インフィニットオルフェンズ2   作:モンターク

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今回は平和なはずなので初投稿です。

バエルバカ本格登場の巻
こいつが居ないとネタが足りん

真面目に挨拶してるだけで笑えてくるのは何故だろう?


恋スル☆舌下錠(ハート・ペインキラー)

ISの実戦演習の授業を終えた後、

俺たちは着替えを済まし、体育館へと向かった。

どうやら全校集会とやらがあるらしい。

俺たち一年一組以外の生徒も全員体育館に集まっていた。

 

本来ならSHR(ショートホームルーム)と一限目の半分くらいを使って全校集会をやるらしいんだが、今回は生徒会の準備に時間を要したらしく、二限目を丸々使って、全校集会を行う事となった。

 

……しかし改めて思ったがやっぱ俺とミカ、イチカしか男は居ねぇんだな……。

右も左も女子ばかり、騒がしさを通り越した(かしま)しい話し声がそこかしこから聞こえちまう……。

 

一夏「はぁ……」

 

三日月「お疲れ、二人共凄かったよ」

 

イチカとミカと俺はちょうど同じ列なので、話しやすかった。

これで変に離れてたら息が詰まっちまってたかもな……。

まぁ、その分女子生徒からの視線も集中するんだけどよ……。

 

オルガ「へっ、だがミカにはまだ及ばねぇよ……」

 

「ああ、だけどなんだよあのビーム兵器!オルガもついに追加パッケージとか言うのを貰ったのかよ!」

 

「あぁ……まぁな、あん時の戦いの副産物ってやつだ」

 

「へー、すげぇな……俺もあんなのが欲しいぜ…」

 

「イチカはセカンドシフトで新しい武装が手に入ったじゃん」

 

「そうだけど…あれ、燃費が悪くてさ……」

 

 

そんな俺たちの会話や女子生徒たちの姦しい声を遮るかのように司会役の生徒が静かにこう告げた。

 

「静かにしてください」

 

その声で、生徒たちの話し声がさーっと、引き潮のように消えていく。

 

「では今から全校集会を始めます、まず最初は……」

 

そして、そのまま全校集会が始まった。

 

よくわかんねぇ先生の話が長々と始まっている。

正直なところ寝てぇ気分だ……朝から模擬戦やってたしよ……。

 

「オルガ、イチカ、寝ちゃダメだよ」

 

「ああ、わかってる……」

 

「わ、わかってるけど……こういうのやっぱ慣れねぇよ……」

 

ウトウトとしながらも、何とか眠気を押さえ、先生の長ったらしい話を右耳から入れて、左耳から外に流していると、数分でその話は終わった。

 

「……では次に二学期より着任した新しい先生のご紹介です」

 

「へー、二学期に先生入ってくるんだな、珍しい」

 

どんな先生だよ……

いいから早く終わってくれ……

 

「ではどうぞ」

 

 

その声と共に壇上に上がってきたのは────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やけに見覚えのある()だった。

 

「……あ!?」

 

「あ、チョコの人…」

 

ミカがそう口にする。

 

チョコの人、バエルバカ、アグニカバカ……金髪のいけ好かねぇあいつは……!

 

「マクギリスじゃねぇか……!?」

 

「旅館の人?」

 

イチカは旅館で出会ったマクギリスのことを覚えていたようだ。

 

しかし、なるほど……。合点がいった。

朝、俺に【カラミティ・サブナック】を渡しに来た時、やけに急いでると思ったが、それは全校集会の準備に時間を追われていたからっつーことか……。

 

俺が一人で納得していると、周りの女子生徒のヒソヒソ話が耳に届いてきた。

 

「え、嘘?」

「男よ!しかも金髪のイケメン!」

「外国の方かしら…?」

 

 

体育館の壇上の真ん中に立ったマクギリスはゆっくりと口を開く。

 

……また、いつもみたいに「聞け!ギャラルホルンの諸君」ってバエル宣言でもするつもりじゃねぇだろうな……?

