デート・ア・ライブ 指輪の魔法使いと精霊の恋愛譚   作:BREAKERZ

81 / 278
注意:今回の話はグロい描写あり、平成初期仮面ライダーか、アマゾンズのような残虐描写がありますので、ご容赦ください。


土龍の降臨と暴走の不死鳥

ー折紙sideー

 

「士道ーーーー」

 

天宮スクエアの上空でメイジ<ジェシカ>達と〈バンダースナッチ〉を相手と交戦している折紙は、〈ホワイト・リコリス〉の活動限界による猛烈な激痛に耐えながら戦っていたが、突然下方の天宮スクエアから凄まじい音が響くと、天宮スクエアセントラルステージの天井の一部に大きな穴が開き、そこから凄まじい風が吹き出し、強力な霊波反応に息を呑み、さらに自分達の近くを炎の塊が通りすぎて天井の一部を粉砕して内部に飛び込んだ。

聡明な折紙は炎の塊を、以前来禅高校の屋上に現れた〈アンノウン〉もとい、ファントム・フェニックスであると察した。

折紙は士道の元へ行こうとするが、それをメイジ<ジェシカ>達が許すはずなく、〈バンダースナッチ〉が阻む。

 

「何か下であったようですネ・・・・これは急いだ方が言いかもしれませン。さっさと片付けて行きましょウ」

 

言って、折紙にビッと指を突きつけてると、それに合わせ周囲に展開していた〈バンダースナッチ〉が一斉に動き、右腕に携えたレイザーカノンを折紙に向けた。

 

「・・・・・・・・く」

 

回避行動をしたくても、もはや脳が限界を迎えていた。

折紙は無力感に塗り潰される。顕現装置<リアライザ>を用いても、基地内で最強の装備の〈ホワイト・リコリス〉を使っても、折紙は士道を守る事ができない。

 

ーーーー力が。もっと、力があれば。誰にも負けないくらいの、力があれば。

 

「士、道・・・・」

 

「さあ、やっちゃテ」

 

ジェシカの声に応じるように、〈バンダースナッチ〉達が引き金を引き絞ろうとするーーーーその瞬間。

 

[6<シックス>、ファルコ! セイバーストライク!!]

 

折紙の霞む視界を、橙色の鳥が6匹通り抜けたかと思うと、折紙に向けられたレイザーカノンの砲身が、鳥達によって破壊され、さらに鳥達は旋回し、〈バンダースナッチ〉達の胴体を貫通していき機械仕掛けの人形達は次々と爆散していった。

 

「な・・・・一体何事ヨ!?」

 

メイジ<ジェシカ>とその部下のメイジ達も、一拍遅れてこの事態に気付き、慌てた様子で声をあげる。

 

「これは・・・・一体・・・・」

 

頭痛を抑えるように側頭部に手を置いた折紙が喉を震わせると、その声に応えるように金の獅子の鎧を纏い、片手にサーベルを携え、左肩に金の獅子を右肩に橙色の隼のマントを付けた。識別名称・〈仮面ライダー〉と良く似た仮面の戦士が現れる。

そしてその姿を見てーーーー折紙は誰なのか理解し、思わず息を詰まらせた。

 

「真那ーーーー?」

 

「お久しぶりですね、鳶一一曹」

 

〈仮面ライダービースト〉へと変身する少女、崇宮真那が折紙に振り向き、仮面越しに視線を向ける。

その声は間違いなく真那だった。五河琴里との戦闘で倒れた自分をASTの仲間に渡した後、行方不明となっていると聞いていたがーーーー。

 

「何故・・・・こんな所に。それに、今まで何処に・・・・」

 

「細けー話は後です。今は兄様を助けるのが先決でしょう?」

 

「・・・・っ!」

 

真那は折紙の問いを誤魔化すようにヒラヒラと手を振ってそう言うと、折紙は充血した目を見開いて頷くのを確認したビースト<真那>は唖然としているメイジ<ジェシカ>達に向き直ると、メイジ<ジェシカ>が驚愕した声を発する。

 

「タカミヤ・マナ・・・・!?」

 

「おやおやジェシカ。たった1人を相手にこの大人数や新武装を使うとは、しばらく見ねー間にやり方がセコくなったんじゃねーですか?」

 

≪前からセコそうなタカビー女じゃったがな≫

 

「あなた、一体なぜーーーーいえ、それよりも、今自分が何をしたのか分かっているノ!? なぜ私たちを攻撃するノ! 答えなさいーーーー『アデプタス2』!』

 

メイジ<ジェシカ>が金切り声を上げて叫ぶ。ビースト<真那>はやれやれと肩をすくめた。

 

「“昔のコールサイン”で呼ぶのはやめてくれねーですか?」

 

「昔の・・・・って、あなた、まさカ」

 

「ええ。丁度いいから社長に伝えといてください。わりーですけど、私DEM社辞めます。“退職金は貴様の首で勘弁してやります”、って」

 

「なーーーー」 

 

ビースト<真那>の言葉に、メイジ<ジェシカ>と、他のメイジ達が声を詰まらせる。

 

