ラブライブ!9人の女神と鋼鉄の戦女神   作:衛置竜人

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第63話『SUNNY DAY SONG』

あの後、真姫やあかりが用意した電車賃やあかりやヴェルが用意した移動の足(運転は特例免許を持っている彼女達が行う)に乗ってμ'sの面々は会える範囲にいるスクールアイドル達に会って直接話をした。

そんな地道な活動もあって参加グループは増えていった。

その一方であかりもライブを行う準備を引き続き行っていた。

物資やホテルの問題をクリアし、曲や衣装の方も順調に進んでいる。

全国のスクールアイドルから集まった“言葉”を作詞担当の海未は英玲奈と相談しながら詩にしていき、作曲担当の真姫はツバサとアイデアを出し合いながら作曲を順調に進めている。

「あの二曲を歌うんじゃないの?」

そんな真姫の姿を見てにこは疑問を希にぶつける。

「ウチもその事を言ったんやけど…あの二曲はμ'sの為の曲やから、って」

 

一方、部室と隣の練習部屋では…

「良い衣装ね」

「ありがとう~穂乃果ちゃんやあかりちゃんに言われて急いで作ったんだ」

そう言うことりに対し

「お互い、強引な相棒を持って大変よね」

とあんじゅは笑みを浮かべる。

だが、曲はともかく衣装は人数分やもしもの時に備えてある程度の予備を用意しなければならない。

「援軍を連れてきたぞ」

そう言って入ってきたのはヴェルだ。ヴェルの後ろには何人かの女子高生―スクールアイドル達がいた。

「皆、衣装担当だ。人手は多い方が良いだろう」

部室と練習部屋を使い、各グループの衣装担当やヴェルは衣装の製作に取り掛かった。

中には家事スキルがかなり高いにこの姿もあった。

 

一方のあかりは現場に立って皆を指揮していた。

「それはこの場所に設置してもらえるかな?」

見取り図やメモを見せては指示を与え、その的確な指示に合わせて皆は秋葉の街という巨大なステージを飾っていく。

出店の方も売上は順調だ。

出店ではスクールアイドル達が考案した料理やデザートを提供している。

その中には花陽が考案した白米スムージーなんていうのもある。

気が付けばスクールアイドル達やこれからスクールアイドルになろうとしている者達だけでなく、ヒフミトリオを始め多くの人々が参加し、ステージを作り上げたりしていた。

 

 

その日の夕方。ステージの設営も終わり、後は翌日の本番を待つまでだ。

多くのスクールアイドル達が本番に向けて盛り上がる中

「穂乃果、言うなら今だよ」

とあかりは穂乃果にある事を促す。

「ねぇ!みんな!」

穂乃果の呼び声にμ'sの面々は並び立ち、皆の視線はμ'sに向けられる。

一泊置いて穂乃果は自分達の決意を述べる。

「私達μ'sはこのライブの一週間後にやるラストライブを以て活動を終了する事にしました」

その言葉に前々から事情を知らなかった者達―あかりやヴェル、A-RISEの以外の面々は動揺する。

「私達はスクールアイドルが好き。

お互いが競い合い…そして、手を取り合っていく。

そんな、限られた時間の中で楽しんで、精一杯輝こうとするスクールアイドルが大好きだから、私達μ'sはスクールアイドルである事に拘りたい」

その決意に涙を流し始める者達もいた。

「―だからこそ明日は“終わりの歌”を歌いません!

明日はみんなで最高に楽しいライブをしたいから!」

 

 

(穂乃果、よく頑張ったね)

感情が高ぶって涙を浮かべていた穂乃果にあかりは心の中でそう呟くのだった。

(明日は最高のステージにしよう!)

 

 

その日の晩。あかりは明日に備えての準備を行っていた。

「こんな夜遅くまで準備か?」

そう声をかけてきたのはヴェルだった。

「うん、明日が本番だからね」

「無茶はするな…って人の事は言えないか」

ヴェルはそう言いつつあかりにエナジードリンクを手渡す。

「ありがとう。ヴェル」

私は一旦手を休め、夜景を眺めつつエナジードリンクを飲む。

「あの時…両親を殺され連中を殺して…アデプトマスターになった時は二度と“日常”に戻れないって思った…

だけど、今や一躍有名なスクールアイドルのマネージャーをやってて…“日常”と“非日常”の間を行き来している。何が起きるかわからないね」

「あぁ、その通りだな。私も…こんな日々が訪れるとは思わなかった」

一泊置いてヴェルはこう口にした。

「なぁ…あかり。ありがとう。今までハーフ&クォーターとして友達が出来ずひとりぼっちだった私にとってあかりは始めて出来た同年代の親友で…あかりからは大切なものをいろいろと、いっぱい貰った」

「いや、そんな…私の方こそヴェルには感謝しきれないよ…」

「なぁ、あかり。キスして良いか。ディープなやつ」

「(ちょ、この子はいきなり何て事を言うの!?かわいいけど!)でも、私はアイツ等に…」

「良いんだ。私はあかりが良いんだ」

「じゃあ…優しくしてね」

あかりとヴェルは唇を合わせ、そして互いの舌を口の中で絡ませる。

その時、二人は時間が長く感じたのだった。

 

 

(明日、ライブが終わったらヴェルと話をしよう…自分の思いと私達の“これから”の事を)

 

 

 

 

 