 

マクギリス「やあ、私はマクギリス・ファリド……今学期よりここに来ることとなった教師だ。よろしく頼む」

 

「「「きゃあああああああああああああああああああっ!!」」」

 

予想と違ったまともなマクギリスの自己紹介に俺とミカが驚いたその刹那、女子生徒たちの黄色い悲鳴が体育館に響き渡った。

 

「すごーい!」

「この学園には用務員のおじさんくらいしか男の大人の人なんて居なかったのに!」

「男子が入ってきたことに加えて、今年度は間違いなく奇跡の年だわ!」

「えぇ!奇跡の世代だわ!!」

「うるさい!お前ら、少しは静かに出来んのか!」

 

オリムラ先生のその声に再び体育館に静寂が訪れる。

 

その静寂の中、マクギリスが話を再開した。

 

「ちなみにすでに三人、男がISを動かしていることが確認されているが……私は四人目となる」

 

「私のISは『ガンダム・バエル』アグニカ・カイエルのモノだ」

 

そのマクギリスの発言に生徒たちのどよめきがまた大きくなる。

……確かに旅館のあんときにISを動かしてたな。

シノの姉ちゃん──タバネが召喚したダインスレイヴで撃墜されちまったが……。

 

「えっ!?」

「ISを動かせる男の先生!?」

「アグニカ・カイエルって何?」

 

 

「なお私は特にクラスは持たない講師であるが、生徒会を受け持つことになっている。なおISの授業には各学年全てにどこかで顔を出すことになるが、その時はよろしく頼む。以上だ」

 

そのままマクギリスは舞台袖へと退場していった。

 

「まさかアイツが来ることになるなんてな……」

 

「うん、まぁ良いけど」

 

「ところでオルガとミカってあの人をよく知ってるみたいだけど、なんかあったのか?」

 

「まあ……な」

 

「ちょっとね」

 

「ふーん」

 

 

女子が静まり返った後、再び会が進行する。

 

「では次に生徒会長のお話です」

 

その司会の声とともに壇上に立った女子──二年生のリボンをしたソイツが口を開く。

 

楯無「さてさて、今年は色々と立て込んでいてちゃんとした挨拶がまだだったね。私の名前は更識楯無。君達生徒の長よ。以後、よろしく」

 

「生徒の長……つまり火星の」

 

「多分違うよオルガ」

 

「……なんだよ」

 

その小言の話し声が聞こえたのか

あの生徒会長はこっちの方向を向いて、ウィンクをした。

 

「え?」

 

「俺達男が珍しいからか……目をつけられちまったな」

 

「頑張らなくちゃね」

 

「お、おう……」

 

「では、今月の学園祭だけどクラスの出し物を皆で頑張って決めるように」

 

生徒会長がそう言うと、扇子を出し、それを開く。

そこには「締切間近」という文字が書いてあった。

 

 


 

 

オルガ「邪魔するぜ?」

 

昼休み

 

他の生徒や職員が色々と忙しそうにしている中、俺とミカは用があり、職員室に来た。

 

マクギリス「福音の時以来だな」

 

職員室に来た理由は一つ。

このバカ……マクギリスが気になったからだ。

 

三日月「って言うかなんでチョコの人がいるの?」

 

「そうだ、あんたは何がしたいんだ?俺へ追加パッケージを送ってくれたのは感謝してもいいが、なんで教師なんかに……」

 

「言葉にすれば大した話でもないのだろうが、君達鉄華団とはいい関係で居たいからだ」

 

「ふーん」

 

なんとなく話を濁された気がするが……まぁいい。

俺は朝、こいつに聞こうとして聞けなかったあの事について質問をした。

 

「それで?前の仕事はどうしたんだよ?あの『場亜流』とかなんとか言う旅館は……」

 

「問題ない、あそこには頼りになる味方もいる」

 

「誰だそいつは?」

 

「あれは……天使だ」

 

「は?」

 

「私はその子に天使の姿を見た。私は3億アルミリアポイントを全て差し出し、妻を手に入れ、誰に反対されることもなく、愛せる世界の扉を……」

 

「帰るか」

 

「うん」

 

このバカは放っておいて、教室に戻ることにした。

 

この調子じゃ、意味わかんねぇ話が永遠に続きかねねぇ……。

 

何企んでんのかは知らねぇが、とりあえず今は詳しく聞かねぇことにする。

 

 


 

 

その頃、旅館『場亜流』では将棋のタイトル戦の一つ『竜王戦』が開催されていた。

 

竜王戦は全国各地を転々としつつ、一局を二日に分ける『二日制』。

それを七回。つまり七番勝負で行われている。

 

そして、竜王と挑戦者の対局は現在、ともに三勝三敗。

 

この旅館『場亜流』は最終局の舞台に選ばれたというわけだ。

 

竜王戦の最終局────そのプレッシャーはすさまじく……挑戦者『九頭竜八一』はトイレに駆け込み、洗面台で激しく空嘔吐(からえず)きを繰り返していた。

 

「……がはっ!……ううっ……ううう……」

 

(持ち時間も残り僅か……早く戻って指さないと……)

 

そう焦る八一だが、焦れば焦るほどに目眩がし、膝に力が入らなくなる。

 

平衡感覚を失い、文字通り這ってトイレから出る。

 

対局室までは三十秒もかからない。だが、一直線の廊下も今の八一にはまるで地球から火星までの距離のように遠く感じられた。

 

(このまま、時間切れで負けるのか……?)

