インフィニットオルフェンズ2   作:モンターク

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300年ぶりなので初投稿です。

とりあえずまあまあなんとか飛ばしていきます。
7話と8話は章区分としては統合します。
9話10話は流石に独立するはず。


第7話・第8話編
距離を詰める方法


「やっほー」

 

俺とイチカ、シノが授業の休み時間の談笑している時にこの1組に現れたのは2年の先輩の黛薫子先輩だった。

 

「おはようございます」

 

「黛さん、どうしたんですか?」

 

「いやぁ、ちょっと二人に頼みたいことがあって…」

 

一瞬俺のほうかと思ったが、先輩はイチカとシノのほうをちらほら見ながら言っている。

どうやら俺ではねえらしい。

なんだよ……。

 

「私と一夏にですか?」

 

「うん、そう。あのね、私の姉って出版社で働いているんだけど、専用機持ちとして二人に独占インタビューさせてくれないかな?あ、ちなみにこれが雑誌ね」

 

先輩からシノに雑誌が手渡される。

あんま見たことねえやつだな…元々雑誌ってやつはあんま見なかったし、こっちに来てからも精々イチカと一緒に見る漫画雑誌くらいしか見てねえしよ……。

 

そしてシノは雑誌をめくって中身を確認する。

 

「あの…この雑誌、ISと関係なくないですか?」

 

「ああ?」

 

俺も雑誌を横から見るが、確かにISのあの字もねえ。

いわゆるファッション雑誌な中身だった。

当然ながら俺には全く縁がねえ代物だ。

 

「えっとね。専用機持ちってタレント的なこともするのよ。アイドルって言うか主にモデルだけど」

 

「はあっ…」

 

つーことは俺やミカもそういう依頼ってのが直に来るってことか?

まあこの世界じゃ珍しい男操縦者だしよ……。

 

「ちなみにファリド先生が載ってるやつもあるよ」

 

「は!?」

 

「え、あの先生が…なのか?」

 

「勘弁してくれよ……」

 

何やってんだよ!マクギリス!

そして手渡されてたその雑誌にはデカデカと表紙にマクギリスが載っていた。

服装は白ベースのスーツであるが、ところどころに青の配色がなされている。

つーかバエル色じゃねえか……

確かにあいつはイケメンと言われたらイケメンだろうが、中身がひどすぎるのは言うまでもねえ…!

 

「モデルなら私の写真みせてあげるわよ」

 

そう話していると今度はリンが話に入ってくる。

またやけに自信満々じゃねえか……

 

「いや、遠慮しとくよ」

 

「ああ?いいじゃねえか?見るくらいはよ」

 

「だってお前、変にカッコつけてるんだろ?どうせ」

 

「なんですって…じゃあ見てみなさいよ!すぐ見なさいよ!今見なさいよ!」

 

そしてリンは自分のスマホを持ち出し、自分のモデル写真を俺達に見せる。

 

「へー」

 

「いいんじゃねえの?」

 

良さはよくわかんねえんだがよ……。

だがそうこうしている内にチャイムが鳴り、先輩はとっとと退散したが、リンは――

 

「あとね、これもね」

 

「何をしている…」

 

「え?」

 

あまりにも見せるのに夢中になっていたため、授業しに来たオリムラ先生にげんこつを食らわされ、俺の「希望の花」みたくなっちまった。

……つか、俺の真似か?

 

「真似じゃないわよ!」

 

真似じゃねえのか……

 

―――――――――――

 

「なあ箒?」

 

「なんだ!」

 

その後、一夏と箒はいつも通り、武道場で剣の特訓に励んでいた。

三日月とオルガはその光景を見学している。

 

「黛さんが言っていた件だけど、どうする?」

 

「ふっ!…断る。見世物など私の主義に反する」

 

「やっぱりそうか…」

 

(だろうな…シノらしい)

 

(だよね…でもこれは受けてもらわないと)

 

いかにも箒らしい理由であった。

だが三日月とオルガはちょっとした思惑があるようで…。

 

「やっほーおまたせ」

 

「それでね取材の件なんだけど…」

 

「それは…」

 

