デート・ア・ライブ 指輪の魔法使いと精霊の恋愛譚   作:BREAKERZ

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すみません。士道とエレンのバトルは次回に。


交渉人ドラゴン

ー士道sideー

 

「エレン・・・・。何でこんな所に・・・・!」

 

「詳しくお話致します。どうぞ」

 

エレンは座れと伝えるように、ソファの向かいを示す。

 

「何を・・・・」

 

士道はソードガンの銃口を下げず、警戒した。

 

「(ドラゴン。琴里達に連絡は?)」

 

≪既にしている。がーーーー≫

 

「助けは来ませんよ。彼女達も、余裕は無いでしょうから」

 

「何?」

 

「忘れましたか? 我々DEMインダストリー社はーーーー精霊の天敵、『魔獣ファントム』と手を結んだ事を」

 

 

 

 

 

ー十香sideー

 

「ぬぅっ!」

 

『ははははは!! 十香ちゃんやるねぇ!!』

 

プリンセスに変身した十香に、グレムリンは高速による攻撃により、動きが取れなくなっていた。

そしてハーミットに変身した四糸乃&よしのんも。

 

「うわわわわわ!!」

 

『・・・・・・・・!!』

 

ハーミット<よしのん>が氷の壁を作って防御するが、目の前のファントム、二メートルはある巨体に紫色の体色、厳のようなゴツい体躯をしたファントムが、無言でその丸太のように太い腕を振るい、ハーミット<よしのん>の氷の壁を破壊しようとした。

 

『そうそうその調子だよ、ハーミットちゃんの相手をしてね。・・・・『ゴーレム』ちゃん』

 

「なにっ!?」

 

「えぇっ!?」

 

≪ゴ、ゴーレム・・・・?≫

 

『そ。新しいファントム、その名も『ゴーレムファントム』さ。性格は任務至上主義の仕事人だよ』

 

『・・・・ワイズマン様の命を、遂行するのみ』

 

ゴーレムファントムは、そのゴツい外見に似合わない女性らしい声でそう告げると、再び巨腕を振るった。

 

「うわあっ! ウソでしょ!? あの子達とおんなじ名前のファントムが出るなんて!」

 

≪よ、よしのん、頑張って!≫

 

「ロジャー! 取り敢えず、やったろうじゃないの!」

 

「四糸乃! よしのん!」

 

プリンセス<十香>が助けに入ろうとするが、その前にグレムリンが立ちはだかる。

 

『おっと! 十香ちゃんは僕の相手をしてよ。・・・・前々から、十香ちゃんには興味あったんだよねぇ』

 

「ぬぅ・・・・!」

 

グレムリンはプリンセス<十香>をジッと見据える。それに何やら薄ら寒い恐怖を感じたプリンセス<十香>が、サンダルフォンブレードを構えた。

 

 

 

ー八舞sideー

 

「この! この! この! (ガキン!)うわぁああ! ぎゃふんっ!」

 

「失念。耶倶矢!」

 

同じ頃。ベルセルク・テンペスト、ベルセルク・ストームに変身した八舞姉妹も、2体のファントムを相手に苦戦していた。

テンペスト<耶倶矢>が空中で相手をしているのは、赤い体色に鳥人間のような姿をした、背中に赤い翼を持つ、女性らしい身体付きのファントム。

ストーム<夕弦>が相手をしているのは、馬の頭部と青い甲冑のような鎧を着用した女騎士のようなファントムだった。

 

「己! 飛行や地上での足の速さで颶風の巫女である我らを翻弄するとは!」

 

「屈辱。とってもプンプンプリプリです」

 

空中から地上に落とされたテンペスト<耶倶矢>がガバッと起きて2体のファントムを仮面越しに睨み、ストーム<夕弦>も睨んだ。

 

『私の名は『ガルーダファントム』です。空は私の領域なのだから、この程度造作もないですね』

 

『我が名は『ユニコーンファントム』。我が健脚を越える物なし』

 

2体のファントムが名を名乗ると、ベルセルク<八舞>は肩を動かした。

 

「ガ、ガルーダに、ユニコーン・・・・!?」

 

「驚愕。では、美九の相手をしているのは・・・・!」

 

ディーヴァに変身した美九には、黄色の体色をした。タコのような姿をしたファントムが、その身体についた吸盤付きのタコかイカのような触手で、ディーヴァ<美九>を攻撃していた。

 

「きゃぁあああああ!! 何ですかこれぇ! どうせなら耶倶矢さんか夕弦さんをこの触手で襲って、2人の身体を触手で艶やかなに縛り上げて、スレンダーな耶倶矢さんとグラマラスな夕弦さんによる双子触手プレイを見せてくださいよぉ!!」

