デート・ア・ライブ 指輪の魔法使いと精霊の恋愛譚   作:BREAKERZ

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二亜とのデート模様はハショリます。ごめんなさい。


デート・二亜

ー士道sideー

 

「くはぁ~・・・・いやぁ、満足満足!」

 

「それは何より・・・・」

 

基本スタイルのスケッチを終えると、二亜はホクホクとした笑みを浮かべて椅子に座った。疲れた士道は変身を解除して、肩を落とした。

 

「ーーーーさてと、話を戻すけどねぇ。キミのお陰であそこから逃げられて連載を再開できたし、ソコんとこはマジで感謝してるのよ」

 

士道の方に視線を寄越しながら続ける。

 

「ーーーーでも、まあ、君たちとしちゃあこれでハイサヨナラって訳にもいかないんだろうねぇ。『魔獣ファントム』、か・・・・。まさか精霊の天敵のような存在がいたとは知らなかったよ。それに、〈ラタトスク〉・・・・だっけ? 精霊をデレさせて救うだなんて、中々面白い事やってるじゃない。やっぱあたしも口説かれちゃう感じ?」

 

「それは・・・・」

 

≪そうなるだろう。〈シスター〉、とでも呼んでおこう。彼女は比較的に人間社会に適応している精霊のようだが、それでも空間震を起こす可能性が0ではないからな、〈ラタトスク〉の庇護下に入って貰うしかないな。それに、DEMがこのまま逃がした精霊を見逃す筈がない。いずれこの場所にエレン<ヘルキューレ>が攻め込んでくる可能性も十分にある≫

 

「(そうーーーーだよな)」

 

士道の表情から考えを汲み取ったのか、二亜が大仰に頷いてくる。

 

「善きかな善きかな。そー言うのも面白そうじゃん。世の影に隠れて暗躍する魔獣に、それと戦う魔法使いのヒーローとそれに協力する秘密組織とか、超ワクワクするしねぇ。ーーーーそれに、さっきも言ったけど、あたし君に感謝してんのよ? だから、お礼に1回チャンスをあげようって言ってんの」

 

「チャンスーーーーって、あ・・・・」

 

士道は目を見開き、先ほど二亜が言っていた言葉を思い出した。そう、二亜は言った。『今度の土曜日にアキバでデート』と。

 

「ただし、場所はアキバ。これだけは外せないからね。5年も監禁されてたもんだから、身体が2次元を求めてるのよ。禁断症状マジヤベーイ。あの漫画の続刊とかあの作者の新作とか、読みたくて読みたくて震える」

 

言って二亜が自分の肩を抱き、わざとらしくガタガタと身体を震わせた。

 

「それ終わったら次の仕事入ってるし、年末コミコで忙しいから、当分時間取れなくなるんで、ソコんとこヨロシク。自分、一応売れっ子なんで」

 

二亜がビッと指を立ててくる。士道は額に汗を垂らした。

 

「こ、コミコ?」

 

「コミックコロシアム。いわゆる同人誌即売会よ。いやー、スペース取れてないし今年は見送りかなーと思ってたんだけど、急病で本作れなくなっちゃった人がいるらしくて、スペースを間借りさせて貰える事になったのよ。原稿自体はDEMに捕まる前に描いてたのがあるし。いやー、コミコも久々だなー」

 

腕組みをしながら感慨深そうにウンウンと頷く二亜。と、ソコで士道を置いてけぼりにしている事に気づいた。

 

「ああ、ゴメンゴメン。まあつまり、こう言う事よ」

 

二亜は親指で、自分の胸元を指し、ニッと唇の端をあげる。

 

「ーーーーチャンスをあげる。デレさせられるもんなら、デレさせてみな」

 

「・・・・っ!」

 

その自信に溢れた言葉に、士道は思わず息を呑む。

 

「勿論、そっちの作戦会議なんかは覗かないから安心しえ。あたしネタバレするのも嫌いだけど、されるのももぉぉぉぉぉっと嫌いなの。だから心置きなくーーーーええと・・・・ああ、そうそう。琴里ちゃん。14歳で司令なんて凄いよねー。存分に妹ちゃんと作戦練ってちょうだい。ーーーーただまあ、自分で言うのも何だけどあたしを落とすのは難しいよぉ? 精々覚悟・・・・えっ? 何これ?」

