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2日目の朝を迎えた。今日から本格的に授業が始まり、憂鬱な時間が始まる。勉強なんて何が楽しいのやら。あれを好んでやるやつは化け物だと思う。あんなの人間じゃねえ。来年は受験生なんだよなぁ。あれを1日に何時間もやらないといけないとか死んでまうわ。
そう思いながら、吹っ切れた状態で玄関扉を開け放った。
「おはようございます、彩さん、兄さん!」
「おはよう」
「おはよう、麻弥ちゃん!」
彩ちゃんと同じパスパレのドラム担当、大和麻弥ちゃん。上から読んでも下から読んでも『やまとまや』で有名だ。
前の世界では、ドラムへのオタク度が激増し、セリフが『フヘヘ』しかなかったという悲しき人である。ただ、やたらと絵になっていたため、セリフの割に存在感はあった。でもよかったね、早速出番だよ!
相変わらず俺にくっついて離れない彩ちゃん、
「今日から学校ですねっ!」
「そうだな。勉強さえなければいいんだがな」
「勉強……」
彩ちゃん、現実から目を背けるなよ、今年受験生だろうが。大学行くかどうか知らんけど。麻弥ちゃんは、羽丘が進学校だし大学に行くんだろうけど。
「お兄ちゃん、勉強教えて?」
「年下に勉強教えてもらうとか惨めすぎやろ。……あっ、アホだからしょうがないか」
「アホじゃないもん!」
「じゃあsin60度の値は?」
「えーっと……分かんない!」
「開き直らないでください……」
それにドヤ顔するなし。誇れる要素0だから。
これ、数IIの範囲だけど一年生のうちに勉強しちゃうんだよな。しかもこれ基礎中の基礎だし……これ分からんかったら物理はまず無理だし、数学も厳しい。
「おいおい、答えは2分の√3だぞ……」
「えっ、初めて知ったんだけど……」
おいおい、予想を遥かに超えるアホじゃねえか。
「麻弥ちゃん、これの処理は任せた」
「仕方ないですね……」
嫌そうな顔をしながらも、ちゃんと引き受けてくれるあたり流石。彩ちゃんが物扱いされたことに不服らしいが、弄りたいのだから仕方がない。
「ああ、多分だけど成績があまりにも酷いと、勉強に集中しないといけないから活動に支障が出るな。活動休止とかな」
「それは絶対にやだ!」
「じゃあ大人しく勉強しろ」
「はぁい……」
「はぁ……」
よく高校受かったな、この人。学校側の人選センスどうなっとるんや。
麻弥ちゃん、ほんとに頼んだで。この子の将来は君にかかってるからな、彩ちゃんに辛い思いはさせたくないんや!
「ほら、そろそろ学校の方へ行けよ、これ以上は遅れるぞ」
「えっ、離れたくない」
「それ真顔で言うことじゃないから。さもそれが当たり前だろみたいに言うんじゃない」
「彩さん、この前も遅刻して体育教師に怒られたって言って凹んでたじゃないですか」
「仕方ない、今日はこれで我慢してあげよう」
「お前どこから目線だよ」
無駄に可愛いのがまたムカつく。離れながらこっちを振り返っては殺人的笑顔を振りまいて全力で手を振ってくるから俺まで笑顔になっちゃうだろうがありがとう(一息)。
彩ちゃんを見送ると、麻弥ちゃんと二人きりになる。ねえ、どうしよう。会話が無くなっちゃったよ。
「あのー」
「なんだ?」
「手を繋いでも、いいでしょうか?」
「お、おう」
差し伸べられた手を手に取ると、ふにふにした柔らかな感覚と、冷え切った心を温めて溶かしてくれそうな温もりに包まれる。
俺の横でフヘヘ、安心します、と呟いて恥じらっている麻弥ちゃんがただの天使になっている。これだからバンドリはやめられないぜ(中毒性)!
「パスパレは楽しいか?」
苦し紛れに、そんな話題を出した。もちろんイベントストーリーで楽しげな様子は垣間見えるのだが、裏話とか聞いてみたいなぁと思ってみたり。
「とても楽しいですよ!この前はですね──」
パスパレの日常。主に彩ちゃんと日菜ちゃんがかき回し、それにキーボード担当のイヴちゃんが乗っかり、麻弥ちゃんと千聖ちゃんが頭を抱える。大変だけど、楽しいという。
ストーリーでは見れないところの方が随分とカオスだと知ると、彩ちゃんと日菜ちゃんの恐ろしさを再認識させられた。
「その……兄さんは、ジブンといて楽しいですか?」
「もちろんだ」
だから上目遣いはやめろって。あまりの愛の重さに押しつぶされちゃうだろうが(自意識過剰)。
「フヘヘ、そう言われると嬉しいっす。……流石兄さん」
「ん……ん、んんっ!?ま、麻弥ちゃん!?」
「いいじゃないですか。ジブンだってたまには甘えたいんですよ」
「……さいですか」
麻弥ちゃんだって色々苦労しているのだ。画面外から見守ってきたからそれくらいのことは分かってるつもりだ。だから、離れろとか言えるはずがない。
手を回し、さらさらな髪を優しく撫でる。俺の手の動きに合わせて茶色の髪が揺れ動く。
「兄さんは優しいっス」
「そうか……?」
「もちろんっスよ。こんなジブンに優しくしてくれるんですから……」
「はぁ、あまり自分を下げない方がいいぞ。お前は絶対誰かのためになってる。それに、そうやって自分を下げると、聞いてるこっちが悲しくなるから。人間誰だって、笑ってる顔が一番似合うんだよ」
あと照れ顔な、と心の中で足しておく。
あれは2月のイベントだったか。麻弥ちゃんがコラムを任されるも『アイドルらしさ』に苦しんだ。こんなのでいいのか、と。でも、実は知らないところで誰かの役に立ってる。ファンレターに書かれていた言葉は、麻弥ちゃんへの感謝だった。
あれを泣かずして見れるかよぉ……!一人でおんおんないて毒舌の妹にキモいと言われてまた号泣してたわちくせう!
「ありがとうございます!」
麻弥ちゃんの笑顔は、光り輝いていた。
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学校に着いてすぐ、俺は必死に抑えていた煩悩と戦うことになってしまった。
いやだって、知ってる?麻弥ちゃんって意外とあるんだぜ……?何がとは言わないけど、とにかくボリューミー。ほんとあれ高校生かよ。母上涙目じゃね?
まあとにかく、そういう経緯があって、今は机に突っ伏し、嘘寝をしつつ過ぎ去るのを待っていた。
朝はHRの前に読書があるのだが、その時も集中できなかったし、授業もほとんど聞いていなかった。まあ、オリエンテーションだしね、仕方がないね!
学校ではぼっちの俺からすれば、自己紹介で事故った以外の特筆すべきイベントもなく、なんの面白みもなく帰宅時間を迎えた。
うーん、あれ、おっかしいなぁ。この人だかり、見覚えがあるゾ。よし、今日は遠回りしてでも裏から帰ってやる。
「あら、この私が待ってあげているというのに、逃げようというのかしら?兄さん」
「あっ……(察し)」
あの闇深き微笑から逃げることができず、あっさり降参しましたとさ。かなしいなぁ。
今回のイベントの注目ポイント。麻弥ちゃんのおっ(強殴
感想、評価、評価、ひょ(ryを待ってます(強欲)。