 

八一がそう思ったその時──

 

「あの~?」

 

一人の幼き天使が八一に声を掛けた。

 

 

その天使は床に這いつくばる八一の前に膝をつくと、小さな両の手で持ったガラスのコップを差し出した。

 

「お水です」

「……っ!?」

 

その水を天使に(ほどこ)された八一は……

 

「……あ、ありがとう」

 

そう言って水を飲み、立ち上がった。

 

そんな八一にはいつのまにか、震えも目眩も消えていた。まるで魔法のように……。

 

そして、八一はしっかりとした歩みで対局室へと足を進めていった……。

 

 


 

 

昼食を食堂で済ませた後、教室で放課後の特別ホームルームが開かれ、俺たちのクラスの学園祭での出し物について色々と出し合っていた。

 

一応俺もクラス代表なんだがよ……「俺に任せとけ!」とイチカがやると自分から胸張って行ったからイチカが進行役になっている。

 

なお今出ている案は──

 

「織斑一夏のホストクラブ」

「織斑一夏とツイスター」

「織斑一夏とポッキーゲーム」

「織斑一夏と王様ゲーム」

 

……イチカ大人気じゃねぇか……。

 

まあいつの間にか黒板に書かれていた

 

「オルガと三日月はNG!!」

 

というのが大きくあったからか俺とミカが巻き込まれる案は出なかったんだけどよ……。

 

ラウラ「…ふん、こうしておかないと何かしら面倒なことになりそうだからな、なぁシャルロット?」

 

シャル「ははははは………そ、そうだね…」

 

……間違いなくラウラが書いたやつだが、「圧」があるからか誰も指摘しねぇ。

 

まあこっちとしてはああいう「ホストクラブ」とやらはよくわかんねぇし……。仕方ねぇっちゃ仕方ねぇんだが……。

 

イチカがとばっちりをくらっちまったな……。

 

一夏「えーっと…ウチのクラスの出し物の案ですが……全部却下!」

 

「「「えー!!」」」

 

そのイチカの拒否でクラスからは不満の声が上がった。

 

「アホか!だいたい誰が嬉しいんだこんなもん!」

 

イチカよりもっともな意見が出るが……

 

「あたしは嬉しいわね、断言する」

「は!?」

「そうだそうだ!女子を喜ばせる義務をまっとうせよ!」

「んな義務ねぇよ!」

 

女子たちの反論は凄まじい勢いだった。

 

この状況で俺がやれることと言えば……

 

「イチカァ!」

 

「おうオルガ!なんか言ってやってくれ!」

 

「どこにも逃げ場はねぇぞ!」

 

「この野郎!」

 

ファイトだイチカ

 

この流れじゃ俺にはエールくらいしか送れねぇ……。

 

止まんねぇ限り、道は続くからよ……

 

 

「ミカ、お前もなんか言ってくれ!」

 

モグモグ

 

「ミカァ!?ヤシ食ってないでなんか言ってくれ!」

 

ゴクン

 

「……別に普通でしょ?」

 

「ミカお前…!」

 

俺たちに助け舟を出させようとしたイチカだが、それは実らず、女子からの意見投下は続く。

 

「織斑一夏は共有財産である!」

「「「そうだ!!」」」

 

イチカは助けを求めて、視線を動かすが、すでにオリムラ先生はいない。

 

『時間がかかりそうだから、私は職員室に戻る。あとで結果報告に来い』

 

とだけ告げて、すぐさま教室を出ていった。それでこの有り様だ……。

 

「ぐっ……山田先生!ダメですよね?こういうおかしな企画は……」

 

いないオリムラ先生の代わりにイチカはヤマダ先生に助けを請う。

 

「え、ええっと……まあ本人が(いや)って言ってますから……」

 

ヤマダ先生は冷や汗を出しながらなんとか声を出したが……。

 

「せんせー、王様ゲームは良いですよねー」

「まやちゃん、そう硬いこと言わずに…」

「そうだそうだ!」

 