「何をいっているノ!? 貴方、ウェストコット様を裏切るつもリ!? 栄えある『アデプタス・ナンバー』の中でも、メイザース執行部長の次に名を連ねられた貴方ガ!」

 

「まあ、有り体に言うとそういう事です」

 

ビースト<真那>がダイスサーベルをメイジ<ジェシカ>達に突き立てる。

 

「この場は、貴方達が私に恐れをなして引いてくれやがるってのが一番理想的なパターンなんですけれども、どうですかね?」

 

「・・・・っ! ふざけないデ! あなたも分かるでしょウ! ウェストコット様の命令に背く事なんてーーーー」

 

「まあ、そーですよね。でも・・・・」

 

そう言った瞬間、ビースト<真那>の姿が霞のように掻き消えた。

 

「・・・・!?」

 

一瞬でメイジ<ジェシカ>の背後に現れると、ダイスサーベルを一閃する。

 

「この・・・・っ!」

 

メイジ<ジェシカ>が身を捩るがーーーー遅い。ライドスクレイパーは簡単に切られ、さらに連続で的確に、正確に、戦闘技術の差を見せるようにメイジ<ジェシカ>の身体を斬りつける。

 

「ーーーーその台詞、模擬戦で私に一度でも勝った事があったら格好がつきやがったんですけどね」

 

「くハ・・・・ッ」

 

短い苦悶と共にメイジ<ジェシカ>は気を失い、変身も解除された。ぐったりしたジェシカの身体を片手で支えながら、ビースト<真那>はフウと息を吐いた。

 

「ーーーー『メイジシステム』。私のビーストの模倣して作られた量産型でやがりますね」

 

次いで、残った四人のメイジ達に目を向ける。

 

「さあ、貴女達の親分はご覧の有様です。DEMの魔術師なら、力の差くらいは分かりやがるでしょう?」

 

ビースト<真那>の言葉に、メイジ達は身体を震わせる。焦れた真那は再び一瞬の内にメイジ達の背後に移動し、気絶したジェシカの身体を乱雑に放った。

 

「わ、わ・・・・っ!」

 

慌てながらジェシカを抱き止めたメイジの様子を確認し、ビースト<真那>はさらに言葉を続ける。

 

「見逃してやるって言ってんです。これが最後の警告です。ソイツを連れてとっとと消えやがりなさい」

 

が、その警告を受けるほど物わかりの良い連中ではなく、ビースト<真那>を取り囲むように展開した。

 

≪まぁったく、相変わらず実力差を測れない奴等じゃな≫

 

≪予想通り過ぎて呆れるぜ≫

 

≪ホントに、この傲慢さが彼女達の最大級の欠点ね≫

 

≪真那。お兄さんが心配だし、さっさと片しちゃおう≫

 

≪ンモ≫

 

「そうでやがりますね」

 

ビースト<真那>はヤレヤレだぜ、と肩を落とすと、ダイスサーベルを構えた。

 

 

 

 

ーグレムリンsideー

 

「あ~ぁ、フェニックスってば、先走っちゃってまぁ・・・・」

 

ソラはセントラルステージにやって来ると、マネキンのように動かない観客達に紛れると、ステージで暴れる魔法使いと精霊、そしてフェニックスヴァンパイアとパピヨンとヴァンパイアのお人形達を見据えた。

 

「ホント、ヴァンパイアって趣味悪いよねぇ~」

 

そう言って、ソラは巻き込まれないようにその場を去った。

 

 

 

 

 

ー士道sideー

 

『ヒャッハァッ!!』

 

「くぅっ!!」

 

ウィザード<士道>はフェニックスの大剣をウィザーソードガンで受け流し、フェニックスの腹部に刃を斬りつけるが。

 

『ハッ! そんなもんかよっ!?』

 

「ぐぁっ!!」

 

フェニックスの腹部に刃が止まり、そのまま大剣の一撃で吹き飛び倒れるウィザード<士道>。

 

「シドーっ!」

 

サンダルフォンブレードを持ってパピヨンと交戦していたプリンセス<十香>も、パピヨンの爆発する鱗粉に向けて、霊力と魔力の混合エネルギーを込めて大きく振り下ろすと、風圧で鱗粉をパピヨンの方に跳ね返し、さらに『ヴァンパイアの恋人達』を振り切って、ウィザード<士道>と合流した。

 

「大丈夫かシドー!?」

 

「ああ・・・・だが、一体どうすれば・・・・!」

 

何とか立ち上がったウィザード<士道>は、最悪の状況に仮面越しに顔を歪めた。

 

「ドラゴン! 四糸乃に耶倶矢に夕弦を止められないのかっ!?」

 

≪彼女らは我らの事を忘れている訳でも、人格を変化させられた訳でもない。価値観の最上位に、忌々しい事に〈ディーヴァ〉という存在が刷り込まれてしまったのだ。さっきから交信しているが、聞く耳を持たん≫

 

ドラゴンの言葉にさらに顔を歪めるウィザード<士道> 。

 

≪まぁ唯一の救いは、〈ディーヴァ〉は現在ステージから落ちて気を失っている。心優しい精霊達がかけよって介抱しており、今この状況に加わらないだけでも御の字だ≫

 