 

『ケケケケケ。触手プレイはアンタの身体でやってやるよ! この『クラーケンファントム』がね!』

 

ディーヴァ<美九>は武器のガブリエルキーボードを奏で、五線譜を生み出し伸ばして、クラーケンファントムの触手を払っていた。

 

「・・・・美九は放っとこう」

 

「賛成。触手プレイは自分でして貰いましょう」

 

その会話が聞こえたのか、2人はディーヴァ<美九>を見なかった事にし、改めて、友達のプラモンスターズと同じ名前のファントム達を睨みながら、武器を構える。

ガルーダファントムを翼を広げ、ユニコーンファントムは下半身を馬にし、まるでケンタウルスのようになる。

 

「んで、琴里に連絡する?」

 

「残念。既に連絡しましたが、琴里も苦戦中みたいです・・・・」

 

 

 

 

 

ー琴里sideー

 

「くぅっ!」

 

天宮市の上空。イフリートに変身した琴里は、突然〈フラクシナス〉を襲撃したファントムと交戦していた。

そのファントムは何とーーーー幹部のメデューサだった。

 

『ふん!』

 

メデューサが頭の蛇達をイフリート<琴里>に向かわせる。

 

「はっ!!」

 

が、イフリート<琴里>は『カマエルブレイカー・アックスモード』で蛇共を叩き切る。

 

『ほぉ、少しはやるようだな』

 

「ふん。魔獣ファントムが、DEM社に従うなんてね!」

 

『それはお互い様だろう?』

 

「・・・・何ですって?」

 

『世に災いをもたらす存在である精霊が。かつて町1つを火の海に包んだ焔の精霊が。愚かな人間達の宮仕いとして動いているのだ。お互い様と言わないか? ええ? 焔の精霊〈イフリート〉よ。過去にお前が起こした炎で、何人の人間を殺したのだろうなぁ?』

 

「・・・・ちっ」

 

イフリート<琴里>はカマエルブレイカーを構え、メデューサも蛇が絡み付いた杖、アロガントを構えた。

 

「はぁあっ!」

 

『シャァッ!』

 

2人は空中を飛びながら、斧と杖をぶつけ合った。

 

 

 

 

ー士道sideー

 

「ーーーーガルーダ達と同じ名前の、ファントム、だと・・・・!?」

 

≪ああ。どうやらこの状況を作るために、〈プリンセス〉達を足止めしているようだ≫

 

「お分かりですか? ちなみに今この家の中は全て私の随意領域<テリトリー>の間合いです。抵抗しても良いですが、家が滅茶苦茶になりますよ」

 

「く・・・・」

 

士道は忌々しく歯噛みすると、小さく息を吐いてから、エレンの向かいのソファに腰を落とし、ソードガンを手元に置いておく。

 

「・・・・で、天下のDEMさんが、か弱い一般市民の家に不法侵入までして、一体何のご用ですかね」

 

せめてもの抵抗として嫌味を込めるが、エレンはまるで気にせず、士道の目をジッと見つめる。

 

「何の事はありません。1つ、簡単な質問をしに来ただけです」

 

「質問?」

 

「はい。単刀直入に聞きます。ーーーー先日あなた方が連れ去った精霊〈ウィッチ〉は、今何処にいるのですか?」

 

「・・・・ッ、ふざけるな! そんな事教えられる訳無いだろうが!」

 

エレンの問いに、士道は拳をギリと握る。

 

≪この女の口振りでは、〈ウィッチ〉が逃げた事はまだ知られていないか。下手な事を言って悟られるなよ小僧≫

 

「(ああ!)」

 

士道とドラゴンが会話をしていると、エレンは涼しい顔を崩さず、平然と言葉を続ける。

 

「まあ、そうでしょうね。こちらも、そう簡単に教えてくださるとは思っていません」

 

「・・・・ならさっさとお引き取り願おうか。こっちにも、夕飯の支度があるんでね」

 

「あなたが作るのですか?」

 

「悪いかよ」

 

「いえ。素敵だと思いますよ」

 

「・・・・ソイツはどうも」

 

敵意を隠さない士道が言うと、エレンは小さく息を吐き、ソファから立ち上がると、ゆっくりとリビングを歩き、部屋やキッチンの様子を観察するように視線を巡らせながら、唇を開く。

 

「ーーーー少し手狭ですが、掃除の行き届いた良い家ですね。毎夜の幸せな団欒が見えてくるようです」

 

「・・・・・・・・」

 

ゆっくりと立ち上がる士道はエレンの真意がわからず、眉をひそめる。

 

