何も見えない)

 

ブラックホールに呑み込まれて最初に気が付いたのはゾディアークだった

 

(駄目だ、今自分がどうなってるかも分からない)

 

呑み込まれる寸前の出来事を思い出す

 

(あそこまでお人好しとは思いもよらなかった)

 

アースの行動に呆れもあるが

 

(でも──)

 

 

『── いいよ。何処までも付いて行くよ』

 

 

『── 折角そっちから繋がり始めたんだ。それを無碍には出来ないよ』

 

 

(嬉しかったなぁ…)

 

今日この時まで孤独で人生を歩んで来たゾディアークに取って、あの言葉はとても嬉しくてしょうがなかった

 

(……たい)

 

そして今のゾディアークの気持ちは

 

(帰りたいよ…。こんな僕でも受け入れてくれた人達の元へ……帰りたいよ!)

 

暗くて何も無い虚無の空間に一筋の光が差し込んだ

 

(光だ…)

 

自身の体がどうなってるかも分からないが、ゾディアークはその光に向かって行く

 

 

 

 

 

//////

 

(何がどうなったのでしょう?)

 

セレーネも覚醒した

 

(んっ…体が全く動きません。それどころか存在してるかどうかも…)

 

セレーネもゾディアークと同じ反応をする

 

見えてるのに、自分の意識がハッキリとしてるのに体の感覚が全く感じていない

 

(2人共大丈夫だといいのですけど…)

 

自分より2人の心配をする

 

(…寂しいですね)

 

やはり、心配はしてもこの孤独感からは逃げられなかった

 

(情け無いです。覚悟は出来たつもりだったのに……流星君…)

 

大切な彼の事を思い浮かべる

 

(最後にもう一度…会えたら……)

 

そんな儚い願いに応えるかの様に光が差し込んだ

 

(何故光が?…いえ、とにかく近付いてみましょう)

 

動いてるかどうかも分からないまま、意思だけは光に向かって行く

 

 

 

 

 

//////

 

(悔いは無い…と言えば嘘かな)

 

アースには心残りがあった

 

巻き込んでしまったセレーネもだが、残してしまったスターたちを気に掛ける

 

(スターたちには悪い事したな。セレーネも無茶して……本当にみんなと居た時間が愛おしい)

 

自分の選択が正しかったのか、間違っていたのか、時間潰しに自問自答する

 

 

(これで良かったのかな?多分大丈夫だ)

 

 

(他に選択肢はいくらでもあった筈だ)

 

 

(…自問自答も飽きたな)

 

数分もすれば飽きてしまう

 

(感覚が無いからどれくらい経ったのかも分からん)

 

今のアースには1分経つのも凄く長く感じる

 

(独りってこんなにも辛い事だったんだ…)

 

改めて知る。仲間は居たが、そこに至るまで何年も独りで生きて来たゾディアークの気持ちを

 

(やっぱり、みんなと一緒がいい。一緒じゃなきゃ嫌だ)

 

(帰らなきゃ…あの暖かい居場所に。セレーネもゾディアークも)

 

強く願う

 

(帰るんだ。みんなが居る…あの暖かい場所に…みんなと一緒に!あの場所に!!)

 

その時目の前に小さな明かりが灯る

 

(レインボー…イマジネーションペン?)

 

光が、レインボーイマジネーションペンが辺りを照らす

 

そして────

 

 

 

 

 

////////

 

パレスでは、宇宙の危機を救った喜びでは無くフワやアースにセレーネを失った悲しみが広がっていた

 

「スター…」

 

「大丈夫だよ。ありがとう、ミルキー…」

 

「ルン……オヨ?」

 

スターを心配してたミルキーが何か違和感を感じた

 

「どうしたの?」

 

「あそこだけ何か歪んでる気がするルン」

 

指し示す3メートル前、特にこれといった物は無いが確かに空間が歪んでいた

 

全員警戒をしながらも近付こうとすると

 

「うわっ!?」

 

「なっ!?」

 

「きゃっ!?」

 

アース、ゾディアーク、セレーネの順に飛び出て下敷きになる

 

「此処ってスターパレス?」

 

「って事は戻れたのか?」

 

「みたいだね…じゃなくて!降りろ!苦しいわ!」

 

一番下敷きになったアースを2人は手を貸して起こす

 

