妹のように甘えてくるみんなが可愛すぎて死にそう   作:青虹

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どうも青虹です。

記念すべき(?)10話目を迎えました。そ、そろそろ星10評価をくれても、いいんじゃない?(チラッチラッ)

あっ、今回は文字数多めです。それと、これは前編です。あと、この小説史上最大にキャラが壊れました。ご注意を。


新規perfect天使が降臨した

「え、えっと、お、おかえり……」

「た、ただいま……?」

 

 えっと……これはどういうことだ?

 赤みがかった茶色の髪に、アメリカ人のような青い目。特徴的なヘッドホンをつけ、顔を赤くしながら上目遣いで歯切れ悪く俺におかえりと言っている。なんだこの生き物(脳死)。

 

「遅いわよ……」

「お、おう、ごめんな」

 

 ねえねえ、俺こんなチュチュ知らないんだけど。アニメじゃもっと勢いあったじゃん。ゴミ箱蹴飛ばしてたじゃん。喧嘩売りまくってたじゃん。なのになんでこんなにしおらしいわけ?まあ尊いからいいけど。

 靴を脱いでリビングへ向かおうとすると、袖の橋をきゅっと握って俺の隣に着いてくる。

 なあ、この子妹に貰っていい?ずっとそばに置いておきたいんだけど。いいか、俺はロリコンじゃないからな。俺はただチュチュのあまりの可愛さに死にかけているだけだ。

 

「おかえり。ご飯できてるわよ。お腹すかせて待ってたんだから」

「はいはい」

 

 またスルーなんすね。もうこのことには突っ込まないようにしようそうしよう。

 どうやらチュチュも待っててくれていたらしい。いや可愛すぎやろ。絶対この子チュチュの皮を被った何かだろそうじゃないと納得できないわ()

 俺が座った隣にチュチュが座っている。俺にべったりすぎてやばい(語彙力喪失)

 そんな我が家の食卓には、いつも冷凍食品など簡単に用意できるものしか並ばない。サ◯ウのご飯にインスタントの味噌汁。チンするだけの揚げ物にコンビニサラダ。母上もうちょっと頑張れよ。『ご飯できたわよ』とか言って真面目に作りましたって思わせて結局それかよ。

 ……ん?味噌汁がインスタントじゃない……!?なん……だと……!?天変地異でも起こるのか……!?

 

「この味噌汁美味いな。毎日作って欲しいくらいだわ」

 

 俺が、()()()毎日真面目に作れと言ったつもりなのだが、どうも様子がおかしい。

 母上はニヤニヤし、チュチュは目が泳いでいる。

 

「それはチュチュちゃんが頑張って作ってくれたものよ」

「あんたは意地でも働かないつもりか」

 

 いや母上が作ったんじゃないんかーい。YDK(やれば出来る子)かと思ったのに裏切られた気分だわ。

 

「せっかく期待したのになぁ」

「それは私が作ったものよ。perfectな出来でしょう?」

 

 気を取り直し、ご機嫌にそう言った。チュチュのドヤ顔カワユス。

 

「道理で美味いわけだ。これからはこの無能な母ちゃんに変わって是非とも料理を作っていただきたいものだ。そしたらいくらでもおかわりしてやる」

「……!?」

 

 俺が事実を述べただけなのに、チュチュはあたふたし始めた。可愛い。

 いやほんとに味噌汁美味いな。どうも、中学生に一瞬で胃袋を掴まれた男です。

 煮干しと鰹節と昆布で0からだし取ってるし、具材も超綺麗に切られてるし、味噌との相性も完璧。母上はYDK(やっても出来ない子)なのに対し、チュチュはYDK(やれば出来る子)なんだよな。ほんとうちの妹になってくれ()

 そしたらバンドの手伝いするから!パレオの場所無理矢理奪ってやるから!

 

「そ、そう。私ならこれくらいeasyよ!」

「うわー、うちの母親は中学生が簡単に出来ることも出来ないんだーうわー情けないなぁー(棒)」

「働いたら負けなのよ」

「いい歳してそれ言うのか……」

 

 さすが天災。チュチュ(俺の妹)は天才なのに。悲しいなぁ。

 そしてチュチュは可愛い。母上、そう可愛くない。チュチュ、天使。母上、ナマケモノ。どっちが上か、はっきりわかんだね。やっぱりこれからはチュチュ様と呼んだ方がいいか?

