なので少し悲壮な感じのストーリーにしました。
その日、外は雨が降っていた為その日予定されていたゲームは全て中止となった。その日ヴァルガはウィラ・ナイエルと同じ椅子に座って本を読んでいた。ヴァルガの膝の上にウィラが座り、ヴァルガと同じ本を読んでいる。
「…………仲間と話したりしないのか?」
「今日は何人かは部屋から出てこないわ。白黒無常はもちろんのことエマもナワーブも。」
「白黒無常は雨にトラウマがあるんだったな。」
「エマはお庭いじりが好きだから雨の時は部屋で工具箱の中身を整備しているのよ。」
そんな話をしながら本を読み進めていった。
「…ナワーブは何をしているんだ?」
「ナワーブは多分寝てるわ。」
「そうか。」
こんな日に限って厄介ごとに巻き込まれるのはヴァルガのパークスキルとも言えるものでウィラを背後に隠れさせれば扉の方を睨みつけた。
「…………ピアソン・クリーチャーか?」
「あぁ、少しあんたに用があってな。」
「…お前は信用ならん。」
「あんたが信用ならなくても来てもらう。」
ヴァルガは大きな溜息をつくと事前にウィラに持たせていた鍵を使って転移させれば疲れた様子で椅子に座る。
「…で?なんの用だ?」
「今日はどこも使ってないよな?休みだから。」
「こんな雨の中やるのか?正気じゃねぇな。」
「まぁまぁ…やろうぜ?」
ヴァルガは小さく舌打ちしながら立ち上がればマッチングルームに向かった。
〜ロビー〜
エマ達はゲームが始まると聞いてロビーに特別に取り付けられた観戦スクリーンに視線を向けていた。
「…こういう日に限って強い悪知恵が働くな、あのゴキブリは。」
「どういうことだ?フレディ。」
「あぁ、レオ。あのゴキブリ、厄介な荘園の奴らがこぞってマッチングする日を選んだみたいだ。」
「ハスター、まずいぞ!ヴァルガの仮面に仕掛けがされている!下手したら仮面が割れるぞ!!!」
白黒無常がスキルで飛んできて一枚の紙をハスターに手渡した。
「参ったな…もうマッチングは終わっているからな…」
「ピアソン…クリーチャーァァァァァァ…………」
「ウィ…ウィラ…?何があったの…………?」
「あの泥棒っ…私の意見も聞かず無理矢理に…………っ…」
ウィラは何もできないのが悔しいのかスクリーンに映るピアソンの姿を睨みつけていた。
赤の教会
「…面倒だな…」
ヴァルガは仮面に細工された所為か違和感を感じながらも面倒だ面倒だと呟きながら辺りを見回した。
「…………近くの暗号機が揺れているな…」
ヴァルガは特質でその暗号機まで飛ぶとそこにいた空軍は待っていたかのようにヴァルガの顔面に向けて発砲した。細工され、脆くなった仮面は音を立てて粉砕した。
次回からもゆっくりと投稿していきます!