≪(流石にこの女の言葉を額面通りに受け取るほど、救いようのない馬鹿ではあるまいな?)≫

 

エレンは士道の返事を聞かずに綺麗な声を響かせる。

 

「その団欒にいるのは一体誰でしょう? あなたにーーーー五河琴里、夜刀神十香、四糸乃、もしかしたら、八舞姉妹や誘宵美九もいるかもしれませんね。皆、あなたの料理に舌鼓を打つのでしょう。絵に描いたような空間です。素晴らしい。是非大事にしてください」

 

≪この女、まさか・・・・≫

 

「・・・・何が言いたい?」

 

ドラゴンは察したが、焦れた士道が問うと、エレンは身体ごと、士道の方に向いた。背後に窓を背負っているためか、逆光で一瞬可能の表情が見とれない。

 

「ーーーーその団欒は、“誰のお陰で存在していると思いますか?”」

 

「何?・・・・そりゃあ、琴里や〈ラタトスク〉のーーーー」

 

「違いますね」

 

眉根を寄せた士道の答えを最後まで聞かず、エレンは否定を示す。

 

「ーーーーそれが存在し得ているのは、アイクの、そして私のお陰です。“我々があなた方を見逃してあげてるから、殺さずにいてあげてるから”、あなた方はひとときの平和を享受出来ているのです」

 

「な・・・・」

 

士道は、背が汗で湿るのを感じた。

エレンの言葉に、冗談めかした調子や、おどけた様子は一切なかった。ハッタリでもなければ威嚇でも誇張でもない。事実を淡々と告げているようだった。

 

≪腹立たしいがーーーーその通りだ≫

 

「(なっ! ドラゴン、お前まで・・・・!)」

 

≪良く考えろこの低能。〈ディーヴァ〉との騒動の時もあれだけの事をやらかしたのだ。奴等がその気になれば、いつでもASTをこの家や学校にけしかける事も、あの〈バンダースナッチ<鉄人形>〉共や空中戦艦を大量に呼び寄せて、この街を地図から消滅させるなんて容易にできる。例え〈イフリート〉の組織が力を使っても限界がある。“数の暴力”がどれほど恐ろしいか、時崎狂三<〈ナイトメア〉>を見れば分かるだろう。我々は奴等の、いや、あのウェスコットとか言うDEMの親玉の気まぐれで生かされているのだ・・・・!≫

 

「・・・・・・・・っ」

 

現実主義のドラゴンが、エレンの荒唐無稽で乱暴な理論を苦々しくも、詳しく解説して、士道は息を呑んだ。

エレンは魔術師<ウィザード>。つまり、脳内に機械を埋め込まれてはいるものの、魔獣ファントムではなく人間の筈だ。なのに、何故だろうか、精霊と会話する時以上の違和感ーーーー否、魔獣と同じような異物感のような物を、彼女に覚えてしまい、ソードガンを構えた。

 

「簡潔に言いましょう」

 

エレンがゆっくりと片手を上げ、士道に向けてくる。士道は何故か、不意に息が苦しくなってきたのを感じ、銃口がぶれる。随意領域<テリトリー>操作で辺りの酸素濃度を下げたか、士道の鼻と口を押さえているのか、あるいはーーーー単純なプレッシャーのみで、士道が圧倒されているのかも知れない。

 

「五河士道、並びに〈プリンセス〉、〈イフリート〉、〈ハーミット〉、〈ベルセルク〉、〈ディーヴァ〉。以上の安全の代償として、〈ウィッチ〉の居場所を教えて下さい」

 

「ふ、ふざけーーーー」

 

「勘違いしないでください。これはこの上ない譲歩です。貴方に選択権はありません」

 

「ぐ・・・・」

 

「ーーーー単純な算数です。〈ウィッチ〉1体で、他の精霊達の安全が、取り敢えずは保証されるのです。そう悪い取り引きではないと思いますが」

 

エレンが、さも当然の選択であるように言ってくるが、士道は大きく深呼吸をすると、フンと鼻を鳴らした。

 

「・・・・悪いが、昔から算数は苦手でね」

 

「そうですか。残念です」

 

予想の範疇の答えに、エレンはさしたる落胆を見せず、ジャケットの内側からナイフの柄のような物を取り出すと、柄の先から淡く輝く光の刃が出現した。

 

「では、きちんと損得勘定ができるまでじっくりとお付き合いいただくとしましょう。ーーーー“何本目まで”耐えられるのか、楽しみです」

 

士道がゴクリと息を呑むと、エレンがその刃を向けながら、初めて唇を歪めた。

 