美九が気絶したお陰で司令塔を失い、四糸乃に八舞姉妹、そして何千人もの観客達はフリーズしたように動かなくなったが、これでは周りに被害が出るのも時間の問題だった。

〈フラクシナス〉に回収してもらい、離脱して態勢を立て直す事も、琴里が正気を失ってできず、さらには或美島の時よりも力が増したフェニックスにパピヨンと交戦状態だ。ヴァンパイアは両脇に『恋人』を二人ほど侍らせ見物していた。

 

『はっはぁっ!! どうしたよ魔法使い! 周りが気になって戦えないかぁっ!?・・・・だったら、俺が片付けてやるぜ?』

 

「っ!」

 

明らかに凄まじい熱量を持った火炎球を手のひらから産み出したフェニックスは、ギロッと立ち尽くす観客達に目を向ける。観客達は正気を失った目で美九からの指示を待っているのか、逃げようとすらしない。

 

≪おい。このままでは拉致があかん。『ランド』の新たな力でさっさと終わらせろ。〈プリンセス〉、この愚図では女達をどうにもできん。パピヨンのと女達を出きる限り押さえてくれ≫

 

「うむ! 分かったのだ!」

 

プリンセス<十香>はパピヨンと女達に向かった。

 

≪お膳立てをしてやったのだ。きっちりやれよ≫

 

「・・・・ああ!」

 

[ランド プリーズ]

 

ランドスタイルにチェンジしたウィザード<士道>は、『ランドの強化リング』を取り出して、バックルに読み込ませた。

 

[ランド! ドラゴン! ダン・デン・ドン・ズ・ド・ゴーン! ダン・デン・ド・ゴーン!]

 

頭上に黄色の魔法陣が展開され、そこから岩の姿をしたドラゴンが飛び出し、ウィザード<士道>の身体を魔法陣が通過し、岩のドラゴンと重なり巨岩に包まれる。

 

「ふんっ!!」

 

巨岩を砕くと新たな姿となったウィザードが現れた。

仮面と胴体にウィザードラゴンの頭部が装飾され、肩には黄色のトパーズが装備され、黒いロングコートは鮮やかな黄色に染まり、明るく輝くイエロートパーズとなったその姿。

『石のように硬い信念の魔法使い<士道>』と、『岩の如く己の強固な我を持つ魔獣<ドラゴン>』、2つの心が1つとなった質実剛健な『巌』となったその名をーーーー。

 

〈仮面ライダーウィザード ランドドラゴンスタイル〉。

 

「おぉっ! シドーが新しい姿に!?」

 

『ハッハー! さらに面白くなりやがったかぁ!』

 

「っ!」

 

[コピー プリーズ]

 

ウィザード<士道>はウィザーソードガンを2つにすると、フェニックスが炎の玉をウィザード<士道>に向けて放つ。

 

[[ランドドラゴン! スラッシュストライク!]]

 

2つの剣を振るい、そこから放たれる2体の岩石を纏った竜、土竜が大きく顎を開くと、炎を飲み込んで相殺した。

 

『ヒュ~♪ やるやるぅ!』

 

「フンッ!!」

 

ウィザード<士道>は二刀流を構えフェニックスの大剣と斬り結んだ。

 

「くぅぅぅぅぅっ! とりゃっ!!」

 

『ぬぉっ!』

 

「はぁああああああっ!!」

 

二刀流で大剣を押し出すと、フェニックスの腹部に連続で斬りつける。

 

『ぐぅあっ!』

 

「つぅあっ!!」

 

二刀で袈裟斬りをすると、フェニックスの身体は大きく吹き飛び、女性達を侍らせていたヴァンパイアの近くで態勢を整えて着地する。

 

『はっ! 押されているな下衆?』

 

『何だぁ? メデューサにすり寄ろうとしている蝙蝠女かぁ?』

 

ヴァンパイアとフェニックスの間に不穏な気配が起こる。

 

≪さすがはランドの強化形態だ。パワーが凄まじい、一気に畳み掛けろ≫

 

「・・・・・・・・」

 

ウィザード<士道>は動こうとした瞬間、フェニックスのゲートとなった『藤田雄吾』の事が頭に過った。

 

「・・・・なぁ」

 

『あ?』

 

ウィザード<士道>がフェニックスに声をかけ、フェニックスもそれに反応した。

 

「フェニックス・・・・お前、『藤田吾郎』って、知ってるか?」

 

『・・・・はぁ?』

 

≪おい、貴様・・・・!≫

 

「お前の中に、お前のゲートの『藤田吾郎』さんって人がいるのかっ!?」

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

[コネクト プリーズ]

 

ウィザード<士道>の問いかけに、フェニックスだけでなく、ヴァンパイアもキョトンとしてような挙動をすると、ウィザード<士道>はコネクトで先日に藤田吾郎が勤めていた花屋で買った花をフェニックスに見せた。

 