 その後、母上の愛情皆無の冷凍食品を貪り、合間にチュチュ様の愛情が圧縮された味噌汁を挟みながら食べ進める。当然おかわりしたよ。チュチュ様が作った味噌汁をおかわりしないと失礼すぎだろ。そいつ◯んでまえよ。

 

「いやー、味噌汁美味かったわ。今日のメインディッシュは味噌汁まである」

「ふ、ふん、私にかかればこんなものよ!」

 

 やっぱりチュチュはツンツンしてた方がいい。そうしなきゃデレの価値が下がっちまうだろう?(名推理)

 食器を片付けようとする素振りすら見せない母上の代わりに、さっと洗って食洗機に入れていると、いつのまにかチュチュが隣にいることに気づいた。

 

「手伝ってくれるのか?」

「ち、違うわよ!ただお兄ちゃんの隣にいたいだけなの……

 

 ただ質問しただけなのにそっぽを向かれた。でも、手伝いじゃなかったら何だと?

 だが、そんなことはどうでもいい。癒しを貰えれば十分なのだッ!

 洗い終わると、リビングにてテレビを眺める。また動物特集やってんのか。

 

「……」

 

 その番組は、子犬と子猫を出しまくり、ちょくちょくハプニング映像を挟むという、典型的なスタイルだった。だが、そんな番組に釘付けになっている人が一人。

 

「……」

 

 そう、他でもないチュチュだった。

 この辺の設定はまだ明かされていないので詳しいことは分からないのだが、どうやらこういう可愛い系が好きらしい。まあ、歳相応だよな。

 にしてもこの子、特に猫に釘付けだな。アニメではゆきにゃと一悶着あったけど、その後に猫カフェでばったり会わせてみたら面白いことになりそう。むしろ面白いことしか起こらんだろ。

 だがな、だがな?これだけは言わせろ。絶対チュチュの方が可愛い。断言する。俺がチュチュの方を見すぎて俺の視線に気づいたのか、こっちを見たのだが、カァァ、と赤くしたかと思いきや、そっぽを向いてブツブツ独り言を呟いている。これを可愛いとか女神とか天使と表さずに何と表せようか。いや、表せない(反語)。

 外では、いつからか雨が降り出したらしく、ザーッという音を激しく主張させている。お陰で俺の家庭も騒音被害に遭っている。

 ピカッ!と世界が急に光った。雷らしい。その後、ゴロゴロ、という音が鳴り響く。距離はまだあるらしく、かなり時間差があった。だが、チュチュは、ひっ、と言ってかなり驚いている様子だ。どうやら雷が苦手らしい。可愛い。そして守りたい。もうロリコンでいいや(諦め)。

 風呂に入ってくる、と言ってチュチュのそばを離れた後も、雷雨は止むどころが激しくなっているし、雷は心なしか近づいている。チュチュは大丈夫かと心配になり、早めに上がった。

 着替えて髪の毛を乾かして戻ると、そこには涙目のチュチュが。隣まで来ると、ぎゅっとくっついて離れなくなった。だからなんだよこれ。可愛すぎるだろ。もうちょっとツンツンしていいんやで(良心)。

 雷が鳴るたびにビクッと跳ねて俺を掴む力を増すチュチュを撫でながら動物番組に興じる。まあ、さほど興味のない……いや、無かった番組を見る理由。それは、チュチュが可愛すぎるから現実逃避をするため。もう一つは、チュチュが興味あるから。それだけだッ!

 

「お兄ちゃん……怖いよぉ……!」

「なら耳塞いどいた方がいいんじゃないか?」

「それはお兄ちゃんにぎゅって出来なくなるから……」

 

 うん、だから誰って。絶対チュチュの皮を被ったツグミエルだろいい加減にしろ!そろそろ正体を表しやがれ俺が尊死しちゃうだろうが!