 

二亜が〈囁告篇帙<ラジエル>〉で琴里の事を調べてそう言おうとした瞬間、何やら神妙な顔となった。

 

「・・・・・・・・うっそぉ、これかなりヘビーなネタじゃん・・・・」

 

「二亜?」

 

「・・・・少年。あたしネタバレをするのは嫌いだけど、コレばっかりは、少年に教えておいた方が良さそうだと思うから言うね」

 

「・・・・?」

 

真剣な眼差しになる二亜に、士道に緊張が走る。

 

「〈囁告篇帙<ラジエル>〉はこの世の万物を知るって言ったけど、“例外”が存在するって言ったでしょ? その例外こそーーーー〈仮面ライダーウィザード〉とあたし達精霊の敵、『魔獣ファントム』の事なの」

 

「っっ!」

 

『魔獣ファントム』。それを言われて、士道はさらに息を呑んだ。

 

「ファントム・・・・! 全知の天使でも、奴らの事が分からない、のか?」

 

「一応は魔獣ファントムって名前と、彼らは人間や精霊を絶望させて仲間を作ろうとしている事や精霊の霊力を反発する魔力を持っている事と言った、少年達が知っている情報は記されているけど、それ以外は分かんないのよ。例えるとそうーーーー文面が全て黒く塗りつぶされていて、読めなくなっちゃって調べる事ができないのよ」

 

「天使でも知る事が出来ないなんて・・・・」

 

「まぁでも、今琴里ちゃんの事を調べた時に分かったんだよ。琴里ちゃんとーーーーメデューサの『因縁』が、ね」

 

「っ! メデューサ!?」

 

≪ヤツがだと?≫

 

二亜が言った言葉に、士道は驚愕する。琴里とそれなりに激闘を繰り広げていたメデューサに、何かしらの『因縁』があった事に驚いたのだ。

 

「二亜・・・・琴里とメデューサに、何があったんだ?」

 

「・・・・・・・・それは、ね。ーーーーーーーーーーーー」

 

「・・・・・・・・っっ」

 

≪っ! なるほど、そういう事、か・・・・≫

 

二亜が発する言葉に、士道は徐々に驚愕に目を見開いていき、ドラゴンも何か心当たりがあるような声を発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーDEMに捕らわれていた精霊、ですって?」

 

帰宅後。琴里に通信して、二亜の事を話すと、琴里は直ぐ様五河家に戻ってきた。詳しい事を話すと、口に咥えていたチュッパチャプスの棒をピンと立てながら眉をひそめる。

 

「しかも、こっちの世界で何年も前から漫画家として活動してたって言うの・・・・? にわかには信じられないわね。・・・・まあ、美九のような実例がある以上、あり得ないだなんて言えない訳だけど・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

顎に手を充てながらムウと唸る琴里。その様子を、士道は神妙な顔で見ていた。

 

「(なぁ、メデューサの事、琴里に話すべきか?)」

 

『(今はやめておけ。下手にその事を話せば、琴里はメデューサと、“戦えなくなる”かもしれん)』

 

士道は思念体となったドラゴンとアイコンタクトで会話をした。二亜から聞いた『因縁』の話は、取り敢えず二亜を攻略するまで秘密にすると決めたのだ。

とそこで、後方から十香の声が聞こえた。

 

「む・・・・? シドー、ドラゴン。琴里と何を話をしているのだ?」

 

「ああ、十香。ん・・・・ちょっと、仕事の話をな」

 

「おお、そうであったか。すまん、邪魔をしたな」

 

頭にプラモンスターズのユニコーンを乗せた十香がペコリと頭を下げながら言ってくる。するとそれに続くように、リビングの方からまた別の声が響いてきた。

 

「ーーーー士道、我が臓腑は贄を求めておる。疾く馳走を捧げるがよい」

 

「翻訳。耶倶矢はお腹がペコペコリン、士道の作った美味しいご飯が食べたいにゃあ、と言ってます」

 

「変な語尾つけないでくれる!?」

 

ソファの背から身を乗り出し頭にガルーダと、真那から暫く預かって欲しいと言われて預かっている真那のプラモンスター、『グリーングリフォン』を乗せた八舞姉妹が、そんな言葉を交わし合う。

 

「ああ、悪い悪い。もうすぐ出来るからちょっとだけ待っててくれ」

 