スターたちはと言うと、何が起きたのか全く頭が追い付いていなかった

 

「え?何で?…だってさっき……えぇ!?」

 

「スター安心して、わたしたちもこの状況に全く付いて来れてないから」

 

「「うん(ルン)」」

 

そして、何が事も無かった様にアースたちはスターたちの元へ歩く

 

「いきなりでビックリした〜」

 

「ビックリしたのはこっちだよ!!」

 

「3人共何があったの?」

 

3人は顔を見合わせ

 

「「光が差し込んで気がつくと此処へ…」」

 

「あ、それ多分僕のレインボーイマジネーションペンの光だと思う」

 

「そうだったんですね!」

 

「なら納得だな」

 

「「「いやいやいや…」」」

 

「勝手に納得しないで頂戴…。それより、何であなたもいるの?」

 

アース、セレーネはともかく、ゾディアークがいる事にコスモは不満を感じる

 

「…」

 

「ゾディアークに関しては…大丈夫だ!」

 

アースが肩に手を掛ける

 

「流星…!」

 

「はぁ…ま、それがアースらしいと言えばらしい」

 

「ありがとうコスモ!愛してるぜ!」

 

「わたくしも!わたくしにも言って下さい!」

 

「フッ…」

 

ゾディアークはそんな愉快な光景を静かに笑って見ていた

 

「よもや、ゾディアークまで倒すとは…」

 

「へびつかい座!?お腹の傷が…気色悪り!!」

 

ゾディアークに腹を貫かれた筈のへびつかい座が、何事も無かった様に起き上がり傷も無かった

 

「確かに貫いたが、あくまで力を吸い取る為だ。傷なんて最初から作って無いよ」

 

と、ゾディアークが補足する

 

「邪魔が入ったが…プリキュア 、最後にひとつ言おう」

 

「?」

 

「我に見せてみろ。キラやば…な世界とやらを」

 

「うん…!」

 

「もしその世界ぎ誤っていれば、我は再び現れよう」

 

その場を立ち去ろうとするが

 

「待て!」

 

ガルオウガがそれを止める

 

「…」

 

へびつかい座は、スターたちの戦闘でヒビの入った腕輪をガルオウガに渡した

 

「すぐに力を失うが好きに使え。我を追い、恨みを晴らすも良かろう」

 

そして消えた

 

「プリキュア ありがとう。宇宙を取り戻してくれて」

 

「ねぇ、惑星レインボーは?」

 

事件は収まったが、コスモは自分の星の事が気になっていた

 

「貴方のイマジネーションは、我々をも超える力。全ては望むがままに」

 

「なぁ、ひとついいか?」

 

アースは落ち着いた今、周りを見渡し1人足りない事を知った

 

「フワは?」

 

「「「「「……」」」」」

 

「フワは…このパレスに」

 

その重苦しい表情から、自分がいない間な何かあった事を察してそれ以上は話さなかった

 

「フワは、プリンセスのイマジネーションで生まれたんだよね?だったらさ、わたしのこの力で戻せないかな?」

 

「プリキュア の力を?」

 

「大丈夫でしょ。惑星レインボーを元に戻せるくらいだし」

 

「それでも、完全な復活は無理でしょう…」

 

楽観的なアースとは違いプリンセスたちは逆の気持ちだった

 

「恐らく記憶も、ワープの力も。確かなのは、それをすれば我らと同じく力を失います。プリキュア になる事はもう…」

 

「それじゃあもう…宇宙には……」

 

トゥインクルブックを見つめ少し迷いが生じた

 

そんなトゥインクルブックを持つ手にミルキーの手が重なる

 

「『それでもフワに会いたい』。ひかるならそう言うルン」

 

「ララ!でも…」

 

「プリキュア になれなくても大丈夫」

 

「えぇ、この宇宙にはキラやば〜なイマジネーションがありますから」

 

「それに元々は無かった力。今更失っても僕たちの日常は何も変わらないよ」

 

ソレイユ、セレーネ、アースも手を重ね

 

「わたしも」

 

「ユニ?」

 

「星の事なら大丈夫ニャン。アイワーンが、元に戻す方法を研究したいって」

 

「みんな…!うん」

 

一瞬、心に揺らぎはあったものの友に背中を押して貰い決断した

 

