「山に行きたくない...あぁ〜!蘭を1人で行かせる訳にはいかないし...どうにかしてサボりたい...」
OBの手伝いだけで許してもらえないかなぁ...
「高い所苦手なのになんで引き受けたの?」
「無理やりに決まってるじゃん...」
「と言うか、学校側から山に行ってこい!なんて言われる事ってあるの?」
「なんか姉さんの学校と僕の学校が共同で山にいくらしいんだけど...それの下見らしいよ。先生からの意見じゃなくて生徒の意見が欲しいんだってさ」
「ふぅ〜ん、私の学校からは誰が行くんだろう?」
「さぁ?多分1年生だとは思うけどね...あぁ〜行きたくない!」
「もう!ぐずぐず言ってないで準備しなさい!...でも..1年に1回ぐらいしか見れない迅くんの弟っぽい所を見れて嬉しいけどね!」
姉さん...何言ってんだよ...僕ってそんなに弟みたいな振る舞いしてないのかな?
「...明日は朝早いから先に寝るよ。はぁ..姉さんは1人で大丈夫なの?」
「大丈夫!ちゃんと対策として女子会を開くんだ〜!」
「それは良かった、じゃあ先に布団に入るから。おやすみ」
「あっ、待ってよ私も朝一緒に起きるから寝る〜!」
僕は...今日も勇気を出せなかった。姉さんと会わない2日間...ここで覚悟を決めるんだ。
決意を決めて僕は眠りにつく....
「.....」
「行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない」
凄い行きたくない...行きたくない。
「うるさぁい!はい、覚悟を決めて行ってらっしゃい!」
ポーイ
外に連れてかれた後、後ろからバックが投げられる。
「行きたくないな..こんなんだったら学校で勉強出来た方がましだ....」
ブツブツ言いながら歩いていてもこの時間帯に人はいないので怪しまれる事はないは....
「...」
「あ、おはよう蘭」
もしかして....聞かれてたかな?
「精神科行ってきたら?」
「....キツイこと言わないでくれよ」
そんなくだらない事を話しながら僕と蘭は駅で電車に乗り山の方まで向かう。電車の中には朝早いので僕達2人だけだ。
「蘭。今から一瞬で風邪をひく方法知らない?」
「...そんなに行きたくないの?なら断れば良かったのに」
「蘭が行くなら行くよ、当たり前じゃん」
「あっそ。変な奴...着いたよ」
「分かった..って、待って.....歩くの速くない?」
目的の駅に着いてから蘭の歩くペースが上がって山の前まではすぐについた。
「えぇっと?ここで姉さんの学校からも2人来るはずなんだけど....」
約束の時間にはなっているのでいるはずなのだが...
「すいません、遅れました...」
来たようだ。とりあえず挨拶をして確認もしとこう。
「いえいえ...全然そんな事ないですよ。花咲川の....1年生ですか?」
「.....ぁ、貴方も羽丘の1年生ですか?それにもう1人は蘭ちゃんですか」
...一瞬の空白があったぞ。何を思ったんだ?
「有咲....って事はもう1人は....」
蘭は何かを察したようだ、誰が来るんだ?
「有咲〜!遅れてごめ〜ん!って、蘭ちゃん!」
騒がしい....しかも...僕が普段全然関わらないタイプの人間だ。
「おはよう..香澄」
「香澄ー!何遅れてるんだよ!これはお前のために来てるんだからな!」
あれ?口調変わった....まぁ友達の前だと変わるものか...
「あはは...ごめんごめん。ってあれ?蘭ちゃんの隣にいる中学生の子は誰?お名前なんて言うの?迷ったの?」
中学生....?誰のこと言ってんのかな?
「あっ!もしかしてまだ小学生?小学生にしては大きいね〜!じゃあお母さんはどこにいるの?」
うん?どうして僕に近づいて来たんだ...?まさか....
「ぁ、あの!」
「どうしたのかな?あっ、私の名前は戸山香澄だよ!」
僕に言ってる...悲しいよ...僕は凄く悲しい..
「.....ふふっ」
蘭...笑ってないで助けてくれよ。
「もしかして....蘭ちゃんの弟くん?」
「「へっ?」」
「返事もピッタリ〜!でも、弟を連れてきちゃダメだよ〜蘭ちゃん?仕方ないから1回家に戻りなよ?」
「「.....」」
僕らが..兄弟?なんで?