士道は苦笑しながらそう返すと、魚焼きグリルを開けて、本日の主菜、塩鯖の焼き加減を確認した。

そう。琴里と二亜について相談しながら、夕食の準備をしている。ちなみにドラゴンは味噌汁の鍋の蓋を尻尾で器用に取り、お玉で少し汁を取るとズズッと啜る。

 

『ウム。良い出来だ』

 

流石は士道のファントムと言うべきか、料理の技術もかなりの物である。とても世界の命運を左右しかねない重要な話をしているとは思えない。

 

「よし。ーーーーおーい、そろそろテーブルを拭いてくれるか?」

 

『はーい!』

 

士道が声を上げると、耶倶矢と夕弦と十香、そして十香と話をしていた頭にクラーケンを乗せた四糸乃と、これまた頭にゴーレムを乗せた七罪が、テーブルに置かれていた雑誌に新聞紙を元の場所に片付け、固く絞った台拭きでテーブルを拭き、箸入れや醤油指し、取り皿等を並べていく。

 

「・・・・にしても」

 

と、そんな光景を眺めながら、琴里がハアと息を吐いた。

 

「全知の天使〈囁告篇帙<ラジエル>〉・・・・か。自分の望む情報を何でも知る事ができて、更には未来まで書き込む事ができるなんて、恐ろしい天使が出てきたものね」

 

『上手く使えば天下を取れるレベルの力だ』

 

そう、二亜はそういった事に天使を使う性格には思えなかったが・・・・もしも、悪意ある者によってその力が用いられたなら、世界は空間震とは別種の被害を受ける。

 

「でも、ワイズマン達『ファントム』の事は分からない、って弱点があるけどな」

 

「精霊の天敵に関する情報はない、か・・・・でも、これはあくまでも余談だけど」

 

「ん? 何だよ」

 

琴里がチュッパチャプスを手に取り、指揮棒のように振るいながら続ける。

 

「もしも本当にそんな天使がいるとしたなら、私達が追っている精霊〈ファントム〉の事も、分かるかもしれない」

 

「! 確かに・・・・」

 

琴里がチュッパチャプスの棒を立てながら言うと、士道は目を見開き、声を発した。

美九に折紙、そして琴里を精霊にした正体不明の精霊〈ファントム〉。

確かに〈囁告篇帙<ラジエル>〉ならば、未だ杳として実像の掴めない〈ファントム〉の事も探る事ができるかもしれない。

 

『しかし、あの〈シスター〉も、精霊〈ファントム〉に精霊にされたのであれば、ヤツが自分の尻尾を掴ませる可能性を持つ天使に、何かしらの細工をしているのでないか?』

 

「・・・・その可能性も否定できないわね。それにーーーー2つ気になる事があるわ」

 

「気になる事?」

 

士道が聞き返すと、琴里はチュッパチャプスをドラゴンに向けてビッと指した。

 

「精霊〈ファントム〉がワイズマンに言った言葉」

 

【こうして会うのは初めてだね。“この世界の理の外の存在”ーーーー『魔獣 ファントム』よ】

 

「“この世界の理の外の存在”・・・・もしかしたら、〈囁告篇帙<ラジエル>〉が『魔獣ファントム』の事を記せないのは、それが関係しているのかもしれないわね」

 

「どうなんだドラゴン?」

 

『・・・・・・・・我が覚えている事は、気がつくと我は絶望のエネルギーを受けて目を覚まし、小僧の肉体と記憶を奪おうとしていた、ある意味で本能的な行動だったからな。その前の記憶は、ない』

 

「そっか・・・・それで琴里、もう1つは?」

 

次の質問に移ろうとすると、琴里は少し視線を逸らしながら続ける。

 

「・・・・もしかしたら、士道と真那が忘れている昔の記憶の事も、分かるかもしれない」

 

「あーーーー」

 

その言葉に、士道は再び目を丸くした。

そう。士道と真那は実の兄妹・・・・である筈なのだが、2人揃って、その時の記憶が綺麗サッパリ抜け落ちているのだ。

琴里は何やら複雑そうな表情をしながら、テーブルに肘を突いた。

 