≪・・・・おい小僧。ここは我に任せろ≫

 

「(っ! ドラゴン。任せろって・・・・)」

 

≪良いから我の言うとおりにしろ。どうせ貴様のハリガネムシ以下の脳細胞では、せいぜいこの女に特攻しようなんて下策くらいしか思い付かんだろうが≫

 

「(はぐっ! ぬぅううううううううううっ!!!)」

 

内心で歯噛みするが反論できない。

士道は悔しさを何とか飲み込んで、ドラゴンに話しかけた。

 

「(・・・・んで、どうすんだよ?)」

 

≪簡単だ。毎度精霊の攻略の時に〈イフリート〉達からの指示に従っているように、我の言葉をそのまま口にすれば良い≫

 

「(そんなんで大丈夫なのかよ)」

 

≪喧しい。我に文句を言うなど、少しは奴等からの指示をそのまま口にしないで考えて喋れるようになってからほざけ。いつものように言われた事を深く考えずに口にする操り人形になる事が、貴様の財布の中な小銭くらいの数少ない特技の1つだろうが≫

 

「(ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!)」

 

何とも情けないが、ドラゴンの方が頭が切れるのは知っているので、もう1度深呼吸をしてから、エレンを見据え、ドラゴンの台詞を復唱する。

 

≪「ここで俺を殺すのか?」≫

 

「それはあなたの態度次第ですね」

 

エレンが気づいていないのか、そう答える。そしてドラゴンがさらに言葉を言ってくる。

 

≪「まあここで仕留めても構わないぞ。・・・・だが、貴様はこんな事で、敗北を拭えるならばなぁ?」≫

 

「・・・・何ですって?」

 

その時、涼しい顔をしていたエレンの眉がピクンと動く。ドラゴンはかかったと言わんばかりに笑みを浮かべる。

 

≪「いやな。ここで殺されたとしても、お前は『〈仮面ライダー〉に真っ向からは勝てなかったから、無抵抗の状態で殺した』と、DEMやファントムの連中からは囁かれるだろうなぁ?」≫

 

「・・・・っ!」

 

≪「『世界最強の魔術師<ウィザード>に敗北と言う泥を付けた魔法使い』。なんて結構な称号を持ったまま死ねるなんて、中々光栄な事だなぁ」≫

 

「・・・・っっ!!」

 

≪「ま、あの時受けた屈辱や雪辱、そして黒星が、こんな形で晴らされるならば、さっさと殺るが良い。そんな安っぽい最強の称号に拘る『元』人類最強の魔術師<ウィザード>よ」≫

 

士道がドラゴンの言葉を復唱する度に、エレンは眉処か、こめかみがピクピクと動き、さらにナイフを持っていた手が弱冠プルプルと震えていた。

そして、その瞳は憤怒に燃え上がり、口からは僅かに唸り声のようなものが聞こえた。

 

「(おいおいおいおい! ドラゴン! こんな挑発しちゃって大丈夫なのかよっ!?)」

 

≪黙ってろ≫

 

「ーーーー!!」

 

エレンはナイフを士道に向けて振らず、近くのテレビを両断した。

 

「っ!」

 

士道はナイフとは思えない切れ味に、またもゴクリと、息を呑んだ。

 

「ーーーー良いでしょう。その口車に乗ってあげます。このようなやり方であなたを始末しても、私のプライドが許しません・・・・!」

 

エレンは庭に続く窓を開けると、冷酷に鋭い視線を向ける。

 

「決着を着けましょう。逃げようなんてすれば、この家や周囲の建物が犠牲になりますからね」

 

「っ!」

 

その目は脅しではなく、本気の意志があると感じた士道は、コクリと頷くと、庭に出てエレンと少し距離を置いて向き合う。

士道が『ドライバーオンリング』を、エレンもリングを指に嵌めて、双方バックルに翳した。

 

[[ドライバーオン(プリーズ)]]

 

バックルに魔法陣が展開され、ドライバーへと変化した。

 

「・・・・そのドライバー。真那のドライバーか?」

 

「少し違いますね。確かに真那の『ビーストドライバー』をモデルにしていますが、これはアイクが私専用に調整した『ヘルドライバー』です。・・・・ついでに紹介しましょう。このドライバーに宿る私の使い魔を」

 

エレンのドライバーから光の粒子が出てくると、粒子が集まり、8本の足に宝石が嵌められ、ドラゴンかキマイラくらいに巨大な漆黒の馬が現れた。

 

「我が魔獣、〈ヘルスレイプニル〉です」

 

『ブルルルル・・・・』

 

〈ヘルスレイプニル〉は嘶くと、再び粒子となってドライバーに戻った。

 