「藤田吾郎さん! ソイツの中にいるなら! これを見てくれ! アンタの好きだった花「ボォンッ!」 なっ!!?」

が、ウィザード<士道>が最後まで言葉を紡ぐ前に、手に持った花は、フェニックスが指先から放った火の玉で完全な燃やされ、ウィザード<士道>は花を落としてしまった。

 

『くくくく、あははははははは!!』

 

驚くウィザード<士道>に構わず、フェニックスは高笑いを起こした。

 

『何をするかと思えば! 俺のゲートの事を呼んでんのかよ!? 俺のゲートだったらなぁ! とっくに消えてなくなってんだよ!!』

 

「っ!!」

 

フェニックスは笑いながらさらに言葉を続ける。

 

『はははははは!! 今までどれだけのファントムと戦ってきたんだよっ? そんな当たり前の事を知らずに戦って来たとか、とんだお笑い野郎だぜっ!』

 

「~~~~~~!!!」

 

フェニックスが高笑いを続けると、ウィザード<士道>は怒りが込み上がってきた。

 

≪これで分かっただろう。フェニックスにゲートの意志なんて無いって事がな≫

 

「・・・・そぉ・・・・!」

 

≪ん?≫

 

「くっそぉっ!!」

 

ウィザード<士道>は吠えると、『スペシャルリング』を翳した。

 

[チョーイイネ! スペシャル! サイコー!]

 

音声が響くと、ウィザード<士道>の両手に、ドラゴンの爪が装備された。

 

『ふんっ! うおらぁっ!!!』

 

「はっ!」

 

大剣を構えて向かってくるフェニックスに、ウィザード<士道>も爪を構えて向かい、大剣と爪がぶつかった。

 

ーーーーグワシャンッ! ザシュゥンッ!!

 

ウィザード<士道>の爪が大剣を砕くと、フェニックスの身体を引き裂いた。

 

『ぐぅ、ぐぅおおおおおおお!!!』

 

『ドラゴンリッパー』

 

ーーーードガァアアアアアアアアンン!!

 

フェニックスの身体が爆発した。

 

「・・・・・・・・」

 

≪黄昏ていないで、さっさと〈プリンセス〉を・・・・むうっ!?≫

 

ドラゴンの声にウィザード<士道>が反応し、フェニックスを見るとそこにはーーーー。

 

『よぉ魔法使い!』

 

「フェニックスっ!?」

 

「なにっ?!」

 

『・・・・・・・・』

 

『ほぉ・・・・』

 

今さっき倒したフェニックスがもう復活していた。

 

「な、なんで・・・・!?」

 

≪〈プリンセス〉!!≫

 

「うむ! 退けシドー!!」

 

[マジイイネ! サンダルフォン! ステキー!]

 

ーーーードガァアアアアアアアアンン!!

 

パピヨン達から離れたプリンセス<十香>が『スラッシュエンド』をフェニックスに放ち、フェニックスの身体は再び爆発したが、まるで映像を巻き戻したように元の姿に戻った。

 

『ふはははははは!!!』

 

「なんだとっ!?」

 

「なんだよこの再生速度!?」

 

『ははははは! 俺は不死鳥のフェニックス! 倒されても復活し、さらに強くなる! お前との戦いによって! 俺は『超速再生』を身につける事ができたのさっ!』

 

「『超速再生』!?」

 

≪奴め、何度も倒されている内に進化したと言う訳か・・・・! ん?≫

 

高笑いをしながらフェニックスは、膨大な熱量を全身と迸らせた。

 

『フハハハハハハハハハハハハハハ!! もう誰にも止められねぇぞ!!!!!』

 

≪不味いな。あの熱量を周囲に放ったら周りの人間達が消し炭になる≫

 

「なっ!? どうすんだよ!? 今観客達も四糸乃達も美九の命令しか聞かねぇよ!」

 

≪・・・・仕方あるまい。『グラビティ』を使え! 〈プリンセス〉! 『ディフェンド』を渡すから我の指示に従ってくれっ!≫

 

「うむ!」

 

「はっ? なんで『グラビティ』を(バシンッ!!)ぬごぅっ!!」

 

≪五月蝿い! 操作は我がやるからさっさとしろっ!≫

 

「痛ぅ~! 分かったよ! 十香!」

 

「うむ!」

 

[チョーイイネ! グラビティ! サイコー!]

 

[ディフェンド プリーズ!]

 

ウィザード<士道>が『ドラゴンが大きな塊を持ったリング』、『グラビティリング』を起動させると、美九や四糸乃達、観客達の真上に巨大な黄色い魔法陣が展開され、その魔法陣に引き寄せられ一塊となり、宙を浮いてウィザード<士道>の近くにいき、プリンセス<十香>が『ディフェンド』を発動させると、足元から自分とウィザード<士道>と美九達を守るように巨大な壁が展開された。

 

≪よし!≫

 

「う~ん・・・・何ですうきゃんっ!!」

「(もう少し寝てなさい)」

 

そこで漸く目を覚ました美九だが、精霊達が突然一まとめになって戸惑い隙を見せた間に、近くにいた仁藤功平が美九の後頭部に拳銃のグリップでおもいっきり殴り気絶させて。

 

『・・・・(くぃっ)』

 