「・・・・まあ、でもそれはあくまでもしもの話。ウッドマン卿を除く円卓会議<ラウンズ>がどんな思惑があろうと、私達〈フラクシナス〉は精霊の力を利用する為に封印しようとしてる訳じゃないわ。二亜の保護が大前提よ。ーーーー勿論、私達もサポートするけど、頑張ってよね、士道」

 

[あ、ああ・・・・分かってる]

 

確かにその通りだ。精霊〈ファントム〉の事も、自分の生い立ちの事も気にはなるが、あくまでもそれは副次的だ。第1にそんな事を考えたら、その不純な動機が二亜にも伝わってしまう。

士道は雑念を払うように首を振ってから、力強く拳を握った。

 

「あ、それとドラゴン。あなたは今回の攻略には参加しないで」

 

「え?」

 

『あ?』

 

琴里の言葉に、士道とドラゴンは頭を傾げるが、琴里はバツが悪そうに口を開く。

 

「実はね、この間の士道の攻略で私自身、〈フラクシナス〉のクルー達の不甲斐なさと言うか、頼りにならないって言うのが痛いほど分かってね。ここ暫くの間、皆が頼りになるサポートをできるように特訓させてたのよ」

 

「あぁ~・・・・成る程・・・・」

 

『寧ろよく今までソコに気づかなかったな・・・・』

 

士道が納得したように苦笑し、ドラゴンが呆れたように半眼を作る。

 

「それで、次に精霊が現れたらクルーの皆が、【ドラゴンさん抜きでやらせて下さい】って懇願してきてね。流石に却下は出来なかったのよ」

 

『・・・・仕方あるまい。ソコまで言うなら、か~な~り! 不安だが、任せるか。十香達の面倒を見ておく』

 

「頼むわね」

 

『だが、幾つか忠告だ』

 

「ん?」

 

ドラゴンが琴里に向けて口を開く。

 

『〈シスター〉は恐らく重度と言えるレベルのオタクだ。あの中津川<オタクメガネ>のアドバイスを重点に置いておけ』

 

士道も内心同意した。

ほんの少しの間だが、二亜の趣味は〈フラクシナス〉のクルーの中では〈次元を越える者<ディメンション・ブレイカー>〉の中津川に近いと思ったからだ。

 

「中津川を、ね・・・・分かったわ」

 

『それと、向こうは既に〈囁告篇帙<ラジエル>〉でこちらのやり方を知っている。恐らく浮遊カメラの事も、琴里達が選択肢で小僧に指示を出している事も知っているだろう。十分に注意しておくのだな』

 

「たくっ、全知とか厄介ね・・・・!」

 

『最後に、今回のデートはあくまで情報収集に留めておけ』

 

「情報収集?」

 

『まだ我々は〈シスター〉がどんな人間性と価値観を持っているのか、どんな異性が好みなのか、好きな食べ物は何なのか、それらの情報が少なすぎる。下手をすれば美九の時のようなややこしい状況に陥ってしまうかも知れん。今回のデートは、少しでも彼女の性格や趣味嗜好、性癖と言った情報を集めるのを最優先にしておけ。性急なやり方をすれば、逆効果になる可能性もあるのだからな。ーーーー琴里はどうも、さっさと封印しようと強引なやり方を強行しがちなところがあるからな』

 

「ーーーー五月蝿いわね」

 

ドラゴンの言葉に、琴里が憮然とした態度で応え、士道は内心確かにと思いながら苦笑した。

 

 

 

 

 

 

 

そして2日後。

士道は秋葉原電気街口側の改札前で、二亜を待っていた。平日なのにかなりの人が行き交い、近年は観光地としても有名になったからか、外国人もチラホラ確認できた。

士道は二亜を見逃さないように注意を払いながら、周囲を一瞥する。

何度か訪れた事があるが、そこかしこに貼られたアニメやゲーム関連の広告が駅の壁を多数に占め、まるで異世界に来たような感覚がある。この一種の非日常感と言うか、トリップ感が、この街に人を寄せる要因の1つなのだろう。

 

《ーーーーあ、あ、聞こえる? 士道》

 

と、右耳に装着したインカムから、琴里の声が聞こえる。

 

「ああ、聞こえるよ」

 

《そろそろ約束の時間よ。話を聞く限り好戦的な精霊ではないようだけど・・・・十分注意してちょうだい》

 

「ああ。ドラゴンはああ言ったけど、時間もあまりないし、今日でどうにか好感度をあげないとな」

 