 ていうかヘッドホンした方がよくね?雷の音聞こえなくならない?確かに髪を下ろしたチュチュは可愛い。でも、怖がられると俺が悲しくなる。

 

「今日は早いうちに寝た方がいいんじゃないか」

「べ、別にいいわよ……!」

 

 なんでここでツンを発揮するかなぁ。起きているっていうならいいけど。ビビって大泣きしても知らんぞ。

 ……俺の妹もこんな子だったらなぁ。一生可愛がってあげたのになぁ。どーしてあんな反抗しちゃったかなぁ。現実は甘くない、そういうことやな。うんうん。

 

「喉が渇いたわね……何かある?」

「任せろ、うちにはジュースが常にダース単位でストックしてある」

「なんでそんなにあるのよ……」

「母ちゃんが働かない上に怠惰だからな。典型的な引きこもり生活してるよ」

 

 全部通販で済ませちゃうもんあの人。そういや明日くらいに支給品が来るらしい。

 そういうわけでカルピスを取りに行ったのだが、やっぱり袖を掴んで離れない。俺が目を向けるとぷい、と目を逸らす。だからなんだよこの(ry

 カルピスを二人分注ぎ、一気に飲み干して喉を潤した。やっぱりカルピスは美味い。開発した人神ですね。尊敬します。

 刹那。

 ピカッ!ゴロゴロッ!!

 すぐ近くで落ちたらしい。流石にこれはびっくりしたわ。肩がビクッと跳ねた。

 瞬間、チュチュの悲鳴と共に世界が暗転する。停電である。数センチ先も見えない世界に恐怖を覚える。だが、俺の側でチュチュが怖がっているのだ。俺は守らなければならない……ッ!

 全力で思考を回せ。間取り図を思い浮かべろ。ここはリビングにある机だ。このまま右に進めばソファーにぶち当たる。そっちに進めば──

 

「うわっ!?」

「きゃあっ!?」

 

 突然光に照らされ、大きく跳ね上がった。あまりの驚きに、鳥肌が立ってそのまま鳥になってもう帰ってこれないかと思ったわ。

 

「はい、懐中電灯」

「サンキュー」

 

 なんだよ、やるじゃねえか。尊敬するぜ。今はね。

 懐中電灯を受け取ると、何度もチュチュの存在を確認しながら慎重に進む。

 迂回し、やっとの思いでチュチュを座らせる。その隣に腰を下ろす。

 恐怖に震えるチュチュの手を優しく包み込む。

 

「大丈夫、兄ちゃんがいるから」

「……うん」

 

 そうしている間にも自然は容赦なく試練をぶつけてくる。抗えないことが非常に癪に触る。貴様ら、覚えていろよ、いつかぶっ潰してやるからな。チュチュを怖がらせた奴は全員死刑な。

 

「お兄ちゃん……?」

「ごめん、考え事してた」

 

 鬼の形相で自然に対する敵対心を燃やしていたのがバレてしまったらしい。すまんチュチュ。一回だけだけどお兄ちゃん何でも言うこと聞くから。

 

「あっ、点いた」

「よかった……」

 

 無事復旧し、再び明かりが灯された。いやぁ、不安しかなかったけど、乗り切れてよかった。チュチュも無事そうだし。

 

「もう寝たいのだけど……」

「せやな。俺も疲れたし」

 

 チュチュを苦しめる刺客への気配りってマジ疲れるのよ。でも、そんな役でもチュチュの為ならやってやるぜッ!

 

「でも、その前にお風呂に入らないと……」

「おう、行ってらっしゃい」

 

 そそくさと行くのかと思いきや、モジモジして動かない。何か言いたげだが、何かあるのか?

 

「その……着いてきて欲しいのだけど……」

「は?」

 

 俺が素っ頓狂な声を上げたのは当たり前だと思いたい。いやいや、おかしいおかしい。倫理的におかしい。今回はマジで社会的に殺されかねないから勘弁して欲しいのだけど!?

 

「なっ、何を考えてるのよ!あなたcrazyね……ッ!」

「痛っ!?」

 

 思いっきりビンタされました。小さな背じゃ届かないから、必死に背伸びしながらの一発、最高に可愛かったです。それと、急に恥じらい出すチュチュ様最高です。

 

「そ、その……また雷が鳴ると怖いから……」

「あー、オーケーオーケー、そういうことな」

 

 要するに、風呂に入ったら扉越しにいてほしいと。流石にR-18ルートじゃなかった。安心安心。我が妹を穢すなど、神への冒涜に等しいわ!

 ……あれ、チュチュって妹なのか……?

 チュチュに無理やり引っ張られ、脱衣所の前の扉で待たされる。この間、心を無にしなければならない。だって、ね?……これ以上は言わすなよ?