≪スレイプニル。北欧神話の主神オーディンが騎乗する軍馬か≫

 

「良くそんな魔獣がいたな」

 

「アイクがビーストキマイラを参考に作った、『人工ファントム』です」

 

「っ!・・・・『人工ファントム』!?」

 

「ええ。どうもアイクは魔獣ファントムに興味津々のようなので。さて、無駄話はここまでにしましょう」

 

エレンがリングを構えると、士道もリングをドライバーを操作し翳した。

 

[シャビドゥビタッチヘンシン~♪ シャビドゥビタッチヘンシン~♪ シャビドゥビタッチヘンシン~♪]

 

「変身!」

 

[フレイム プリーズ ヒー! ヒー! ヒーヒー、ヒー!!]

 

『仮面ライダーウィザード フレイムスタイル』へと変身した。

それを見て、エレンもリングを嵌めた手を天に伸ばし、ゆっくりと自分の眼前に下ろし、

 

「変身」

 

リングをドライバーの窪みへと押し込むと、低く重い音声が響いた。

 

[セット ソーティー]

 

『出撃』と言う言葉が響きドライバーの扉が開くと、漆黒の馬の頭部が現れる。

 

[H・O・R・S・E! ホース!]

 

ヒヒィイイイン!!

 

エレンの足元に魔法陣が展開され、上に登っていくと、〈仮面ライダーヘルキューレ〉へと変身した。

 

「くっ・・・・!」

 

ウィザード<士道>はヘルキューレ<エレン>の威圧感に気圧されながらも、『フレイムドラゴンリング』を指に嵌めて、バックルに翳した。

 

[フレイム! ドラゴン! ボゥー!ボゥー!ボゥーボゥーボォー!!]

 

[コネクト プリーズ]

 

フレイムドラゴンへとチェンジし、すぐに『コネクト』で『ドラゴタイマー』を装備したウィザード<士道>は、タイマーを起動させた。

 

[ドラゴタイム セットアップ!]

 

≪手加減などと緩い事を考えるなよ≫

 

「・・・・分かってる」

 

[スタート!]

 

チッチッチッ・・・・と、秒針が青に緑に黄に到達すると、ウィザード<士道>はレバーを押した。

 

[ウォータードラゴン!]

 

[ハリケーンドラゴン!]

 

[ランドドラゴン!]

 

「ハッ!」

 

「フッ!」

 

「フンッ!」

 

ウォータードラゴンスタイルとハリケーンドラゴンスタイルとランドドラゴンスタイルが、フレイムドラゴンスタイルと並ぶ。

 

「まさかと思いますが、その状態で私と戦うつもりで?」

 

「まさか・・・・!」

 

前回の戦いで、4対1でも勝てなかった相手に、同じ戦術は使えない。ウィザード<士道>は腹を括って、ドラゴタイマーを読み込ませた。

 

[ドラゴタイム! セットアップ! ファイルタイム! オールドラゴン! プリーズ!]

 

ウィザード<士道>達が宙に浮き、フレイムを頂点に菱形となり、3人のドラゴンスタイルがドラゴンへと変化し、次々とウィザード<士道>の身体に入っていくーーーー。

フレイムドラゴンに尻尾と翼と爪が召喚され、さらにドラゴンヘッドを召喚される。

 

『ギャオオオオオオオオオオオオオ!!!』

 

『オールドラゴン』へと変身したウィザード<士道>を見て、ヘルキューレ<エレン>は満足そうに頷くと、両手はドライバーに翳した。

 

[ダーインスレイヴ][イージス]

 

右手に光の剣を左手に逆三角形の盾を召喚した。ヘルキューレの武器、『ダーインスレイヴ』と『イージス』だ。

ヘルキューレ<エレン>が宙を飛び、ウィザード<士道>めその後を追うと、天宮市の上空数千メートルにまで到達すると、ウィザード<士道>はドラゴンクロウを、ヘルキューレ<エレン>はダーインスレイヴを構えた。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

無言で佇む両者。

 

ーーーーヒュゥウウウウウウウ!!

 

不意に気流が双方の間を吹き抜けたその瞬間ーーーー。

 

「『うおおおおおおおっ!!』」

 

「はぁああああああっ!!」

 

真紅の閃光と白金の閃光がぶつかり合い、辺りに衝撃波が広がった。




ガルーダファントムはクレインオルフェノクを赤くしたデザインで、ユニコーンファントムはホースオルフェノク激情態を女性にしたようなデザインで、クラーケンファントムはスペースイカデビルを黄色くして女性のデザインで、ゴーレムファントムはドッガを女性にしたデザインです。
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