いや、ね。びっくりしました。だって、急にRASのカバー曲来るんですもん。しかもるろ剣のOPですね。原曲もかっこいいんだけども、チェル姉が歌うと更にかっこいい。
もう、みんな死ぬしかないじゃない(尊死)!
評価、感想してくれたら作者のモチベが上がります(露骨)。
息絶え絶えになりながらも、無事にアホ共を振り切った俺は、ゾンビのごとく家までの道のりを進んでいた。いや、運動できないやつを何分も全力疾走させるとかあいつらアホなの?なんなの?俺を殺したいの?
「ちょっと!置いてかないでよお兄ちゃん!」
うーん、俺に妹なんていたっけなぁ。なんか重いなぁ。背中になんか過去最大級に巨大な柔らかい何かが当たっているような気もしなくもないが、これは夢なんだそうなんだ。だって、そんな子俺知らないもん(現実逃避)。
「お兄ちゃん、沙綾ちゃんのところ行こっ」
んで、また俺の知らない妹が現れたと思ったらさらなる労働を強いらせようとしてるんだけどねー。鬼畜すぎだよねー。うんうん。
そう、誰が何と言おうともこれは夢なのだ。現実ではなぁァァァァいッ!
さっきから核爆弾を押し付けられて理性がパーソナルスペースのところ(ハワイ)に行こうとしてるからと言って現実逃避してるわけではないのだッ!
「ねえ、これって何の罰ゲーム?」
「罰ゲーム?何のこと?」
「一ついいことを教えてあげよう、ひまりちゃん。君のその行動は中高生には罰ゲームなのだよ」
「お兄ちゃんにしかしないもん」
「そういう問題ではないのだが……」
本当にそろそろどいてくれないかな。あっ、そうだ。いいこと思いついた。
「なんかすごく重いなぁ。重力3倍くらいになってんのかな。別にどこぞのサイヤ人みたいに空飛ぼうとは思わんのだけどなぁ」
「お兄ちゃんひどい!パン奢ってよ!」
「お兄ちゃんありがとう!」
「えぇ……(困惑)」
定番のひまりちゃん弄りをして、無事に離れてくれて、財布も軽くなることを確定させたところで俺たち一行は商店街へと入っていった。
途中、八百屋や魚屋の前を通ったが、なぜか『女誑し』とか言われた。
おかしい、俺は何もそんなことしてないんだが。勝手にこの世界に飛ばされ、勝手に懐かれているだけなんだが。
ただまあ、現状だけ見ればそうなんだろうな。原因はあのクソ女神なわけだが。
そんなことを考えていると、いつのまにか目的地に着いていた。
「いらっしゃい、今日も両手に花だね?」
「勝手に着いてきただけなんだがな」
沙綾の攻撃を躱し、店の中を物色する。チョココロネは
コロッケパンを一個手に取り、二人が選び終わるのを待つ。
そんな俺を見かねた沙綾が、俺の方によってきた。
「あれ、もう買わないの?」
「夜飯もあるだろ。あまり食い過ぎるとそっちが食えんくなる」
「あー、そうなんだ。てっきり朝ごはんの分も買っていくのかと思ったよ」
「家には常に食パンがあるしな。それに、いつのまにかリサみたいなのがいて作ってくれてる可能性も無きにしも非ずだからな」
この世界において、ありえないことは当たり前のように起こるのだ。超常的なことは除くけど。
「じゃあ、明日の朝お邪魔するね」
「やめろ。母さんが働かなくなるから」
母上がああなったのはもしかしたら、世話好きによる犯行なのかもしれない。ふとそう思ったのだ。
実は誑かす天才だった……?
「じゃ、お母さんによろしく言っておいてね、お兄ちゃん」
「はぁ……」
明日の朝は覚悟しなければならないというのと、相変わらずのお兄ちゃん呼ばわりへの二つの意味でのため息は、いつもより深刻なものだった。
そしてそれは、二人のトレーを見てさらに重みを増すことになった。
「いやお前ら買いすぎだろ太るぞひまり」
「なんで私だけ!?」
「ひまりちゃん、程々にね?」
「りみもひどいよぉ!」
いやうん、そういうキャラだからだけどな?でも、りみりんが便乗してくるとは思わなかった。あれか、深く刷り込まれた関西人の本能が出たのか。
……そんなことはどうでもいい。問題はパンの量である。お前らいつからモカりだしたの?トレーからパンが落ちそうなんだけど?ていうか逆によく落とさないな。
そんな山積みのパンを沙綾に会計してもらったところ、4桁中盤まで到達し、青ざめたのは仕方のないこと。ああ、俺の樋口が……と途方に暮れながら、渋々渡した。お前らマジで加減を知った方がいい。
だが、早速一つ取り出して美味しそうに頬張る姿を見ると、どうしても許してしまうのだ。
「お兄ちゃん、あ、あーん」
「はい?」
照れながら、大好きなチョココロネを差し出すりみりんが可愛すぎる件。ごめんな、星4りみりんが出てふざけんなとか言って。これからは大切に愛でて行こうと思うゾ。
「あーん」
あっ、美味えわ。初めて食べたけど、そりゃりみりんが好きになるわ。そこらのパン屋より全然美味い。ごめんね、そこらのパン屋。
「え、えっと、私のも食べる?」
「んじゃ貰おうかな」
出来ればその柔らかそうなメロンを──んんっ、その手に持っている美味そうなクリームパンを頂こうじゃないか。
「あーん」
「こっちも美味いな」
「良かった〜!」
でもなぁ、このクリームパンのクリームの量凄まじいんだよな。ほんとこれ太るぞ、マジで。
「女誑しィィィ!!!!」
どこからか、そんな悲痛にも似た叫び声が聞こえた気がするが、おそらく気のせいだ。なんせこの周辺には女誑しなどいないのだから。いるとすれば、勝手に懐かれて対応に困っている少年だけだ。
未だチョココロネを幸せそうにウサギのような食べ方で食べ進めるりみりんと、一旦満足したのか、スキップしながら巨大なマシュマロを激しく上下させ、男絶対殺すウーマンと化したひまりをそれぞれ家に送り届けた。
やっと一瞬の休息を得られたので、心を休ませながらゆっくりしたペースで家に向かう。
だが、それはどうあがいても一瞬であり、到着すればまた誰かに遭遇するだけの話だ。学校では、もうすぐ文化祭の時期らしい。なんでバンドリの世界の文化祭はこうも早いんだか。
そう思いながら家に辿り着いた。そして、再三再四のにらめっこが始まる。もう誰もいないという期待をするのはやめた方がいい。そう思い、どうか常識人であってくれと祈りながら、禍々しいオーラを放っている気がしてならない玄関扉を恐る恐る開けた。
「え、えっと、お、お帰り……」
「た、ただいま……?」
正直、過去最大級に混乱した。