…手元に漫画がないから大分おかしな点があると思いますが、優しい目で見て感想欄で伝えてください。
放課後
と言ってもあのネイバー襲撃の後、学校は休校になり僕は見つけ報告したイレギュラー門の原因のトリオン兵のレポートを作っていた。正直に言って面倒くさい。ただ、報告するため作らなくちゃならない。中学生というのもありそこまでしっかりしたものは期待されていないが、ある程度しっかりしたものじゃないといけない。
そして、面倒くさいのはこの後だ。これを持って開発室長の鬼怒田さんに提出しにいかないといけない。開発室にいくと、どうやら会議中らしくいなかった。開発室で待っておこうかと思ったが、周りにいた開発室員によると早めに伝えたほうがいい案件のため、直接会議室に持っていったほうが良いとのこと。
作り終わったレポートを片手に僕はとある部屋を目指す。それは上層部がいつも会議している部屋。扉の前まで来るが、
「入りたくないなぁ…」
扉からすごい威圧感を感じるんですけど!?近くだけで肌がピリピリするとかおかしいでしょ。中でやってるのって、会議だよね!
「何やってるの、メガネくん。扉の前でビクビクして」
「あ、迅さん。実は上層部に提出する資料がありまして…」
扉の前で変な動きをしていた僕に話しかけてきた男は迅さん、フルネームだと迅 悠一。本部じゃなくて玉駒支部というところの『S級隊員』。S級というのはA級の上ではなく、『黒トリガー』と呼ばれる特殊なトリガーを使うものたちのことを指す。
黒トリガーとは、優れたトリオン能力者が自らの全トリオンを注ぎ込むことで命と引き換えに作り上げるトリガーで、その力は通常のトリガーと一線を画す。ただ、デメリットも少し存在する。それはボーダーが隊員に支給しているトリガーにつけられている緊急脱出、いわゆるベイルアウトというのが備わっていないことだ。つまり、負けたらトリオン兵やネイバーに生身を晒すということ。生身でトリオン兵やネイバーに立ち向かうなんて命知らずもいいところだ。ボーダーのノーマルトリガーには生身の人間には攻撃が当たらないよう設定されているが、ネイバーのトリガーにはそういう仕様はないだろう。
「へぇ、提出の資料」
「見ます?」
「いや、いいよ。どうせすぐにわかるし」
「それは何故?」
「俺のサイドエフェクトがそう言っている」
サイドエフェクト、それはトリオンが元より多かったものが持っている異能力的なサムシングのことだ。
ボーダーで能力にS~Cまでのランクを付けている。上から超感覚、超技能、特殊体質、強化五感となっている。超感覚なら必ずしもSランク判定を受けるという訳ではなく、超感覚はSかA、超技能はAかB、特殊体質はBかC、強化五感がCランクに分類される。
多くは先天性だが、一部には後天性のものもある。
迅さんのサイドエフェクトはSランクの『未来視』。確定した未来なら数年先まで見えるらしい。
「それじゃ、入ろうか」
「えっ!?」
こちらの心の準備が終わらないうちに迅さんは扉を開ける。
「実力派エリートの迅悠一でーす」
「…迅か、何のようだ?」
迅さんの独特な挨拶に答えたのは会議の長、つまりボーダーで一番偉い男。
「いや〜用があるのは俺じゃなくて」
「B級の三雲です。イレギュラー門の原因であるトリオン兵のレポートを持ってきたんですが…」
「ほう」
「何じゃと!?」
鬼怒田さんが立ち上がる。他の面々もそこまでオーバーといかなくても顔に驚きが現れている。きちんとコピーしていたレポートと開発室でもらった解析の資料を配る。
「周りの人から少しずつトリオンを吸い取って門を」
「なら確かにレーダーに引っかからないはずだ。確認できるほどのトリオンがないからな」
「だが、どうする?隊員を派遣してもその隊員からトリオンを吸われて門が発生するかも知れない」
「そうなった場合はマスコミからの悪態は避けられませんねぇ」
「…どう思う、迅」
「そうですね。この小型のトリオン兵の排除は必須です。ただ、三門市の全範囲をカバーできるほど隊員数はいません。それに門が発生した時の市民の避難などを考えるとやはり数が少ないですね。ここはA級、B級だけでなくC級も召集してみてはいかがでしょう?」
「正気か、迅!」
「C級の外部でのトリガーの使用は規定に反するぞ!?」
「どういう考えのつもりだ、迅」
「いや、言葉通りのつもりですよ、城戸司令。ね、メガネくん」
ここで僕に振る!?そのまま喋っといてよ!?ほら鋭い眼光がこちらに。怖ろしや〜怖ろしや〜。
「は、はい。皆さんがご存知の通り、トリオン体は通常の肉体の数倍の力を発揮します。もし、トリオン兵との戦いで建物が倒壊した場合の救助などにとても便利です。C級は回収と避難の勧告、救助を任務として、A級とB級はそれに加えてイレギュラー門が発生した場合のトリオン兵の排除というのはどうでしょうか」
「なるほどな」
「いや、しかし…」
「…この状況での特別な許可か…遠征部隊が帰ってくるまで待つとはいかないだろうからな。いいだろう、特別に今回だけ許可しよう」
城戸司令の鶴の一言でそう決まった。あっさり決まりすぎだが、時間と労力とか色々天秤に測った結果がこれだろう、多分。
ちなみにこの資料持っていくの俺じゃなくても良かったっぽいです。ふざけんな。
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ということで小型トリオン兵の回収をしています。排水口とか人があまり見なさそうな場所にたくさんいて、正直にいって気持ち悪いです。
「ふぅ、これで20体」
「そう、まだまだありそうね」
「ええ」
僕が担当している地区では僕の他に数名のC級、そして嵐山隊の木虎さんが任務に当たっていた。このまま、何ごともなく終わればいいが…
「う、うわぁぁぁぁぁぁ!」
『緊急警報!緊急警報!門が市街地に発生します。市内の皆さんは避難してください』
本日2回目の緊急警報。フラグ立てたからかなぁ。
現れたのはでかいイルカみたいなトリオン兵。確か名前は『イルガー』だったかな。
「何!?このネイバー…見たことない…」
「はあ、どうします、あいつ?」
とりあえず、いつでも戦闘に入れるようアステロイドを展開しておく。
「…っ。あのネイバーは私が始末するわ。貴方はおとなしくしておきなさい」
は?え、まじで言ってる。ここで意地はるの?
イルガーの迎撃に向かった木虎を見ながら修はそう思った。
「とりあえず、市民の避難とか手伝お」
はい、多分前半の上層部の部分が大分おかしいと思いますが私の限界です、すいません。
感想欄でヒロインについて言われたんですが、この作品のヒロインは未だに決まってません。