姉さんには幸せになって欲しい   作:Finalブライス

2 / 13
買い物

「迅く〜ん、起きてぇ〜!」

目覚まし...なったっけ?

 

時間をみたらまだ朝の6時...学校がある日も起きるのは7時頃なのに....

「姉さん...今何時だと思ってるの?」

「ええ〜?朝の6時だよ?」

「姉さんがいつも起きてる時間とは全然違いますけど?」

「だって買い物に行くの楽しみなんだもん!」

 

僕は決まった時間に起きないと一日の元気が出ないタイプの人間なのだ...

たった30分のズレでもかなり辛い...

「後30分だけ寝かせてよ...」

「もう!仕方がないなぁ〜迅くんは...30分だけだよ?」

 

 

なんかムカつくな...明日は絶対に起こしてやらないからな....

 

 

 

「迅く〜...」

「おはよう姉さん」

「おぉ〜、相変わらず時間ぴったりに起きるね...目覚まし時計と同時のタイミングだよ..」

 

「はぁ...姉さんにも見習ってほしいものだよ」

「なんか言ったぁ〜?」

「うんうん、なんでもないよ」

 

まぁ、それも姉さんのいい所なのかな?

「この30分でどこに行きたいか決めました!」

「うん、いいと思うよ」

「まだ何も言ってませんけど?!」

 

「いやいや、どうせ...『服を買いに行くからショッピングモール!』って言うのが目に見えてるよ」

 

「うぐぐ...たしかにその通りですよ、そうと決まったら行くよ!」

「だからよく時間見てよ...まだまだ店は開かないよ」

「うぅ〜何か暇を潰す物ないかなぁ...」

そう言うと姉さんはクローゼットを開け暇つぶしの道具を探し始める。

 

「僕は着替えて来るからね?」

「おっけー」

全く...ホコリが出てきても掃除をするのは僕なのだからやめて欲しいけど、それで静かにして貰えるのなら別に構わないか...

 

「しまった...最近服を買ってなかったからサイズがギリギリだ..」

服に興味がある時期も存在していた...いや、そんな事は無いな。全部姉さんに任せっきりだ。

 

「ついでに今日買っておくか...」

とりあえず着替えて姉さんの所に向かう。

 

「姉さん、買い物のついでに僕の服も選...」

姉さんは何かを見ていた...本の形をしたアルバムだ。

 

「ねぇ迅くん」

「どうしたの...姉さん」

「この中にね...お父さんとお母さんの写真はあるけど...」

「......」

「迅くんがいないの...なんでかな」

姉さんが僕の小さい頃をみたら色々と思い出す可能性がある。それだけは避けたいので全部燃やしたのだ...1枚を除いて..

 

「僕が持ってるんだよ...小さい頃の写真は見られたら恥ずかしいからね...」

「そう...良かったら見せてくれないかな?」

「それは....」

不味い不味い不味い...どうするどうするどうする?!??

ここで姉さんに見せたら今までの積み重ねが全て無駄になってしまう..

ピンポーン

 

「はーい...迅くん、写真準備しておいてね?」

姉さんは玄関に向かって行く。時間がない..どうすれば?

 

「分かった!ここでネーサンをダマラセレバイいんだ....」

「ボクってばアタまイイなぁ!」

そうだそうだ!黙らせよう!僕の都合が悪い事は全部無くすんだ!

包丁を持ち、見つめる...

 

「これじゃぁ...永遠に黙ったままになっちゃう...ドウシヨウ?」

「他に方法がアレバイイけど..」

ガチャン

2人以上の足跡...サイアクショリが必要だなぁ?、

 

「やっほー!迅〜!」

インターホンの正体が分かった..家族以外に僕が唯一信用している人だ。

「......あっ、ヒナさんが家に来てくれた..はーい、どうぞー」

さっきまで何か重大な事を考えていた気がするけど...あれ?なんで僕包丁持ってるんだろう?まぁ...いっか

 

「日菜先輩、来てくれて嬉しいですよ」

「元気にしてたか〜迅〜!」

頭をワシャワシャとやられる。

「今日はどうしたんですか?」

「う〜ん...なんか2人に会いたくなっちゃって、お姉ちゃんも連れて来ちゃった!」

「おはよう、迅くん」

「あっ、紗夜さん。おはようございます」

 

「一気に明るくなったね〜私も嬉しいよ」

「そうだね、姉さん」

「ふふん、今回はコンビニで買ってきたパンを持ってきたのだ〜!」

 

最近のコンビニのパンは美味しくて好きだ...それでもモカさん曰く『商店街のパンの方が美味しいよ〜』だそうだ。今度連れて行ってもらおう。

 

「よしっ、朝ご飯まだなんで他にも何品か作りますよ」

「おぉ〜迅の料理は美味しいからね、楽しみだよ!」

 

なるほど..だからさっきは包丁を出してたのか、納得

 

 

 

 

 

「美味しかった〜、これから何か予定でもあるの?」

「買い物に行くんだ〜、日菜ちゃん達も一緒に行こうよ!」

「いいんですか?お二人で行く予定だったのでは...」

「良いの良いの!大勢の方が楽しいし!」

「なるほど...ではご一緒させていただきますね」

 

「では、レッツゴー!」

「ゴー!」

 

「「おー...」」

アイドルは元気だな...

 

 

 

「迅くん〜どの服がいいと思う?」

「迅〜どっちがいいかなぁ?」

出たよ..これは面倒臭い...

 

「はいはい、お互いに見せあって決めてみたらどうですか〜」

「迅くん!もっと真面目に考えてよ!」

「そうだ、そうだ!」

 

(助けて..そうだ紗夜さん!)

やったね、今日はこれで平和に過ごせる。

「すいません....私も意見貰ってもいいですか?」

「....分かりましたよ」

 

この後一日中買い物に付き合わされた僕は、自分の服を買うことなんて忘れてしまっていた....

 

 

(今度誰か一緒に行ってもらおうかな..)

明日は学校...行きたくない。

 

 

 




これってシリアス...?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。