ラブライブ!9人の女神と鋼鉄の戦女神   作:衛置竜人

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第43話『個性』

さて、今回のラブライブ!9人の女神と鋼鉄の戦女神はバーガーショップから物語を始めるとしよう。

『『ハロウィンイベント?』』

所要でいない海未とことり以外の面々は声を揃えて言いつつ首を傾げた。

「そうそう。実は今年このアキバをハロウィンストリートにしようっていう計画があるんだよ。

そこで、地元のスクールアイドルであるμ'sとA-RISEも出演依頼が来たって訳。勿論、テレビ局も入るぜ!」

その言葉に殆どの者が盛り上がり、にこの一声が更に盛り上げさせた。

「皆、A-RISEよりもインパクトのあるパフォーマンスをお客さんの眼に焼き付けるのよ!」

「おお!これからはインパクトの時代だよ真姫ちゃん!」

「それよりも…良いの、穂乃果?こんなとこにいて?」

「生徒会の仕事があるんじゃ…」

真姫と花陽の言葉もごもっともである。

「へえ…これからは“インパクト”ですか?良いですねぇ」

ことりを連れてそう言って穂乃果の後ろに立つ海未は笑顔を浮かべていたが…目が笑ってなかった。

 

 

『μ'sにはインパクトが無い』

昨日のバーガーショップで話し合った結果、この様な流れになってしまった。

更にその翌日から始まったハロウィンイベントにμ'sも出演したものの後に出てきたA-RISEによって一気に持って行かれた―それはつまりμ'sは出汁に使われたという事である。

其処で“良い考え”が浮かんだ海未は早速実行するのだったが…

((嫌な予感しかしない))

とあかりとヴェルは思っていた。

そして、校庭に呼び出されたあかりとヴェルは海未に頼まれ“撮影”をする事になった。

「貴方の想いをリターンエース!高坂穂乃果です!」

テニスウェアを着た穂乃果から始まり

「誘惑リボンで狂わせるわ!西木野真姫!」

新体操をする人の様な格好をした真姫がリボンを回し

「剥かないでー!私はまだまだ青い果実…小泉花陽です!」

みかんの着ぐるみを着た花陽に

「スピリチュアル東洋の魔女、東條希!」

バレー部のユニフォームを着た希へと続いて

「恋愛未満の化学式、園田海未!」

「私のシュートでハートのマーク付けちゃうぞっ!南ことり!」

「キュートスプラーッシュ!星空凛!」

「必殺のピンクポンポン!絢瀬絵里よ!」

と白衣を着た海未やらラクロス部のユニフォームを着たことり、競泳水着を着た凛、チアガール姿の絵里へと続いた後

「そして私!不動のセンター矢澤にこにこー!」

にこ“らしき”剣道着を着た人物がラストを飾り、皆で決めポーズを決める。

あかりとヴェルの二人が面食らったのも無理はない。

「ねぇ…ヴェル。加入前の自分を時々でも良いから思い出して欲しい絵里やら顔が見えなくて『誰だお前!?』って言いたくなるにこやら色々とツッコミたいけど…」

「つっこんだら負けだろうな…」

と二人で話し合っている中

「どうでしたか?」

と海未は問う。

「部活系アイドルっていうコンセプトは悪くないと思うが…」

「ざっくり言ってちょっとμ'sらしくないと思う」

実はあかりの中で意見は決まってたりするが…これもまた経験であると考え合宿の時と同様、言うつもりはまだなかった。

 

 

続いては屋上。あかりはビデオカメラを持たせられ、撮影を任されてしまった。

「おはようございます~あっ、ごきげんよう」

まず、海未の練習着を着た穂乃果が扉を開けて

「海未、ハラショ~」

「絵里、早いですね」

絵里の練習着を着たことりと共に

「「そして、凛も」」

凛の格好をした海未の方を向く。

「なっ…うぅぅ…無理です!」

「ダメですよ!海未。ちゃんと、凛になりきってください!