「うっ……ううっ……」

 

「山田先生!」

「せんせー!」

 

「ぐっ……うっ……わたしからは…なんとも……」

 

ヤマダ先生はイチカと女子たちに挟まれ、閉口しちまった。

 

「はぁはぁ……とにかくもっと普通な意見をだな!」

 

「えー!」

「なら一夏君が鬼の鬼ごっことかでいいよー」

「ポッキーゲームが一番だってばー」

 

「そういうのじゃねぇ!……はぁはぁ……」

 

完全にツッコミ疲れのイチカ

 

「あの…意見は良いだろうか…?」

 

そんな混乱したこのホームルームに静かながらも確かな声がした。

 

──シノじゃねぇか

 

「ほ、箒……なんか…あるのか?」

 

箒「まあ大した事ではないが……その…一夏のそれらの案は少し…止めたほうが良いのではないだろうか…?

普通のごく一般の方は来ないとは言え、来賓の方々や招待券をもった一般客は来る…んですよね、山田先生?」

 

「は、はい!この学園祭にはISの開発企業や各国の軍関係者は来場することになっていて一般客の入場は原則できませんが、生徒一人につき一枚配られるチケットでその来てほしい方に渡せば来れるようになっています」

 

「だからその……あまりに身内がノリ過ぎるのは…よくはないと思うのだが……?」

 

シノらしい真面目な意見が出てきたじゃねぇか……。

 

シノの助け舟にイチカもどこか嬉しそうだ。

 

 

「箒……」

 

「い、以上だ!」

 

「ぐっ、そうだった……」

「あーそういえばそうだったね~」

「嫁からストップがかかってしまった……ううっ…無念!」

 

クラスメイトのその声にシノが顔を真っ赤にして否定する。

 

「よ、嫁などではないっ!!///」

 

そのクラスメイトとシノのやり取りにイチカはただ首を傾げるのみだった。

 

「相変わらず鈍感だね」

 

「ああ」

 

 

少し大人しくなった教室で再びイチカがまとめ始める。

 

「……じゃあ他になにか案あるか?普通ので」

 

ここで手を上げて、意見を言ったのは──

 

「ならば私が答えよう……メイド喫茶というのはどうだ?」

 

ラウラじゃねぇか……。

 

 

ん?メイド喫茶って…あの夏休みの時に行ったところみたいなやつか?

 

「客受けは良いだろう。それに、飲食店は経費の回収が行える。そして外部から人を招待状で招き入れるのなら、休憩場としての需要も少なからずあるはずだ」

 

「うん、良いと思うよ、ラウラ」

 

そのラウラの意見をミカが真っ先に肯定する。

 

「そうか!」

 

「うん、良いんじゃないかな?男子には執事か厨房を担当してもらえばオーケーだよね?」

 

シャルもラウラの意見に賛成する。

 

いいんじゃねぇのぉ~なぁ……!

 

……って

 

……ん?それじゃ……!

シャルのメイド姿が見れる……ってことか?

 

 

ずっとバカにされて

 

足蹴にされて

 

良いように使われてばかりだった

 

俺のアガリじゃねぇのか?

 

 

「メイド服どうする?」

「私縫えるよ!」

 

クラスの皆も結構ノリノリになってきたな!

 

よし、こういう時こそ俺の出番だ!

 

「よしお前ら、一年一組の大仕事だ!気ぃ引き締めていくぞぉ!」

 

「「さんせーい!」」

 

よし、皆良いみたいだな。

これで決まりだ!

 

「……まぁ、変わった衣装の喫茶店だと思えばいいか……」

 

「そう湿気た声すんなよ、イチカ!意外と楽しいかもしれねぇぞ?」

 

「お、おう……そうだな…じゃあ俺は織斑先生のところに報告してくる…」

 

「じゃあ俺も付き合うぜ」

 

「うん俺も行くよ」

 

「おお、サンキューな!オルガ、ミカ!」

 

 

 

 

 

『夏休みは見れなかったシャルのメイド服がやっと見れる!』

 

という嬉しさからか俺は顔がニヤついちまった……。

 

んで、それを隣で見てたミカからこう言われちまった……。

 

「オルガ、気持ち悪い顔してるよ」

「ミカ……勘弁してくれよ……」

 




一箒はいいぞ!(大声)
オルシャル、ミカラウに重点置きがちだが私は一箒を見捨てるつもりはない…

それはまさしく愛だ!!(グラハム感)
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