ヴァンパイアは人差し指を曲げて命令を下すと、『恋人達』はヴァンパイアの元に集まり、パピヨンは自身の羽で身体を包み込むとーーーー。

 

『はははははははははははははは!! あぁはははははははははははははは!!!!』

 

一気にフェニックスが熱波を辺りに放出したーーーー。

 

 

 

 

ーメデューサsideー

 

『ワイズマン! これはっ!!』

 

『・・・・どうやら、フェニックスが暴走を始めたか』

 

アジトの洞窟でワイズマンが、空中に出した映像でフェニックスの状況を見たメデューサが小さく舌打ちした後にワイズマンに進言した。

 

『ワイズマン。このままフェニックスを捨て置くのは危険と判断します。どうか私に、フェニックスの粛清を命じください!』

 

『・・・・フェニックスもここまでか。いいだろう、メデューサ。フェニックスを始末しなさい』

 

『はっ!』

 

メデューサはワイズマンに返事すると、ワイズマンが出した魔法陣の中に飛び込んだ。

 

 

 

ー士道sideー

 

「くっ・・・・!」

 

「シドー、大丈夫か?」

 

熱波の爆風が収まり、景色が見え始めた時、ウィザード<士道>とプリンセス<十香>は辺りを見渡すと、『ディフェンド』で作られた壁が半壊されていた。

 

「うぅ・・・・な、何が起きたんですかぁ?・・・・っっ!」

 

気絶していた美九も、頭を振りながらステージを見て、その光景に息を呑んだ。

天宮スクエアセントラルステージは天井が吹き飛び、建物がほぼ全壊となり、もはや見る影の無い惨状だった。

 

『はぁ~~~~~!』

 

美九達を地面に下ろすと、ステージを見ると、中央で力を放出して少々脱力状態になっているフェニックスと、羽を焦がしたパピヨン、そしてーーーー。

 

『まったく。本当に野蛮なヤツだ』

 

「うっ!」

 

「なっ!」

 

「ひぃっ!!!」

 

『恋人達』を盾にしたヴァンパイアだった。

『恋人達』は全身が黒焦げとなり、人間としての原型をほとんど失った状態で立っていたが、その身体は脆く崩れ、灰の山となったーーーー。

 

「あ、ああ、あぁっ! うぇぷっ!!」

 

人間が丸焦げになって崩れる光景に、美九は瞳に涙を滲ませ、口を押さえて、込み上がってくる嘔吐感を必死に堪えていた。

 

≪あのファントム、女達を盾にしたか・・・・!≫

 

「な、なんで・・・・ヴァンパイア!! お前その人達を、『恋人』だって言った人達を! 盾にしやがったのかっ!!?」

 

ウィザード<士道>が叫ぶと、ヴァンパイアは汚物を見るような視線を向ける。

 

『ふんっ! 何を言っているんだ蛆虫が。彼女達は私の『恋人達』だ。『恋人』なら、愛する私の為にその身を盾にするのは当然だろう?』

 

「ふざけるなっ! お前はその人達の命をなんだと思ってやがるっ!!」

 

『はぁ? 勿論愛しているに決まっているだろう。だって、私の大切な『玩具』なんだから!』

 

そう言うヴァンパイアは死んだ『恋人達』の残骸とも言える灰を踏みつけながら、ウィザード<士道>達に向かおうとする。

 

『さて、新しい『恋人』を作らないといけないね。ソコにいる精霊達、みんな美しいし強いし丁度良いね! 前から精霊達の身体を味わってみたかったんだ』

 

ヴァンパイアはプリンセス<十香>と四糸乃と耶倶矢と夕弦、そして嘔吐感を堪えて埋まっている美九をターゲットに見据えた。

 

「「っ!!」」

 

ウィザード<士道>とプリンセス<十香>が武器を構えようとしたその瞬間。

 

「ベイリー達は失敗したのは想定内でしたが、想定外の出来事が起きたようですね」

 

崩壊した天井から、白金のCR-ユニットを纏った少女ーーーーエレン・メイザースが現れた。

 

「な・・・・あやつがなぜこんな所に・・・・」

 

≪・・・・・・・・・・・・≫

 

プリンセス<十香>と背中合わせになりながら、武器を構えるウィザード<士道>。体内のドラゴンがエレンに対して凄まじい殺気を放っていた。

 

「ーーーー目標、夜刀神十香に、五河士道を発見。これより捕獲に移ります」

 

するとエレンが、他に目もくれず、一直線にウィザード<士道>達の方に向かったその時ーーーー。

 

『おやおや! こんなに所にこんなに麗しい女性が現れてくれた!』

 

「っ!」

 

突如ヴァンパイアがエレンの眼前に周り、その身体を抱き締めると、エレンの身体に手を這わせる。

 

「離しなさい! 〈カレドーーーーヴルフ〉」

 

エレンはその手つきに嫌悪感を抱いたのか、背に携えた大型レイザーブレイドを抜くと、ヴァンパイアを切り捨てる。

が、ヴァンパイアは身体が無数の黒い蝙蝠にとなり、エレンの攻撃を回避し、少し離れた場所に立った。

 