断ろうとする箒に三日月が耳打ちする。

 

「デートのチャンスだよ?」

 

「……!」

 

その事実に気づいた箒は黛が何かを差し出そうとする前に

 

「受けましょう!」

 

「ええ!?」

 

「じゃあ決まりね。今週の日曜日に取材だからよろしくね」

 

「あの…えっと…」

 

一夏はただ呆気にとられてしまった。

幼馴染のあまりにも早い方向転換に驚いたようだが…。

 

(…まあ、箒が良いって言うなら良いか…)

 

特に問い詰めることなどはしなかったそうな。

 

一方のオルガ達は数ヶ月前の花火のバイトの際に箒が一夏へ告白しかけたところへ花火を打ち上げるという物凄い大ヘマをやらかしており、そのためのリターンマッチという点もあった。

 

「落とし前はきっちりつけんぞ!ミカ!」

 

「ああ、邪魔するやつは全部敵だ」

 

…色々とベクトルが違う気がするがそれに突っ込むやつは誰も居なかった。

 

―――――――――――

 

 

そしてその日がやってきた。

 

「どうも、インフィニットストライプスの副編集長の黛渚子よ。今日はよろしく」

 

「あ、どうも…織斑一夏です」

 

「篠ノ之箒です」

 

「俺は…鉄華団団長、オルガ・イツカだぞぉ…」

 

「三日月・オーガスです」

 

「ってなんで団長とミカが…?」

 

「あいつに頼まれちまってな…」

 

「うん。暇だったし」

 

「へー…」

 

半分本当だが半分嘘な二人であった。

 

「それじゃあ先にインタビューからはじめましょうか」

 

―――――――――――

 

 

そうしてトントン拍子に撮影等は進んでいく。

オルガも特にやらかしていない。

なるべく二人を邪魔しないというのもあった。

もちろん細々な押しはしていたが……。

 

「…///」

 

「えっと…///」

 

途中顔が赤くなるようなこともありつつ、撮影も無事終了した。

 

「お疲れ様。その服はあげるから。ホント、今日はありがとね」

 

どうやら服はそのまま身につけてて良いものらしい。

 

「か、帰るか…」

 

「そ、そうだな…」

 

なお二人の顔は終始真っ赤になりっぱなしだったのは言うまでもない。

 

「へっ、初々しいな…」

 

「オルガも人のこと言えないよね?」

 

「ぐっ…!いやミカみたいなのはかなり例外だぞぉ…」

 

「別に…普通でしょ?」

 

「ミカお前…!」

 

―――――――――――

 

そして帰り道を歩く一夏と箒。

その後ろで様子を見るオルガと三日月。

 

「いい感じじゃねえの?なあ」

 

「うん…あ」

 

三日月が気づいた瞬間、箒がマンホールでハイヒール故に足をくじいてしまった。

そして一夏に抱きついた形になったためにこけることはなかった。

 

「お、おい大丈夫か…?」

 

「どっか痛めたのか!?」

飛び出そうとするオルガを難なく掴み抑える。

 

「駄目だよオルガ。それは駄目だ」

 

「ミカ……」

 

そこは邪魔してはいけないのであった。

 

「慣れない靴履いたから仕方ないよ」

 

そういって一夏はかがんだ。

 

「ほら」

 

「え…」

 

そして一夏が箒を背負い、そのまま帰り道を歩く。

どうやらこの試みはこれにて大成功であったといえる。

 

「…帰るか」

 

「だね」

 

その光景を見たオルガと三日月はその場を後にした。

 

―――――――――

 

「ふぅ…疲れた…」

 

「お疲れさん」

 

「お、おう。先帰ってたんだな。ふたりとも」

 

「うん」

 

そしてオルガの部屋に一夏と三日月は邪魔をする。

オルガは一人部屋故にたまにこうして何気ない話をしようとしていたのだが…。

 

「うわ!?」

 

「待てミカ!」

 

なんと楯無会長が部屋の中に居たのだ。

恐らくまた不法侵入ということもありミカは即座に切れてISを展開したが、オルガがなんとか抑える。

いつものからかいかと思われたが、今日は違ったようで…

 

「その…妹をお願いします!」

 