スターも手を重ねる

 

全員がフワを想い口々に名前を溢す。トゥインクルイマジネーションの力を使い一瞬の光が瞬く

 

目を開けると変身は解けていたが、それよりも目の前には

 

初めて出会ったモコモコの姿をしたフワの姿が見える

 

「フワ?」

 

「やはり力が…記憶も…」

 

プリンセスの言う通り復活はしても記憶とまでは

 

『忘れる筈がありません』

 

 

 

「ひ…かる…」

 

 

 

「フワ…!うん…!」

 

覚えててくれた。名前を言ってくれて涙が止まらず、ひかるは泣いてしまう

 

「ルン?ペンダントの光が!」

 

「消えていく…」

 

そして力を使った事により、ペンダントの力も殆ど失い光が淡くなる

 

「これを使え。長くは保たぬ」

 

ガルオウガは先程受け取ったボロボロの腕輪で、最後のワームホールで流星たちを地球へと帰す準備をする

 

「フワは私達が」

 

「えっ?」

 

「フワにはパレスが必要です」

 

「「「「「……」」」」」

 

「大丈夫でプルンス。プルンスが付いてるでプルンス」

 

プルンスに任せれば安心。だけど

 

「フワ?」

 

「……」

 

「ひかる」

 

「流星君…」

 

別れを惜しむひかるに流星がそっと手を肩に乗せる

 

「…プルンスお願い」

 

「任せるでプルンス」

 

フワはプルンスに託した

 

「みんな、今までありがとうニャン」

 

「ユニ…」

 

全ての事が解決した今、ユニは自分の星へと帰るのが約束だった

 

「みんなと一緒に居られて、とってもキラやば…だったニャン」

 

「そうですね」

 

別れに涙目。ユニが帰るとならそれは彼女も同じ

 

ララはユニの所へ並ぶ

 

「ララ…」

 

「そう…だったな。いつの間にか、側に居る事が当たり前になってた」

 

「ルン。わたしもサマーンに帰るルン」

 

ここでみんなとのお別れ

 

「わたし、地球で学んだ事をサマーンのみんなに伝えたいルン!」

 

「ララ……うん!」

 

ひかるは自分の気持ちを押し殺して元気に頷く

 

「急げもう保たぬ」

 

「さぁ行け」

 

「元気で…」

 

「みなさまも!」

 

「今度会う時は『友達』でだな!」

 

「あぁ!キッチリと今までして来た分、償って『友達』として会おう!」

 

ノットレイダーたちとゾディアークに別れの挨拶を済ませる

 

「わたし、またきっと行くよ!自分の力で…宇宙に」

 

「ひかる……ルン!ルルルン!ル?ルルル…」

 

「ペンダントの力が…」

 

ペンダントの力も失い言葉も分からなくなってしまった

 

それでも

 

「ひ…かる…」

 

「…!」

 

「あり…がと…」

 

カタコトでもしっかりとその言葉届いた

 

「うん!!」

 

そして最後の触手での挨拶を交わして

 

「ありがとう」

 

僕たちは

 

「またね」

 

帰って来た

 

 

 

こうして、全宇宙を巻き込んでのフワとペンと宇宙の平和を巡る戦いは終わった

 

長かった様で短い1年が終わる。例えどんなに離れていても、一度繋がった糸は決して切れない

 

また会える日を待ち望んで、流星たちは空に浮かぶ六つの星を見上げた

 

 

 

そして、月日は巡る────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えば流星気になったんだけど…」

 

「ん?」

 

「住む場所はどうするの?」

 

「え?そりゃあ勿論ララのロケット…で……あーーーっ!!」

 

「やっと気付いた…」

 

「どうしよう!!住む場所が無くなった!!」

 

「流星君、ずっとララのロケットでお世話になってたもんね」

 

「でしたら!是非わたくしの家にでも!!」

 

「ララーー!!カムバァァァァァァック!!!」




スタプリ最終回のリアタイは諦めます。
朝一で大阪に行き、プリストでスペースコレクションを買いに行きます。まぁ録画もしますし、並んで待機してる時にでも見逃し配信でキッチリ観させて貰いますけどね!!!

最終回の話は2分割、又は3つに分けてお送りする予定です

ここまでの拝読ありがとうございました!
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