「っ!」

 

『はははは! 身持ちの硬い女性も好みだよ!』

 

≪自ら噛んだ相手を意のままに操り、自身を無数の蝙蝠に変化させて攻撃を回避し、さらに蝙蝠達による波状攻撃も可能。まさに吸血鬼、ヴァンパイアだな。おそらく幹部級の力を有しているようだな・・・・!≫

 

ドラゴンがヴァンパイアの能力を分析していると、エレンはヴァンパイアの他に、ターゲットの五河士道や夜刀神十香の他に〈仮面ライダー〉となった二人の近くでうずまっている〈ディーヴァ〉とそれを守るように立つ〈ハーミット〉と〈ベルセルク〉を見つけると、他の精霊達も何人か・・・・という考えが頭を掠めるが、エレンはすぐに思い直して首を振る。

 

「・・・・いえ、やめておきましょう。慢心は敵です」

 

ーーーー【エーレーンさぁぁぁん! あっそびっましょぉぉぉ! 答えは聞ぃいてなぁぁぁい!】

 

脳裏に以前の悪夢のような失敗と天敵の声が甦り、一瞬身震いしたが、突然上空にいる自分の身体を包む熱気に目をやると、フェニックスが巨大な炎の玉、もはや太陽とも言えるほどの塊を作り出した。

 

『はぁ~~~っ! 最高だ! もう何も我慢しねぇ! ぶっ壊しまくってやるぜぇっ!!』

 

「不味いっ!」

 

[[ランドドラゴン シューティングストライク!]]

 

「むっ! 夕弦! 姉上様を守るぞ!」

 

「了承。分かりました」

 

「よしのん・・・・!」

 

『まっかせないっ!』

 

ウィザード<士道>が岩石を纏った銃口をフェニックスに向け、耶倶矢と夕弦、四糸乃とよしのんも、それぞれ風と氷を、この場で一番の脅威となっているフェニックスに向けた。

 

≪ん・・・・『火』の属性のフェニックスに、『土』の属性の魔法に、精霊達の『風』の属性と『水』の眷属の『氷』の属性がぶつかれば・・・・ぬぅぉ!? 貴様ら待てっ!!≫

 

『ヒャッハァッ!!!』

 

「はぁあっ!!」

 

「「はっ!!」」

 

『ほいさっとぉ!!』

 

ドラゴンが慌てて止めようとするがもう遅い、フェニックスの火炎が、ウィザード<士道>の土龍が、八舞姉妹の竜巻が、四糸乃の氷雪が、同時にぶつかった。

目映い閃光がその場にいた全員の視界を埋め尽くしたーーーー。

 

 

 

 

 

 

ー真那sideー

 

フェニックスがセントラルステージを破壊するほんの少し前に時は戻り。

ビースト<真那>とメイジ達の戦闘は、結局1分と経たずメイジ達を全滅させ地上に落下させた。

 

「・・・・ったく、手間ぁかけさせてくれやがりましたね。大丈夫でやがりますか、鳶一一曹」

 

パン、パンと手をはたき、真那がふうと息を吐き、もう敵がいない事を確認し、折紙に目を向ける。

 

「・・・・あな、た・・・・なぜ、こんな、ところに・・・・」

 

頭痛に耐えながら返そうとした折紙だが、その瞬間、鼻や目から血が垂れ落ち、その身体がグランっと倒れる。

 

「おっと・・・・」

 

ビースト<真那>が慌てて折紙の元に飛んできて、その身体を支えながら、近くのビルのヘリポートに折紙を横たわらせた。

 

「ドルフィン」

 

≪OK≫

 

[ドルフィン ゴー! ド、ドドド、ドルフィン!]

 

ビースト<真那>の右肩に『ドルフィンマント』が装備され、水の膜が展開され、折紙を包んだ。

スピードと飛行能力の『ファルコマント』。パワーと突進力の『バッファマント』。ステルスと伸縮自在の舌の『カメレオンマント』。そして防御と“回復能力”の『ドルフィンマント』を使うのがビースト<真那>の能力なのだ。

 

「どうでやがりますかドルフィン?」

 

≪・・・・傷は回復できるけど、肉体的負担は少ししか回復できないから、しばらくはマトモに身体は動けないわね≫

 

≪おい真那。そろそろ他のAST隊員達も来るぞ≫

 

ライオンからそう言われ、ビースト<真那>はその場を去ろうとしたその瞬間、セントラルステージが派手な音を立てて崩壊したーーーー。

 

「なっ!!?」

 

≪≪≪なんだぁっ!!!?≫≫≫

 

≪何これっ!?≫

 

≪ンモ!?≫

 

突然起こった異常事態に、ビースト<真那>もキマイラ達も驚きの声を上げる。

 

「兄様っ!「ガキンッ!」うあぁっ!!」

 

急いで士道の元に駆けつけようとしたその時、緑色の影がビースト<真那>の前を横切ると、衝撃に襲われた。

 

「な、なんでやがりますっ!?」

 

ビースト<真那>が横切った影に視線を向けると、緑色のファントムがいた。

 

『はじめまして、もう1人の指輪の魔法使いちゃん♪ あんまりこの姿の名前は名乗りたくないけど、僕は『グレムリン』。ヨロシクね♪』

 

「邪魔しに来たでやがりますか?」

 

『そうだね。ちょっと面白くなってきたから、手出ししないでくれない?』

 

「そうでやがります。んじゃ、あなたを始末させてもらいます」

 

ビースト<真那>がダイスサーベルを構えると、グレムリンも二つのナイフを構えてぶつかった。

二人の戦闘が終わったのは、士道達がいるセントラルステージから目映い閃光が起こった後である。

 

 

 

 

ー士道sideー

 

≪おい、いつまで寝ている! とっとと起きろ!≫

 

バシィンッ!!