あなたが言い出したのでしょ!空気を替えてみた方が良いと!さぁ、凛!」

「うぅぅ…にゃぁぁぁぁ!今日も練習行くにゃぁぁぁぁ」

吹っ切れた海未に対し真姫の格好をした凛が出て来てこう言った。

「何それ、イミワカンナイ」

「真姫、そんな話し方はいけません!」

「面倒な人」

そこに、希の格好をした真姫が出て来た。

「ちょっと、凛!それ、わたしの真似でしょ!やめて!」

「お断りします!」

「なぁ…!」

「おはようございます。希」

「あ~喋らないのはずるいにゃ~」

「そうよ、みんなで決めたでしょ」

「べ、別にそんなこと…言った覚えないやん…」

「お~希、凄いです」

続いて出て来たのはにこの格好した花陽だった。

「にっこにっこに~あなたのハートににこにこに~笑顔届ける矢澤にこにこ、青空もにっこ!」

この花陽版にこにーはあかりとヴェルの心にクリーンヒットした。

「ハラショ~。にこは、思ったよりにこっぽいよね」

今度は、ことりの格好したにこが出て来た。

「にこちゃん~にこちゃんはそんな、感じじゃないよ~」

メンバー中最もクオリティが高い物真似である。

続いては穂乃果の格好した希が出て来た。

「いや~今日もパンがうまい」

「穂乃果、また遅刻よ」

「ごっめぇ~ん」

「え…わたしって、こんな…」

穂乃果の言葉に皆は頷く。

最後は、花陽の格好した絵里が出て来た。

「大変です!」

「どうしたのです?」

「…みっ、みんなが…みんなが…変よ!」

((ですよね~))

そう思わずにはいられないあかりとヴェルだった。

因みにこの映像はせっかくなのであかりとヴェルはそれぞれ個人用で取っておく事にし、スマホやパソコンに記録しているとか。

 

 

 

 

再び部室。あかりとヴェルは仕事が入ったのでこの場にはいない。

絵里はある提案をした。

「ねえ、ちょっと思ったんだけど…

いっそのこと、一度“アイドルらしい”ってイメージから離れてみるって言うのはどうかしら?」

「離れてみる…って言ったら、“かっこいい”?」

「それ以上だったら…“荒々しい”とか?」

凛とことりの言葉に絵里は頷く。

それから話し合いは斜め上の方向に盛り上がり、穂乃果がある提案をした。

「よーし!私に良い考えがあるよ!」

 

 

あかりとヴェルは仕事を終え、まだみんながいるだろう部室へ向かった。

「あれ?いない…」

「という事は…」

ヴェルは隣の練習部屋の扉を開ける。

「―クァァ!皆さん、お久しぶり!我々はスクールアイドルμ'sである!!…こんな感じかな!?」

あかりとヴェルが面食らったのも無理はない。

何せ彼女達の目の前にいたのはパンクというかメタルというかそんな“奇抜”なスタイルへと変貌したμ'sの面々だった。

「あかりちゃん!ヴェルちゃん!おかえり!どうかな?私達なりに考えてみたんだけど…」

穂乃果の言葉に対しあかりは

「整列!」

とμ'sの面々に指示を出す。

「番号!」

あかりの言葉に何時もの点呼順で番号を言うμ'sの面々。

「これはどういう事なのかな…」

笑顔でそう言うあかりとヴェルの目は笑ってなかった。

「ヴェル、このまま外に出たらどうなる?」

「不審者扱いされて呼び出され、今後の活動に支障をきたすおそれがあると思われる

「その通り」

そして、あかりはμ'sの面々の方に向き直る。

…そしてその手には護身用荷持ち歩いているスタンガンが握られていた。

「諸君、言い残した事はあるか?」

トラウマになるやもしれない恐ろしいオーラにμ'sの面々は

『『すみませんでした、サー!』』

と土下座をした。

「さっさと元の制服を着る!」

『『イエス、マム!』』

 

 

そして、お馴染みのバーガーショップ。

責任のなすりつけあいが行われたりする中

「あかり、ヴェル!あんた達の意見はどうなのよ!」

にこは二人に問う。

「このままで良いんだよ」

とあかりは自身の意見を述べる。

「みんなはただでさえ個性的で奇跡的なバランスで成り立っている。だからこそ今までの結果があるんだよ」

「私も同意見だ。下手にバランスを崩そうとするのは良くない」

あかりとヴェルの言葉に皆は思い当たる節があるからか顔を伏せる。

「私も…皆が着て、似合う衣装が良いなと思うんだ。だからあまりインパクトは…」

そんな中、沈黙を破ったのはことりだった。

 

その後、話は打ち切りにして一向は外に出た。

「穂乃果、どうしたんだい?」

店を出た後、皆の背中を見つめる穂乃果にあかりは問う。

「あかりちゃんとヴェルちゃんの言葉について考えてたんだ。

A-RISEがすごいから、私達も何とか新しくなろうと頑張って来たけど…多分、私達は今のままが一番良いんだよ。だってあかりちゃんの言うとおり、皆、個性的なんだもん!

時間を掛けてお互いの事を分かって、受け入れて、それで今の自分達がある。

そんなμ'sが私は好き!」

穂乃果の言葉にあかりは笑みを浮かべる。

 

 

 

 

「私もだよ…!私は…μ'sのみんなは何時までもそのままのみんなでいて欲しいと思ってるんだよ!」

 

 

 

 

To be continue

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