「香澄....ちょっとこっち来て...」
「どうしたの?有咲」
......あの人高校生だから
えっ?本当に!?
「僕らが兄弟ねぇ....全く似てない気がするんだけど。蘭はどう思う?」
「香澄は何かあたし達に共通点を見つけたんじゃない?」
髪も染めたから蘭とは全然見た目が違う気がするんだけどなぁ。
「香澄が本当にすみません....」
「ごめんなさい...」
「いやいや、よく勘違いされるんで大丈夫ですよ....」
よくある事だ。夜出歩いてると警察に何度声をかけられたか....はぁ。身長が欲しい...
「そんなに勘違いされるんだ...式。今身長何センチ?あたしと変わらないぐらいだけど...」
「私ともそんなに変わらないですもんね!教えてください!」
「156....です」
そんなに小さいんだ..
「有咲さん?でしたっけ、何か言いました?」
「いやいや、なんでもないですよ!」
「あたしより小さいんだ...ふふ っ」
「おいおい、蘭よ本当かい?そして笑わないでくれよ」
「私とお揃いです!後は..彩先輩とも!」
「.....えぇぇっ」
膝から崩れ落ちてしまう...嘘だろ...姉さんよりは1センチぐらい大きいと思ってたのに...
「あれ?そう言えば名前聞いてなかったですね!改めまして、私の名前は戸山香澄です!そこにいるのは市ヶ谷有咲です!」
「僕は丸山迅って言います。丸山彩は僕の姉です、姉がいつもお世話になってます、あっ、敬語はいらないですよ。気軽に話してください」
「彩先輩の弟?!そうなんだ....よろしくね!」
「よろしく....って、そろそろ山登りしなきゃ...嫌だなぁ」
「無駄な事言ってないで行くよ。有咲、道教えて」
「分かった...って香澄!1人で先に行くな〜!」
「蘭さん...服の首の方を掴むのは止めてくれませんかね...苦しいので...」
「離しても逃げないって誓える?」
「....そのままで結構です」
「嫌だ...登りたくない」
「迅くん!登山は楽しいよ!」
「本当なの?香澄さん」
「そうだよ〜楽しいよ〜自由に動ければね!」
現在僕らは服を掴まれてるため自由に動く事も逃げる事も出来ない。
「さて、ここまで来たら離してもいっか。香澄、離すけど絶対に走るなよ」
「ん、式。逃げたらどうなるか分かってるでしょ?」
「は〜い!」
「はい...」
登山が始まろうとしてる...あぁ怖いなぁ...帰りたいな...姉さん...助けて..
「蘭は怖くないの...?」
「まぁ..別に大丈夫かな、逆に式はビビりすぎ。何がそんなに怖いのさ..」
「想像力が豊かでね...ここから落ちたらどうしよう。なんて考えると...」
は〜怖い...落ちた時は意識があるまま落ちるのかな。
「考えただけで恐怖だよ...蘭、どっか掴んで一緒に進まない?」
「...まぁいいけど」
「やった..!じゃあはい」
僕は手を出す
「なに、この手?」
「手を繋いで行こうって意味だよ?頼むよ...本当に怖いんだ...」
うっ...下を見ると本当にダメだな。
「いいけど、絶対にこっち見ないで。カップルとか思われると面倒臭いから」
「ありがとう、蘭。お礼はするよ」
「別にいらない...ほら、行くよ」
あれから時間が経って半分は到達しただろうか...香澄さんが有咲さんを連れて凄い速さで上がって行ったな...
それにしても...
「蘭!速い速い、怖いからもう少しゆっくりにして!」
「.....」
「蘭さん?聞いてますか?!」
「....」
何故か無視される...えぇ...止まってくれよ。
どんどん歩くとかなり前にいたはずの香澄さんと有咲さんに追いついてしまった。
「あっ、迅くん。山登りは楽しいね!」
「香澄...そろそろ休憩しようって...」
「......!式、急に止まらないで」
「全員...山登りにむいてないな」
ちなみにこの後1時間かけて頂上まで登り、みんな疲れてしまったので帰りは倍の時間がかかった...