いつDEMかファントム達が攻めてくるのか分からないのだ。なるべく好感度を上げておきたいと考えたのだ。

 

《司令、士道くん、来ました! 目標・・・・二亜です!》

 

「・・・・! 来たか」

 

《じゃあ、行くわよ、士道。ーーーー私達の戦争を、始めましょう》

 

「ああーーーー!・・・・って」

 

とそこで、二亜を見つけた士道は二亜の格好に唖然となった。

年季の入ったデニムにボトムス、くたびれたダウンジャケット、さらに口元が隠れる程にマフラーを巻き、大きなリュックサックを背負い、手には海外旅行にでも行くのかと言わんばかりのスーツケースとそのケースに折り畳まれたキャリーカートがゴム製のベルトに括り付けられた、可愛さや色気等を一切合切捨て去り、ただ荷物を運搬する事のみの装備だ。

 

「フル装備だな・・・・」

 

《いえ、あれくらいは通常装備と言って良いですぞ》

 

乾いた笑みを浮かべる士道は、中津川の言葉にさらに乾いた笑みを浮かべる。

 

「アキバよ! あたしは帰って来た!」

 

と、ソコで感極まったのか、二亜がソロモンの悪夢と呼ばれるパイロットのような叫びをあげ、士道は二亜に近づき、デートを開始した。

 

 

 

 

 

そして、ドラゴンの読み通り、二亜はこちらのやり方や浮遊カメラの事も見抜いていており、琴里は非常にやりにくそうに渋面を作るが、ソレでもデートを続ける。

コスプレショップにてナース服を着た二亜がーーーー。

 

「エロいっしょ?」

 

「ちゃんと着てくれ!」

 

着替え中のナース服の艶姿を見せられ。

本屋にてーーーー。

 

「ふ・・・・ふぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

目を輝かせ興奮した二亜が本を買い漁り。

更には同人誌(男×男)に連れて行かれ、士道の属性を判別する。

 

「ーーーー『ヘタレ・総受け』」

 

「おい待て今何を判別しやがった!?」

 

「ーーーーあれ? 『俺様・調教師』。少年と真逆の属性が見えたよ?」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

次に出た二亜の言葉に、士道は思い当たる人物が浮かび、何とも言えない顔になった。

エロゲコーナーにて。

 

「俺まだ高2何だけど!?」

 

「えっ!? エロゲやらない高校生とかいるの!?」

 

「どんな世界観で生きてるんだよ!?」

 

「文化が違ーう!」

 

《『いや、ただ士道(くん)が草食動物のヘタレなだけ』》

 

琴里&〈フラクシナス〉クルー大半がそうツッコミ、士道は泣きそうになった。

そして、バーガーショップで昼食を取ろうとする中、士道は二亜という人物が少し分かった。

多少反応に困る話題を出すが、開けっ広げで嫌味がなく、気持ちの良い少女だ。士道はこの少女の笑顔を守りたいとすら思った。

が、ソコで琴里達から、二亜の好感度が初期値からほとんど変化していないのを聞かされた。

その士道の反応で全てを察したのか、二亜が口を開く。

 

「んー・・・・多分あれでしょ? 好感度。それが一定以上に上がらないと封印出来ないってやつ」

 

「・・・・!」

 

「やー・・・・あたしもねぇ、DEMやら魔獣ファントム達に狙われたままの生活っての窮屈だし、封印できるもんならして貰って構わないんだけど・・・・やっぱ駄目っぽいわ。何かゴメンね。無駄足踏ませちゃって」

 

「な、何か俺、気に障る事でもしたか?」

 

士道が言うと、二亜は言い辛そうに頬を掻いた後、躊躇いがちに続けた。

 

「やー・・・・少年は良い子だよ。あたしに付き合ってくれるし、リアクションやツッコミも楽しいし・・・・。でも、そう言うんじゃないだ。完全にあたしの問題と言うか・・・・」

 

「え?」

 

聞き返すと、二亜は苦笑しながら言ってきた。

 

 

 

「ーーーー実はあたし・・・・“二次元にしか恋したこと、ない”んだよね・・・・」

 

 

 

「・・・・へ?」

 

予想外の言葉に、士道は目を点にした。

 




次回も少しハショリます。しかし、二亜が見つけた琴里とメデューサとの因縁とは?
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