 

「ゆべしっ!!」

 

ドラゴンのド突きに目を覚ました士道は、いつの間にか変身が解除され、痛む身体に鞭打って起き上がると、目の前には崩壊したセントラルステージがあった。

 

「ド、ドラゴン! 何が起こったんだ!?」

 

≪貴様らの四代元素の力がぶつかり合って、爆発が起こったのだ≫

 

「っ!」

 

気を失う前後の記憶が甦った。

爆発によってウィザード<士道>は吹き飛ばされ、プリンセス<十香>はサンダルフォンブレードを地面に突き立てて踏ん張りながらウィザード<士道>の手を握っていたが、あまりの爆風にその手が離れてしまった。

 

【十香ーーーー!!】

 

【シドーーーー!!】

 

そして外で街路樹の上に落下し、地面への落下の衝撃は緩和されたが数分ほど気を失い、変身が強制解除されたのだ。

 

「っ! 十香は?! みんなは!?」

 

≪他の精霊達はギリギリの所で、〈ハーミット〉が氷の防護壁を作って事なきを得たが・・・・〈プリンセス〉は≫

 

ドラゴンが最後まで言う前に、セントラルステージから飛び出す人影と、その人影に抱えられた夜色の髪の少女を捉えた。

人影はエレン・メイザース、少女は十香だ。

 

「十香・・・・!?」

 

≪・・・・いかんなぁ、〈プリンセス〉も気を失っている≫

 

「くそっ!」

 

士道はハリケーンに変身して追おうとするが、天宮スクエアから、夥しい数の人間がユラユラと進み出て、誰かを探すような挙動をしていた。

 

「あれって・・・・!」

 

≪ちっ、〈ディーヴァ〉に操られた者達だ。あの小娘、貴様を追っているようだな。〈プリンセス〉の事は気がかりだがここは一端引くぞ。態勢を建て直す≫

 

「く・・・・!」

 

士道は足を引きずりながら、その場を去っていった。

 

 

 

ー美九sideー

 

エレンが気を失った十香を連れ去る直前、踞っていた美九の元にヴァンパイアが声をかける。

 

『あぁ可愛そうに〈ディーヴァ〉。とても恐い思いをしたんだね?』

 

「ヴ、ヴァンパイア、さん・・・・」

 

震える声でヴァンパイアの名を言う美九。精霊達はヴァンパイアを警戒していた。

 

『君がそんな思いをするのは、あの指輪の魔法使い。君を騙していたあの穢らわしい男のせいだよ』

 

「あ、あの男・・・・!」

 

ヴァンパイアに言われ、美九は当初の目的、士道の抹殺を思い出した。

自分がこんな恐ろしい思いをするのは、自分がこんなに気持ち悪い思いをしているのは、全部全部女装して自分を騙したあの男のせいだと、美九は自分自身に言い聞かせるとーーーー。

 

「私は精霊さん達と気晴らしをしてきます! 他の人達は、あの男を捕まえて来なさい!」

 

美九がそう叫ぶと、観客達は一斉に外へと向かった。

ヴァンパイアはそんな美九の姿を見ると、美九から離れてパピヨンに命令する。

 

『フフフフ。おや、そろそろメデューサが来る頃だな。パピヨン、君も捜索に加わっておけ』

 

パピヨンは焦げた羽を羽ばたかせながら飛んで行き、ヴァンパイアはメデューサのいる所へ飛んで行った。

 

 

 

ーフェニックスsideー

 

『はははははははははは!!! 何処だ指輪の魔法使い! もっと戦おうぜ!!』

 

フェニックスは美九よりも先に、姿を消した士道を探して天宮市を飛び回っていたが、突如自分の真下から魔力の弾が放たれ、それを受け止め停止し、下を見るとメデューサが殺気を滲ませ、髪の毛の蛇達がフェニックスの身体に噛みつく。

 

『メデューサ!』

 

『調子に乗りすぎだフェニックス! 貴様を粛清する!』

 

メデューサがフェニックスの魔力を吸い上げるーーーーが。

 

『ぐはっ! な、なにっ!?』

 

何と、メデューサはフェニックスの魔力を吸収しきれず、蛇達も牙を離すと、フェニックスは悠然と声を発する。

 

『悪ぃなメデューサ。もうお前の命令なんざ聞く事もなくなったんだよ! アハハハハハハハハハハ!!!』

 