合同ライブ当日。あかり達は最終確認を行っているなか…

「…それにしても、私もこの衣装を着て良かったんでしょうか…」

「そうだよね…私達はスクールアイドルでも―」

「マネージャーでもないのに…」

と呟く二人の明乃ともえかに対し

「私だって着てるんだし問題ないよ」

「そういう事だ。今日1日中はそれを着るんだ」

「ハラショー!かわいいよ!」

「うん、似合っているよ」

とあかり、ヴェル、亜里沙、雪穂は言った。

他のスクールアイドルの皆さんも朝早く起きては最終確認やら準備を進めている。

「みんな、そろそろμ'sが来るよ!」

とあかりが呼びかけるとスクールアイドル達は整列し、μ'sの皆さんが来るのを待った。

 

 

μ'sの面々は街のある一角に集まったいた。

「昨日、言えて良かったわね。私達の事」

「これで心置きなくライブを楽しめるよ」

真姫に対し穂乃果はそう返した。

「そう言えばあかりはどうしたのよ?まさかの遅刻?」

「あかりなら準備したい事があるから先にUTX学院へ行ってると」

にこの疑問に海未はそう返した。

「それじゃ、誰が一番にUTX学院に着くか競走よ!」

最下位の人はジュース奢りね!」

絵里の言葉の後、皆はUTX学院に向かって走り出す。

穂乃果もまた走り出そうとしたが、ふと足下に落ちていた花びらを気付く。

(そう言えば、入学式の日もこんな感じに花びらが舞い落ちてたっけ…)

入学式の日の光景を思い起こしつつ、穂乃果は走り出す。

(あの頃はこうなるなんて、思いもしなかったなぁ…)

廃校の危機から始まった物語。

(私は学校の為に歌を―アイドルを始めた。そんな中で気付いた。私は歌う事が大好きなんだって)

その思いを胸にしつつ走っていた時だった。

「穂乃果!」

あかりの声に穂乃果は立ち止まり、その方角を向いた。

 

 

其処にいたのは今回のライブの衣装を身に纏ったスクールアイドル達の姿だった。

あかりやヴェル、A-RISEの面々、雪穂や亜里沙が、そして百人は越えるであろうスクールアイドル達が穂乃果を―μ'sが来るのを待っていたのだ。

「皆、穂乃果達の呼び掛けに応じて全国から駆け付けてくれたんだよ!」

あかりと

「あかりちゃんの言うとおり―あなた達の思いがこんなにも多くの人達の心を突き動かしたのよ」

ツバサと

「現在進行形でスクールアイドルである者達やこれからスクールアイドルになる者達、マネージャーなど陰で支える者達…

いろんな者達がいるが、今の我々は―」

ヴェルの言葉の後、この場にいる皆が口を揃えて言った。

 

 

『『私達はスクールアイドル!!』

 

 

皆の言葉に穂乃果は目頭が熱くなり、皆に呼び掛けた。

「みんな、本当にありがとう!

今日は大会と違ってみんなで作るライブです!

みんなで伝えよう!スクールアイドルの素晴らしさを!」

 

 

 

普段は互いに競い合うライバル同士―だが、今はみんな一つ。

 

 

 

 

多くのスクールアイドル達が―応援してくる人達も楽しそうに踊る。

 

 

 

 

みんなが一つになる曲。

 

 

 

 

それが『SUNNY DAY SONG』という曲だ。

 

 

 

 

ライブ終了後の夕方。

「みんな行くよ~」

あかりはカメラのタイマーをセットし、“皆の中”に入る。

皆は楽しそうにはしゃぐ。

「それじゃ、練習したあれ、行くわよ!」

ツバサは皆に呼び掛け、カメラのシャッターが切られると同時に合い言葉を口にした。

 

 

『『ラブライブ!』』

 

 

ライブの余韻を楽しむ面々。

「あかり」

ヴェルはあかりを呼び止める。

「最高に楽しいライブだったな!」

とこれまでにないヴェルの笑顔にあかりは魅了されつつこう返した。

「うん!最高のライブだったよ!」

 

 

だが、そんな空気を切り裂くかの様に警報が鳴り響き、あかりとヴェルの元に“連絡”が入る。

 

 

「全く、あいつらも少しは空気読みやがれってんだよ」

「同意見だ」

あかりとヴェルはすぐさま戦闘服に着替え

「みんな、この衣装を頼むよ。流石に汚したくはないからね」

と穂乃果達に自分達が着ていた衣装を託し、もしもの場合に備えて通信機を渡す。

「あかりちゃん…ヴェルちゃん…」

心配そうに見つめる穂乃果達。

「大丈夫!私達は皆の元に帰ってくるって約束するよ」

とあかりは笑みを浮かべて戦場へと向かう。

 

 

「ねぇ、ヴェル」

「どうしたんだい?」

「この戦いが終わったら話したい事があるんだよ」

「奇遇だな、私もだ。…死亡フラグ、立ててしまったな」

「でも、死ぬ訳にはいかないから、その死亡フラグ、へし折ろうよ!」

「あぁ…そうだな!」

 

 

 

 

そして、二人は標的がいる方向を向く。

 

 

 

 

相手はこれまでのジーオスとは比べ物にならないほどの強大な相手だ。

 

 

 

 

「行くよ、ヴェル!アデプタイズ!バトルマグナス、トランスフォーム!」

「あぁ、あかり!アデプタイズ!ドレッドバイト、トランスフォーム!」

 

 

 

 

鋼鉄の戦女神達は戦場へと赴く。

帰るべき場所を―護りたい者達を護る為に。

 

 

 

 

To be continue

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