 

「あ、あと10秒後に入って来ていいわよ」

「りょーかい」

 

 絶対に間違えないように超ゆっくり数える。実際は15秒くらい経っただろうか、そのタイミングで入った。

 そして、脱衣物を視界に入れないように飛田の前に座り、壁にもたれかかる。視線は壁に、少しでも動かせば社会的に死刑。いやいつの拷問やねん。

 

「……今日はありがと」

「いいよ別に。あれはしょうがなかったろ」

 

 雷に停電はマジで想定外だった。それがなかったらもっと落ち着いた夜を過ごしていただろうな。

 会話がないまま時は過ぎる。水の流れる音と時計の針の音だけが、ちゃんと世界が正常に動いていることを知らせる。

 ……本当に、俺は俺の妹のために最善を尽くせていたのだろうか。

 ふと、そんなことが頭を過ぎった。もう終わった話なのに、突然目の前に立ち塞がって離れない。嘲笑うようにこびりついて離れてくれない。

 あの世界では、俺は死人なのだ。すでにいない人なのだ。あの世界に生きる人に接触することは出来ない。だから、諦めるのが妥当なのだ。なのに、何故今更蘇るのかが分からない。

 妹は俺に反抗して、そのまま深い溝を作ったまま俺が死んだ。

 あの時、あいつは何と思っただろうか。嘲笑った?嘆いた?希った?

 ……俺は、あいつのために何も出来てなかったんじゃないか。ふと、そんなことを思った。

 お兄ちゃん。そう言って構って欲しがっていた。俺は。俺は──

 

「そろそろ出るから!出て行ってよ!」

「はいはい」

 

 そう思ったところで、チュチュの声が響く。

 そんなにきつく言わなくても出て行くっての。意地でも居座ってボコボコにされたくないからな。

 さらに一つ扉をくぐる。そして、扉の正面の壁にもたれかかった。ここではもうさっきのことを考えるのはやめた。俺だけの話だし、みんなを巻き込む必要はない。

 それに、今更どうしようと足掻いても、越えられることのない壁なのだ。それは過去の、今この世界とは一切関係のない話であり、そんなことは持ち込んではならない。頭を振って、脳の片隅に追いやるとともに気持ちの入れ替えをする。

 今は、チュチュを全力で可愛がっていればいいのだから。向けられなかった愛をここで向ければいいだけなのだから。そうして過去を忘れ去っていけばいいのだ。

 中から、ぶおーと音が聞こえる。もうすぐ出てくるな。

 それから待つこと数分、ラフな格好のチュチュが現れた。おうふ、さいっこうに可愛いじゃねえか。

 

「……お兄ちゃんの顔を見ると安心するわ」

「そりゃあ良かった」

 

 その後、二人仲良く歯を磨き、母上から温かい視線を送られながら俺の部屋に向かった。一緒に寝たいらしいからな。俺の中で一回だけチュチュの言うことを聞くって決めてるからな。

 自らの手で電気を消すと、不思議と恐怖はないのだから不思議である。

 目の前にチュチュの顔を見る。たとえ帰国子女で飛び級して14歳(だっけ?)で中学生卒業するような天才であっても、中身までは急に大人にはなれない。

 

「おやすみ」

「ええ、おやすみなさい」

 

 すぐに安心しきった表情で眠りにつくチュチュの表情を見ていると、妹の寝顔と重なった。

 不意に、実は外の雨は俺の心を表しているのではないかと思った。未だに雨は止まない。強い勢いを保ったまま、激しく地面に打ち付けている。

 さっきの笑顔は、本当に心の底からのものだったろうか。そう思うと、急に怖くなった。変な心配をかけていないだろうか。勘ぐられていないだろうか。

 だが、あの笑顔は無理矢理貼り付けたものだ。それだけがはっきり分かった。

 ああ、やめだやめだ。そんなの考えたって今更どうしようもないんだから。

 今できることをすればいいだけなのだから。みんなが最大限幸せになれるように頑張りゃあいい話。

 背負った悲しみを忘れるように、チュチュの髪を撫でた。

 

 ──まだ、雨は止まない。




何故公式設定がないキャラを濃く描こうとしたのだろうか。それに、どうして急にシリアスになった!?ほんとこれが一番納得いかねえ!何がコメディーだ馬鹿野郎!

それと6月に発売されたRASのCD買ったぜそしてめっちゃ聴きまくってるぜ!やっぱりRASはカッコいい!飽きないぞ!それと感想評価よろしくな!
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