フェニックスは高笑いを繰り上げると、そのまま何処かへと飛び去っていった。

 

『くっ・・・・!』

 

メデューサはフェニックスの飛び去った方を睨んだ。

 

 

 

 

ーヴァンパイアsideー

 

『これは、使えるなぁ・・・・!』

 

メデューサの近くに隠れていたヴァンパイアは、ちょうどフェニックスの飛び去った方向の近くにある『場所』を見据えて、ほくそ笑みを浮かべて、腰の羽を広げて飛び去った。

 

 

 

 

ー士道sideー

 

夕日が沈み、夜の闇が世界に広がり始めた頃。

士道は服を『ドレスアップ』で私服に変え、天宮市外れの廃ビルの中の一室に逃げ込み、スマホのテレビで外の情報を確認した。

 

「・・・・・・・・」

 

画面には、天宮市で起こった原因不明の大暴動を生中継で放送しているニュース番組が映し出されている。街を徘徊する何万人もの市民の姿が、ヘリからの空撮映像で捉えられていた。

コメンテーターがしきりに持論を展開し、暴動の原因を究明しようとするが、それは何の説明にもならない。

誰にも想像できないだろう。この数万人の人たちが、“美九の命令によって士道を探し回っているだけ”、などとは。

 

「・・・・・・・・」

 

≪人の数が増えている。〈ディーヴァ〉め、スピーカーを使って天使を使用し、尖兵を増やしているか≫

 

画面に映る人の数は、明らかに先程より増えていた。

スピーカー越しでも〈破軍歌姫<ガブリエル>〉の効果はあるらしく、暴動鎮圧のために向かった警官隊までもが、その戦列に加わってしまった。

 

「くそ・・・・っ!」

 

忌々しげに呻き、士道は拳を地面に叩きつけた。

 

「こんなことしてる場合じゃないってのに・・・・俺はーーーーッ」

 

≪呻いていてもどうにもならん。問題が山積みなのだ。貴様を狙う〈ディーヴァ〉。それに支配された精霊達。街を埋め尽くす有象無象の人間共。連絡が取れない役立たず共<〈ラタトスク〉>。『超速再生』を手に入れたフェニックス。ヴァンパイアやパピヨンと言ったファントム達。そして〈プリンセス〉を拐ったDEMインダストリー。これらに対応する為には、時間も、設備も、戦力も、何よりも力が足りない≫

 

「・・・・ドラゴン、俺達だけでDEMインダストリーに殴り込みに行けないか?」

 

≪・・・・殴り込みや、ヴァンパイアとパピヨンならばどうにかなる。だが、フェニックスと〈プリンセス〉を圧倒したあの女<エレン・メイザース>がいる。この二人が最大の障害だ≫

 

「・・・・どうすれば・・・・どうすれば良いんだっ!」

 

ーーーーならば、更なる力をつけるしかあるまい!

 

「っ!」

 

≪んっ!≫

 

誰かの声が響くと、士道の目の前に魔法陣が展開され、ソコからなんと、『白い魔法使い』が現れた。

 

「白い、魔法使い・・・・!」

 

『四大元素によるドラゴンスタイル。お前はすでに自身の体内にいるファントムの力を半分以上に引き出す事ができた。だが、それではまだ足りない。今のフェニックスにも、エレン・メイザースにも、そしてーーーーワイズマンとDEMにも届かない』

 

≪ワイズマン。それがファントムの親玉か≫

 

「白い魔法使い・・・・! どうすれば、俺はどうすれば強くなれる!?」

 

『・・・・一つ方法がある。それは、お前とお前の体内のファントム、ドラゴンが・・・・“完全に1つとなる事”だ』

 

「えっ?」

 

≪なに?≫

 

そう言った白い魔法使いは、『コネクト』を使用し、魔法陣から、『白い籠手のような物』を取り出した。

 

「それはーーーー?」

 

『覚悟はあるか?ーーーー五河士道。いや、仮面ライダーウィザード!』

 

 

 

ー『美九リリィ』・FINー




原作六巻終了です。

次回、デート・ア・ライブ 指輪の魔法使いと精霊の恋愛譚。

『新たな力をつけるために、ウィザードよ。お前に試練を与える』

白い魔法使いから新たな力を得るために修業する士道。

「きひひ、ひひ、お久しぶりですわね。士道さん。ドラゴンさん」

士道達の前に『最悪の精霊』が再び現れる。

「これが、美九なのか・・・・?」

遂に明かされる美九の真実。

『俺は自由だ!』

自由の身となり暴走するフェニックス。

『さぁ、〈ディーヴァ〉が来る前に軽い前菜を楽しまないと』

暗躍するヴァンパイア。

「〈暴虐公<ナヘマー>ーーーー【終焉の剣<ペイヴァーシュヘレヴ>】〉!!」

そして十香が、暗黒へと堕ちるーーーー。

「必ず守るよ、美九。そして助けるぜ、十香! 俺がお前達の、最後の希望だ!!」

『希望の魔法使い』と『絶望の魔龍』が1つとなる。

第七章 『美九トゥルース』

≪これが我の、我等の新たな姿だーーーー!!≫
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。