妹のように甘えてくるみんなが可愛すぎて死にそう   作:青虹

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どうも青虹です。

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儚いで有名なあの人の影響力が凄まじい件

 瀬田薫。身長170cmというバンドリ一の長身で、通っている羽丘女子学園において、女子のくせして『王子様』と呼ばれている。

 シェイクスピアが大好きらしく、しばしば彼の言葉を引用するのだが、明らかに用途が違う。それに加えて『儚い……』を連発する。が、これも用途がおかしい。絶対意味分かってないよね。それに、一つ一つの仕草が無駄にかっこいい。男としては由々しき問題なのだ。

 

「おはよう、千聖、兄さん」

「おはよう、薫」

「……おはよう」

 

 薫と千聖は幼馴染であり、昔は『ちーちゃん』『かおちゃん』と呼び合っていた仲だったらしい。何それ超見たいんだけど。

 それにしても、幼馴染のくせしてデコボコしてんなこの二人。右見たら目線の高さに顔があるくせに、反対見たら頭のてっぺんしか見えねえ。なんだこれ。

 

「昨日は兄さんと二人で楽しかったかい、千聖」

「ええ、とても楽しかったわ」

 

 なんだこの余裕は。俺は余裕のよの文字もないんだけどな。話が変な方向に発展してしまいそうで恐怖しかないんだけどね。

 

「膝枕してもらったり、一緒に寝たり、それはもう楽しい1日だったわよ」

「なっ……!?」

 

 ほら、早速()()()地雷を踏みにじってきた。なんとか平常心を保とうにも、この羞恥心は抑えきれないし、薫は何を想像したかゆでだこ状態になっちゃっているし。

 俺の意思に関係なくそうなったのだから、俺が罪に問われることはない……はず。

 

「よっ、よよ夜に一体何をしたんだ……!」

 

 おい、何故そこで夜に限定するんだ。夜だろうが特に何もしてねえし。俺チキンだし。

 

「あんなことやこんなことをしたわよ。ねぇ、兄さん?」

「あんなこともこんなこともしてねえよ、勝手に作り話を展開するな。薫も自ら話を振って返り討ちに遭うとかどういうことだよ」

 

 おーい薫ー、返ってこーい。ありもしない千聖の戯言を真に受けるんじゃないぞー。

 

「ふ、二人とも、ふ、不潔じゃないかっ!」

「ふふっ、顔が真っ赤よ、()()()()()?」

「ち、千聖っ……!」

 

 あらまあ、いつもの薫は何処へやら、ただの乙女と化してしまったではありませんか。俺を犠牲にな!

 そうだ、写真を撮ってひまりちゃんやりみりん辺りに見せれば面白い瞬間を見れそうだ。

 

「あら、兄さん悪巧みかしら?」

「ふっ、恐れおののくがよい、俺の素晴らしいアイデアにっ!」

「痛いわよ」

「そっ、それを言うなぁ……!」

 

 だがっ、俺の使命は果たすんだ!スマホ片手にーっ、パシャり。おう、素晴らしい写真じゃないか。羽丘で一枚1000円で売ったらぼろ儲けできるぞ。しないけど。こういうのは、秘密にしておくからこそ価値があるというじゃないか!

 

「あとでそれ送ってくれないかしら?」

「おっけー」

「やっ、やめてくれ!」

 

 やめてくれと言われたらやりたくなるのが人の性である。押すなよ、と言われたら押したくなるあれと一緒な。

 それに、少人数で共有する秘密というのも非常に面白い。

 

「あとでひまりちゃんやりみ、麻弥ちゃんにも送っておいた方がいいと思うんだが」

「そうね、そうしましょう」

「頼む……それだけは……!」

「ああ、ごめんな?もし俺がやめようとしても千聖がやめそうにないから。諦めてくれ」

「そ、そんなっ……」

 

 そろそろやめてあげて欲しいのだが、千聖はそんな薫は眼中にないらしく、流れるような動きでスマホを操作している。これは詰みってやつですね。お疲れ様です。

 すると、ピロン、とスマホから音がした。もう返信が来たらしい。仕事早すぎな。

 

「あっ、返信が来たわよ。『ありがとうございます、ホーム画面の壁紙、LI◯Nのアイコン、ツイッターの画像に設定しました!』これはひまりちゃんからね。りみちゃんからは『ありがとうございます!一生の宝物にします!』だそうよ。よかったじゃない」

「……今日学校を休んでもいいかい?」

「ダメよ、みんな待っているのでしょう?」

「うっ」

「大変だなぁ」

 

 今度高めのレストランか何処かにに連れて行ってあげようかな。ものすごく申し訳なくなってきた。起爆剤は薫自身なんだけどね!?

 

「私はこっちだから、ここでお別れね」

「おう、じゃあな〜」

「ま、またね、ち、()()()()()

「か、薫!?」

「ふふっ、さっきのお返しだよ」

 

 あらら、なんて百合百合しいこと。今度は千聖がゆでだこになってるじゃないか。うん、可愛い。あとでブラックコーヒーでも一気飲みするか。俺にはこの空間は甘すぎて耐えられねえぜ!

 で、薫はいつまで引きずっているのやら。そろそろ落ち着いてもいいんじゃないか?

 

「え、えっと、さっきの話は本当なのかい?」

「あれは嘘だぞ。写真の件は本当だが」

「あの写真は恥ずかしいね……」

「ん?なんだ?『薫さんとても可愛いっすね!兄さんが撮ってくれたって千聖さんが言ってました!兄さん、ありがとうございます!』だって。麻弥ちゃんから」

「か、可愛い……!?」

 

 おう、それだよそれ。普段はクールキャラの薫がそうやって乙女な部分を見せるとギャップ萌えで余計に可愛く見えるんだよ。俺は悪くない、そういう設定を作った運営が悪い(理不尽)。

 薫の新たな一面が見れたので、今日一日とてもいい日になりそうだ。

 

 

 

 ******

 

 

 おいさっきの俺、何がいい日だ馬鹿野郎『なんて日だ!』の間違いじゃねえかフラグ回収早すぎるだろ!

 

「おい、薫様のデレ写真を寄越せ!」

「お願いします!10000円出しますからー!アーーー!!」

「薫様ーー!」

「来るなァァァァ!!」

 

 朝、学校に行ったら、さっきの出来事の目撃者がいたらしく、俺の周りには似つかない人だかりが生まれていた。

 はぁ、こういう都合のいい時だけ群がるとか都合悪すぎな。

 

「はぁ、帰って。この写真は絶対に渡さないからな!」

「Booooo!!!!」

 

 ふん、俺と仲良くしていたらくれてやったものを。だが、20000からだ。この写真は条件が揃わない限り撮れない貴重な写真なのだ。簡単に渡すわけがなかろう。

 そうやって逃げまくった放課後、今日は珍しく人だかりから逃げるという状況にあいながら校門に向かった。

 

「お兄ちゃん、写真ありがとう!」

「お兄ちゃん、大切にするね?」

「貴様ァァァ!!!!なぜ俺らにはくれないッッッ!!!」

「俺は誰にもあげてねえよォォ!」

 

 今日も、破茶滅茶ない日常は続きます(白目)。ていうか君たち助けて?

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