「は!?」

 

オルガへ向けて楯無はそう言ったのだった。

 

――――――

 

「えーっと…この子なんだけど…」

 

楯無は妹の写真を提示する。

 

「名前は更識簪」

 

「はぁ…」

 

「へぇ…会長さんによく似てますね」

 

「あのね。ちょっとその…暗い子なのよ…」

 

「なんだそれ?」

 

「でもね。実力はあるのよ?日本の代表候補生なんだから…」

 

「代表候補生…つまりあいつらと同じってわけか」

 

「そうそう」

 

オルガはふと前のトーナメントの表を思い出す。

確かにそんな名前があったようなと思い出していた。

 

「でも休んでたと聞いたぞ?」

 

「あーうん…それはね…実は専用機がないのよ。開発の倉持技研が一夏君の専用機の解析や開発に人員を割きすぎたせいで…完全に後回しで…」

 

「え?俺の!?」

 

「一夏のか?」

 

「なにそれ…」

 

バルバトスを身に纏って監視していた三日月も呆気にとられた。

完全に開発元の怠慢のせいである。

だがこれにも一応理由があるようで……

 

「もちろんその件に関しては生徒会長としてクレームは言ったのよ?でも「一番上」のほうから白式の解析が最優先事項と命令されちゃったみたいで…」

 

「上って…政府ってやつか?」

 

「ええ。白式は確かにその技研が開発してたんだけど製造途中で判明した欠陥に対応できずに頓挫してたのを「篠ノ之束」がどこからともなく現れて完成させたものだから…ここ最近では珍しい「篠ノ之束製」ってこともあってその技術を吸収しようとしてるみたいなのよ……まあその篠ノ之束製も「紅椿」が増えちゃって更にてんてこ舞いみたいだけど」

 

「あいつか…!」

 

篠ノ之束。

言うまでもなくウサギなあいつである。

まあここに突っ込んでもきりがないということでとりあえず置いておくことにした。

 

「つまり…俺のせいか?」

 

「いえ、一夏君は悪くないのよ?でも当の本人はそう考えてくれなくてね…今じゃ一人で完成させようとしてるんだけど…進んでなくて…開発元の人も来てくれてないみたいだし…」

 

「だろうな……で、あんたは俺に何をさせたいんだ?」

 

「その…今度のタッグマッチでぜひ簪ちゃんとペアを組んでほしいの。この通り…!」

 

そして手を合わせてもいる楯無である。

 

(お前な……!)

 

だが言うまでもなく乗り気ではないオルガであった。

今までの仕打ちも相まって彼女に対してはいい印象などミジンコ一匹分すらない。

そこらへんの虫へのほうがまだ良い印象を持っているほどである。

 

「ミカ、お前は」

 

「嫌だ」

 

「だろうな」

 

散々安眠妨害してきたやつにいまさら頼まれても受けられるはずがなかった。

 

「それがオルガの命令でも嫌だな」

 

「…!」

 

だがその一言でオルガは今までの三日月のことを思い出していた。

三日月は基本オルガのことを信頼…悪く言えば盲信しており、基本何でもやるということを貫いていた。

だがこの異世界で成長した三日月はオルガの言うことを断れるほど成長していたのだ。

 

「そうか…」

 

それに喜んだオルガは改めて

 

「…ああ、引き受けてやる」

 

貧乏くじを引く決意をしたようであった。

 

「え?それじゃあ、いいの?」

 

「ああ…だがこれでこの前の迷惑料がチャラになったわけじゃねえぞ。落とし前は改めてつける」

 

「そ、それはちょっと…ほら、お姉さん、今ちょっと修復費用とかですっからかんで…」

 

(自業自得じゃねえか…!)

 

オルガは色々な意味で突っ込みかけたがなんとか飲み込んだのであった。

 

 

「…オルガ…?」

 

だが三日月にはオルガのその笑みの意図がわからなかったという。

 




楯無が一夏君のせいでは流石に改変。
簪→オルガの件は次の話に回します。

ぶっちゃけその件をどう書くか悩んだせいで何ヶ月も経った()


Q オルガ死んでないじゃん
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